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2013年2月 9日 (土)

般若寺 水仙花だより  2・9

 

◎水仙: ≪見ごろ:七分咲き≫ 

・開花:2月~3月上旬

寒さのため開花が遅れました。

今が見ごろです。

・球根の数:1万~2万 

 

*晴、少し曇っています。きのうの冷たい風はおさまったようです。きのうは時折突風のような強い風が吹いていました。風があると野外で長く居れません。顔や手がかじかんできて体温が奪われていくのがよく分かります。

北国の海風や山おろしのからっ風の強い所は本当に厳しいですね。昔行った能登半島の海岸での絶間ない海風は今でも記憶に生々しいです。また東北の奥羽山脈の東側では「地ふぶき」と呼ばれる強風があるので道路端には暴風壁がつくられるそうです。春に訪れた時は外されていましたが、真冬にはこれがないと自動車が転倒してしまうと、地元の方のお話でした。日本列島は長いのでもう春が来ているところもあれば極寒の地もあります。あと少し、寒さに耐えて行きましょう。

 

〔短歌〕

「夜さむ道 向うにきこえそめし せせらぎに

        歩みは近より 音のところを通る」

          木下利玄・一路

〔俳句〕

「針月の 匂ひこぼせり 水仙花」柿沼盟子

〔和歌〕

「いつしかも かすみにけらし みよしのの

         やまだふる年の 雪もけなくに」

           前関白太政大臣(鷹司基忠)

「もう早速に霞んでしまったようだよ。ここ、吉野山では、まだ去年降り積もった雪も消えないというのに。」

・いつしかも=早速にも。

・みよしの=大和の枕詞、吉野山。雪と桜の名所。

・ふる年=旧年。昨年。「ふる」は「雪」の縁語。

 

*『平家物語』を読む。

「六ヶ度軍」(ろっかどのいくさ)の段、

 源氏に味方をする阿波讃岐の者どもが備前の平家を襲い、逆に能登守教経(のりつね)のために敗れた。

 伊予の河野道信(みちのぶ)は安芸の沼田次郎と呼応して平家に反抗したが、沼田は平家に降った。

 淡路紀伊豊後なども平家に従わないが、中国地方は大体平家の勢力下にあった。

「三草勢揃」(みくさせいぞろへ)の段、

「 (寿永四年)正月二十九日、範頼・義経院参して、平家追討のために西国へ発向すべきよし奏聞しけるに、〈本朝には神代よりつたはれる三つの御宝あり。内侍所(神鏡)・神璽・宝剣これ也。相構て事ゆへなく返し入れたたまつれ(よく注意して、事故を起こさないで、神器を都へ戻し入れ申上げよ)〉と仰せ下さる。両人かしこまりうけ給はッてまかり出でぬ。

 同二月四日、福原には、故入道相国に忌日とて、仏事形の如くおこなはる。朝夕のいくさだちに(戦場に出かけること)、過ぎ行く月日はしらねども、こぞ(去年)は今年に廻りきて、う(憂)かりし春にも成りにけり。世の世にてあらましかば(時世が彼らの自由になるものであったならば)いかなる起立塔婆(故人の供養に卒塔婆を立てること)のくはたて、供佛施僧(仏に物を供え、僧に物を施すこと)のいとなみもあるべかりしか共、ただ男女の君達(きんだち)さしつどひて泣くより外の事ぞなき。其次(つい)でに叙位除目おこなはれて、僧も俗もみな司なされけり。(官位の昇進をしてもらった。このことだけが清盛への供養のための唯一の行事だったのである。)門脇中納言(教盛)、正二位大納言に成り給ふべきよし、大臣殿(おおいとの)より仰せられければ、

教盛卿、

   〈けふまでも あればあるかの わが身かは

        夢のうちにも 夢をみるかな〉

(我身は本来今日まで無事に生き長らえていられる身であったろうか。生き長らえたのがすでに夢のようなものである。この際もし官位を昇進させていただいても、それこそ夢の中で夢を見るような空しいものである。『千載集』慈円の歌〈旅の世にまた旅寝して草枕 夢の中にも夢を見るかな〉に拠っている。)

と御返事申させ給ひて、遂に大納言にもなり給はず。」

 (つづく)

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集より、奈良愛惜の歌。

『山光集』

〈歌碑 昭和十七年四月〉

「たがねうつ いしのひびきに みだれとぶ

         ひばなのすゑに なりいでにけむ」

『鹿鳴集』

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺や正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」に奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。ここに焼却場ができ、高い煙突から煙が吐き出されることになれば、日本の宝、世界の宝である神聖な古都の風景と文化財が破壊されます。

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

 

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

 

この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。Img_1583

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