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2013年5月28日 (火)

般若寺 季節の花だより 5・28

 

《いま咲いている花》

○初夏咲コスモス:≪三分咲き≫5月下旬~7月上旬。15種類、3万本。

今、70㎝ほどになっています。花が咲きそろう頃には1mをこえる高さになります。秋に比べて花数は少ないですが花は大きく葉は青々しています。

 センセーション、ピコティ、シーシェル、ソナタ、サイケ、など種類も多種多彩です。

○春咲コスモス:≪盛りを過ぎました≫ 千本程。

   ソナタ、ビッキーという種類が咲いています。

低い背丈に赤白ピンクの大きな花が鮮やかです。

・梅花うつ木、定家カズラ、スイカズラ:≪満開≫ 純白の甘い香りのする花です。

・花菱草、矢車草:≪満開≫ 黄色と青色が調和しています。

・睡蓮、ヒツジ草:≪咲きはじめ≫初夏らしい花です。

○山アジサイ:≪咲きはじめ≫小さな手毬花が色づいてきました。額花も開花。

 

《これから咲く花》

・アジサイ:6月上旬~6月下旬

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」

昨日、奈良県吉野郡川上村の教育委員会を訪れ、後南朝の末裔の方々にお会いしました。山道を車で往復120㎞ほど走ったのでちょっと疲れました。ご報告は明日にいたします。あしからず。

 

*「携帯基地局と電磁波問題」(休みます)

 

〔短歌〕

「夜あがりの 瑠璃蒼空を 走る雲

        かろやかにして ここだはしるも」

          木下利玄・一路

〔俳句〕

「うきぐさの 花のあはれや 業平忌」奈良鹿郎

〔和歌〕

「五月まつ 花のかほりに 袖しめて

        雲はれぬ日の 夕ぐれの雨」

藤原景綱・玉葉341

「五月を待つ花、昔の人を偲ぶ橘の香に袖を深々と薫らせて、雲の垂れこめて晴れぬ一日を過ごした夕暮の、静かな雨の風情よ。」

・袖しめて=袖に香りをしみこませて。

・夕ぐれの雨=空気の湿っている時に物の香がよく薫ることをふまえて表現。

 

*『平家物語』を読む。(休みます)

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈木津川の岸に立ちて〉

「みわたせば きづのかはらの しろたへに 

         かがやくまでに はるたけにけり」

〈奈良坂にて〉

「ならさかの いしのほとけの おとかひに

         こさめなかるる はるはきにけり」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺の近く、正倉院、東大寺、春日山にも近い「中ノ川・東鳴川」の地に、奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺まで数百メートルという真近の距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、奈良側からの古都の歴史景観は台無しです。若草山が噴火したように見えます。山上は風向きによっては煙の中です。

そして当尾の里、浄瑠璃寺は日本の、世界の至宝であるのに、平安時代の神聖な浄土庭園と国宝の堂塔、仏像文化財が排煙にまみれることになります。

このような事態は、考えるのもおぞましい最悪無謀な、日本文化の破壊です。奈良市の策定委員会と市長は計画を即刻撤回すべきです。

この地域は、いにしえの平城山丘陵でもあります。歴史ゆたかな青垣の山々に心が癒され愛惜する人がどれだけ大勢いることか、為政者は思いを致すべきです。

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

全国の日本文化を愛し、国を思う人々に訴えます。

奈良市当局へ手紙や電子メール、電話などで反対、抗議の声を届けてください。今ならまだ間に合います。

そして当尾の里の浄瑠璃寺様、岩船寺様を支援してあげて下さい。

 

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

 

この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクされています。

 

*「泉川 川波しろく 吹く風に

      夕べ涼しき 鹿背山の松」

これは新古今集を編纂し承久の乱で隠岐の島へ配流された後鳥羽上皇の御製歌です。

京都に造られた「最勝四天王院」において催された歌会を撰集した「障子和歌」の261番に出ています。「夏の夕方、鹿背山の松林の下に立つと、すぐそばを流れる木津川の川面に白波がたって、涼しい川風が吹いて来るよ」と、風趣豊かな泉川と鹿背山を詠んでおられます。この鹿背山を壊さないでください、木津川市のみなさんにお願いします。

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