般若寺 春の花だより 5・12
○春咲コスモス:≪満開≫ 千本程。
ソナタ、ビッキーという種類が咲いています。
低い背丈に大きな花です。
・からたねおが玉、しゃが、紫雲らん、大てまり:≪満開≫
・踊子草、金鳳花、ツルニチニチ草:≪満開≫
・花菱草、矢車草:≪満開≫
・グラジオラス:≪咲きはじめ≫
《これから咲く花》
○山アジサイ:≪つぼみ≫
・黄ショウブ、梅花うつ木:5月中旬
○初夏咲コスモス:5月下旬~7月上旬。15種類、3万本。
・アジサイ:6月上旬~6月下旬
*「南朝御聖蹟を顕彰する」㊲
大塔宮尊雲法親王(護良親王)が比叡山を出でてどのように落延びられたか、太平記と増鏡では少し違うことを伝えています。まず『太平記』を見ると、
「山門衆徒等心替りの事」の段によると、
〈 上林坊阿闍梨豪誉(ごうよ)元より武家に心を通はししかば、大塔宮の執事、安居院(あぐゐ)の法印澄俊(ちょうしゅん)を虜(いけど)つて、六波羅へ出す。
(安居院憲実息。唱導名人の澄憲の四代の孫。大塔宮の執事は殿法印良忠であるから、この人は妙法院=尊澄法親王[宗良]の執事とすべき。法印は僧侶の最高位で、僧正に相当の[法印大和尚位]の略か。)
これを始めとして、一人二人落ち失せける間、今は光林坊の源存(げんそん)律師、妙光坊の小相模(こさがみ)、中坊悪大輔(なかのぼうあくたいふ)なんどが外は、落ち留まる衆徒もなかりけり。
かくてはいかでか山門にも忍ぶべきとて、両門跡(尊雲法親王、尊澄法親王)は、八王子(社)に大篝火を焚かせ、大勢の籠りたる由を見せられて、戸津(とづ)の浜より小舟に召され、残り留まる衆徒ばかり召し具せられ、石山までぞ落ちさせ給ひける。いかさま、君の御行末をも尋ね承り、重ねて計略をも廻らすべければ、両門主一所に趣かせ給はん事しかるべからずとて、妙法院は笠置を差して趣き給へば、大塔宮は熊野の方を志し、南都へとて趣かせ給ひけり。〉
(小学館版『太平記』より)
このように『太平記』では、二人の法親王は別々に行動し、尊澄法親王は笠置へ、尊雲法親王は熊野へ行くため南都へと向かわれたとしている。
しかし一方『増鏡』巻第十五の「むら時雨」には、
〈 かかれども、御門笠置におはしますよし、程なく聞えぬれば、はかられ奉りにけるとて、山の衆徒もせうせう心がはりしぬ。
宮々も逃げ出で給ひて笠置へぞまうで給ひける。〉
(岩波書店版『増鏡』より)
とあり、両法親王がともに笠置山へやって来られたと記している。どちらを信じるかはむつかしいところですが、『増鏡』の方が成立年代(1338年―1376年の間と推定)が古く、潤色が少ないので信憑性が高いとされ、現在の歴史研究では史料として採用されることが多いです。
結論としては、大塔宮尊雲法親王(護良親王)は笠置寺の御醍醐天皇の皇居へ入られたことになりなす。
(つづく)
*「携帯基地局と電磁波問題」㊺
1.携帯電話から身を守る
(ヌ)メガネは金属でないものを
この女性の例のように、口の中の歯科金属がアンテナとなって、「電磁波を引き寄せている」人は多い。体調が気になる人は、口の中のアマルガムを除去すると体調が改善するかもしれない。ただし、アマルガムは水銀を含む「毒物」なので、きちんと口の中などを防御した上で行わないと、水銀が流れ出し、かえって体調をこわす原因になる。電磁波と金属の関係がわかり、防御態勢をとったうえで、処置のできる歯科を選びたい。
また、携帯電話を使うとき、メガネやピアスなど、金属でできたものが近くにあると、それらが電磁波を引き寄せる(吸収する)こともあるので、気をつけたい。特に、携帯電話を使う側の耳に付けているピアスなどは、金属でないもののほうが好ましい。
(古庄弘枝著『見えない汚染「電磁波」から身を守る』より)
〔短歌〕
「思ひつめ わがかなしみの ほそるなり
新芽に靄の ひゆる夕方」
木下利玄・銀
〔俳句〕
「築地草 春闌けたれば 咲く薊」水原秋桜子
〔和歌〕
「卯花の ちらぬかぎりは 山里の
このしたやみも あらじとぞ思ふ」
前大納言公任・玉葉302
「卯の花の散らないうちは、その白さに映えて、山里でも木の下闇なんてものはないだろうと思うよ。」
・卯花=落葉灌木ウツギの花。初夏に白い五弁の花の群がり咲くさまが、月光や雪にたとえられる。
・このしたやみ=夏、枝葉が茂り木の下が暗いこと。またその場所。
*『平家物語』を読む。
巻第十 「維盛入水」の段、
「 なかにも第十八の願には、〈設我得仏、十方衆生、至心信楽、欲生我国、乃至十念、若不生者、不取正覚〉と説かれたれば、一念十念のたのみあり。ただふかく信じて、ゆめゆめ疑ひをなし給ふべからず。無二の懇念を致して、若しは十反、若しは一反も唱給ふ物ならば、弥陀如来、六十万億那由多恒河沙の御身をつづめ、丈六八尺の御かたちにて、観音勢至無数の聖衆、化佛菩薩、百重千重に囲繞し、伎楽歌詠じて、只今極楽の東門をいでて来迎し給はんずれば、御身こそ蒼海の底に沈むとおぼしめさるとも、紫雲のうへにのぼり給ふべし。成仏得脱してさとりをひらき給はん事、還来穢国度人天、すこしも疑ひあるべからずとて、鐘うちならしてすすめたてまつる。中将しかるべき善知識かなとおぼしめし、忽ちに妄念をひるがへして、高声に念仏百反ばかりとなへつつ、「南無」と唱ふる声とともに、海へぞ入り給ひける。兵衛入道も石童丸も、同じく御名をとなへつつ、つづゐて海へぞ入りにける。」
(この段終わり)
*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。
〈室生寺にて〉
「ささやかに にぬりのたふの たちすます
このまにあそぶ やまざとのこら」
〈奈良坂にて〉
「ならさかの いしのほとけの おとかひに
こさめなかるる はるはきにけり」
〈東京にかへるとて〉
「あをによし ならやまこへて さかるとも
ゆめにしみえこ わかくさのやま」
〈東京にかへりて後に〉
「ならやまを さかりしひより あさにけに
みてらみほとけ おもかげにたつ」
「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。
*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺や正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」に奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。 最近の奈良市長の発言によれば、第二候補地(東鳴川)を選定しようとしているようですが、ここは浄瑠璃寺まで数百メートルの直近の距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突から煙が吐き出されることになれば、日本の宝、世界の宝である神聖な庭園風景と珠玉の文化財が破壊されます。これは最悪の無謀な選択です。策定委員会と市長は撤回すべきです。
悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。
日本のふるさと、国のまほろばを失えば日本人は亡国の民となってしまいます。
全国の日本文化を愛し、国を思う人々に訴えます。奈良市当局へ抗議の声を届けてください。今ならまだ間に合います。
そして当尾の里、浄瑠璃寺様、岩船寺様を励ましご支援してあげて下さい。
「やまとは 国のまほろば たたなづく
青垣やまごもれる やまとしうるはし」
日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記
この問題を詳しく知りたい方は、
ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクされています。
*きたる5月16日に、旧中川寺成身院にあった薬師如来像を所蔵される木津川市鹿背山地区の「西念寺」様と「鹿背山不動尊」様を拝観するハイキングがあります。午後一時般若寺駐車場へ集合、自動車に乗り合わせて現地へ向かいます。4時過ぎには終わる予定です。ご希望の方は当日参加してください。
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