2010年9月30日 (木)
とうとう秋雨前線に覆われ一日雨、寒いです。きょうから開花状態は「3分咲き」にしました。もう蕾がいっぱいでこの雨が上がればいっせいに咲き出すでしょう。10月はコスモスの月です。いま黄色いコスモス、イエローガーデン、イエローキャンパスが咲きだしました。黄色といってもレモンイエローのような薄い色です。この花は日本で開発されました。確か玉川大学で10数年の歳月をかけて交配を繰り返し作出された世界初の黄色コスモスです。親の種がもつ日照時間が短くなると咲く「短日性開花」の性質を残した秋咲き種ですので10月にならないと開花しません。これからの花です。この時期は早咲と秋咲きが同時に見られます。そしてそのうち「秋咲巨大輪美色」という大きな花が咲き誇る時期がやってきます。この種は11月まで咲き続け、霜がなければ12月でも花が見られます。晩夏9月の花も貴重ですが初冬12月の花も珍重されます。
コスモスの花は可憐できれいです。いつまで咲いていてもいいですね。
〔和歌〕
「庭しろき いさごに月は うつろひて
秋風よはき 花のすゑずゑ」
入道二品親王法守・風雅
「庭面一面、白々とした砂地に月の光は映りつつ衰えて、秋風にそよぐ姿も弱々しい、秋草の花の末々よ。」
・庭しろき=貴人の家の庭には一面に白砂を敷き、季節により前栽をあしらう。
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月29日 (水)
9月もあと1日で終わろうとしています。お花はどうなるのでしょうか。最初の予測ではいまごろ満開を迎えているはずでした。それが後れに後れてまだ3分の状態です。この分では10月も1週目を過ぎないと見ごろはやってこないかも知れません。今年の秋は10日後れの秋です。全ての花が後れています。花だけではなく野菜もだそうで値段が高いです。この間テレビで市場の人が10月後半には入荷が増えて値段も落ち着くだろうと話されていました。異常気象は季節をもおかしくしてしまいました。この冬はどうなるのかいまから心配です。
コスモスはまだ伸びています。いま1,2mほどですがこのまま成長を続けて2m近くなるのではないでしょうか。これで風に倒されなかったらコスモスの林のようになって花が頭上にふりかかってくるような感じになります。これも一興ではないでしょうか。
きのうNHKの撮影が無事終わりました。お堂内では4時ごろから7時すぎまでかかりました。テレビのお仕事って大変なんですね。ふだん画面を見ているだけでは制作のことは分かりません。はなやかな場面に出演されている方々もその裏で現場仕事のご苦労があるんですね。きのうはけっこう暑くておまけに蚊に悩まされました。本当にごくろうさまでした。
モニターを覗いて一つ発見がありました。5cmほどの胎内仏、大日如来の宝冠に仏様が描かれているんですが、あまりに小さいのでいままで3体と思っていたのが5体もありました。肉眼では見分けられなったのです。それほど小さいです。
10月1日の放送が楽しみです。
〔和歌〕
「いづくより をくともしらぬ 白露の
くるれば草の うえにみゆらん」
為兼・玉葉
「どこから降りおくともわからない白露が、一体どうして、夕暮ごとにいつもちゃんと草の上にみえるのだろうか。」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月28日 (火)
今日はおあそびに般若寺・新秋の七草を選んでみました。
「ひがんばな 秋海棠や 水引草
しおんつゆくさに たでコスモスの花」
これぞ秋の七草
万葉の本歌に出る萩もすすきも藤袴もおみなえしもありません。でもコスモス以外は日本古来の花です。10月になると野紺菊など野菊も咲きます。探してみると秋草も多種多彩ですね。
コスモスは当寺の花情報では「2分から3分咲き」と公表していますが、近鉄とJRの花便りでは寺からの報告で「咲き始め」となっています。どちらの情報も「咲き始め」から次は「五分咲き」となり、さらに「七分咲き」「見ごろ」「満開」へと進みます。いつが見ごろかを言うのはむつかしいですね。春の桜であれば咲きそろった段階で散る前が満開でしょうが、コスモスの場合五分咲から見ごろといったほうが正解です。というのは咲きはじめの方がきれいだからです。なぜなら花は次々咲いて種をつけますので満開に近づくと花柄と種が目立つようになります。写真にとるとよく分かります。どうぞ満開前のいい時をのがさずお出かけくださいませ。
〔俳句〕
鶏頭の十四五本もありぬべし 正岡子規
いま褪せし夕焼けの門の虫しぐれ 水原秋桜子
松虫の高音土より夕空へ 原石鼎
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月27日 (月)
新しい週が始まりました。コスモスの秋はまだそんなに盛り上がりを見せていません。花が少ない所為か、人出も例年の半分位で静かです。例年でしたらいまごろ駐車場が満杯になり路上で順番待ちが出ます。当寺は駐車場を自前で整え、最大65台まで収容できるようになりました。以前は20台そこそこでしたから大拡張です。それでも満車状態になることが多く、駐車時間を制限したり有料にしたりもして対応しました。でも最近はそこまでしなくてもスムーズに運営されるので無料を維持しています。車で溢れかえるのも困りものですが、ガラガラでも拍子抜けします。まあそこそこに賑わってほしいというのが本音ですね。
「花あかり」に向け榊氏の創作行灯の名前の由来になった和歌を色紙に書いてもらい朝から秘仏公開中の宝蔵堂に掲示しました。書は当寺の「マーさま」のご母堂、吉田寺の「山中かおる」おばあさんの手になるものです。歌も字もむつかしいので解説を添えました。間違ってはいけないと、昨夜は本に向き合い目をこすりながら夜なべで仕上げました。色紙を書いていただいたご苦労がしのばれます。おばあさんお疲れさま、ありがとうございました。
参考に、「しののめ」という行燈は紫式部の次の歌から命名しています。
「しののめの 空きりわたり いつしかと
秋のけしきに 世はなりにけり」
今日の
〔和歌〕
「あはれさも その色となき 夕暮の
おばながすゑに 秋ぞうかべる」
為兼・風雅
「身にしみる感傷も、それがどういう気持ちなのだ、と指し示すこともできない夕暮の、尾花の穂先に、言いようもなくあわれな[秋]そのものが象徴されている。」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月26日 (日)
けさの温度、急転直下で13℃。この間までの35度、36度からは信じられないほどで寒かったです。この寒さで彼岸花は満開、白い(黄色に近い)彼岸花も咲いています。これは以前にタクシーの運転手さんが下さったもので年々増えています。
コスモスは背が伸びてつぼみがいっぱい。場所によっては満開寸前のものもあります。やはり見ごろは十日ほどおくれて10月初めから下旬になりそうです。今のところ台風も来ないようで10月中ごろに満開を迎えそうです。「花あかり」の比が一番かもしれませんね。
〔和歌〕
「乙女子が かざしのはぎの 花のえに
玉をかざれる 秋のしら露」
為家・玉葉
「愛らしい少女が髪にさす挿頭のような、美しい萩の花の枝に、更に玉を飾りつけている、秋の白露よ。」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月25日 (土)
きのうNHK奈良放送局のリポーター、土屋加恵さんが取材にこられました。「ぐるっと関西おひるまえ」と「ならナビ」でコスモスの花と白鳳秘仏特別公開を紹介したいということでその下調べでした。撮影取材は28日の予定です。
特に秘仏については仏様の映像を撮り放送したいとのことでしたので、お厨子ケースから御出座していただいて撮影することを許可しました。これは般若寺はじまって以来の画期的なことです。秘仏の金銅仏阿弥陀如来さまとその胎内仏三体がテレビ電波に乗るのは初めてです。きっとすばらしい尊像のお姿がお茶の間まで届くことでしょう。ちょっと心配なのは花が見栄えするほど咲いてくれるかという事です。日に日に花は増えていますからあと3日たてばよくなるんではないかと楽観視していますが、今年は本当に気がもめますね。
なお放送予定は
「ぐるっと関西おひるまえ」(関西全域・2ch)は
10月1日(金)11:30~
「ならナビ」(奈良県ローカル・51ch,デジタル1ch)は
同日18:10~の放送予定だそうです。ご高覧ねがいます。
〔和歌〕
「ひとしほり 雨はすぎぬる 庭の面に
ちりてうつろふ 萩が花ずり」
藤原公直朝臣母・風雅
「さっと一しきりぬらして、雨は過ぎ去ってしまった庭面に、点々と散って色を染める、花摺衣のような萩の花よ」
・ひとしほり=「一湿(しほ)り」。表面だけさっとぬらして。「一絞り」ではない。
・うつろふ=「散る」意と「色づく」意をかける。
・花ずり=花のしぼり汁で模様を摺り出した衣。萩の花の散った庭を見立てる。
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月24日 (金)
昨日彼岸花の一番花を見つけました。続いて次々とつぼみがふくらみ咲きだしています。あと数日で咲き揃い満開となるでしょう。コスモスも雨をたっぷりもらって、てっぺんの花が続々と咲いています。ピンク色のダブルクリック・ローズボンボン、白色のスノーパフと言う新種の豪華な花がいま盛りです。他にコラレット、シーシェル、ピコティ、ベルサイユなど多彩です。大方はセンセーションという種類でして色合いや花の形状に様々な変化を見せています。いよいよ満開に向けてすべてが準備良好です。前にも書きましたように待たされた分だけ咲き方は早いかもしれません。
今日の歌は高円の萩です。高円山びゃくごう寺の萩も見ごろを迎えていることでしょう。昔の歌にコスモスがないのが残念です、ないものねだりですね。
〔和歌〕
「たかまどの 野べの秋萩 この比の
あかつき露に さきにけるかも」
大伴家持・玉葉
「高円の野原の秋萩は、この頃の明け方の露にうるおって咲いたことだよ。」
たかまどの野べ=大和の歌枕、高円の野。高円山の裾野、萩の名所。

| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月23日 (木)
やっと降りました。天気図を見ると北にあった秋雨前線が南下して日本列島を串刺ししているようです。そして雨雲は列島をすっぽりと覆っています。この雨はいままでのような通り雨でも夕立でもありません。しっかり降ると思います。今日は秋分の日でお出かけを予定していた方も多く足下ぬれて困られているでしょう。でも久々の雨を許してあげてください。人間には不都合な雨も植物にとっては万々歳の雨です。当山のコスモスは昨日まで暑気と旱に耐えてきました。やっと慈雨に恵まれてこれから花を咲かせるために最大のプレゼントでした。雨が終われば北の寒気が入り秋本番です。
当寺では今日から秘仏公開が始まりました。コスモスの花とともにお出ましの仏さま方で、一年ぶりの再会です。また白鳳の微笑に出会えます。
〔俳句〕
幾万のコスモス揺るる古刹かな 幸子
堂囲みあふるるばかり秋桜 道子
塔よりの風に磨きし秋桜 西崎佐知(選者)
* 同人誌『引鶴』般若寺吟行俳句会より
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月22日 (水)
昼の気温はまだ32度もあります。予報では雨模様だったのですが午後3時現在晴れています。
庭の土が相当乾いてきました。雨が待たれます。
コスモスはここに来て生き残り組と枯れ組に分かれてきました。葉が青々として草丈を伸ばし蕾をふくらませているその横で茶色くなってしおれている苗が目立つところもあります。同じように水をもらっているはずなのに個々の生命力は違っているんですね。
明日は彼岸の中日、昼と夜が同じ長さの日です。昔から彼の岸、すなわち西方極楽浄土への最短距離になる日なので亡くなったご先祖様の供養をするのに最適の日とされています。あしたはどこともお寺参り、お墓参りでにぎわうことでしょう。ご先祖様の供養と同時に家内安全、健康、子孫安泰を祈念しましょう。
今日の和歌はススキを題にしています。ススキと風は秋の景色です。歌のようにさむ風、山おろしが吹くのはだいぶ先のことでしょう。
〔和歌〕
「みわたせば すそののおばな 吹きしきて
夕暮はげし 山おろしのかぜ」
伏見院・風雅
「見渡すと、裾野の尾花を一面に吹きなびかせて、夕暮、ことにはげしく吹くよ、山おろしの風は。」
吹きしきて=隅々まで余す所なく吹いて。「しき」は「領き」。
紫苑↑
サツスベリの花↑
ひつじ草↑
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月21日 (火)
紫苑、水引草の花は見ごろ、彼岸花は明後日ぐらいに開花、夏の花であるひつじ草、サルスベリはまだ咲いています。
昨日今日と曇りがちで気温はそんなに高くないのに蒸し暑いです。きっと南の湿った空気が吹き込んでいるのでしょう。天気予報では明日を境に季節が入れ替わりぐっと涼しくなるということです。いいですね。これでつぼみを連ねているコスモスもやっと咲きだすことでしょう。今年は何日待たされたでしょうか、九月もあと十日となってしまいました。おそく咲く花は咲き出したらいっきに満開になるかもしれません。
例年は10月10日ごろピークを迎えます。
〔和歌〕
「たそがれに もの思ひをれば 我が宿の
荻の葉そよぎ 秋風ぞ吹く」
源実朝・玉葉
「夕暮時、物思いに沈んでいると、私の家の軒端の荻の葉をそよがせて、秋風が吹くよ。」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月20日 (月)
きのう奈良では32℃でした。秋暑、秋暑しと言う言葉が当てはまる一日でした。その暑い中を花が少ないにもかかわらず大勢の参詣者をお迎えしてたいへん恐縮しております。そこでよそはどうかなと萩の名所、奈良びゃくごう寺さんへ花の様子を問い合わせると萩もまだあまり咲いていないとのこと、何でも遅れているんですね。それを聞いて安堵。
朝から第二駐車場の整備に追われ汗だくになりました。まだまだ秋の準備は色々あります。秘仏公開のお堂の片付け、掃除、内も外も忙しいです。そして今日から彼岸まいりが始まりました。合間を見ての花への水遣り。みんな体の限界まで働いています。夜は疲労困憊、横になればすぐ寝られます。体が二つ、三つほしいと思うことしきり。
〔和歌〕
「真萩ちる 庭の秋かぜ 身にしみて
夕日の影ぞ かべにきえ行く」
永福門院・風雅
「美しい萩の花の散る庭を吹く秋風が、しみじみと冷たく身にしみて、先程まで壁にさしていた夕日の光が、あたかもその壁に吸いこまれるように消えて行くよ。」
真萩=萩の美称
壁=恐らく、庭の仕切りの築泥(ついぢ)壁であろう
「眼前に見す見す、取りとどめる事のできない夕日の残光の淋しさをうたい、永遠の自然美の一こまを見事に言いとめた一首。」(岩佐評)
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月19日 (日)
けさ彼岸花の白い芽が3センチほど出ていました。きのうまで何もなかったのに突然です。遅ればせながらお彼岸を真っ赤に彩ってくれそうです。明日が彼岸の入り。コスモスも負けじとつぼみを持ち上げて今にも咲き出そうとしています。
花の開花状態を言い表すのはむつかしいですね。そこでコスモスも桜のように三分、五分、七分、満開と開花の割合で発表することにします。こんな言い方はないのでしょうが、いまは一分から二分咲と言っておきます。紫苑、ひつじ草は見ごろ。
23日からの白鳳秘仏公開のポスターが出来ました。これは寺内掲示用で外には出していません。当HPの「お知らせ」欄をご覧ください。
〔和歌〕
「風にきき 雲にながむる 夕暮の
秋のうれへぞ たへず成り行く」
永福門院・玉葉
「風の音に耳を傾け、雲の様子に眺め入る夕暮の、秋のそこはかとない哀愁が、日を追ってこらえ切れない程になって行くよ。」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月18日 (土)
コスモスは遅々たる歩み、なかなか咲いてくれません。花が遅いのは奈良県下はどこも同じで彼岸花、萩でもまだです。今日から3連休なのに皆さん困っておられますね。当寺では黄花コスモスとシオンとひつじ草の花に注目が集まっています。
きのう来月の行事「コスモス花あかり」の案内チラシが出来上がりさっそく皆さんに配布しています。創作行燈を展示してくださる榊隆氏はいま制作に日夜取り組んでおられます。どんな新作が見られるのか楽しみですね。また今年のコンサートは毎年上演してくださるマリンバのほかニューフェースのサックス、大正琴があり皆さんの熱演が期待されます。それから番外には榊氏の兄上が制作されたオルゴールの展示もあります。日程は「花あかり」の前の日曜日を予定されているようで、決まりましたらお知らせいたします。どんな音色を聞けるのかこちらも楽しみです。
〔俳句〕
石仏を拝みたる目に秋桜 良一
コスモスが好きで佇む法の庭 ゆたか
秋桜寺苑あまさぬ石仏に 窓城
* 俳句同人「引鶴」の般若寺吟行俳句会の作品より
2007年9月9日 開催
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月17日 (金)
二日続きの雨で水不足が解消したように思います。朝晩は本当に涼しいです。これでやっと普通の秋ですね。一週間遅れで咲きだしたコスモスはこのお彼岸過ぎから見ごろを迎えるでしょう。春には桜前線というのがあって南から北へ花が咲き出します。それに対して秋桜であるコスモスは逆に北から南へと咲きます。今ちょうど北海道が満開だそうですから近畿では9月下旬から10月中旬が満開に当ります。昨日はテレビで大阪の植物園で咲くコスモスが見頃を迎えたと言っていました。ただ、この頃はコスモスも品種によって咲く時期がさまざまで、9月、10月、11月の何れにも満開のピークをもっていくことが可能です。当寺では10月半ばに一番の見頃を迎えるよう設定しています。しかし今年の天候ではどうなることやら確言は出来ません。
〔和歌〕
「さこそわれ 萩のふるえの 秋ならめ
もとの心を 人のとえかし」
安嘉門院四条・風雅
「それはもう、私は萩の古い枝に咲く乏しい秋の花のような、取るに足らぬものでもありましょうが、それでも失わず持っている本来の志を、世の人よ、尋ねて下さい。」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月16日 (木)
昨日の夕方5時ごろから降り始めた雨は今日の昼まで続き、夜分には時折強く降りました。どれくらいの雨量があったのかは分かりませんが、寺にある雨水を溜める桶はあふれかえっていました。この雨の半分でも夏に降ってくれていたなら、と今更ながら恨めしくなります。でもよかったです。これでやっと本当の秋になりそうだからです。コスモスもいっきに秋を演じるでしょう。水不足が解消してこれからは風対策が必要です。雨が続くと草丈は30~50センチほど伸び、花が咲くと頭が重くなって倒れ易くなるからです。一本づつくくってやらなければならない所もあります。まだまだコスモス本番への作業は終わりません。
〔和歌〕
「さらでだに 身にしむ秋の 夕暮に
松をはらひて 風ぞすぐなる」
式子内親王・玉葉
「そうでなくてさえ淋しさが身にしみる秋の夕暮に、松を吹き払って風の過ぎる音が聞こえる(その深いわびしさよ)」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月15日 (水)
朝5時の気温20℃。めっきり涼しくなりました。数日前の頃と比べると急転直下の変りようです。今朝は傷んだコスモスを植え替えるため地起こしをしました。乾燥して硬いのでツルハシを使いそのあと柔らかいたい肥を入れます。しばらく力仕事をしていなかったのでちょっとシンドイです。でも今年は補植用の苗を何万本も用意できたので心強いです。肥料もすこし足しました。コスモスはあまり肥料をやると花が付かなくなります。加減がむつかしいです。
〔和歌〕
「ふけぬなり ほしあひの空に 月は入りて
秋風うごく 庭のともし火」
光厳院・風雅
「ああ、夜は更けたのだなあ。二星の相逢う空に、月はすでに沈んで、ほのかな初秋の風の動きを見せてゆらめく、庭の燈火よ。」
庭のともし火=乞巧デンの夜、清涼殿の東庭に設ける供物の台の傍らに立てる、九本の燈台の火。
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月14日 (火)
今日は曇りがちで涼しいです。やっと秋らしくなりました。これで雨があればなにも言う事はないんですが。しばらく雨は見込めないようなので朝からたっぷり水遣りをしました。水をもらうとコスモスは息を吹き返したように葉の緑が鮮やかになります。全面開花まであと少し、花も人もがんばります。午後から雨です。通り雨でしょうか、雨量はたいしたことないんですが水遣り1回分助かります。少量でも雨はいいです。全面に水遣りしたことになりますから。
さて2日前にシオンの紹介をしました。他に秋の花といえば彼岸花、水引草、金木犀、野菊など。どれも開花はまだです。秋草を代表する萩ススキはありません。いま雑草でススキのような穂をつけているのがあります。名前は分かりません、ススキもどきとでも言っておきましょう。風になびくさまはそっくりです。そのほかの草ではえのころ草、通称ネコじゃらし、かやつり草、はますげ、おひしば、ひめしばなど多種多彩です。
頭上にはまだ夏の象徴サルスベリが紅と白の花を今を盛りと咲き誇っています。
〔和歌〕
「われもかなし 草木も心 いたむらし
秋風ふれて 露くだる比」
伏見院・玉葉
「私も悲しい。草木も心に悲傷の思いを抱いているようだ。秋風が草木にふれ、それに感応して天から露が降りおく頃は。」

| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月13日 (月)
きのうは強烈な日差しで奈良は36℃もあり真夏と変りませんでした。今日は天気予報では雨となっていたのにまだ降りません。曇り空で暑さは和らいでいます。午後からは晴れでこの先一週間も晴れだそうです。
でもすこし空気が変ってきたようです。きのうまでのような猛暑はもう来ないそうです。この変化、秋の気配を敏感に感じ取っているのがコスモスです。今までもちらほら咲いていた花は数こそかわりませんが一つ一つの花が大きくなってきました。そこで今日はお待ちかねの開花宣言をしたいと思います。例年より1週間遅れました。さっそくJR西日本と近鉄が出している花情報へも「咲き始め」の報告をしました。いよいよ秋本番です。
〔俳句〕
秋涼し手毎にむけや瓜なすび
松尾芭蕉
鰯雲こころの波の末消えて
水原秋桜子
漆黒の天に星散る野分あと
相馬遷子
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月12日 (日)
今日も猛暑日、こんなに暑いとコスモスのことをお伝えするのも厭になります。そこでコスモス以外の秋の花をご紹介します。今つぼみがふくらんでいるのはシオン(紫苑)です。キク科の多年草で高さは1,5メートル前後、一本の茎から枝分れして薄紫色の優美な花を多数つけます。シオンはコスモスに比べすこし地味な花ですが、年配の方に根強いファンがおられ毎年訪ねてこられます。一時水切れで弱っていたのが持ち直し蕾をいっぱいつけました。もうすぐ咲きます。
〔和歌〕
「むらすずめ 声する竹に
うつる日の
影こそ秋の 色になりぬれ」
永福門院・風雅
「群がった雀が賑やかに鳴きかわす竹林にさし入る日の光。ああそれが、いかにも秋らしい色になってしまったなあ。」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月11日 (土)
朝晩の涼しさでコスモスは今にも咲き出そうと待ち構えています。しかし水不足は深刻です。通路沿いで水がかかりやすいところはいいんですが、すこし離れて届かないところは可哀想なくらいぐったりとして赤茶けています。朝夕の水遣りだけでは足らないのかもしれません、時間の許す限りもっと長時間の水遣りをします。昨日よそで道端に生えたコスモスが枯死寸前になっているのを見ましたが、本当にかわいそうでした。しばらく雨はなさそうですから枯れないよう水道に頑張ってもらいます。
〔和歌〕
「秋にこそ またなりぬれと 思ふより
心にはやく そふあはれかな」
親子・玉葉
「ああ、又秋になってしまったなあ、と思うや否や、心に早くも忍び寄る、しみじみとした哀愁の思いよ。」
↓満開の黄花コスモス↓
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月10日 (金)
きのうはネットの接続が不良で更新ができませんでした。
昼間の暑さに引きかえ昨晩はすこし肌寒いくらいになりました。昼間との温度差が大きいので着るものなど対応がむつかしいですね。きっと植物も戸惑っているのでしょう。このままじっとしていたほうがいいのか、すっと大きくなったほうがいいのか悩ましいところでしょう。今日もコスモスの種蒔きをしました。これがきっと最後の播種になるでしょう。花が咲くまで80日から90日かかります。ですから11月上旬の花です。昔だったらこんなに遅いコスモスは考えられなかったのですが、温暖化で霜が降りなくなったおかげです。葉も緑が濃くきれいな花が見られます。乞うご期待。
〔和歌〕
「ながむれば 木のまうつろふ
夕づくよ
ややけしきだつ 秋の空哉」
式子内親王・風雅
「眺め出せば、木の間からほのかな光を見せる夕月の姿がある。ようやくそれらしい様子になって来た、秋の空だなあ。」
夕づくよ=夕月。夕方に出る、上弦の月。
けしきだつ=自然界の動きがはっきりと目に見える。
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 9日 (木)
台風の威力はすごいですね。近畿地方はほとんど影響なく通り過ぎましたが東海、関東はたいへんな豪雨でした。どことも記録ずくめの雨量で被害が出た所もありました。被災された方々にお見舞い申し上げます。でも当地は台風のおかげで今朝は涼しかったです。奈良では最低気温が20度と急低下しました。これで秋らしくなってくれればいいのですが、また太平洋高気圧が張り出して猛暑日を復活させそうです。いまあちらこちらでコスモスの開花が告げられ当寺でもいつ開花宣言できるかと待ち構えています。しかし今年は例年に比べ1週間か10日程遅いようですから来週になってしまいそうです。
〔和歌〕
「秋はきぬ とばかりこそは
ながめつれ
まがきのくれに 萩の下露」
寂蓮法師・玉葉
「秋が来たと、大方にただそう考えてぼんやりあたりの風景に見入っていたのだが、夕暮のま垣を見れば、萩の下葉にはもう露がしっとりと置いているよ。」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 8日 (水)
台風の日本海通過で朝5時ごろから雨です。予想していたほど強くなくしとしと穏やかな降り方でした。振り返るとこの夏、朝から雨が降ったのは初めてです。そして涼しいです。
このまま昼過ぎまで小雨が続いてくれるとコスモスにとっては絶好の水補給です。つぼみの数もいっきに増えました。そろそろ開花宣言が出来そうです。待ち遠しかったですね。
〔俳句〕
星のとぶもの音もなし芋の上
阿波野青畝
いなびかり北よりすれば北を見る
橋本多佳子
法師蝉月いざよえばはたとやむ
水原秋桜子
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 7日 (火)
雨はまだ降り足らないようです。今日苗の植え付けで土を掘ってみると、上のほう2,3センチは濡れているんですが、その下は乾いていて硬かったです。けっこう降ったのに水は上滑りをしたのでしょうか、もっとゆっくり降らないとだめですね。夕立三日と言いますから期待していたのですが、きのうは空振りでした。その代わりあさってには台風9号が来そうです、きっと大雨をもたらすでしょう。
コスモスにとって雨の効果は根だけではなく葉にもあります。日焼けして赤茶けた葉を落とし新しい緑の葉っぱに変えてくれます。きれいな花はきれいな葉に似合います。がんばれコスモス、あと一週間で猛暑も終わり君たちの秋がやってくるぞ。
〔和歌〕
名所百首歌の中に、泊瀬山
「秋の色は まだこもりえの はつせ山
なにをかごとに 露もをくらん」
家隆・風雅
「(「こもり江の初瀬」と言われる通り)秋の風情はまだ内にこもって、あらわれて来ていない初瀬山では、何を口実にして露も置くのだろうか。」
こもりえの=「初瀬」の枕詞、「こもりくの」(山の中にこもった所の意)の訛伝。
かごと=口実、言いわけ。
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 6日 (月)
とうとう降りました。昨日午後3時ごろから一時間余り雷が鳴りちょっと強い雨でした。草木にとって恵みの雨、全てが生き返ったようです。何日ぶりの雨か分かりませんが、ずい分長い日照りが続いていました。これで朝晩は少し涼しくなりそうです。
今日からコスモス苗の補植を再開しました。苗床で大きくなりじっと我慢していた苗を地面に植えつけてやると、水を得た魚じゃないですが、土を得たコスモスはいっきに生育します。苗床の鉢も置くところに困っていたのでどちらもいっきに解決でき、正直うれしいです。またこれから本当の「開花」情報をお届けできることだろうと内心ほっとしています。
〔和歌〕
残暑の心を
「秋あさき 日かげに夏は のこれども
くるるまがきは 荻のうわ風」
慈鎮・玉葉
「秋もまだ浅い日ざしに、夏の気配は残っているものの、暮れて行くま垣には荻の上を風が渡って行く。(やはり秋だなあ)」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 5日 (日)
今日も35℃、ほんとうに暑いです。9月最初の日曜日ということで、この暑い中を朝から切れ目なく参詣の方が見えておられます。ご苦労様です。有難う御座います。
コスモスをきれいに咲かすことで皆様のご期待に応えたいと思います。今大事なのは水切れを起こさないことと雑草対策です。今年は雑草がよく茂ります。コスモスの背が伸びないのでよけい目立ちます。手の届くところは引き抜いているのですが、せいぜい1mまでしか取れません。そこでホームセンターへ行き何かいい道具はないかと探してみました。高枝切バサミはどうかと手にとって見ると重すぎてだめでした。こういうハサミは上に立てて両手で使うもので水平にして片手で扱うのには向きません。そこであちこちの店を回ってみるといいのがありました。求めとぴったり合いました。長さが1m、アルミの柄で片手ハンドル式のせん定ハサミです。軽くてよく切れるすぐれものです。これで2m向こうまで草を刈れます。どうやら気になっていた草だらけ状態を解消できそうです。
〔和歌〕
秋歌とて
「おちそむる 桐の一葉の
こゑのうちに
秋のあはれを ききはじめぬる」
入道二品親王法守・風雅
「落ちはじめる、桐の一枚の葉のかさりという音のなかに、秋のしみじみと身にしみる情趣を聞きはじめることだ。
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 4日 (土)
コスモスといえば赤白ピンクが普通の花、これはビピンナタスという種類で、その他にサルフレアスという黄花系があります。黄色というよりオレンジ色です。たいへん強い花で暑さをものともしません。意識して植えたわけではないのにいたるところに生えています。ひとりでに種がこぼれてひと夏に3回ぐらい生育します。この花は人によって好き嫌いがあって、もひとつ人気がありません。されどコスモスです。
〔和歌〕
名所百首歌に、龍田山、秋
「心あての 思ひの色ぞ たつた山
けさしもそめし 木々のしら露」
定家・玉葉
「期待し、待ちこがれる思いであった 秋の緋の色が、龍田山に見られるようになったよ、立秋の今朝、早速にも木の葉
を染めた、木々の白露よ。」
龍田山=大和の枕詞。奈良県斑鳩町龍田
。紅葉の名所。
思ひの色=「思ひ」に「緋」をかけ、紅葉を暗示し、「白露」と対比させる。

| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 3日 (金)
まだ雨はありませんが、ちょっぴり秋めいてきたように思います。夜明け前、東の空に下弦の月と冬の星座オリオンが隣り合わせに見えました。やはり季節は進行しています天空は秋空です。コスモスはあまり変化がないようです。でも緑の中につぼみをつけてひょいひょいと首を持ち上げたように背の高いのが目立ってきました。あと2,3日で花を咲かせるかも知れません。
〔俳句〕
「秋暑き日々を送りぬ日々おなじく」
相馬遷子
「夜の秋や氷を噛めば何がなく」
篠田悌二郎
「あきかぜのふきぬけゆくや人の中」
久保田万太郎
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 2日 (木)
きのうNHKのカメラマンの方からコスモスの問い合わせがありました。まだ絵になりませんよと返事をし、花は遅れていますかとの問いに、雨がないので1週間ほど遅れそうですねと自信なく返事をしました。早い年だったら9月に入ればすぐに咲き出すのに、今年は何でも記録破りの夏で花も人も戸惑っているようです。
今朝の夜明けは5時半ごろでした。曇っているので日が昇るまでの1時間あまりは涼しくほんの少し秋を感じることが出来ました。
境内に出たらすぐ水遣りにかかります。まだ一般のご家庭では水道を使っていない時刻なので水圧が強いです。気持ちよく水が飛びます。夕方は全然だめで、時間がかかります。水遣りのコツは同じところへいっぺんに流れるほどやってはいけません。下まで染透らないからです。移動しながら何度もかけてやるほうがいいのです。ちゃんとやると朝2時間半、夕方2時間たっぷりかかります。
雨が降るまでがんばって美しい花を咲かせますので今しばらくお待ちください。
〔和歌〕
「しら露は まだをきあえぬ うたたねの
袖におどろく 秋の初かぜ」
藻壁門院但馬・風雅
「白露はまだちゃんと置きもしない、うたたねの袖であるが、
そこにはっと季節を感じて驚くような、秋のはじめの風が吹くよ。」
をきあえぬ=置ききらない。秋の象徴、「露」の「置きあえぬ」事で早秋を示す。
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)
2010年9月 1日 (水)
いよいよ9月になりました。まだ秋という感じはしません。コスモスの花が咲いてくれれば暑くても何とか秋の風情をお伝えできるのですが。天気予報では10日ごろまで真夏の暑さが続くそうです。太平洋の高気圧が強すぎて台風も弾かれ本州には近づけません。すこし台風頼みになってきました。今年は残暑という言葉はあまり使えませんでしたね。
しかし秋は多彩な季節です。味覚の秋、スポーツの秋、芸術の秋、行楽の秋、読書の秋、収穫の秋、などなど。
また精神的にも落ち着く季節で情感豊かな心が芽生えます。星や月を愛でながら秋の夜長をしみじみと味わいたいものですね。
〔和歌〕
「いづくにも 秋はきぬれど 山郷の
松ふく風は ことにぞありける」
公任・玉葉
「どこにも同じように秋は来たの
だけれど、この山里の松に吹く風は、
特別に好もしく思われるよ」
| 固定リンク | 0
|
| トラックバック (0)