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2013年2月21日 (木)

般若寺 水仙花だより  2・21

 

◎水仙: ≪満開≫ 

・開花:2月~3月初旬

今が見ごろです。

雪が積れば花が倒れてしまいますので

それまでにお越しください。

・球根の数:1万~2万 

 

*三月まであと一週間だというのに真冬の寒さです。春はそこまで来ています、寒さに負けないでがんばりましょう。

 「平家物語を読む」はいよいよ一の谷の合戦、ヒヨドリ越えの「坂落し」の段に入って来ました。義経の軍勢が常識破りの奇襲をかけ平家勢を打ち破ります。その後は「盛俊の最期」、「忠度の最期」、「重衡生捕」、「敦盛の最期」、「知章の最期」と平家の公達が次々に打ち取られていきます。なぜか勝者よりも敗者に心を寄せたくなるのは、日本人の心情には「滅びの美学」というような情念があるからでしょうか。平家の公達には「あはれ」を感じます。

 

〔短歌〕

「灯あかりに われらかたまり 燈籠の

         奉納人の 名まへをよむも」

           木下利玄・一路

〔俳句〕

「笏立つる 葉に水仙の すくと立つ」大橋敦子

〔和歌〕

「春日野に まだうらわかき さゐたづま

        つまごもるとも いふ人やなき」

   常磐井入道前太政大臣(西園寺実氏)・玉葉17

「春日野に萌え出た、まだ若々しい春草よ。〈さいたづま〉というその名にめでて、〈私の大切な妻がここに隠れている〉と言う人もないのかい、あの昔の物語のように。」

・春日野=大和の歌枕。

・うらわかき=若く初々しい。

・さゐたづま=イタドリの古名。また春の若草一般をもいう。「妻」を導く。

 

*『平家物語』を読む。

「逆落」(さかおとし)の段、

「 是を初めて、秩父・足利・三浦・鎌倉、党には猪俣・児玉・野井与・横山・にし党・都筑党・私の党の兵共、惣じて源平乱れあひ、入れかへ入れかへ、名のりかへ名のりかへおめきさけぶ声、山をひびかし、馬の馳せちがふ音はいかづちの如し。ゐ(射)ちがふる矢は雨のふるにことならず。手負をば肩にかけ、うしろへひきしりぞくもあり。うすでおふてたたかふもあり。痛手負うて討死するものもあり。或はおしならべてくんでおち、さしちがへて死ぬるもあり、或はとッておさへて頸をかくもあり、かかるるもあり、いづれひまありとも見えざりけり(源平のどちらにも敵の乗じるすきがあろうとも思われなかった)。かかりしか共、源氏大手ばかりではかなふべしとも見えざりしに、九郎御曹司搦め手にまはッて七日の明ぼのに、一谷のうしろ鵯越にうちあがり、すでにおとさん(馬に乗って降りよう)とし給ふに、其勢にや驚いたりけん、大鹿二(おほじかふたつ)妻鹿一(めじかひとつ)、平家の城郭一谷へぞ落ちたりける。城の内の兵(つはもの)ども是を見て、〈里近からん鹿だにも、我等におそれては山ふかうこそ入るべきに、是程の大勢のなかへ、鹿のおちやうこそあやしけれ(鹿が飛び下りたとは変だ)。いかさまにも(これはどう考えても)うへの山より源氏おとすにこそ〉とさはぐところに、伊予国住人、武智の武者所清教、すすみ出て、〈なんでまれ(何にてもあれ)、敵の方より出できたらん物をのがすべき様なし〉とて、大鹿二ついとどめて、妻鹿をばゐでぞとをしける(射ないで味方の陣中を通してやった)。越中前司〈せんない殿原のしかのゐやうかな(あの殿原は鹿などを射てつまらないことをするものだ)。只今の矢一つでは敵十人はふせかんずるものを。罪つくりに、矢だうなに(生き物を殺す罪障をおかすために、大事な矢を無駄に使って)〉とぞ制しける(誰かが残った雄鹿を射ようとしたのを押しとどめた)。」

 (つづく)

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集より、奈良愛惜の歌。

『山光集』

〈大仏讃歌 昭和十八年三月〉

「うちあふぐ のきのくまわの さしひぢき

         まそほはだらに はるびさしたり」

『鹿鳴集』

〈南京新唱 奈良坂にて〉

「ならさかの いしのほとけの おとかひに

         こさめなかるる はるはきにけり」

〈同 東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈同 東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺や正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」に奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。ここに焼却場ができ、高い煙突から煙が吐き出されることになれば、日本の宝、世界の宝である神聖な古都の風景と文化財が破壊されます。

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

 

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

 

この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。Img_1962

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