般若寺水仙:1月~2月 *咲きはじめ、ちらほらです
大晦日、今日で西暦2010年(平成22・仏暦2553)は終わりです。でも陰暦ではまだ11月26日です。季節感覚から言えば晩秋に当ります。明治6年の新暦採用以前に詠まれた俳句や和歌の季節は約1ヵ月ずれていますので鑑賞するには気をつけなければなりません。本ブログで紹介する〔和歌〕は出来るだけ今の季節に合うように選択していますが、時には外れていることもありました、悪しからず。アジアの国々では今も旧暦を採用しているところが多いのでお正月はまだずっと先です。
今年4月から始めた本HPおよびブログに長々とお付き合い下さいまして有難うございました。まだまだ未熟ではございますが、来年も続けたいと思いますのでよろしくお付き合い願います。
皆様のご多幸をお祈りいたします、合掌。
「雪空に 鐘の音ひびく 水仙花」 仙花子
〔俳句〕
「地中海の 島のきりぎし 野水仙」 江頭文子
「雪が来て 水仙の揺れ 止みにけり」 大石芳三
「水仙の 花震へをり 雨の日に」 鎌倉喜久恵
〔和歌〕
「ことしはた 暮れぬとおもへば 今更に
すぎにし月日の おしくもある哉」
関白右大臣(二条良基)・風雅896
「今年もまた暮れてしまうと思うと、今更の事ではあるが、過ぎ去った月日が惜しく思われるなあ。」
〔釈教歌〕
「くらかりし 雲はさながら はれつきて
またうへもなく すめる月かな」
後京極摂政前太政大臣(後京極良基)・玉葉2679
「暗かった雲は、すべて消え去り晴れ渡ってしまって、全くこれ以上はない程に澄み切った月よ。(これこそ最高の仏乗の姿だ)」
・ 五乗の中に、「仏乗」を詠む。
・ 五乗=人を乗せて彼岸に到達させる五つの乗物。人乗・天乗・二乗・菩薩乗・仏乗の五つの教法。
・ 仏=仏乗。一切衆生を悉く成仏させる最高の教え。
・ くらかりし=迷妄を払い尽くす仏乗を澄んだつきにたとえる。
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