« 春の花だより   4・23 | トップページ | 春の花だより   4・25 »

2011年4月24日 (日)

春の花だより    4・24

  今咲いている花:山吹、白山吹、椿、八重桜、しゃが、

利休梅、日本桜草

  これから咲く花:梅花うつぎ、山あじさい、てっせん、

紫雲蘭、おがたまの木

  早咲きコスモス:咲き始め・5月上旬

見頃・5月下旬~7月上旬、5万本

あした425日は当寺の御本尊文殊菩薩様の御縁日、「文殊会(もんじゅえ)」です。別名「一切経転読供養(いっさいきょうてんどくくよう)」とも云います。昔は旧暦325日から一週間執り行われていました。文殊様の徳を讃え、仏教の経典全て、5500巻を転読(経題を読み上げる)し、ご先祖様の供養と諸願成就を祈念する法要です。今は昔の盛大さはありませんが、法要の趣旨は変わりません。鎌倉時代の伽藍復興と興正菩薩による御本尊造顕以来750年、連綿と続く真言律宗きっての伝統行事です。いつからかこの法要に合わせて山吹の花が植えられました。当寺は今「コスモス寺」として世に知られますが、40年前までは「やまぶき寺」と呼ばれていました。文豪森鴎外も山吹に魅かれて当寺を訪うています。山吹はいま満開です。この法要は花とゆかりがあるようで、先日建碑された芭蕉の門人向井去来の句、

 「散りたまる 花や般若の 紙の向き」

はこの文殊会、一切経転読の法要の様子を詠まれています。

法要は明日午後1時半から、午前中には塔婆回向と所願成就のご祈祷、護摩供は11時ごろからです。

〔俳句〕

「花あけび うち仰ぎゐて 湯ざめかな」 宮野小提灯

〔和歌〕

「花はちり 鳥はまれなる 比にしも

       さくやまぶきは 心ありけり」

        前大僧正仁澄・玉葉271

「桜は散り、鶯の声もほとんど聞かれなくなってしまった頃に、ちょうど咲く山吹は、いかにも思いやり深い感じだなあ。」

〔釈教歌〕

「阿ノク多羅 三ミャク三菩提の 仏たち

        わが立つそまに 冥加あらせたまへ」

伝教大師・新古今1920

「最上の智恵を持たれる、み仏たちよ。わたしの入り立つこのそま山に、冥加をお与えください。」

  立つそま=そま山は材木を伐り出す山。ここでは比叡山をさす。

・冥加=目に見えない仏の加護。

Img_3435

Img_3375

|

« 春の花だより   4・23 | トップページ | 春の花だより   4・25 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 春の花だより    4・24:

« 春の花だより   4・23 | トップページ | 春の花だより   4・25 »