初夏のコスモス 5・24
○ 初夏の早咲きコスモス: 《見ごろ》
・今季の花は7月上旬まで、5万本
○ 今咲いている花:花菱草、てっせん、すいかずら、
山あじさい、ていかかずら
○ これから咲く花:紫陽花
蔓性の野草である「定家蔓」(ていかかずら)が咲き出しました。この花はあの有名な歌人、藤原定家にちなんで命名されています。樹木や塀などに取り付いてどんどん広がります。当寺では庫裏の門に上り半分ほど被っています。花弁は2センチほどと小さく、5つに分れ「大」の字状で強い芳香があります。お能の『定家』では式子内親王に恋した定家が死後蔓に変身し、内親王の墓に取り付いたそうです。今の時期、卯の花やスイカズラなどと香りの強い花が多いです。
〔俳句〕
「沢水の 川となりゆく 蕗がくれ」 高浜虚子
〔和歌〕
「わがための 初音とのみや 時鳥
おなじね覚の 人はきくらん」
平宣直・玉葉333
「自分のためにわざわざ鳴いた初音だと、今鳴いた時鳥を、私と同じ時に目をさました人は、やはり私と同じように思って聞くのだろうな。(嬉しいような、口惜しいような)」
〔釈教歌〕
「いにしへの 鹿鳴く野べの 庵にも
心の月は 曇らざりけり」
前大僧正慈円・新古今1950
「昔の鹿野苑の野辺の草庵でも、仏法の悟りである心の月は曇らなかったことだ。」
・「法華経」五百弟子品の「内秘菩薩行」の心を詠む。
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