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2013年2月23日 (土)

般若寺 水仙花だより  2・23

 

◎水仙: ≪満開≫ 

・開花:2月~3月初旬

今が見ごろです。

雪が積れば花が倒れてしまいますので

それまでにお越しください。

・球根の数:1万~2万 

 

*けさは快晴、無風の穏やかな天気です。毎日できていた氷も消えています。

昨日の「奈良ボランティアガイドの会」の作業奉仕は予定の前9時より早く、まだ寒さが厳しい8時半からの開始でした。11時までの2時間半を少しの休憩だけで中身の濃いきつい仕事をしていただきました。人数は予定の15人を超え、19人でした。駐車場にシートを敷きつめ、その上に苗床プランター千鉢を二列に並べて行くのですが、大勢ですので手渡しですいすいとこなしていただきました。作業の合間に、時間をいただきお話をさせていただきました。普段、奈良を訪れる観光客にガイドされている皆さんですから少しでも知識を深めていただこうと、過去に奈良を襲った巨大地震の事と平家の焼き討ち事件による焼亡と復興の話が中心でした。奈良は1300年の歴史文化を残しているけれども二度の戦火と地震などの天災によって大きな被害を蒙ってきた、そしてそのつど復興が成し遂げられていることなどを、般若寺の十三重石塔と笠塔婆の変遷からお話しいたしました。奈良の文化財は奈良時代から現代までそのままに残ったのではないこと、壊れたり焼かれたりしても、先人のたゆまぬ復興と保存の努力によって今に残されてきたことを学んでいただけたと思います。

 全国の人に、世界の人に奈良のよさを知っていただくためには、ボランティアガイドは必須の尊い存在です。

 

〔短歌〕

「いなまくは 愛(を)しみさびしみ 燈籠の

        灯の下(もと)を いゆきもとほる」

          木下利玄・一路

〔俳句〕

「水仙を たっぷりさして 母とをり」松岡映子

〔和歌〕

「のどかにも やがてなり行く けしき哉

         昨日の日かげ けふの春雨」

           伏見院御製・玉葉18

「のどかな陽気に、もうすぐなって行くような様子だなあ。昨日のうららかな日ざし、そして今日のこの静かな春雨よ。」

 

*『平家物語』を読む。

「越中前司最期」(えっちゅうのせんじさいご)の段、

「大手にも浜の手にも(大手は生田の森の方面、浜の手は一の谷の海岸方面)、武蔵・相模の兵(つはもの)共、命を惜しまず攻めたたかふ。新中納言(平知盛[とももり]、清盛の四男、知謀の武将)は東にむかッてたたかい給ふところに、山のそは(側面)よりよせける児玉党使者をたてまッて、〈君は武蔵国司でましまし候し間、是は児玉の者共が申し候。御うしろをば御覧候はぬやらん(御覧にならないのでしょうか)〉と申す。新中納言以下の人々、うしろをかへりみ給へば、くろ煙おしかけたり。〈あはや、西の手はやぶれにけるは(ああ、西の守りは破れたぞ)〉といふ程こそひさしけれ、とる物もとりあへず我さきにとぞ落ち行きける。

 越中前司盛俊は、山の手(鵯越の麓を言う)の侍大将にて有けるが、今はおつともかなはじ(今となっては逃れようにも逃れられまい)とや思ひけん、ひかへて敵を待つところに(馬をとどめて敵をまっていると)、猪俣小平六則綱、よい敵と目をかけ、鞭あぶみをあはせて馳せ来たり、おしならべむずとく(組)うでどうどおつ。猪俣は八ヶ国にきこえたるしたたか者也。か(鹿)の角の一二のくさかり(鹿の角の根元から数えて一番目か二番目の枝)をばたやすうひッさ(裂)きけるとぞ聞えし。越中前司は二三十人が力わざをするよし人目には見えけれ共、内々は六七十人してあげおろす船を、只一人しておしあげおしおろす程の大力也。されば猪俣をとッておさへてはたらかさず(動かさない)。猪俣したに臥しながら、刀を抜こうどすれども、指はだかッて(広がって)刀のつか握るにも及ばず(握ろうにも握れない)。物をいはうどすれ共、あまりにつようおさへられてこゑも出ず。すでに頸をかかかれんとしけるが、力は劣ったれ共、心は剛なりければ、猪俣少しもさはがず(少しもあわてないで)、しばらく息をやすめ、さらぬ体にもてなして申しけるは、〈抑々なのッつるをばきき給ひてか(大体、あなたは私の名乗るのを聞かれたか)。敵(かたき)をうつといふは、われもなのッてきかせ、敵にも名のらせて頸をとッたればこそ大功なれ。名も知らぬくびとッては、何にかし給ふべき〉といはれて、げにもやと思ひけん、〈是はもと平家の一門たりしが、身不肖なるによッて当時は侍になッたる(現在は侍になっている。侍は本来は平氏以外のものであろうが、平氏でも血縁が薄い者にはこの身分の者があった)越中前司盛俊(もりとし、平盛国の子)といふ者也。わ君は何者ぞ、なのれ、きかう〉どいひければ、」

 (つづく)

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集より、奈良愛惜の歌。

『山光集』

〈大仏讃歌 昭和十八年三月〉

「そそりたつ いらかのしびの あまつひに

         かがやくなべに くにはさかえむ」

『鹿鳴集』

〈南京新唱 奈良坂にて〉

「ならさかの いしのほとけの おとかひに

         こさめなかるる はるはきにけり」

〈同 東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈同 東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺や正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」に奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。ここに焼却場ができ、高い煙突から煙が吐き出されることになれば、日本の宝、世界の宝である神聖な古都の風景と文化財が破壊されます。

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

 

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

 

この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。Img_2007

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