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2012年4月 5日 (木)

般若寺 春の花だより   4・5

◎椿: ≪満開≫

・レンギョウ、沈丁花、黄水仙 ≪見ごろ≫

◎桜: ≪つぼみ≫

◎山吹: ≪つぼみ≫

・シャガ、紫雲ラン、牡丹、ツルニチニチソウは4月中

・矢車草、鉄線、空木、などは5

山アジサイ、早咲コスモス、アジサイ、などは6

先日、中川寺を開基された実範さんを紹介しました。その時漏れたところを補充します。

実範さんは貴族の出で、京都の朝廷とも深いつながりがあって中川寺を建てられたのだと思います。いま大河ドラマ「清盛」が放送されていますが、あの中に登場する摂政関白藤原忠実(ただざね)、左大臣藤原頼長(よりなが)が帰依したのが中川寺実範さんなのです。忠実が出家する際、戒師をつとめておられます。

上人は戒律復興にもこころざされ、『東大寺戒壇院受戒式』を定められました。唐招提寺とのつながりもよく知られます。

さらに晩年は京都府の棚倉の山中にあった「光明山寺」に住し、浄土教、阿弥陀信仰をも学ばれ『念仏式』『病中修行記』などを著作されています。

上人の仏教は実に多彩で、法相唯識から始まり醍醐、高野山の真言密教、比叡山の天台密教を学び、さらに浄土教を修学されています。

仏教教学と同時に仏教音楽である声明(しょうみょう)の大家でもあったようですから、平安時代の奈良仏教界における巨峰であったと言えるでしょう。

皆さん機会があれば、ぜひ中川寺跡の実範上人の御廟五輪塔をご参拝ください。

当尾の里、岩船寺・浄瑠璃寺も近いですよ。

〔短歌〕

「薔薇色に 雲のにほへば 朝の唄

鳩のうたいて 花壇おとなふ」

木下利玄・銀

〔俳句〕

「たんぽぽや 日はいつまでも 大空に」中村汀女

〔和歌〕

「やどからや 春の心も いそぐらむ

外(ほか)にまだみぬ はつ桜ばな」

前大納言為兼・風雅146

「(西園寺という)すぐれた名邸であるがために、春の来ようとする気持ちも急がれるのであろうか。よそではまだ見もしない早咲の桜が、もう咲いているよ。」

・詞書:「伏見院西園寺に御幸ありて、花の歌人々によませさせ給ひけるとき」

・西園寺=現在の金閣の地にあった、西園寺北山第。家祖公経が寺院兼邸宅として造営、桜と雪の名所として代々の行幸御幸を仰いだ。伏見院当時の当主は実兼。

・やどから=「から」は原因・理由をあらわす。「西園寺」の名ゆえに西方欣求の心から「いそぐ」意と、名だたる名邸であるから春も来ることを「いそぐ」意を重ね祝意を表したもの。

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