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2011年5月 6日 (金)

春の花だより   5・6

  今咲いている花:山吹、白山吹、しゃが、

日本桜草、紫雲蘭、おがたまの木

  これから咲く花:山あじさい、梅花うつぎ、

てっせん

  早咲きコスモス:今、咲きはじめチラホラ、花は大きい。

見頃・5月下旬~7月上旬、5万本

朝から境内の草取りをしていて、顔を上げると目の前にコスモスのピンク色があり、一瞬花園の中にいるのかと錯覚を覚えました。いつの間にかコスモスは70cmの高さまで育っていました。日に日に大きくなっていますからその内1mをこえると思います。あの寒い春先、小さな苗を植えた頃を思い起こすと成長の勢いには驚かされます。この分では今月下旬に見頃を迎えることは確実だろうと思います。

今咲いているコスモスの呼び名についてですが、「早咲き」、「春咲き、」「初夏咲き」「夏コスモス」などがあってまだ定着していません。それだけ歴史が浅いのかもしれません。当寺では「早咲き」と「初夏咲き」を採用しています。いずれにしても元来、秋桜であるものが季節はずれに咲くのですから、その時期の名を冠するのはやむをえないですね。

〔俳句〕

「蔦若葉 風の去来の 新しく」  稲畑汀子

〔和歌〕

「桜色の 花のたもとを たちかへて

      ふたたび春の なごりをぞ思ふ」

       前大納言忠良・玉葉295

「桜の花の色に染めた美しい春着を、新たに裁った夏衣に取りかえて、その変化によって、再び、春の名残を慕わしく思うよ」

〔釈教歌〕

「説くみ法 きくの白露 夜はおきて

       つとめて消えん ことをしぞ思ふ」

        慈円・新古今1932

「説かれる尊いみ法を聴くために、菊に白露の置く夜は起き続けて、明朝早く、死のうということを思っていることだ。」

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