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2012年8月

2012年8月31日 (金)

般若寺 夏の花だより   8・31

 秋のコスモス:≪つぼみ~ちらほら咲きはじめ≫

開花期間・ 9月上旬~11月 

満開状態・ 10月前半

35種類、15万本。

新しい品種「チョコレートコスモス」も咲きます。

いまコスモスの苗は70120㎝ほどになっています。毎日の水やりと雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせ、ローズボンボン、クランベリーの豪華な複弁花が少し重たげに頭をもたげています。そのほかベルサイユ、デイドリーム、ピンクポップソックス、スカーレット、シーシェルなど新品種も花をつけています

 

*八月、葉月から九月、長月(ながつき)へ移ります。夜が長くなっていくので「夜長月」、雨が長く降るから「長雨月」と言うそうで語源には多くの説があります。

暦の上では今日が夏の最後の日となります。この夏はいつものようにというか、それ以上に暑かったですね。月が替わってもまだまだ夏の気温が続きそうです。この時期、夏バテが起こり体調を崩しやすくなりますから気を付けたいですね。

当寺では、花を育てる傍ら野菜も少しだけ植えました。キュウリとナスビはうどんこ病と虫にやられて早々に駄目になりました。成績がよかったのはシシトウとネギです。シシトウは性が強いのか、まったく病害虫がつかず7月から現在まで毎日収穫でき、夏の貴重な栄養源となりました。時たま辛いのに当りますからひやひやしながら食します。水やりを毎日欠かさなければ比較的たやすく育てられる、おすすめの夏野菜です。秋にも野菜を作りたいのですがコスモスだけで手一杯、あきらめました。

境内にはえる茗荷は今年は水不足で花が小さく、少ないです。不作です。

 

〔短歌〕

「山を背に むき直る前は 雲の大海(おほうみ)

しづみ白めり このたよりなさ」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「荒海や 佐渡に横たふ 天の川」松尾芭蕉

〔和歌〕

「心あての 思ひの色ぞ たつた山

けさしもそめし 木々のしら露」

前中納言定家・玉葉451

「期待し、待ちこがれる思いであった秋の緋の色が、龍田山に見られるようになったよ。立秋の今朝、早速にも木の葉を染めた、木々の白露よ。」

・龍田山=大和の歌枕。奈良県生駒郡斑鳩町龍田。紅葉の名所。

・思ひの色=「」に「」をかけ、紅葉を暗示し、「白露」と対比させる。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月30日 (木)

般若寺 夏の花だより   8・30

 秋のコスモス:≪つぼみ~ちらほら咲きはじめ≫

開花期間・ 9月上旬~11月 

満開状態・ 10月前半

35種類、15万本。

新しい品種「イエローガーデン」も咲きます。

いまコスモスの苗は70120㎝ほどになっています。毎日の水やりと雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせ、ローズボンボン、クランベリーの豪華な複弁花が少し重たげに頭をもたげています。そのほかベルサイユ、デイドリーム、ピンクポップソックス、スカーレット、シーシェルなど新品種も花をつけています

 

8月もあと一日となりました。暑いのと雨が少ないので関東地方は水不足になりそうです。近畿でも南部はよく降っているようですが、中部は少雨傾向です。それでも奈良は昨日夕方、少しだけ降りました。当寺では一回分の水やりが助かりました。この調子で3日ほど夕立があればいいんですが。

コスモスの花はだいぶ咲いてきました。種類によってはもう見ごろといってもいい位に咲いています。この時期は花の開花情報をどうお伝えすればいいのか、難しいですね。上に書いたように「つぼみ」から「ちらほら咲き」、さらに「咲きはじめ」まで幅があります。どう表現すれば現状に合うのか、ちょっと困ります。御来寺された各人の御判断におまかせしています。

「彼岸花 萩と紫苑に コスモスや」倶咲

般若寺にも確実に秋が近づいています。

 

〔短歌〕

「白みそめし 山の石ころみち 睡(ね)の足らぬ

眼にみすゑて 上りに上る」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「初秋や 余所の灯見ゆる 宵の程」与謝蕪村

〔和歌〕

「なくこゑも たかき梢の せみのはの

うすき日影に 秋ぞちかづく」

伏見院御歌・風雅442

「鳴く声も高く聞える、高い梢の蝉。その羽の薄いように、薄く弱って来た日光を見れば、秋はもう近づいているのだ。」

・たかき=「声」「梢」双方にかかる。

・せみのはの=蝉の羽の。「うすき」の枕詞。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月29日 (水)

般若寺 夏の花だより   8・29

 秋のコスモス:≪つぼみ~ちらほら咲き≫

開花期間・ 9月上旬~11月 

満開状態・ 10月前半

35種類、15万本。

新しい品種「コラレット」も咲きます。

いまコスモスの苗は70120㎝ほどになっています。毎日の水やりと雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせ、ローズボンボン、クランベリーの豪華な複弁花が少し重たげに頭をもたげています。そのほかベルサイユ、デイドリーム、ピンクポップソックス、スカーレット、シーシェルなど新品種も花をつけています

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

*秋の「コスモスポスター」2種類と「コスモス花あかり」ポスターが出来上がりました。手作りポスターなので枚数は数十枚と限られた数ですが、あちこちから掲示の申し出がきていて増刷しなければなりません。有難いです。また「コスモス花あかり」のチラシも印刷中でもうすぐ仕上がって来ると思います。枚数は3万刷りましたから観光案内所や旅館ホテルへも配布を依頼する予定です。

 

*「奈良市ゴミ焼却場」の「中ノ川」移設反対の署名用紙と抗議ハガキが出来てきたのでさっそく当寺でも本堂入口に小机をおいて署名台を作りました。そして今日は「奈良市ゴミ問題を考える会」の役員の皆さまと浄瑠璃寺、岩船寺へ署名運動の協力依頼に行く予定です。当尾(とうの)の両寺は京都府木津川市に属しますが、距離は、第二候補地から500メートル以内、第一候補地から1000メートル余りと、隣接しています。般若寺なんかよりずっと深刻な距離にあります。それなのに奈良市はまだ候補地選定段階ということで京都側へは何ら通知や打診をしていないようです。決定してからでは遅いんではないでしょうか。木津川市から反発問題が起こればどうするんでしょうか。当尾の里は木津川市にとっては最大の観光地であり都市づくりの目玉となる文化観光ゾーンとして位置づけられています。奈良側の御都合でこのお宝を破壊するようなことは木津川市はおろか全国、否世界の人からも非難の声が起こることは明らかです。奈良市の中ノ川へのゴミ焼却場移設が強行されれば、世界からも、後世からも指弾され、推進関係者の名は永遠に「文化破壊者」の汚名として歴史に名をとどめることになります。関係者にはぜひ再考をお願いしたいです。

 

〔短歌〕

「一夜ねし 暁の灯(あかり)の 下(もと)を出でぬ

白みつつある お山のさむさ」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「紅き茎 継ぎ足して咲き 秋海棠」勢力海平

〔和歌〕

「いづくにも 秋はきぬれど 山郷の

松ふく風は ことにぞありける」

前大納言公任・玉葉450

「どこにも同じように秋は来たのだけれど、この山里の松に吹く風は好もしく思われるよ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月28日 (火)

般若寺 夏の花だより   8・28

 秋のコスモス:≪つぼみ≫

開花期間・ 9月上旬~11月 

満開状態・ 10月前半

35種類、15万本。

新しい品種「ラディアンス」も咲きます。

いまコスモスの苗は70120㎝ほどになっています。毎日の水やりと雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせ、ローズボンボン、クランベリーの豪華な複弁花が少し重たげに頭をもたげています。そのほかベルサイユ、デイドリーム、ピンクポップソックス、スカーレット、シーシェルなど新品種も花をつけています

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

*「蜩や 天に崖ある ひぐれどき」加藤楸邨

「鳴き立てて つくつく法師 死ぬる日ぞ」夏目漱石

夏も盛りをこえると鳴く蝉の種類も変わってきます。真夏にはクマゼミやアブラゼミがやかましいほどに鳴き立てていたのに、秋が近づくと「カナカナカナ」という蜩(ひぐらし)と「ツクツクボーシ」の声がひびきます。どちらも夏の終わりを告げるように少しうら悲しい鳴き声です。

江戸時代の俳人横井也有(やゆう)の俳文集『鶉衣』(うずらごろも)「百虫譜」には「つくつくぼうしといふせみは、つくし恋しともいふ也。筑紫の人の旅に死して此物になりたりと、世の諺にいへりけり。」とあります。

 

〔短歌〕

「七合目の 夜明けの寒さ 寝の足らぬ

眼をしばたたき 草鞋をはくも」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「緑蔭の ことばの円さ 風来る」飯田龍太

〔和歌〕

「草のすゑに 花こそみえね 雲風も

野分ににたる 夕暮のあめ」

永福門院・風雅439

「草の茎の先に花こそさいてはいないが、(まだ夏であって、秋草の花をつける季節ではないのだけれど)雲の様子、風の吹き方も野分に似て、秋近いことを思わせる、夕暮の雨よ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月27日 (月)

般若寺 夏の花だより   8・27

  秋のコスモス:≪つぼみ≫

開花期間・ 9月上旬~11月 

満開状態・ 10月前半

35種類、15万本。

新しい品種「イエローロード」も咲きます。

いまコスモスの苗は70120㎝ほどになっています。毎日の水やりと雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせ、ローズボンボン、クランベリーの豪華な複弁花が少し重たげに頭をもたげています。そのほかベルサイユ、デイドリーム、ピンクポップソックス、スカーレット、シーシェルなど新品種も花をつけています

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

817日から10日間にわたり「笠卒塔婆の銘文解読」に取り組みました。たいへんむつかしい作業でしたから途中で投げ出したくなることもありました。猛暑の中、昼も夜も本のコピーと電子辞書と漢和辞典、仏教辞典に囲まれて、乏しい知恵を振り絞り、文字との格闘でした。少し休みたくなるのを我慢していたので、知的疲労で困憊状態です。こんなこと誰か専門家がやってくれていたら、と愚痴もこぼれました。これはたたき台ですからこれからも精度を上げていく努力が必要です。

「コスモスを 育てんとして 育てられ」倶咲

今日からは秋のコスモスシーズンへの準備に専念します。

 

〔短歌〕

「真夜(まよ)すぎて 幾時もあらね 起きて見れば

この山へ向けて 白みきざせり」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「灯移せば 端居の影の 移りけり」村山故郷

〔和歌〕

「しののめの 空きりわたり いつしかと

秋のけしきに 世はなりにけり」

紫式部・玉葉449

「夜明け方の空に霧が立ちわたり、早くも秋の風情に、世間の有様はなって来たことだなあ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月26日 (日)

般若寺 夏の花だより   8・26

  秋のコスモス:≪つぼみ≫

開花期間・ 9月上旬~11月 

満開状態・ 10月前半

35種類、15万本。

新しい品種「オレンジロード」も咲きます。

いまコスモスの苗は70120㎝ほどになっています。時々降る雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせ、ローズボンボン、クランベリーの豪華な複弁花が少し重たげに頭をもたげています。そのほかベルサイユ、デイドリーム、ピンクポップソックス、スカーレット、シーシェルなど新品種もつぎつぎと花をつけています

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

*昨日まで検討してきた「重要文化財般若寺笠卒塔婆」に刻された銘文の解読と解釈をまとめておきます。

『笠卒塔婆南塔の銘文』

 「先考宋人行末者異朝明州住人」

(亡き父、宋人伊行末は異国明州の住人であった。)

 「也而来日域経歳月即大仏殿石」

(日本に来て年月を経る。そのころ大仏殿の石壇、)

 「壇四面廻廊諸堂垣榻荒蕪石」

(四面の廻廊、諸堂、垣塀、坊舎は荒れ果て草が生い茂り、)

 「悉毀孤為興□□□発吾朝□」

(石は悉く毀れていた。ひとり興隆仏法のため吾朝宋国を発った)

 「陳和卿為鋳金銅大仏以明州伊」

(陳和卿は金銅大仏を鋳造し、明州出身の伊行末は)

 「行末為象(衆)殿壇石壇畢也広區直」

(大仏殿壇、石壇を形づくりおわり、広い区域をなおした。)

 「也石有也則於東大寺霊地辺土」

(石については、すなわち東大寺の霊地周辺の地において)

 「中得石以修造之正元二年七月十一」

(石を得て大仏殿壇諸堂伽藍を修造した。正元二年7月十一日)

 「日安然逝去彼嫡男伊行吉志」

(伊行末がやすらかに逝去したので、彼の嫡男伊行吉は志して)

 「同三年建立一丈六尺石卒塔婆」

(同三年一丈六尺の石卒塔婆二基を建立す。)

 

『笠卒塔婆北塔の銘文』

 「二基以一本過去慈考以一本宛」

(一本を亡くなった父のために、もう一本を)

 「現在悲母就中般若寺大石塔者為」

(現在存命の母のために宛てる。なかんずく般若寺大石塔は)

 「果大工本趣□為□彼影像所写也」

(伊行末が石大工の本願趣意を果たさんが為、彼の仏師が造った仏像の御影を写す所を造顕し、)

 「此□□建立也然与今以企為以□」

(此の塔婆を建立するなり。それゆえ私、行吉は今より父の企てをもっておのが任となす。)

 「□上同合与力幷阿□上人修石」

(已上心を一つにして力を寄せ合った。ならびに阿□上人が石基壇を修築する)

 「壇大功聊結縁畢願以此功徳」

(大功にいささか結縁しおわんぬ。願わくは此の功徳を以って)

 「救為亡父母□苦□偏人□□□」

(亡き父と現在の母の苦を救い、ひとへに人が)

 「常々忉利天今一人行吉造石卒塔婆」

(常なる忉利天に上生せんことを。今一人、行吉が石卒塔婆を造るは)

 「詣極楽界都一切衆生□□□□」

(阿弥陀の極楽界都に詣で一切衆生がみな共に仏道を成ぜんことを。)

 「弘長元年辛酉七月十一日伊行吉」

(弘長元年・1261辛酉711日伊行吉が記す。)

解釈にちょっと強引な所もありますが、全体的にはほぼ妥当な線だと思います。

この銘文解釈によって伊行末(いのゆきすえ)、伊行吉(いのゆきよし)のことがもっと世に知られるようになれば幸いです。

つい先日、中国から「寧波・日本文化交流団」の人々が当寺へ来られました。一人年輩の先生の様な方が引率して比較的若い人たち20人の御一行でした。寧波は宋人伊行末らの故郷です。宋人を日本仏教文化の恩人として尊敬し、その事績が日中友好の懸け橋となることを念願します。

 

〔短歌〕

「地球は めぐりけらしも 起きて見れば

澄みつかれたる 星々の光」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「ひとり来て 母を恋へりし 清水かな」中村汀女

〔和歌〕

「夏ふかき 峯の松がえ 風こえて

月影すずし ありあけの月」

前大僧正慈鎮・風雅437

「夏も深まった、峯の茂りあう松の枝の上を風が吹き越して、月の光が涼しいよ、有明時の山は。」

・ありあけの山=月が空に残っていながら、夜が明けかかる時刻の山。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月25日 (土)

般若寺 夏の花だより   8・25

 

  秋のコスモス:≪つぼみ≫

9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「ベルサイユ・ピンク」も咲きます。

いまコスモスの苗は50100㎝ほどになっています。夕立の雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせ、ローズボンボンの豪華な複弁花が少し重たげに頭をもたげています。そのほかの新品種もつぎつぎと花をつけています

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

*今日はご本尊文殊菩薩さまの月例縁日です。午後一時半よりお勤めいたします。また本日は真言律宗の宗祖であり、般若寺の鎌倉復興の功労者である思圓上人叡尊興正菩薩(しえんしょうにんこうしょうぼさつ)の祥月命日です。旧暦を新暦になおすと、106日(グレゴリオ暦)または929日(ユリウス暦)となります。 上人は正応3年(129082590歳で西大寺において入寂されました。今日御廟所の西大寺奥ノ院において追善法要、献灯行事があります。

『笠卒塔婆北塔の銘文』10

 「二基以一本過去慈考以一本宛」

「二基の一本を亡き父にあて、もう一本は」

 「現在悲母就中般若寺大石塔者為」

・現在=現存、存命。

・悲母=父母に仏の慈悲をあて、慈父悲母という。

・般若寺大石塔=十三重大石塔。

「現存の悲母にささげる。なかでも般若寺大石塔は」

 「果大工本趣□為□彼影像所写也」

大工=律令の木工寮(もくりょう)に属した工人の長。建築工事の工匠の長。ここでは石工の長。

・趣=おもむき、めざすところ。趣旨、意趣。

・彼影像=画像か下絵図像、有力な絵師または仏師の手になるもの。四方仏。

・□彼影像=□は顕か。

「(伊行末が)石大工の本願趣旨を果たさんが為、彼の影像を写すところをあらわさんがため、」

 「此□□建立也然与今以企為以□」

・此□□=此塔婆か。

「この塔婆を建立するなり。しかれば・・・」(*意味がとれません。)

 「□上同合与力幷阿□上人修石」

・□上=已上か。

・同合与力=(心を)同じくして力を寄せ合う。

「(私、伊行吉は)以上同合与力した。ならびに阿□上人が石壇を修築する」

 「壇大功聊結縁畢願以此功徳」

・石壇=十三重石塔の基壇。一辺123メートル高151メートル。

「大功にいささか結縁しおわる。願わくは此の功徳をもって」

 「救為亡父母□苦□依人□□□」

・亡父母=亡き父と現在の母。

・苦=仏教では生きている間も死んだ後も菩提を得られなければ苦の世界にあると考える。苦は功徳を回向することで救われる。

・人依=「依」は「偏」と読んだ方がよいのかも。ひとへに。

・□□□=あとに忉利天とあるので「上生」という語が入るか。

「亡き父と母の苦を救い、人がひとへに」

 「常々忉利天今一人行吉造石卒塔婆」

・常々=「常」一文字か。

・忉利天=とうりてん。三十三天。六欲天の第二。須弥山の頂上にあるとされ中央に帝釈天、四方の峰に各八天、合して三十三天。

「常なる忉利天に上生せんことを。今一人、行吉が石卒塔婆を造り」

 「詣極楽界都一切衆生□□□□」

・詣=けい。もうづ。高い所にいたる。

・極楽界=阿弥陀如来の浄土。極楽の世界。

・□□□□=皆共成仏道か。廻向文「願以此功徳・・・皆共成仏道」参照。

「極楽世界の都に詣で、一切の衆生がみな共に仏道を成ぜんことを。」

 「弘長元年辛酉七月十一日伊行吉」

・弘長元年=正元三年。辛酉革命で220日に改元。

 

この北塔の銘文は、磨滅が激しいので字が読み取れないところが多く、先人の解読によっても意味をなさないような文章になっています。とくに4行目と7行目はどうしたものか、と立ち往生してしまいました。これ以外は大まかに解釈できたかと思います。後々、訂正すべきところが見つかれば改めたいと思います。

この文章は伊行末の「墓誌銘」というより伊行吉の「願文」のようなものと見なした方がいいようです。

 

〔短歌〕

「岩室は 大地より冷え 室人の

更けて寝ぬ声 さゐさゐきこゆ」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「紺青の 蟹のさみしき 泉かな」阿波野青畝

〔和歌〕

「夕されば あさのはながる みよしのの

たぎつかはうちに みそぎすらしも」

如願法師・玉葉448

「夕方になると、切った麻の葉が吉野川を流れて来る。川上の滝つ河内でみそぎをしているらしいな。」

・あさのは=夏祓の神具として、麻の葉を切って撫物(なでもの)とし、穢れを負わせて川に流す。切麻。

・たぎつかはうち=滝つ川内。水のたぎり流れる川渕。吉野川上流の宮滝をいうか。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月24日 (金)

般若寺 夏の花だより   8・24

 

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「ベルサイユ・ホワイト」も咲きます。

いま苗は5090㎝ほどになっています。夕立の雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせ、ローズボンボンの豪華な複弁花が少し重たげに頭をもたげています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

 

*いよいよ笠塔婆銘文の解釈にとりかかります。昨日に現在可能な限りの銘文確定を試みました。読みずらいですが一行ごとに読みます。

『笠卒塔婆南塔の銘文』10

 「先考宋人行末者異朝明州住人」

・先考=死亡した父。亡父。

・宋=960年、宋は汴(べん・開封)に都したが、1127年金の侵入により江南に逃れ、臨安(りんあん・杭州)に都し、1279年元に滅ぼされるまでを南宋という。

・異朝=外国の朝廷。外国。・明州=寧波(ニンポー・ねいは)の宋代の名。中国浙江省東部の都市。遣唐使派遣時より日中交通の要地であった。

「亡き父宋人伊行末は異国明州の住人であった。」

 「也而来日域経歳月即大仏殿石」

・日域=にちいき、じちいき。日本国の異称。

・即=すなわち。その時、即座に。そのころ、当時。

「日本に来て、年月を経る。そのころ大仏殿の石壇」

 「壇四面廻廊諸堂垣榻荒蕪石」

・垣榻=えんとう。垣は周囲を取り巻いた垣根、土塀。築地塀を指すか。

榻は長椅子、寝台から生活の場、僧坊を指すか。

・荒蕪=こうぶ。蕪は生い茂って物を覆い隠す雑草。

「四面の廻廊、諸堂、垣塀、坊舎は荒れ果て草が生い茂り」

 「悉毀孤為興□□□発吾朝□」

・毀=こぼつ、こわれる。

・孤=ひとり。陳和卿か。

・興□□□=興隆仏法か。興建大仏、興復大仏か。

・吾朝=宋国。

「石は悉く毀れていた。一人興隆仏法のため吾朝を発った」

 「陳和卿為鋳金銅大仏以明州伊」

鋳=いる。鋳造する。

「陳和卿は金銅大仏を鋳造し、明州伊行末は以って」

 「行末為象(衆)殿壇石壇畢也広區直」

・象=かたち、かたどる。

・區=くぎり。区域。

「殿壇石壇をかたち作りおわり、広い区域をなおした。」

 「也石有也則於東大寺霊地辺土」

・東大寺霊地=東大寺のある神聖な地。霊区。

・辺土=近辺の地、辺地。

「石については、すなわち東大寺の霊地近辺の地のうちに」

 「中得石以修造之正元二年七月十一」

 ・修造=しゅぞう。(建築物などを)つくろい直す。修理。

 ・之=東大寺伽藍

「石を得、以って大仏殿壇、東大寺伽藍の石壇を修造した。正元二年七月十一日」

 「日安然逝去彼嫡男伊行吉志」

・安然逝去=あんねんせいきょ。安らかに亡くなる。

「安然として逝去す。彼の嫡男伊行吉こころざして」

 「同三年建立一丈六尺石卒塔婆」

・一丈六尺=丈六。仏の身の丈。4,8m。

・同三年=正元3年(1261)。辛酉革命説により改元、1261220より弘長元年。

「同三年一丈六尺の石卒塔婆二基を建立す。」

南塔の分は以上です。北塔の分は明日へ。

 

〔短歌〕

「岩室の 夜更けしづみ 地より冷え

稲光うつる 硝子戸口に」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「喜雨の来て そこらいそがし 草の宿」五十崎古郷

〔和歌〕

「もりかぬる 月はすくなき 木の下に

夜深き水の をとぞすずしき」

進子内親王・風雅435

「深い木陰の間を漏りかねて、月光に乏しい木の下に流れる、夜更けて聞く水の音の涼しさよ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月23日 (木)

般若寺 夏の花だより   8・23

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「アンティキティ」も咲きます。

いま苗は5090㎝ほどになっています。夕立の雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだし、新種のスノーパフが涼しげな純白の八重花を咲かせています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

750年前に彫られた石の刻銘は風化が激しく、昨日塔婆の表面を肉眼で調べたら、何箇所か石片が浮き上がって今にも剥がれ落ちそうになっていました。もう拓本は無理です。夜間にライトを斜めに当てても全く読めません。こうなると先人たちの研究がますます貴重な成果になってきます。

笠卒塔婆銘文の解読文を市河寛斎、岡田英男、太田古朴各氏の読みに基づき、現在可能な限りの完全形を試みます。

 

『笠卒塔婆南塔の銘文』10

 「先考宋人行末者異朝明州住人」

 「也而来日域経歳月即大仏殿石」

 「壇四面廻廊諸堂垣榻荒蕪石」

 「悉毀孤為興□□□発吾朝□」

 「陳和卿為鋳金銅大仏以明州伊

 「行末為象(衆)殿壇石壇畢也広區直」

 「也石有也則於東大寺霊地辺土」

 「中得石以修造之正元二年七月十一」

 「日安然逝去彼嫡男伊行吉志」

 「同三年建立一丈六尺石卒塔婆」

 

『笠卒塔婆北塔の銘文』10

 「二基以一本過去慈考以一本宛」

 「現在悲母就中般若寺大石塔者為」

 「果大工本趣□為□彼影像所写也」

 「此□□建立也然与今以企為以□」

 「□上同合与力幷阿□(源真)上人修石」

 「壇大功聊結縁畢願以此功徳」

 「救為亡父母□苦□依人□□□」

 「常々忉利天今一人行吉造石卒塔婆」

 「詣極楽界都一切衆生□□□□」

 「弘長元年辛酉七月十一日伊行吉」

 

市河寛斎の読みでは北塔の分は空白が多いです。岡田、太田両氏はなんとかその空白を埋めようと努力された苦労の跡が見て取れます。とくに太田氏は般若寺大石塔の「石壇修築の大功」は「源真上人」の業績と見做し、五重目から上の積み上げと大基壇を作ったとしておられます。一方岡田氏は西大寺叡尊の『感身学正記』と『般若寺文殊縁起』を援用し、叡尊から「中興願主上人」と呼ばれた観良房良恵が石塔を完成させたと見ておられ、「阿□上人」が「石壇修築の大功」を遂げたと読んでおられます。以前に石塔建立の謎について検討したように、阿弥陀号を名乗る上人は東大寺を再興した重源上人の弟子である可能性が高いです。「阿□上人」は基壇を修築したと考えるべきでしょう。太田氏は十三重石塔修理の際見つかった建長五年の法華経経箱に記載されていた奉納者「源真」の名を重視しておられ願主上人とみなされました。しかし源真については、叡尊の弟子である以外、その事績、ことに般若寺に関する点は法華経奉納以外は不明です。その刻字が確実に源真と読めるなら問題なくそうでしょうが、ちょっと決めかねます。「阿□上人」も同様です。以上不十分な完全形しか導き出せずお粗末でした。しかし現在ではこれ以上のものは考えられないでしょう。今となってはどうしようもないことですが、200年前の市河寛斎さんがもっと完全な解読をしておいてくれたらなあと、残念な思いが残りました。

 

〔短歌〕

「岩室出でて 空の真闇に そそりたてる

お山しばし見て 灯の下(もと)にかへる」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「水打つや 森のひぐらし 庭に来る」水原秋桜子

〔和歌〕

「秋ちかき しづがかきねの 草村に

なにともしらぬ 虫のこゑごゑ」

後鳥羽院御歌・玉葉444

「秋も近い頃の民家の垣根の草むらの中に、何の虫ともわからない虫の声々が、早くも聞こえて来る。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月22日 (水)

般若寺 夏の花だより   8・22

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「あかつき」も咲きます。

いま苗は5090㎝ほどになっています。お盆からの雨のおかげで葉は青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだしてます。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

*『笠卒塔婆北塔銘文』

 

「以一本廻過去慈考以一本□」

以一本□⇒③④ともに以一本宛。

「現在慈母就中般若寺大石塔」

慈母⇒③④ともに悲母。大石塔者為⇒③は大石塔婆為。④は大石塔者為。

「者為/□□□□□□□□□影」

③は果大工本趣□為□彼影像所写也。

④は行末大工本直主力為源崩後与也。ここは最も読みにくい箇所で、寛斎は空白にしており、③④は全くの別文章となっています。どちらが正しいのか、この解決は現物に当り逐語確かめるしかありません。ただ③の方は意味の取れる文章となっているのに対し、④は不可解です。

「□□□□□□□□□□□□」

③は此□□建立也然与今以企□□□。

④は此間目建立功求(拘安)今以企為以臣。

「□□□□□□□同合与力□」同合与力⇒③④ともに同じ。

「経□□人作石/壇大功徳結縁」

③は□上同合与力幷阿□上人修石。

④は況主同合与力幷源真上人修石。ここでは僧名が③阿□④源真と両者異なる。

「畢願以此功徳/□□□□□□」

③は壇大劣聊結縁畢願以此功徳。堀池氏は劣を功とす。

④は壇大功聊結縁畢願以此功徳。

「□□□□□□□□□□忉利」

③は救□亡□□□苦偏・・・。

④は救為亡父母□苦□依人ム万□□。 

「天今□行吉造石之□□/詣極」

③は常忉利天今一人行吉造石卒都婆。

④は常々忉利天今一人行吉造石卒塔婆。 

「楽界□一切□□□□□□□」

③は詣極楽界都一切衆生・・・。

④は詣極楽界都一切衆□□□□□。

「弘長元年辛酉十一日伊行吉□」

③は伊□□。④は伊行吉。

 

両者の解読文は大きな違いを見せる事が多々あり、その確定は、拓影ではほぼ限界に達しているようです。しかし現代の新技術を使えば解明は可能であるかもしれません。たとえば昨年笠置寺の消えた磨崖仏を蘇らせた、レーザー光のような光学的調査によれば。これは将来の課題です。今は与えられた資料に基づいて解決せざるを得ません。でも急がないと磨滅は進んでいます。とくに現代は酸性雨など大気汚染が石材の痛みを加速していますから。

 

〔短歌〕

「都会の空は ほの明りせり お山に寝る

今宵のわれの かすかにもいとしき」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「雨乞ひの 室生の寺と いふとかや」後藤夜半

〔和歌〕

「日の影は 竹よりにしに へだたりて

ゆふ風涼し 庭の草むら」

祝子内親王・風雅432

「強かった日ざしは、ま垣の竹群より西に傾き隔たって、夕方の風が涼しいよ、庭の草むらに。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月21日 (火)

般若寺 夏の花だより   8・21

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「センセーション」も咲きます。

いま苗は5090㎝ほどになっています。お盆からの雨のおかげで葉も青々と茂り順調に育っています。花もちらほらと咲きだしています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

 

 

*笠卒塔婆の銘文解読に7文献をリストアップしましたが、⑤⑥⑦は③の『修理報告書』を踏襲しておられます。1964年の十三重石塔修理の時、私は16歳の高校生でした。県の技師、岡田英男氏、村野浩氏、木田光昭氏が昼夜を問わず工事現場に詰め、おろされた大きな笠石の間を立ちまわっておられました。件の笠塔婆銘文も拓影を前に熱く議論しておられたのをそばから見ていた記憶があります。報告書には岡田氏が中心になり堀池春峯氏の助言を受けてまとめたと書いてあります。以来この報告書が解読文の定説のようになっています。もう一方で太田古朴さんは、①②④の3作で独自の見解を出されました。とくに修理報告書が出たあとの④では岡田氏とは違った読みを示しておられます。太田さんは奈良在住の仏師さんで石造美術研究にも実績を残しておられます。当寺先代住職とも親しく、何回か拓本をとって解読を試みられました。下にその異同を示したいと思います。

〈解読文を載せる7文献〉

 太田古朴著『般若寺』1960

 太田古朴著『大和の石仏』1963

 岡田英男著『重要文化財般若寺塔婆修理報告書』1966

 太田古朴著『摺佛印佛』1974

 堀池春峯論述『岩波大和古寺大観第3巻』1977

 菊竹淳一論述『古寺巡礼奈良般若寺』1979

 山川均著「第7章 寧波の石造文化と日本への影響(総論)」

(『寧波と宋風石造文化』12012年 所収)

 

「市河寛斎の解読文」に沿って検討します。いづれ「解釈文」を作ろうと思います。まず寛斎の文は改行が現物と合っていないようです。正しい改行を「/」で示します。文字についても読めていないところが多数あるので③と④で補っていきます。三者が一致するものもあれば全く違うのもあります。

『南塔の銘文』

「先考宋人行末者呉朝明州住」呉朝⇒③④共に異朝。住人⇒③は人、④は住人。

「人/也而来日域経歳月即大佛」大仏殿石壇⇒③は同じ。④では大仏殿壇。石を入れない。

「殿/石壇四面廻廊諸堂垣搨荒」荒⇒③は荒の下に無□□。④は荒蕪蕪石

「□□□/悉□孤為□□□□□」悉□孤為⇒③は悉毀孤為□・・・。④は悉毀孤為興□・・・・・。

「□吾朝□/陳和卿為鋳金銅大」□吾朝□⇒③は発吾朝□。④は興□・・・・・吃。

「燈□明州伊/行末與□□□石」金銅大燈⇒③④はともに金銅大仏。□明州伊行末⇒③④ともに以明州伊行末。與□□□⇒③は為衆殿□。④は為象殿壇と読み、殿壇石壇を象(かたち)と為し、とする。

「壇故此□匪直/也□者也則於」故此□匪直也⇒③は故也土匪直/也とし、④は畢也広區直/也とする。ここで土匪と広區と読みの違いが出ている。匪はハコ、扉のついた箱、あるいは匪賊のように体制に背く行いをなす賊の意味にもなり、前後の文にそぐわない用語なので、広區の方がふさわしいようです。

「東大寺霊地邊土/中得石修造」得石修造之。⇒③は同じ。④は得石以修造之。

「之正元二年七月十一/日晏然」晏然⇒③④ともに安然。

「卒去彼□□伊行吉□/□三年」彼□□⇒③④ともに彼嫡男。伊行吉□□三年⇒③は伊行吉志/□三年。④は伊行吉志/同三年。

[建立一丈六尺石卒塔婆/二基」石卒塔婆二基⇒③は石卒都坡/二基。④は同じ。

南塔の分は以上です。

 

〔短歌〕

「東京横浜 空明りするを のぞみゐれば

身慄ひつくも お山の夜冷え」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「仮の世に 咲きて紅白 さるすべり」鷹羽狩行

〔和歌〕

「月の色も 秋ちかしとや さよふけて

まがきの荻の おどろかすらん」

式子内親王・玉葉443

「月の色も秋近い色になったよ、と知らせたくてか、夜更けてま垣の荻が、さやさや音を立てて人の注意をうながすらしいよ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

 

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2012年8月20日 (月)

般若寺 夏の花だより   8・20

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「シーシェル」も咲きます。

いま苗は80㎝ほどになっています。雨のおかげで葉も青々と茂り順調に育っています。花はちらほらと咲きだしたところです。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*昨日も夕立がありました。お盆からよく降ります。雨のあとは一気に涼しくなり、夜など冷気を感じました。いよいよ秋の前触れなのでしょうか。コスモスは最後の仕上げに入っています。隙間を埋め尽くす作業に入りました。今年は苗数を増やしたので端から端までコスモスの花であふれそうです。

 

*般若寺笠卒塔婆の銘文解読は江戸時代からいろんな人が試み、作者を弘法大師空海の師、勤操(ごんぞう)、あるいは中川寺成身院を開いた実範上人と考えた人もありました。

近代に入っての研究には

〇天沼俊一「般若寺の笠卒塔婆」(『建築雑誌』289号)1911

〇木崎愛吉「大和(国宝)奈良般若寺伊行末石塔婆」

(『大日本金石史』2所収)1922

〇川勝政太郎『大和の石造美術』1942

〇西村貞「般若寺十三重石塔四方仏と笠卒堵婆」(『奈良の石仏』所収)1943

などがあります。

以上の論文は私の手元にはありません。当寺に所蔵する範囲で解読文を載せる書物を年代順に列挙すると、

 太田古朴著『般若寺』1960

 太田古朴著『大和の石仏』1963

 岡田秀雄著『重要文化財般若寺塔婆修理報告書』1966

 太田古朴著『摺佛印佛』1974

 堀池春峯論述『岩波大和古寺大観第3巻』1977

 菊竹淳一論述『古寺巡礼奈良般若寺』1979

 山川均著「第7章 寧波の石造文化と日本への影響(総論)」

(『寧波と宋風石造文化』12012年 所収)

7点です。これらを参考に市河寛斎の解読文を補完していきます。

*昨日の市川寛斎の解説文、一行抜け落ちていますので訂正いたしました。

 

〔短歌〕

「日の出前の 紅み真に受け 富士山の

東傾れは 染まりたるかも」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「満月出て 白さるすべり 遊ぶごとし」森澄雄

〔和歌〕

「風かよふ 山松がねの 夕すずみ

水のこころも くみてこそしれ」

今出河入道前右大臣(菊亭兼季)・風雅430

「風が吹き通う、山松の根方での夕涼みよ。流れる水を汲んでその冷たさを喜ぶにつけても、その水の気分もさぞ快いであろうと推量されることだ。」

・水のこころ=水自身の、本来持っている心。

・くみて=「水を汲む」意と「心を酌む(察する)意をかける。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

 

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2012年8月19日 (日)

般若寺 夏の花だより   8・19

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「センセーション」も咲きます。

ほとんどの苗は50センチ未満ですが、早くもちらほらと花が咲いています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*昨日につづき、

『笠卒塔婆北塔の銘文』

 

「以一本廻過去慈考以一本□

現在慈母就中般若寺大石塔

者為□□□□□□□□□影

□□□□□□□□□□□□

□□□□□□□同合与力□

経□□人作石壇大功徳結縁

畢願以此功徳□□□□□□

□□□□□□□□□□忉利・忉利天=須弥山の帝釈天の世界。

天今□行吉造石之□□詣極・極楽界=阿弥陀の西方極楽浄土。

楽界□一切□□□□□□□

弘長元年辛酉十一日伊行

吉□」

「文書」には解読文のあとに笠卒塔婆の銘文に基づく解説が付されています。それも載せます。

「南都般若寺南有石率都婆

二基相列街市間儼如門柱

 高丈餘面刻梵文左右側勒 ・勒=ロクす。文章を石に刻む。

 経論中要語字大七寸許雄

 偉可観首戴石盖故里人喚 ・盖=ガイ。蓋。ふた、かさ。

 倣笠率都婆云有記聯刻二

 石下方凡二十行似正似行

漫漶不可読今據其僅存者 ・漫漶=みだりに。わずらう。

以考其始末盖弘長中伊行 ・盖=けだし、恐らく。

吉者為追薦其父母而建其 ・薦=セン。お供え、供物。

父名行末宋明州人盖石工        追善

也文治中與陳和卿帰化當

大佛殿修造之日諸堂廻廊

石壇皆成其手以正元二年

没故行吉立石記事以傳於

後也和卿事載東鑑諸書独 ・東鑑=『吾妻鏡』

行末事跡無所概見非有此

石之存則幾乎泯没且般若

寺十三層大石塔俗為孝謙 ・幾乎=いくばくか。 

帝所建今據此記亦行末所 ・泯没=ほろびなくなる。

造可以証俗傳之訛矣故予 ・訛=いつわり。

特表出之如其字蹟磨滅過

半不能辨其可否」    ・辨=わきまえる。

全て漢文なので難しいです。でも丁寧に字を調べて行けば大体のことが判ります。もう江戸時代の末頃には刻字は磨滅が進んでいたようです。市河寛斎以前にも銘文を読んだ人は多くいたようですが、寛斎の解読が一番正確なようです。

この笠卒塔婆の銘文以外に宋人石工伊行末の事績を伝えるものはなく、その貴重さを評価しています。

明日からは寛斎の解読に沿って、足らざるを足し、誤りを正していきたいと思います。近代にも多くの先人の業績があるので参照していきます。

難しい文章にお付き合いさせてしまいまして申し訳ありません。しばらくご寛恕願います。

 

〔短歌〕

「昼の疲れ いでしものから 寝つかれぬ

岩室の床の 夜ふけて冷ゆる」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「打水に こたへてひらく 夕顔は」朝倉和江

〔和歌〕

「さ夜ふけて いはもる水の 音きけば

涼しくなりぬ うたたねの床」

式子内親王・玉葉442

「夜が更けて、岩をつたってひそやかにしたたる水の音を聞くと、ああ本当に涼しくなったなあ、夏を過したうたたねの床も。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月18日 (土)

般若寺 夏の花だより   8・18

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「ソナタ」も咲きます。

ほとんどの苗は50センチ未満ですが、早くもちらほらと花が咲いています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

 

*「重要文化財・般若寺笠卒塔婆の刻銘」の解読

①明治25年の修理移転工事の記録文書

文書の末尾に刻銘の解読文が載る。誰の解読であるかは記されないが、これは江戸時代後期の儒学者であり漢詩人である市河寛斎(17491820)の解読文ではないかと思われる。

「南都笠卒都婆偈幷記

(南)(左)□□一切不生懈怠心十方大

     菩薩愍衆故行道

   (右)諸行無常是生滅法生滅滅已

      寂滅為楽

(北)(左)□来證涅槃永断於生死若有

至心聴常得無量楽

   (右)孝養父母心功徳最第一是心

      発起者成就自然智」

これは塔身の左右の側面に彫られた大きな文字で欠けた一字以外はほぼ全文が読めます。ちなみにこの文は『大般涅槃経』の偈文の抄出です。

この「文書」では実際の銘文の改行とは違っています。ここでは「文書」に従います。続いて最下部の小さな文字の長文は南塔から北塔へと続きます。

「先考宋人行末者呉朝明州住

人也而来日域経歳月即大佛

殿石壇四面廻廊諸堂垣塌荒

□□□悉□孤為□□□□□

□吾朝□陳和卿為鋳金銅大

燈□明州伊行末與□□□石

壇故此□匪直也□者也則於

東大寺霊地邊土中得石修造

之正元二年七月十一日晏然

卒去彼□□伊行吉□□三年

建立一丈六尺石卒塔婆二基」

ここまでが南塔の銘文です。長い歳月の風化により江戸時代の末にはもう読めなくなっている字が多数あったようです。

今日はここまで。北塔の分は明日にします。なお市河寛斎(いちかわかんさい)は漢文の大学者です。しかし石刻文の解読は完ぺきではありませんでした。後世、幾人かが誤読を訂正し、足らざるところを補っています。大変難しい作業ですができるだけ完全な解読文に近づけたいと思います

 

〔短歌〕

「岩室の 夜冷えて来つ たづさへし

毛布かつぎて 山畏れ寝(い)ぬ」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「桑の葉の 照るに堪えゆく 帰省かな」水原秋桜子

〔和歌〕

「みだれあしの 下葉なみより 行く水の

をとせぬ波の いろぞすずしき」

後鳥羽院御歌・風雅429

「乱れ立つ芦の、下葉を波うつように一方になびかせて行く水の、音を立てない波の様子が、本当に涼しく見える。」

・波のいろ=波の水の色合というより、静かに、しかし滞りなく流れ行く川波の姿、様子を言ったものであろう。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月17日 (金)

般若寺 夏の花だより   8・17

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「マンダリン」も咲きます。

ほとんどの苗は50センチ未満ですが、早くもちらほらと花が咲いています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*いま秋海棠が満開になっています。名の通り、秋の花とされていますが、8月の方が花は多いです。この花は完全な日影を好み、朝日や夕日が当たるところでは濃い緑の葉が白みます。それと水切れは禁物です。当寺では本堂裏に自生していたのを植木鉢に移し日影を求め、水やりのしやすい所へ移動しています。現在、入口の参詣受付所の前と楼門への道で杉林の中に置いています。

今年は増えて200鉢ほどになりました。この花は当寺の先代住職の故良光和尚が好きだったので今も大切にしています。

「花伏して 柄に朝日さす 秋海棠」渡辺水巴

明日からは再び石造笠卒塔婆を取り上げます。笠卒塔婆には宋人石工・伊行末(いぎょうまつ/いのゆきすえ)の生涯情報が記載されています。そしてこれがほとんど唯一の伊行末の情報源であることから、その重要性は第一級の史料です。

明治に旧国宝に指定され、戦後には重要文化財になっています。しかし他の重要文化財の作品と比べて、出来栄えの優秀性、最古最大であること、刻銘の史料としての貴重さなどを勘案すれば、今すぐにも国宝に格上げされるべきだと思います、十三重石塔とともに。般若寺の将来の課題ですね。

 

〔短歌〕

「小屋の中 ランプの前に ところ狭(せ)く

われ等人間 夜明けを待つも」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「つぎつぎに 音が壊して ゆく花火」松下停露

〔和歌〕

「ほかにのみ 夏をばしるや たぎつせの

あたりは秋の むらさめの音」

院御製(伏見院)・玉葉441

「ここ以外の場所では、今を夏とばかり思っていることだろうか。このたぎり流れる急流のほとりは、水音もまさに秋の村雨の声のようだよ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

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2012年8月16日 (木)

般若寺 夏の花だより   8・16

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「サンライズ」も咲きます。

ほとんどの苗は50センチ未満ですが、早くもちらほらと花が咲いています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*お盆が終わり時候が大きく変わりそうな気がします。北海道や東北地方でははやくも秋のおとづれがニュースになっています。

「送火や 母が心に 幾佛」高浜虚子

明治39年、虚子32歳の作です。各家庭でご先祖の精霊が無事に冥界へ帰れるように道を照らす火を焚いたのが送り火です。送り火の大掛かりなのが京都の大文字です。午後8時ころから「大」「妙」「法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の火が東山如意ヶ岳からはじまり、北山へと時間差をつけて焚かれます。京都以外でも大正9年からの箱根大文字、昭和35年の奈良大文字もあります。奈良は昨日終わりました。送り火でお盆行事も終わり、世の中しばらく静穏な日々が続きそうです。

当寺ではこれから秋のコスモスシーズンへ向けていろいろ準備が忙しくなります。二日前の大雨で土はたっぷりと水を含み、コスモスの苗は大きくなりました。背たけが80センチを超えたのもあります。

 

〔短歌〕

「今日とまる 七合目の小屋 山腹(やまはら)の

高きところにて 旗ひるがへせり」

 木下利玄・一路

〔俳句〕

「大文字を 待ちつつ歩く 加茂堤」高浜虚子

〔和歌〕

「夏山の しげみがしたに 滝おちて

ふもとすずしき 水のをとかな」

平政村朝臣・風雅427

「夏山の、木々の茂みの下に滝が流れ落ちて、山の麓がいかにも涼しく感じられるような、水の音がするよ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月15日 (水)

般若寺 夏の花だより   8・15

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「秋咲大輪美色」も咲きます。

ほとんどの苗は50センチ未満ですが、早くもちらほらと花が咲いています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*今日は終戦記念日。1931年(昭和6918日、中国の奉天(今の瀋陽)北方の柳条湖での鉄道爆破事件をきっかけに日本軍が中国東北部の侵略をはじめ、15年にわたる日中戦争へ突入しました。さらに1941年の真珠湾攻撃からアジア太平洋のほぼ全域で、米英を始めとする連合国を相手に太平洋戦争へと突入しました。しかし日本は各地で連合軍に敗れ、東京大阪をはじめ全国の都市部は空襲により壊滅。そして沖縄戦、広島長崎への原爆攻撃を受けてついにポツダム宣言受諾を決定し、1945815日に天皇の詔勅により戦争を終えましたた。日本ではこの日が終戦の日とされるが、世界の歴史では92日東京湾上の戦艦ミズーリ号で、連合国最高司令官マッカーサーの面前で日本政府全権代表の重光葵(しげみつまもる)外務大臣などが無条件降伏の文書に調印したことで、日本の敗戦が確定し戦争は終わったとされます。815日はあくまで日本が降伏を決めた日であり、戦争が終わったのは92日と言うべきでしょう。817日、鈴木貫太郎内閣が敗戦の責を負って総辞職した後、総理大臣には東久邇宮稔彦王(ひがしくにのみやなるひこおう)が就き敗戦処理内閣を組閣しています。内閣では降伏文書調印という屈辱的な役割を引き受けたくないと関係者が辞退する中で、最後に全権代表を引き受けた重光葵外相と、梅津美治郎(うめづよしじろう)参謀総長が調印署名の役を引き受けたのでした。その日から日本は「連合国最高司令官(マッカーサー)からの要求にすべてしたがう」ことを認め、サンフランシスコ講和条約までの6年半にわたる占領統治が始まりました。調印式について重光外務大臣は歌を残しています。

「神国の 栄え行くなる一里塚 ならぬ堪忍する日の来りぬ」

「願くは 御国の末の栄え行き 我名さげすむ人の多きを」

人の嫌がる屈辱的な降伏文書調印への感慨と日本の将来への捨て石になろうとした覚悟を述べたものです。

戦後67年、果たして日本は真の民主的な独立国になったのでしょうか、栄えある御国となったのでしょうか、自省の記念日となりそうです。

 

〔短歌〕

「山腹に 立ち見はるかす 傾斜の線

夕空ななめに 切りてし曳けり」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「定紋の 盆提灯も 古りにけり」藤岡玉骨

〔和歌〕

「風のをとに すずしき声を あはす也

ゆふ山かげの たにの下水」

従三位為子・玉葉440

「風の音に、涼しげな声を合せて合奏しているようだ。夕暮の山かげの、谷底を流れる水は。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月14日 (火)

般若寺 夏の花だより   8・14

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「秋咲美色混合」も咲きます。

ほとんどの苗は今50センチ未満ですが早くもちらほら花が咲いています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*昨晩から雨が降っています。この時期これほどまとまって降るのは稀なことです。雨のおかげでコスモスの苗はよく育っています。毎日水やりをしていてもなかなか大きくならないのに雨が降れば苗は動き出します。目に見えて背が伸びているのがわかります。猛暑日照りの間はじっとこらえていたのです。あの高温の中で動くと葉が焼けてしまうのでちぢこまっていたのでしょうか。やっぱり雨の力は偉大ですね。

昨日と同じようにお盆参りに出かけます。今朝はちょっと足が痛いです。私は自動車ですが、バイクや自転車で参っておられるお寺さんは雨で困られるでしょうね。

お盆行事には申し訳ないですが私は雨を望んでいます。枯渇寸前の井戸が回復してくれるのでうれしいです。

 

〔短歌〕

「面むけて 上りつづけゐし 富士山より

ふりかえり見る 裾野のひろがり」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「石置ける ばかりの墓の お盆かな」高浜虚子

〔和歌〕

「雨はれて 雲吹くかぜに なく蝉の

こゑもみだるる 杜のした露」

皇太后宮大夫俊成女・風雅425

「雨が晴れて、雨雲を吹き払う風のために、鳴く蝉の声も乱れて聞える森の下草に、残る露も乱れまろぶ。」

・みだるる=声・露の双方にかけていう。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月13日 (月)

般若寺 夏の花だより   8・13




 
 秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「レッドベルサイユ」も咲きます。

今ほとんどの苗は50センチ未満ですが早くもちらほら花が咲いています。

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

 

*岩船寺につづいて浄瑠璃寺のことをご紹介します。私事で恐縮ですが、浄瑠璃寺の先代住職は私の父である般若寺先代住職の兄弟子に当り、当代両寺住職は法縁では従兄弟関係になります。先代住職たちの師僧は西大寺長老(管長)であった佐伯悟龍師で、長老は般若寺住職も兼務しておられました。そんな縁があり、私は子供のころから浄瑠璃寺へはお邪魔していました。中学生の頃は旧伊勢街道を自転車で行きました。最後の上り坂では自転車を肩に担いで上ったものでした。秋に境内で採れる「当尾(とおの)柿」を貰らうのが目的した。南(奈良側)から行くと寂しい山道をたどり、薄暗い森林を通ります。抜けた途端、急に明るい所に出て農家や田圃が広がります。まもなく寺の小さな門が目に入ったときは一安心。今は北門が入口の山門ですが、かつては奈良側(南)からの参道があったようです。解脱房貞慶の事績と見られる楼門建立(1203)は南大門であったようです。

浄瑠璃寺の伽藍は平安時代浄土教形式の典型です。大きな池を中にする庭園は特別名勝・史跡、これは庭の国宝です。池の東に薬師如来(重文)をまつる三重塔(国宝)、西に九体の阿弥陀仏(国宝)をまつる阿弥陀堂(国宝)を配する伽藍形式は、驚くことに平安時代そのままに完全保存されています。庭園・建築・仏像が平安時代そのままに残っている貴重な寺です。阿弥陀堂内には九体仏の他、四天王像(国宝)、秘仏吉祥天像(重文)、地蔵菩薩像(重文)、そのほかにも博物館へ寄託されている文化財も多数あり平安鎌倉の文化財の宝庫です。世界遺産の宇治平等院に匹敵します。私は以前から浄瑠璃寺は世界遺産に登録されるべきだと考えています。浄瑠璃寺だけでなく、岩船寺と当尾の石造文化財群をも含んで登録される必要があると思います。両寺と木津川市の将来の課題でしょう。最後に石造文化財です。池の東西に立つ石灯籠、東の塔前の池端にたつ方には「貞治五年(1336)十一月造立之者也 願主阿闍梨祐実」と刻銘があります。高215cm。大変出来栄えの良い優品とされます。西側堂前の灯籠も同じ南北朝期の作で東のものと同じ大きさです。どちらも重文、なくてはならない点景となっています。また堂前には直径75cm高51cm、12面面取りの石臼(鉢)があります。側面に「西小田原 永仁四年(1296)丙申 正月二十日」と銘あり。これは臼と言うよりは手水鉢の用途が考えられます。

あとお堂の裏山に歴代住職の墓所があり、近世近代の五輪塔が並んでいます。浄瑠璃寺は今は真言律宗で西大寺末ですが、明治初期に本寺である興福寺一乗院門跡が消滅したため、西大寺末に加わった歴史があります。ですから江戸時代の住職方は「法印」と僧位僧階ついています。真言律宗ではふつうは和尚、大徳、上人を称号とします。僧位僧階には無縁の「遁世僧」(とんぜそう)の僧団であったことを示します。墓石の御法名を比べることで本末関係の移行を知ることができます。

盂蘭盆会に当り、「当山先師代々尊霊御増進仏道」を祈念いたしました。

そのほか境内には鎮守白山社跡、経蔵跡、各子院跡などまだまだ未発掘の遺構、遺物が埋もれているようです。関係者の皆様、ぜひ世界遺産登録をめざし、かつての極楽浄土伽藍の全体像を解明してください。

このような日本の宝物のような浄刹の上空に奈良市がゴミ焼却の煙を立ち上らせるなんて想像できる人があるでしょうか。そのような事態なれば、日本文化の破壊、日本文化滅亡の道です。日本文化を誇りに思い、愛する心をお持ちの皆様、「中ノ川」へのゴミ焼却場移設を阻止してください。

 

〔短歌〕

「目の前にて 大霧俄かに とぎれたるに

ま近くなりゐつ 富士の頂き」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「迎火や たかしも虚子も 古仏」鈴木貞三

〔和歌〕

「松風も すずしき程に 吹きかへて

さよふけにけり たに川のをと」

法印覚守・玉葉438

「松風も、実に涼しいと感じられる程に吹き方を変えて、夜更けた風情に聞こえるよ、谷川の音が。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月12日 (日)

般若寺 夏の花だより   8・12

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「ピコティ」も咲きます。

 

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*とうとう降りました、何十日ぶりか、忘れるほど久しぶりの雨です。干天に慈雨と言いますが、昨日も5時から水やりをして半ばまで終えたところ、雷が鳴りだし、6時ごろから急に降りだしたのです。作業で汗をかいて衣服は濡れていました。それでしばらく天を仰ぎそのまま雨を全身に受けていました。天の恵みに感謝、これこそ喜雨です。長い日照りでした。すべてがカラカラになり、もう枯れ出した植木もありましたから、本当にありがたい雨です。草木も人間も生き返れます。今日からお盆参りに出かけるので、水やりの心配なく、安心して読経に専念できます。諸天善神、仏菩薩、地上の生き物にいのちの源、恵みの雨をお与えくださりありがとうございました。

「夕立や 草葉を摑む むら雀」与謝蕪村

 

〔短歌〕

「富士の麓 大霧中の しじまにし

現し身深し 笠しづくすも」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「風鈴の 音を点ぜし 軒端かな」高浜虚子

〔和歌〕

「なく蝉の こゑやむ森に 吹く風の

すずしきなへに 日も暮れぬなり」

伏見院新宰相・風雅423

「鳴いていた蝉の声も今は止んだ森に、吹く風も涼しく感じるにつれ、日も暮れたようだよ。」

・なへに=・・・と同時に。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

 

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2012年8月11日 (土)

般若寺 夏の花だより   8・11

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「レッドイリュージョン」も咲きます。

 

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*一昨日出かけた当尾の里、岩船寺に残る石造文化財を報告します。寺のある地名は「岩船」(いわふね)と言い、名の起こりは寺の裏山にある巨大な岩から来ていると思います。私はずいぶん以前にその岩を見たことがあります。名前は「貝吹き岩」と言うそうで、修験道のほら貝を吹く岩ということからの名です。確かその岩の上に立つと展望が開け眼下に加茂の町を見下ろせたと記憶します。このような巨岩は原始の昔から精霊、カミが降りてくる「依り代」の信仰対象です。大阪の交野には「磐船(いわふね)神社」があり、巨岩が船のような形をしていて信仰の対象となっています。この「岩」の「船」が古代の信仰の地であり、地名の由来になったのだと思います。岩船寺は奈良時代、行基開創の伝承があり、御本尊は平安時代の阿弥陀如来様です。丈六仏ですから堂内へ入ると圧倒されます。御本尊の傍らにはかわいい「普賢菩薩」の騎象像がまつられています。必見の価値あるお像です。普賢さまは文殊さまと一対でお釈迦様の脇侍菩薩としてまつられることが多いです。文殊は知恵、普賢は慈悲と仏様の両面のはたらきを分担しています。普賢菩薩独尊でまつられているのは珍しいです。岩船寺の石造物では先ず寺の南方、300メートルほどの所に大きな岩に彫られた高207cmの磨崖仏、線刻弥勒如来立像(京都府指定文化財)が有名です。この像の前の小道は中ノ川から浄瑠璃寺南参道の前、「水のみ地蔵」を経てやって来る「伊賀伊勢街道」と岩船寺参道の交差する所で、「弥勒の辻」と呼ばれます。この像には銘文があり鎌倉時代、文永11年(1274)に宋人石工、伊末行(いのすえゆき)が造ったことが判ります。笠置の御本尊弥勒磨崖仏を何分の一かに縮小して忠実に模写していると思われます。石の質もよいのか彫刻は鮮明です。「伊末行」は「伊行末」の名を逆にしているので、子息か孫ではないかと思われます。そして岩船寺寺内にも鎌倉時代の石造文化財が豊富です。岩船の寺にふさわしい作品群です。門前の石段下には「石風呂」と呼ばれる大きな石船があります。これは鎌倉時代に寺で使用された風呂の施設です。昔は蒸し風呂ですから湯上りにかかる水を入れていたのでしょう。加工技術も素晴らしく立派な石船です。山門を入ると南正面に木造三重塔、右手が本堂、そして左に高さ53メートルの十三重石塔(重文)があります。壇上積みの大きな基壇を持ち、四方仏は金剛界四仏の梵字を鎌倉時代特有の薬研彫りで彫ってあります。そして各層の笠石には水切りの垂木型を彫り、ほぼ直線的な勾配で13層の笠石を積んでいます。最上部の相輪まで全体に全く無傷です。残念ながら建立の記録は不明ですが、寺伝には正和3年(1314)に妙空によって建てられたと言いますいつごろかの修理の際塔内から水晶五輪塔が出てきたが元通り奉納したそうです。塔の北側にはお不動様とお地蔵様の石像があり、いづれも鎌倉時代の作です。特に不動明王立像(重文、144cm)は構築された石室内にあり応長元年(1312)願主盛現との銘文があります。屋根石は大きく方形造りになっています。その裏を見ると石を割る時に付ける矢穴が見られ大変貴重な痕跡と言えます。そしてまた北隣の小堂の中にまつられる地蔵菩薩坐像(高78cm)は鎌倉後期の作で「厄除け地蔵」の名があります。さらにその北には五輪塔(重文)があります。高235cmで、2段の石段の上に蓮華座があり、その上に地水火風空の五輪を載せています。惜しいことに火輪部の一角が割れて欠損しています。それでも全体に均整がとれた鎌倉時代の五輪塔の優れた作品の一つに数えられています。私は以前からこの五輪塔が好きで、般若寺で御廟所を作ったとき、この塔の「写し」を作ろうとしました。しかし業者さんの手違いで少し違った形になってしまった経験があります。水輪、火輪は特に難しいですね。副住職さんの説明では、この塔は元は村の中のお墓の入口あたりにあったのを道路拡張で寺へ移建されたそうです。おそらく村の惣墓の供養塔であったと思われます。それにしても美しく立派な五輪塔です。このように岩船寺は石造文化財の宝庫で、いづれも宋人石工の作品だろうと思われます。寺の周辺、当尾の里は石仏の里として名高く、昔から野の仏、石仏を巡拝する巡礼の里であったのでしょう。

 

〔短歌〕

「大霧の しじまの中を ぬれくろむ

火山砂踏み のぼりつづけ居り」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「炎天に あがりて消えぬ 箕のほこり」芥川龍之介

〔和歌〕

「たに川の すずしきをとを きくなへに

山下風も 松にふく也」

前大納言家雅・玉葉435

「谷川の涼しい水音を聞くにつれ、山から吹きおろす風もこれに競うように松に吹いて、涼しい音を立てるようだ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

 

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2012年8月10日 (金)

般若寺 夏の花だより   8・10

 

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「ダブルクリック」も咲きます。

 

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

 

*昨日は112分の長崎原爆犠牲者の追悼と核兵器廃絶をめざす「平和になる鐘」を撞きました。広島の日は815分なのでまだ参詣者も来ておられなくて私が一人だったのですが、きのうは毎年来る近くの保育園園児が20人ほどと、一般の方が5人ほど参加していただきました。このような鐘を撞く平和行事は全国へ広まればいいと思います。広島・長崎で起こった惨禍を忘れないことが平和のいしずえとなります。

*午後から京都府木津川市の当尾にある「岩船寺」と「浄瑠璃寺」へお邪魔しました。いづれも真言律宗の寺で般若寺とは法縁深い寺です。今回お邪魔したのは、奈良市が計画しているゴミ焼却場中ノ川地区移設問題の奈良側の動きを伝え、いろんな資料を届けるためです。計画の候補地からの距離は般若寺は2キロですが、浄瑠璃寺は1キロ、岩船寺も2キロ圏に入ります。京都府と奈良県の違いはあっても非常に近い距離にありながら、両寺へは何らの情報ももたらされていないことを知り驚きました。第一候補地でこの距離ですが、第二候補地の東鳴川町であれば数百メートル、目と鼻の距離になります。どう考えてもこの計画は無謀、非常識、破廉恥としか言いようがありません。奈良側でも世界遺産春日原始林に隣接し、正倉院、東大寺、春日大社は2キロ圏、若草山山上など500メートルの近さ、山頂に立った観光客には高い煙突から出る白煙はまるで若草山、三笠山の噴火のように見えるでしょう。そして奈良市の水源地である緑ヶ丘浄水場へも500メートルですから、40万市民は空から降下する微粒物質、そこには何が含まれているかは不明ですが、の混ざった水を飲むことになります。また奈良からこの地へは2車線ではありますが、曲がりくねった山道になります。現在の焼却場が4車線の幹線道路が東西南北に交わる地点にあることと比べてもいかに不便な場所であるかは誰が見ても判ります。そこへ行く道は般若寺のすぐ南にある交差点から分岐しています。その交差点へは南からですと、奈良公園の県庁東交差点から北へ2車線の旧街道を通ります。ここは信号も多くて交通渋滞が常態化した県道です。ここにゴミ収集車、ゴミ搬入車が集中してくることになれば交通渋滞がどうなるかは、火を見るよりも明らかです。焼却場移転を進めている人たちは、中ノ川地区は「なにもない所」だと言っているそうですが、もし本当にそう思っているなら、無知としか言いようがないです。奈良が世界に誇る文化遺産をないがしろにするような人たちにこの計画推進をまかせておくことは奈良市民の恥です。きのう当尾の寺々を訪ね、ヒグラシのなく緑豊かで清浄な境内で住職さん、副住職さんとお話しているうちに、私が奈良市民であることが情けなくなりました。

焼却場から出る排出ガスは塩素系濃度が高く、古い文化財と植物生態系に多大な影響を与えます。この二つはその場所から逃げることができないのです。

叡智ある奈良市民の皆様、こんなゴミ焼却場移設計画を許されるのでしょうか。もっと反対の声を市政に届けていただけないでしょうか。

それから真言宗の方々へ。中ノ川は南山進流の故郷、聖地です。聖地中ノ川が冒瀆されることを見過ごすことができるでしょうか。計画反対の声を上げて、真言声明を大成された実範上人、大進上人の法恩に報いましょう。

 

〔短歌〕

「地をこめて ただよひ動く 霧の脚

麓の傾斜の 溶岩濡らす」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「旅人の 鳴らして行くや 迎ひ鐘」小林一茶

〔和歌〕

「なきすさぶ ひまかときけば をちこちに

やがて待ちとる 蝉のもろ声」

藤原隆信朝臣・風雅422

「気ままに鳴く声の、今はちょっと一休みかと聞いていると、又遠く近くから、早速待ちもうけたように鳴き出す、蝉の大合唱よ。」

・なきすさぶ=気の向くままに鳴く。興にまかせて鳴く。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月 9日 (木)

般若寺 夏の花だより   8・9

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「クリムソンキャンパス」も咲きます。

 

*今日は長崎へ原爆が投下された日です。午前112分です。当寺では奈良市提唱の「平和になる鐘」を撞きます。どなたでも参加できますのでお越しください。

*昨日、今春から奈良大学博物館の特別展示に貸し出していた「般若寺笠卒塔婆支え金具」2基が返ってきました。金具と一緒に移築工事の一件書類も展示されていたのですが、奈良大学の西山要一先生のお話では金具と文書は研究者に大変関心を呼んだそうです。明治20年代の文化財修復工事の一件書類が保存されているのは珍しいとのことでした。書類から一部分をご紹介します。

「笠之率塔婆二基ハ古来添上

郡中ノ川村ニ通スル旧街道

ノ路傍ニアリ明治ノ初年破

却スル所トナリ石材折断シ

テ蓁荊ニ委スルモノ二十有    

餘年茲ニ明治二十五年八月

奈良保勝會之ガ工費謹百

貮圓拾八銭ヲ支出シ之ヲ修

補シテ般若寺ノ域内ニ移シ

再建シテ千古ノ遺観ヲシテ

永ク傳フル所アラシム

明治二十五年八月二十五日誌

再建発起者

従三位勲二等子爵 税所篤

正七位      平田好

工事設計者         橋本卯兵衛

               根岸隆吉

同監督者

保勝會幹事       植村久義」

・蓁=シン。くさむら。

・荊=ケイ、キョウ。いばら。

 

明治25年と言えば1892年、パリ万国博覧会の開催から3年後です。笠卒塔婆の支え金具はエッフェル塔の鋼材と同じ錬鉄製で、エッフェル塔のために新開発された最新の鉄を用いてフランスで製作されたそうです。オシャレな唐草模様を取り入れてあり文明開化の時代を彷彿とさせます。120年たっていまは赤錆による腐食が進んでいます。いづれ錆止めの処置が必要でしょう。文化財修復の遺産であり近代化遺産としても貴重なものですから大切に守っていきたいです。

 

〔短歌〕

「太郎坊に 霧を颪すも 昼すぎし

この大き山へ 敢へてし上(のぼ)る」

木下利玄・一路

〔俳句

「原爆忌 火の噴煙の 真下に来」中島タケ(文+武)

〔和歌〕

「しげりあふ このしたつづく み山ぢは

わけ行く袖も 涼しかりけり」

平維貞・玉葉434

「茂りあう木の下陰がずっと続く、山の中の道は、夏とはいうものの、分けて行く袖も涼しく気持ちがいいなあ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

 

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2012年8月 8日 (水)

般若寺 夏の花だより   8・8

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「ハッピーリング」も咲きます。

 

*連日猛暑が続く中、当寺のコスモスを育てる園芸作業、「コスモス合宿」も佳境に入ってきました。土を耕して整地して花壇とする作業からはじまります。そこへコスモス苗を植え付けます。それから遮光ネットを張り水やりをします。こんな単純な作業ですが、苗床に種まきをするところから植え付けまで2か月余りたちました。雨の日以外は休みなしです。今は朝3時間、夕方2時間、2人から4人でやっています。私など、外へは出歩かないのに、歩数計によると毎日6千から8千歩歩いています。結構いいウォーキングになっています。たっぷり汗をかくのと運動のおかげで少しダイエットできたようです。その代り顔は海へ行ったように茶色くなっていますけど。

それでも午前10時から午後5時まではお休みタイムで好きなことができます。

この「合宿」はお盆の3日間は軽い目にし、16日から元通り再開です。それまでにいちど雨が降ってくれることを願います。

 

〔短歌〕

「裾野木原 葉のかさなりを 深く徹る

日にをちこちの 草光あり」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「雲うすく 夏翳にじむ お花畠」飯田蛇笏

〔和歌〕

「せみのこゑは 風にみだれて 吹き返す

ならのひろ葉に 雨かかる也」

二品法親王尊胤・風雅419

「蝉の声は風の中に乱れて聞え、その風が吹き返してひるがえる楢の広い葉に、雨がぱらぱらとかかる。」

・なら=楢。ブナ科の落葉高木。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月 7日 (火)

般若寺 夏の花だより   8・7

 

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「デイドリーム」も咲きます。

 

*今日は立秋、いよいよ秋の始まりです。その予兆か、昨日の夕方雷が鳴り、少しだけ雨が降りました。秋の気配、天気がちょっと変わりそうです。

今を盛りと咲きほこる赤いサルスベリにつづいて白花のサルスベリも咲いてきました。涼しげです。それからコスモスの仲間「黄花コスモス」の一品種、「スカーレット」が見ごろとなっています。背は50センチと低いですが夏から秋まで鮮やかなエンジ色の花を楽しませてくれます。キバナコスモスの中でも大きくなる橙色の「マンダリン」、黄色の「サニー」は6月から咲きだして大きくなりすぎたので一旦引き抜きました。しかしこの種類は生命力が旺盛で、こぼれた種から芽がいっぱい出ています。秋には普通のコスモスに負けないほどに大きくなります。

 

「そよりとも せいで秋たつ 事かいの」鬼貫

「立秋の 草のするどき みどりかな」鷲谷七菜子

 

〔短歌〕

「青草に 夏日照り澄み ひろびろと

裾野傾けり そのかたむきを」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「汝が為の 願の糸と 誰か知る」高浜虚子

〔和歌〕

「松かげや このしたふかき いはまより

涼しくつたふ 山川の水」

前右近大将公顕・玉葉431

「松の陰の、木の下深くかくれている岩の間から、涼しげに伝い落ちて流れる山川の水よ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月 6日 (月)

般若寺 夏の花だより   8・6

 

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「バイカラ―ピンク」も咲きます。

 

*今日は朝815分に奈良市が呼び掛けている「平和になる鐘」を撞きます。広島に原爆が投下された時刻です。第二次大戦・太平洋戦争の勝敗はほぼ決着がつき日本の敗戦が決定的になっていた8月、日本が無条件降伏を渋っていたため、アメリカに人類史上初めて人間への原爆攻撃に口実を与えてしまったのです。アメリカは原爆をほぼ人体実験的に使用し、都市と人体への破壊力を確かめたのです。その証拠に、全国の主要都市は空襲を受けて壊滅していたのに軍都であった広島へは空襲を行わず無傷の状態で置いてあったのです。また86日の原爆投下まで各地で「パンプキン」(かぼちゃ)と呼ばれる模擬爆弾を多数投下して日本軍と都市住民の反応を確かめてもいました。地上500メートルの高さで爆発させたのも計算通りで、最も破壊を大きくすることができるのでした。秒速700メートルの爆風、摂氏34000度の火の玉から発せられる熱線、そして計り知れない放射線が同時に広島市民に襲い掛かったのでした。通常の爆弾とは比較にならない惨禍を与えたのです。一年以内に死亡した人は8万から15万人を数えたそうです。もっとも非人道的兵器の使用でした。戦後、本来なら日本は、アメリカに原爆使用の非人道性を訴え謝罪と賠償を要求すべきであったのに、うやむやにして賠償請求を放棄してしまったのです。数十万人の被ばく犠牲者の無念や如何ばかりであったか、との思いが強くなる今日の原爆の日です。アメリカは原爆使用にどんな理屈をつけようと重罪を犯したのです、謝罪と賠償の責任は免れません。そして第3のヒロシマ・ナガサキの大罪を繰り返さないためにも現在保有する核兵器を廃棄すべきです。

原爆犠牲者の御魂よやすらかにお眠りください。

 

〔短歌〕

「自働車下り 歩めば静けし 裾野原

夏日澄みやかに 野ばら咲くあり」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「想い起す ことが供養の 原爆忌」石山佇牛

〔和歌〕

「雨はれて 露ふきはらふ 木ずゑより

風にみだるる せみのもろ声」

進子内親王・風雅418

「雨が晴れて、木の葉に残る露を風が吹き払うその梢から、これも風に吹き乱されるように蝉の群れ鳴く声が聞えて来る。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

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2012年8月 5日 (日)

般若寺 夏の花だより   8・5

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「スノーパフ」も咲きます。

 

*昨夜、当寺の駐車場で般若寺町の「夏祭り・盆踊り」がありました。お盆には一足早い盆踊りです。この行事は30年ほど前から行われていて地元の青年会、町内会が総出で行われます。町内の年間最大の行事で人出も多いです。しかし奈良全体では盆踊りなど夏の行事は減る一方で市街地では珍しくなっています。当町内でも近年は子供の数が少なくなっているのと世話役の人たちが高齢化して準備もなかなかはかどらないというのが実情です。30年もたつと青年は壮年となり、壮年は老人となります。そして人口の流出と減少も顕著です。昔、農村部であった過疎化が町でも起きているのでしょう。時の移ろいを感じさせる盆踊りです。奈良市内は新興住宅地と旧市街地と農山村地に分けられますが、旧市街地では空き家、空き地が目立ちます。八百屋さんをはじめ商店街も衰え消えています。奈良で唯一観光客を呼び込むことに成功した「奈良町」界隈だけが人通りも多く店屋も栄えているように見えます。しかし内実は、外来客向けの店が増えているだけで居住生活する人にとってはどことも同じで、住民の高齢化と減少による「町がさびれていく現象」は避けられていません。盆踊りのにぎわいの中、一方ではこの町の未来像に不安を覚える一夜でした。

「四五人に 月落かかる をどり哉」与謝蕪村

「旱天の 夜雲の白き 盆の唄」森澄雄

 

〔短歌〕

「山を前に 自働車を下り 歩みおこす

足裏幽(かそ)けく 火山砂鳴る」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「白桃を よよとすすれば 山青き」富安風生

〔和歌〕

「山かぜの ふくとしもなき 夕暮も

このしたかげは 猶ぞすずしき」

昭慶門院一条・玉葉429

「山風が吹き通って来るという程でもない夕暮でも、木の下陰はやはり涼しい。(秋も近くなったのだなあ)」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月 4日 (土)

般若寺 夏の花だより   8・4

 

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「ローズボンボン」も咲きます。

 

*旱(ひでり)が日に日に深刻になってきました。水やりをしているコスモスはなんとか耐えていますが、地植えの草木が枯れそうになっています。特に弱いのはアジサイです。水が切れると株全体が枯れてしまいます。比較的乾燥に強い山吹や桜やカナメの木にも枯れ枝が目立ってきました。大阪の気象統計では猛暑日が9日つづいていて5番目の長さだとニュースになっていました。まだまだ干天猛暑は続きそうで記録破りの暑い夏となるかもしれません。

 とくに雨がないのが心配です。水やりに井戸水、雨水タンク、上水道をフル活用しています。井戸、雨水はそろそろ枯渇しそうで水道に頼らなければならなくなってきました。このお天気ですと当分雨は降らないでしょう。

 コスモスの植え付けは八割方終わりました。あとは隙間を埋めて行く作業になります。しかし植え付け面積が増えていく分だけ水やりの仕事は増えて行き時間がかかります。

南無仏菩薩、南無諸天善神、降雨をこいねがい奉ります。

 

〔短歌〕

「いちじるしく 大きく見ゆる 富士の下(した)に

 自働車を下(お)り 現(うつ)し身ひくし」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「朝露に よごれて涼し 瓜の土」松尾芭蕉

〔和歌〕

「ふるほどは しばしとだえて むら雨の

すぐる梢の 蝉のもろ声」

藤原為守女・風雅416

「降っている間はしばらく途絶えるが通り雨の過ぎた梢に、再び蝉の大合唱がおこる。」

・もろ声=諸声。一斉に発する声。

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月 3日 (金)

般若寺 夏の花だより   8・3

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「サイケ」も咲きます。

 

*昨日は朝と夕方の庭作業の合間を見つけて奈良国立博物館で開催中の特別展『頼朝と重源」を拝見してきました。日本のルネッサンスと言ってもいいような建築と芸術に大きな成果を残した東大寺復興事業のエッセンスが一堂に集められ、重源の思想と業績を理解しやすく構成展観されていました。2008年の重源御遠忌800年にも特別展が開かれましたが、今回は東大寺再興の大檀越(だいだんおつ)となった将軍源頼朝と、重源のあと東大寺復興事業の大勧進を引き継いだ栄西、行勇の業績も紹介されていました。大仏殿復興を成し遂げた重源亡き後も復興造営は継続されていました。後の兵火で失われてしまった東塔(七重塔)の再建が重源により発願され、栄西に引き継がれ、行勇の手で完成を見たこと、そして東大寺の正門である西大門と大講堂が行勇によって行われたことも知ることが出来ました。

 しかし私が期待していた宋人石工の業績についてはほんの少しだけ触れられていただけで、ちょっと残念な気がしました。まあ東大寺造営での現存する石の作品が石獅子像2体だけなのですから仕方ないですね。宋人伊行末の石工集団は子孫に受け継がれ、活動の範囲拡大は重源以後にやってきます。重源以後の東大寺にも注目したいですね。

 

〔短歌〕

「神武天皇の 御腰(おんこし)かけ岩あり 天皇も

つかれ給ひけむ われ等の如くに」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「くつがへる 蓮の葉水を 打ちすくひ」松本たかし

〔和歌〕

「夏山の みどりの木々を 吹きかへし

ゆふだつ風の 袖に涼しき」

権中納言兼季・玉葉428

「夏山に緑濃く茂った木々を吹き返して、夕方俄かに立つ風が、袖に涼しく感じられるよ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月 2日 (木)

般若寺 夏の花だより   8・2

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫

◎ 夾竹桃(きょうちくとう) ≪見ごろ≫

  秋のコスモス:9月中旬~11月 開花予定。

35種類、15万本。

新しい品種「クランベリー」も咲きます。

 

*暑いです。最高の暑さです。昨日は台風10号の接近で雨を期待したのですが、空振り、逆に風が吹いて余計に乾燥しました。その代り夜は涼しくなりました。外へ出ると満月がこうこうとして涼風が心地よく小さな小さな秋を感じることが出来ました。これで夕立があれば言うこと無しなんですけれども、そうはうまくはいきません。

毎日水やりをしているので小さなコスモスも何とか生きています。でもちっとも大きくなりません。きっとこの暑さを生き延びるため背を低くしてじっとこらえているのでしょう。

 今境内で咲いている花はピンク色が多いです。秋海棠、百日紅、夾竹桃、姫睡蓮、どれもピンクです。唯ひとつ未草だけが白色です。どの花もこんな暑い時期に花を咲かせるなんてエライですね。

私たち人間ははきょうも苗の植え付け、水やりにと、がんばります。

 

〔短歌〕

「傾きて 裾野に通る 一本の道を

自動車走るも 富士に真向(まむか)ひ」

木下利玄・一路

〔俳句〕

「朝顔は 水輪のごとく 次ぎ次ぎに」渡辺水巴

〔和歌〕

「さらにまた 日影うつろふ 竹の葉に

すずしさみゆる 夕立の跡」

後山本前左大臣(洞院実泰)・風雅415

「(雨があがって)もう一度又日光が映る、ぬれた竹の葉に、涼しさが目に見えるように感じられる、夕立のあとのさわやかさよ。」

 

☆日本古典音楽の源、南山進流声明の聖地・中の川と

神の山である世界遺産・春日山原始林は

世界に誇る日本の宝。

春日山の生物多様性を保全する観点からも

ここに「奈良市営ゴミ焼却場」を移設するのは不適です。

中の川地区は柳生の里、当尾の里への入り口です。

歴史古道・伊賀伊勢道の観光スポットとして活かすべきです。

奈良市は「古都」「国際文化観光都市」の名に恥じない

良識ある判断をしてください。

中川寺成身院を開かれた実範上人は910日(天養元年・1144

が御命日です。御廟所へお参りしましょう。

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2012年8月 1日 (水)

般若寺 夏の花だより   8・1

 

◎ 秋海棠(しゅうかいどう)≪見ごろ≫ 

◎ 百日紅(さるすべり) ≪見ごろ≫ 

◎ ヒツジ草、姫スイレン: ≪見ごろ≫