般若寺 水仙花だより 11・16
◎ 水仙: ≪つぼみ≫ 花12月~2月。
◎コスモス: ≪名残りの花≫
*昨日久しぶりの外出で京都へ行きました。国立博物館で特別展覧会「細川家の至宝・珠玉の永青文庫コレクション」を鑑賞しました。細川家は京都出身の旧熊本藩主であり室町時代から続く名家で雅の文化を持ち続けたそうです。代々の殿様が伝えてきた宝物を第16代当主護立氏が設立した「永青文庫」(東京)に保存されています。刀剣や武具、文書、絵画、工芸品など多岐にわたる数々の名品が出展されていましたが、印象深かったのはガラシャ夫人が夫細川忠興公のために自らの手で織ったという「露払」という雨着です。これは麻織物の質素なものですが、夫人の夫を思う心がしのばれ、ほほえましく感じられました。やはり古美術鑑賞はいいですね。なんだか心が豊かになったような気がします。
それにしても京都は人が多いです、沸き立っているようです。
〔俳句〕
「秋しぐれ 塀をぬらして やみにけり」久保田万太郎
「コスモスの やさしき風を 運びをり」海老名ムツエ
「表裏 無き水仙の 葉の振れよう」三嶋八千穂
〔和歌〕
「朝日影 うつる木ずゑは 露おちて
外面の竹に 残るうす霧」
前太宰大弐俊兼・風雅659
「朝日の光が映る木々の梢からは露がしたたり落ちて、裏手の竹林にはまだ夜の薄霧が残っている。」
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