般若寺 夏の花だより 6・30
◎夏コスモス(早咲種):≪見ごろ・7月中旬まで≫
17種類。5万本。
センセーション、ピコティ、ベルサイユホワイト、
ピンクポップソックス、シーシェル、スカーレット、
サイケ 、ベルサイユピンク、ベルサイユレッド、あかつき、
ソナタ、イエローロード 、スノーパフ、ローズボンボン、
クランベリー、レッドイリュージョン、アンティキティ
◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫
◎ 紫陽花: ≪見ごろ・7月上旬まで≫ 10種類。150本。
◎ 夾竹桃、百日紅、鬼百合、野甘草、秋海棠≪つぼみ≫
*水無月(みなづき)が終わり、明日からは文月(ふづき・ふみづき)です。
文月の由来は、七夕に短冊に歌や文字を書き上達を祈るところから「文披月(ふみひらきづき)」というのと、陰暦7月は稲穂が膨らむ時期なので「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくみづき)」とか穂の膨らみを見る「穂見月(ほみづき)」から転じたとも言います。
*謡曲『笠卒塔婆』解説(前半は22,23日と重複)
・作者:『申楽談儀』(世阿弥の芸話を次男元能が整理した聞書)に、曲名を『重衡』として数箇所本文を引用しているから、世阿弥当時からあった能に違いないが、作者を決定する確実な資料がない。本大系本では「世阿弥時代の能」に分類される。
・能柄:夢幻能。中将物の修羅物。二番目物。・・・これらの用語については後に注あり。
・素材:⑴重衡の霊が奈良坂に出た話(口承か)
⑵重衡が刑死にのぞみ木仏を拝んだ話(平家物語)
⑶春日野の飛ぶ火のこと(しばしば用いる題材)
・主題:南都炎上に直接手を下した平重衡の自責の苦悩を描く。修羅物が本来持つ暗さに徹した能。唯一の色どりである名所教えも、実は罪業の原因となった南都の寺々を教えているのであって、主題に密着している。
・人物:前ジテ=里の老人(化身)・着流尉出立か
後ジテ=平の重衡(霊)・修羅物出立(面中将)か
ワキ=旅の僧・着流僧出立か(ワキ連が出る時も同装か)
アイ=里の男・肩衣半袴出立か
・場面:前場 大和の国奈良坂。平の重衡の墓標の付近。
花盛りの春のある日。
後場 同じ所。同じ日の後刻。月のある深夜。
・構成:1ワキの登場=京都から奈良への道行。
2シテの登場=人間のはかなさの慨嘆。
3ワキ・シテの応対=名所教え、奈良の寺でら。
4シテの詠嘆=重衡の墓標を教えて感慨にふける。
5シテの中入り=本性を明かして消える。
6アイの物語。
7ワキの待受=弔い。
8後ジテの登場。
9シテの物語=重衡が斬首に際し仏を拝んだいきさつ。
10シテの立働き=飛ぶ火の光り、修羅道の苦しみ。
・構成の頂点 前場では第3段。第4段。後場では第9段。第10段。
・底本 二百番之外百番板本 奥書(抄)「世上流布之板行二百番之外之百番也・
御書物師林和泉掾・貞享三年丙寅九月下旬」
・対校本 (一) 横=横本下掛謡揃写本(能研蔵)
・備考 本来の修羅物色の濃い能。上冊の世阿弥作の修羅物とは違い、武名・風雅・恋愛と言ったことに全く触れない。
原典「平家物語」によれば、しんみりとした夫婦愛が描き得るのだが、そうはしていない。構成は、修羅物として一番標準的で、前後場の釣り合いもよいが、それだけぴりっと利かないとも言える。笠卒塔婆と桜の木との関係が重要らしい。詞章の上で、「関寺小町」「山姥」と関連が深い。
[能柄]の注
・夢幻能=旅人や僧が、夢まぼろしのうちに故人の霊や神・鬼・物の精などの姿に接し、その懐旧談を聞き、舞などを見るという筋立ての能⇔現在能。
・修羅物=武人の霊を主人公とし、戦いを題材とした能。多くは死後に修羅道で苦しんでいることを述べる。正式の五番立ての番組で二番目におかれるので二番目物ともいう。
〔短歌〕
「舟とめて わりごひらきおれば しづかなり
岸の萱生(かやふ)に 昼顔は咲き」
木下利玄・紅玉
〔俳句〕
「老僧の 影のふはりと 苔の花」青柳志解樹
〔和歌〕
「月や出づる 星のひかりの かはる哉
すずしき風の 夕やみの空」
伏見院御歌・風雅391
「月が出るのだろうか。(今まで強く輝いていた)星の光が変わって来たことだ。涼しい風の吹く、夕闇の空よ。」
・星のひかりの・・・=月の出の前の微光によって、星の光のやや弱まる事を言う。
☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と
神の山である世界遺産春日山原始林は
世界に誇る日本の宝です。
ここを「奈良市営ゴミ焼却場移設」候補地にするのは不適当です。
中の川は歴史古道の観光スポットとして活かすべきです。
奈良市は「古都」「国際観光都市」の名に恥じない
良識ある判断をしてください。
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