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2013年2月 6日 (水)

般若寺 水仙花だより  2・6

 

◎水仙: ≪見ごろ:七分咲き≫ 

・開花:2月~3月上旬

今年は寒さのため開花が一か月ほど遅れました。

これからが見ごろです。

・球根の数:1万~2万 

 

*きのうの天気予報ははずれ、積雪五センチが雨となってしまいました。夕方から一時間かけて作った雪よけネットが無駄になりました。朝からその片づけにかかります。自然現象を予測するのはむつかしいですね。農家の方の御苦労がよくわかります。冬の間は霜、強風、雪などに悩まされます。しかし雪があってこそ春が来るし、水の補給になります。季節が順調にうつることを佛天の御加護と感謝しましょう

 

〔短歌〕

「寒あけの 雨後おもき くもり空

        大地の凍ては あまねくとけつ」

          木下利玄・一路

〔俳句〕

「水仙花 主のをらぬ 館かな」三崎由紀子

〔和歌〕

「ゆくさきは 雪のふぶきに とぢこめて

         雲に分けいる 志賀の山ごえ」

           前大納言為兼・風雅822

「行く方向は、(花吹雪ならぬ)雪の烈しい吹き降りにとじこめられて全く見えず、さながら雲の中に分け行って行くような、志賀の山越えの道よ。」

・志賀の山ごえ=京都の北白河から如意が峯を越え、近江崇福寺へ出る道。花吹雪が賞される。

 

*『平家物語』を読む。

「木曽最期」の段、

「 今井四郎、木曽殿、只主従二騎になッての給ひけるは、〈日ごろはなにともおぼえぬ鎧が、けふはおも(重)うなッたるぞや〉。今井四郎申しけるは、〈御身も未だつか(疲)れさせ給はず、御馬も弱り候はず。なにによッてか一両の御きせなが(両は領とも書き、よろいなどを数える時に用いる。着背長はよろいの別称、特に大将が着る場合に用いる)をおもうは思し召し候べき。それは御方に御勢が候はねば、臆病でこそさはおぼしめし候へ(きっと気落ちがして、そうお思いになるのでしょう。)兼平一人候とも(たとえ一人なりとも)、余の武者千騎とおぼしめせ。矢七八候へば、しばらくふせぎ矢仕らん。あれに見え候、粟津の松原と申す(そこにみえるのが粟津の松原というのです、大津市膳所付近)。あの松原の中で御自害候へ〉」とて、うッて行程に、又新手の武者五十騎ばかりい出きたり。〈君はあの松原へ入らせ給へ。兼平は此の敵防ぎ候はん〉と申しければ、木曽殿の給ひけるは、〈義仲宮こにていかにもなるべかりつるが(命を落とすべきであったが)、これまでのがれくるは、汝と一所で死なんとおもふため也。ところどころでうたれんよりも、ひとところでこそ打死にをもせめ〉とて、馬の鼻をならべて駈けんとし給へば、今井四郎馬より飛び降り、主の馬の口にとりつゐて申しけるは、〈弓矢とりは年来(としごろ)日来(ひごろ)いかなる高名候へども、最後の時不覚しつればながき疵にて候也。御身は疲れさせ給ひて候。続く勢は候はず。敵にをし隔てられ、いふかひなき人の郎党(とるに足りない誰かの家来。)にくみおとされさせ給ひて、うたれさせ給ひなば、[さばかり日本国にきこえさせ給ひつる木曽殿をば、それがしが郎党の討ちたてまッたる]なンど申さん事こそ口惜しう候へ。ただあの松原へいらせ給へ〉と申しければ、木曽さらばとて、粟津の松原へぞ駈け給ふ。」

 (つづく)

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈山光集・歌碑 昭和十七年四月

「ちかづきて あふぎみれども みほとけの 

みそなはすとも あらぬさびしさ」

といふは新薬師寺香薬師を詠みしわが旧作なりちか頃ある人の請に任せて自らこれを書しこれを石に刻ましめその功もまさに畢りたれば相知る誰彼を誘ひ行きてこれを堂前に立てむとするに遽に病を獲て発するを得ずたまたま寺僧の拓して送れる墨本を草慮の壁上にかかげしめわづかにその状を想像して幽悶をなぐさむるのみいよいよ感応の易からざるをさとれり。

「めぐりゐて ともとわがみる まなかひに

         いしぶみあをく あらはれたつも」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺や正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」に奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。ここに焼却場ができ、高い煙突から煙が吐き出されることになれば、日本の宝、世界の宝である神聖な古都の風景と文化財が破壊されます。

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

 

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

 

この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。Img_1547_2

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