春の花だより 4・15
○ これから咲く花:日本桜草、しゃが、八重桜、
黒ロウバイ、梅花うつぎ、山紫陽花
○ 初夏咲コスモス:6月上旬~7月上旬、5万本
境内の通路に敷いてある畳一枚分の大きな古びた木の板に、次の言葉が木炭のようなもので書いてありました。
「はたけもあるおてら スゴイ!」
誰が書いたのか分りません。子供が書くような字です。炭はその辺に転がっているものを利用しのだと思います。それにしても的確に現在の寺の様子を捉えています。畑があるわけではないのですが、コスモスを育てるのに全長300メートルのトンネルシートが目立っています。白いトンネル栽培があたかも農場のように見えたのでしょう。子供の素直な感性でおどろきを表現したのでしょう。!マークがついているのを見ても子供っぽさが感じられます。この風景も霜の心配がなくなれば普通の寺に戻りますので、この畑風景もあとしばらくです。
〔俳句〕
「山吹の いと濃きありて 遠くにあり」 相馬黄枝
〔和歌〕
「鶯の きなく山ぶき うたがたも
君がてふれず 花ちらめやも」
よみ人しらず・風雅279
「鶯の来ては鳴く、山吹の花よ。本当にまあ、あの方が(来ても下さらず)手を触れもしないで花が散ってしまうなんて事があるだろうか。いや、そんな事はあり得ないよ。」
・万葉集3968
・うたがたも=本当に。けっして(・・・ない)。
〔釈教歌〕
「心をば かねてにしにぞ をくりぬる
我が身をさそへ 山のはの月」
従三位親子・風雅2098
「心だけは、前もって西方極楽浄土に思いをかけ、送ってしまっているのだよ。私の身体をも、誘って行っておくれ。山の端に今にも入ろうとする月よ。」
・にし=阿弥陀仏のおられる西方極楽浄土。
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