春の花だより 5・11
○ 初夏の早咲コスモス:咲きはじめ、1~2分ていど
見頃・5月下旬~7月上旬、5万本
○ 今咲いている花:しゃが、紫雲蘭、花菱草、
てっせん、梅花うつぎ
○ これから咲く花:山あじさい
昨日今日明日と3日間雨です。明日は台風の影響もあって風雨が強まりそうです。この雨の中、卯の花である梅花うつぎが咲き出しました。旧暦卯月はこの花にちなんでいるようです。卯の花に雨はつきものです。ふつうの空木は房状の花をつけますが、梅花うつぎは4弁の白い花が一つづつ離れて咲き、その花の形状が梅に似ているところから名付けられています。花は甘そうないい匂いがします。ですからミツバチをはじめいろんな虫たちが集まります。空木、アジサイと季節は進み、いよいよ初夏のコスモスのシーズンです。春の花はこの雨で幕が下ろされました。
〔俳句〕
「卯の花の こぼるる蕗の 広葉かな」 与謝蕪村
〔和歌〕
「うすぐもりる 青葉の山の 朝あけに
ふるとしもなき 雨そそくなり」
権大納言公宗・風雅311
「薄曇りの、青葉に包まれた山の明け方に、降るとも見えない雨が細かに降りそそいでいるようだ。」
〔釈教歌〕
「紫の 雲路に誘ふ 琴の音に
憂き世をはらふ 峰の松風」
寂蓮法師・新古今1937
「極楽への紫の雲の道に誘う琴の音に和して、つらい無常の世を吹き払う峰の松風の音が聞えることだ。」
・「十楽」の「聖衆来迎楽」を詠む。
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