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2013年2月28日 (木)

般若寺 水仙花だより  2・28

 

◎水仙: ≪満開≫ 

・開花:2月~3月初旬

今が見ごろです。

この時期よく雪が降ります。春の雪は重いので

積れば花が倒れてしまいます。

お早目にお越しください。

・球根の数:1万~2万 

 

*今日で二月「如月」(きさらぎ)は終わります。今年はとくに寒い二月でした。東北では積雪の観測記録が更新されました。日本中が寒く暖房用灯油の消費量も新記録かもしれません。それに買いに行くたびに値段が上がっているのには驚かされます。いま金融緩和、円安誘導とやらで物価はどんどん上がっています。これではますます買い控えが進むことになります。

 

〔短歌〕

「砂みちに 空気草履の 内輪(うちわ)なる

       足跡(あしあと)のこる なつかしさかな」

          木下利玄・銀

〔俳句〕

「真摯なる 心にうたれ 水仙花」矢嶋みつ江

〔和歌〕

「わがそのを やどとはしめよ 鶯の

         ふるすは春の 雲につけてき」

         皇太后宮大夫俊成・風雅53

「私の家の庭を宿としてお決めよ、鶯よ。お前の谷の古巣はそのまま大事に守っておくれと、春の雲にたのんでおいたからね。」

・しめよ=占めよ。庭にずっと居てくれ、の意。

・ふるす=鶯は冬の間、谷の古巣にこもって春を待つとされた。

・つけてき=託した。ことづけておいた。

 

*『平家物語』を読む。

巻第九 「敦盛最期」(あつもりのさいご)の段、

「 いくさやぶれにければ(平家の軍が負けたものだから)、熊谷次郎直実(くまがへのじろうなをざね)、〈平家の君達(きんだち)たすけ船にのらんと、汀の方へぞおち給ふらん。あはれ、よからう大将軍にくまばや〉とて、磯の方へあゆまするところに、ねりぬきに鶴ぬうたる直垂に(練貫は生糸を経[たて]、練糸[灰汁〔あく〕などで煮てやわらかにした絹糸]を緯[よこ]として織った織物。それに鶴の模様を刺繍したよろいひたたれ)、萌黄の匂ひ(〔匂〕は薫物[たきもの]の匂いが次第に薄くなっていくように、色をぼかして染めたもの。萌黄の匂は萌黄色[青と黄の中間色]を匂わせた威[おどし]を用いたもので、下から上に匂わせたいわゆる末濃[すそご]の場合が多い)の鎧きて、くはがた(鍬形)うッたる甲の緒しめ、こがねづくりの太刀をはき、きりう(切斑)の矢おひ、しげ藤の弓(下地を黒塗りにし、その上を点々と白の引藤で繁く巻いた弓、大将の弓)もッて、連銭葦毛なる馬に黄覆輪の鞍をいてのッたる武者一騎、沖なる舟に目をかけて、うみへざッとうち入れ、五六段ばかりおよがせたるを、熊谷〈あれは(そこに行かれるのは)大将軍とこそ見まいらせ候へ〉と扇をあげてまねきければ、招かれてとッてかへす。汀にうちあがらむとするところに、おしならべてむずとくんでどうどおち、とッておさへて頸をかかんと甲をおしあふのけて見ければ、年十六七ばかりなるが、うすげしやう(薄化粧)してかねぐろ也。我子の小次郎がよはひ程にて容顔まことに美麗也ければ、いづくに刀を立つべしともおぼえず。〈抑いかなる人にてましまし候ぞ。名のらせ給へ、たすけまいらせん〉と申せば、〈汝はた(誰)そ〉ととひ給ふ。

〈物そのもので候はね共(物の数に入る者ではありませんが)、武蔵国住人、熊谷次郎直実〉と名のり申す。〈さては、なんぢにあふてはなのるまじゐぞ(お前に向かっては名乗るまいよ。今さら名のってこれ以上敵に哀れをかけられたくなかったのであろう)、なんじがためにはよい敵ぞ。名のらずとも頸をとッて人にとへ。みし(見知)らふずるぞ(首実検の時に聞いてみよ。誰かが見れば分かるだろう)〉とぞのたまひける。熊谷〈あッぱれ大将軍や、此人一人(いちにん)うちたてまッたり共、ま(負)くべきいくさに勝つべき様もなし。又うちたてまつらず共、勝つべきいくさにまくることよもあらじ。小次郎がうす手負ひたるをだに、直実は心ぐるしうこそおもふに(我が子の小次郎が軽傷を負っただけでさえも、自分は心配なのに)、此殿の父、うたれぬときいて、いかばかりかなげき給はんずらん、あはれ、たす(助)けたてまつらばや〉と思ひて、うしろ(後)をきッとみければ(さっと見ると)、土肥・梶原五十騎ばかりでつづいたり。熊谷涙をおさへて申しけるは、」

 (つづく)

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈鐘楼 昭和十八年三月〉

 三月十四日二三子とともに東大寺に詣づ客殿の廊下より望めば焼きて日なほ浅き嫩草山の根わづかに青みそめ陽光やうやく熙々たらむとすれども梢をわたる野風なほ襟に冷かにしてかの洪鐘の声また聞くべからずことに寂寞の感ありよりて鐘楼に到り頭上にかかれる撞木を撫しつつこの歌を作る

「ひさしくも つかざるかねは はるのひに

         ぬくもりてあり ねむれるがごと」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺や正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」に奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。    最近の奈良市長の発言によれば、第二候補地(東鳴川)を選定しようとしているようですが、ここは浄瑠璃寺まで数百メートルの直近の距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突から煙が吐き出されることになれば、日本の宝、世界の宝である神聖な古寺の風景と文化財が破壊されます。これは最悪の無謀な選択です。市長は撤回すべきです。

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

日本のふるさと、国のまほろばを失えば日本人は亡国の民となってしまいます。

全国の日本文化を愛し、国を思う人々に訴えます。奈良市当局へ抗議の声を届けてください。今ならまだ間に合います。

 

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

 

この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。

 

 

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