春の花だより 5・4
○ 今咲いている花:山吹、白山吹、しゃが、日本桜草、
紫雲蘭、おがたまの木
○ これから咲く花:山あじさい、梅花うつぎ、
てっせん、
○ 早咲きコスモス:咲き始めです
見頃・5月下旬~7月上旬、5万本
いま境内に入るといい香りが漂ってきます。まるでバナナのような匂いです。おがたまの木が咲き出しました。正式にはカラタネオガタマと言うそうです。花は地味で葉や枝の色にまぎれて目立ちません。それでどこから匂うのか分らないので、知らない人は山吹のにおいと思われているようです。別名バナナの木ともいいます。
秋のコスモスのころは金木犀が咲き、コスモスのにおいと間違われます。山吹もコスモスもにおいはほとんどありません。
天は二物を与えず、でしょうか。
〔俳句〕
「門辺なる 苗代水の 澄める朝」 高浜虚子
〔和歌〕
「いつしかと かへつる花の たもと哉
時にうつるは ならひなれども」
皇太后宮大夫俊成・玉葉294
「早速にも夏衣に脱ぎかえてしまった、春の名残の花染の袂よ。時に従って移り変わるのは人心の習いではあるが。(それにしても思い切りのよすぎるような・・・)」
・ 詞書:更衣のこころを。
・ いつしかと=早々に。早くも。
・ 花のたもと=花のように美しい袖。春の衣服。
〔釈教歌〕
「谷川の 流れし清く 澄みぬれば
くまなき月の 影も浮びぬ」
肥後・新古今1930
「谷川の流れが清く澄んだので、くまなく照らす月の光も浮んだことだ。」
・ 谷川=仏性(仏となることのできる本性)のある衆生の心を暗示。
・ くまなき月=如来(仏)の姿を暗示。
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