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2013年2月14日 (木)

般若寺 水仙花だより  2・14

 

◎水仙: ≪満開≫ 

・開花:2月~3月上旬

寒さのため開花が遅れました。

今が見ごろです。

・球根の数:1万~2万 

 

*今朝は曇り空、しかし雨は降らないという天気予報です。

水仙の花はいよいよ満開になってきました。まだつぼみを残している今の状態が、花も若々しく匂いも強いので一番いい時期ではないでしょうか。

 先週からコスモスの種まきを始めています。今蒔いたら五月末ごろから七月までの「初夏咲き」となります。ただしこの寒さですから苗床はトンネル栽培で温度を上げないと発芽しません。夜には霜よけネットが必要です。毎日の作業ですから大変です。五月の連休には間に合わないでしょうが、下旬からは咲くことと思います。楽しみです。

 

〔短歌〕

「草にゐて 友と弁当 つかひをれば

        この友のことが いや親しもよ」

          木下利玄・一路

〔俳句〕

「水仙の 蕾ふくらむ 月あかり」戸栗末廣

〔和歌〕

「山のはを 出づる朝日の かすむより

        春のひかりは 世にみちにけり」

     後西園寺入道前太政大臣(西園寺実兼)・風雅5

「山の端をさし出る朝日が、おだやかに霞んで見えると、ああもうそれだけで、豊かな春の光は世の中一ぱいにみちあふれてしまったよ。」

 

*『平家物語』を読む。

「老馬」の段、

「 六日の明ぼのに、九郎御曹司、一万余騎を二手にわかッて、まづ土肥次郎実平をば七千余騎で一の谷の西の手へさしつかはす。わが身は三千余騎で一谷のうしろ、鵯越を落とさむと([おとす]は馬で下ること)、丹波路より搦手にこそまはられけれ。兵物(つはもの)共〈これはきこゆる悪所であンなり(有名な険しい所だそうだ)。敵(かたき)にあふてこそ死にたけれ、悪所に落ちては死にたからず。あッぱれこの山の案内者やあるらん〉と、めんめんに申しければ、武蔵国住人平山武者所すすみ出でて申しけるは、〈季重(すえしげ)こそ案内は知りて候へ(私がその山の様子を知っています)〉。御曹司〈わどのは東国そだちのものの、けふはじめてみる西国の山の案内者、大きにまことしからず(甚だ本当らしくない)〉との給へば、平山かさねて申しけるは、〈御諚ともおぼえ候はぬものかな(これが大将殿のおことばとは思われません)。吉野・泊瀬の花をば歌人がしり、敵のこもッたる城のうしろの案内をば、かう(剛)のものがしる候〉と申しければ、是又傍若無人にぞ聞こえける。

 又武蔵国住人別府小太郎とて、生年十八歳になる小冠者すすみ出て申しけるは、〈父で候ひし義重法師がおしへ候しは、[敵にもおそはれよ、山越えの狩をもせよ(敵に襲われた場合にしても、山に入って狩をしている場合にしても)、深山に迷ひたらん時は、老馬に手綱をうちかけて、さきにおッたててゆけ。かならず道にいづるぞ]とこそおしへ候しか〉。御曹司〈やさしうも申したる物かな。[雪は野原をうづめども、老いたる馬ぞみちはしる]と云ふためしあり〉とて、白葦毛なる老馬にかがみ鞍をき、しろぐつは(轡)はげ(白く磨いたくつわをかませ)、手綱むすンでうちかけ、さきにおッたてて、いまだしらぬ深山へこそいり給へ。比はきさらぎ初めの事なれば、峯の雪むらぎえて、花かとみゆる所もあり。谷の鶯をとづれて、霞にまよふところもあり。のぼれば白雲皓皓として聳へ(白雲のかかった山が真っ白にそびえ)、くだれば青山蛾蛾として岸高し(青葉の山が角立ち、がけが高くそびえる)。松の雪だにきえやらで、苔のほそ道かすかなり(松の雪さえ消えやらず、苔におおわれた細道がかすかに続いている

古今集一、読人しらず〈み山には松の雪だに消えなくに都は野辺の若菜つみけり〉)。嵐にたぐふおりおりは、ばいかとも又うたがはる(雪が嵐に伴って散って来る時には、梅の花ではないかとおもわれる。古今集一、紀友則〈花の香を風のたよりにたぐへてぞうぐひすさそふしるべにはやる〉)。東西に鞭をあげ、駒をはやめて行く程に(馬に鞭あて山中をあちこち走らせているうちに)、山路に日くれぬれば、みなおりゐて(おりて)陣をとる」

 (つづく)

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集より、奈良愛惜の歌。

『山光集』

〈大仏讃歌 昭和十八年三月〉

 天平十三年四月聖武天皇諸国に詔して国分寺を建てしめ十五年十月東大寺盧舎那仏の大像を創めしめたまふその義華厳梵網の所説に拠りたまへるものの如し予しばしば此寺に詣で金容遍満の偉観を瞻仰してうたた昔人の雄図に感動せずんばあらずかつて和歌一首を成せり曰く「おほらかにもろてのゆびをひらかせておほきほとけはあまたらしたり」と今日また来りてその宝前に稽首し退いてさらに十首を詠じ以て前作の意を広めむとす邦家いまや四海に事多し希くは人天斉しく照鑑してこの聖皇の鴻願をして空しからざらしめむことを

「ひむがしの やまべをけづり やまをさへ

         しぬぎてたてし これのおほてら」

『鹿鳴集』

〈南京新唱 奈良坂にて〉

「ならさかの いしのほとけの おとかひに

         こさめなかるる はるはきにけり」

〈同 東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈同 東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺や正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」に奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。ここに焼却場ができ、高い煙突から煙が吐き出されることになれば、日本の宝、世界の宝である神聖な古都の風景と文化財が破壊されます。

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

 

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

 

この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。Img_1680

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