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2011年5月30日 (月)

初夏のコスモス   5・30

  初夏の早咲きコスモス:《見ごろ》5月下旬~7月上旬

5万本

  今咲いている花:花菱草、山あじさい、すいかずら、

ていかかずら

  これから咲く花:紫陽花

ここ数日は、早い入梅と台風の影響で天気は荒れ模様でした。おかげで紫陽花もコスモスもたっぷりと水をもらって葉を広げました。しかし花と一緒に草も伸びています。雨が上がれば草取りに精出さねばなりません。

きのうに続いて当寺を詠んだ句を紹介します。

「門入るや東風吹きぬける般若寺」  莞人

「般若寺の胡蝶の舞や児文殊」    治元

50年以上昔の作です。般若寺はその頃、奈良でも随一の荒れ寺として有名でした。でも荒廃の中に歴史文化の余光があり、からっとした明るさがありました。そこに美を見出し愛惜される文人が多かったようです。

〔俳句〕

「スヰートピー 三花ととのへ 四花に伸び」中村汀女

〔和歌〕

「けふといへば あやめばかりぞ ふきそふる

          軒ばふりぬる よもぎふの宿」

           権中納言公雄・玉葉343

「今日、五月五日といえば、菖蒲だけはさすがに葺き添えるよ。軒端は古びて、(本当は板を葺き添えて修繕しなければならない)蓬の生い茂った荒れ果てた家だが。」

〔釈教歌〕

「草深き 狩場の小野を 立ち出でて

          友まどはせる 鹿ぞ鳴くなる」

           素覚法師・新古今1956

「草の深い狩場の野を一人のがれ出て、友を迷わせている鹿が、せつない声で鳴き悲しんでいるのが聞えることだ。」

  『摩カ止観』の句「悲鳴ヨウ咽して、本群を痛恋す」を詠む。

  草深き狩場=煩悩の迷いにいる衆生の憂き世を暗示。

  鹿=独覚の人、縁覚を暗示。

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