般若寺 季節の花だより 5・23
《いま咲いている花》
○春咲コスモス:≪満開・少し盛りを過ぎました≫ 千本程。
ソナタ、ビッキーという種類が咲いています。
低い背丈に赤白ピンクの大きな花が鮮やかです。
○初夏咲コスモス:≪咲きはじめ≫5月下旬~7月上旬。15種類、3万本。
今、70㎝ほどになっています。花が咲きそろう頃には1mをこえる高さになります。
・梅花うつ木:≪満開≫ 純白の香りのする花です
・花菱草、矢車草:≪満開≫ 黄色と青色が調和しています。
・睡蓮:≪咲きはじめ≫初夏らしい花です、ヒツジ草はまだです。
○山アジサイ:≪咲きはじめ≫小さな手毬花が色づいてきました。
《これから咲く花》
・黄ショウブ、スイカズラ、定家カズラ:5月下旬
・アジサイ:6月上旬~6月下旬
*「南朝御聖蹟を顕彰する」48.
本日、午後から「南朝御聖蹟般若寺」顕彰碑の建碑除幕式を執り行います。
参会者25人ほどのささやかな式典となりますが、当寺の歴史に大きな一ページを書き加えることになる大事な出来事となりそうです。式典の次第を掲載いたします。一般ご参加も歓迎いたします。
南朝御聖蹟般若寺顕彰碑 除幕式々次第
平成二十五年五月二十三日 午後一時半開始
・開式のことば・司会:般若寺美咲会 加藤悦子氏
法要
・導師 洒水
・除幕 信徒総代 奥城佐傳ご夫妻
・奠供 四智讃
・導師啓白文奉読
・般若心経 一巻
・文殊菩薩真言二種 各七反
五字呪 おん・あらはしゃのう
八字呪 おん・あくびらうんきゃしゃらくだん
・各尊霊霊名 各三反
帰命後醍醐天皇尊儀
帰命大塔宮護良親王尊霊
南無文観上人
南無般若寺本性房
南無当山先師尊霊
南無当山勧請伊勢春日八幡三所大明神
・廻向文―願以此功徳・・・
・参会者ご紹介 (別紙)
・来賓祝辞:
鹿鷺山笠置寺 小林慶範長老
真言律宗宗議会議長 荘厳浄土寺住職 松村隆誉和尚
大塔会・南朝歴史研究会理事長 菊井一之氏
・住職謝辞
・閉式のことば:般若寺護持会 水本弘美氏
(式典の前日準備に追われたので太平記の続きは休みます)
*「携帯基地局と電磁波問題」(休みます)
〔短歌〕
「みよしのの うら谷さむく 霧しまき
繁(し)み立つ杉の 梢(うれ)こぞり鳴る」
木下利玄・一路
〔俳句〕
「水晶の 念珠に映る 若葉かな」川端茅舎
〔和歌〕
「とふ人も なき故郷の たそがれに
我のみなのる ほととぎす哉」
待賢門院堀川・風雅342
「尋ねて来る人もない古い我が家の夕暮時に、あの拾遺集の歌ではないが、自分だけは声高く名のりをあげる時鳥だなあ。」
・なのる=時鳥が高く鳴くこと。その声が「ホトトギスカ、ホトトギス」と聞きなされる所からいう。
・参考:「足引の 山時鳥 里なれて
たそがれ時に なのりすらしも」(拾遺集1076・保親)
*『平家物語』を読む。
巻第十一 「那須与一」の段、
〈 矢ごろ(矢を射当てるのに適当な距離)すこし遠かりければ、海へ一段ばかりうち入れたれども、猶扇のあはひ(自分と扇との間〉七段ばかりはあるらんとこそ見えたりけれ。比は二月十八日の酉の剋ばかりの事なるに(午後六時ごろのことでもはや薄暗かった上に)、おりふし北風はげしくて、磯うつ浪もたかかりけり。船はゆりあげゆりすゑただよへば、扇もくしにさだまらずひらめいたり。おきには平家船を一面にならべて見物す。陸(くが)には源氏くつばみをならべて是を見る。いづれもいづれも晴ならずといふ事ぞなき。与一目をふさいで、「南無八幡大菩薩、我が国(宗高の生国下野国)の神明、日光権現宇都宮(日光の二荒山神社の別宮)、那須のゆぜん大明神(温泉神社、湯前とも)、願わくはあの扇のまンなかゐさせてたばせ給へ。是をゐ(射)そんずる物ならば、弓きりおり自害して、人に二たび面をむかふべからず。いま一度本国(生国下野国)へむかへんとおぼしめさば、この矢はづさせ給ふな」と、心のうちに祈念して、目をみひら(開)ひたれば、風もすこし吹きよはり、扇もゐ(射)よげにぞなッたりける。〉 (つづく)
*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。
〈香具山にのぼりて〉
「かぐやまの かみのひもろぎ いつしかに
まつのはやしと あれにけむかも」
〈奈良坂にて〉
「ならさかの いしのほとけの おとかひに
こさめなかるる はるはきにけり」
〈東京にかへるとて〉
「あをによし ならやまこへて さかるとも
ゆめにしみえこ わかくさのやま」
〈東京にかへりて後に〉
「ならやまを さかりしひより あさにけに
みてらみほとけ おもかげにたつ」
「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。
*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺や正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」に奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。 最近の奈良市長の発言によれば、第二候補地(東鳴川)を選定しようとしているようですが、ここは浄瑠璃寺まで数百メートルの直近の距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突から煙が吐き出されることになれば、日本の宝、世界の宝である神聖な庭園風景と珠玉の文化財が破壊されます。これは最悪の無謀な選択です。策定委員会と市長は撤回すべきです。
悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。
日本のふるさと、国のまほろばを失えば日本人は亡国の民となってしまいます。
全国の日本文化を愛し、国を思う人々に訴えます。奈良市当局へ抗議の声を届けてください。今ならまだ間に合います。
そして当尾の里、浄瑠璃寺様、岩船寺様を励ましご支援してあげて下さい。
「やまとは 国のまほろば たたなづく
青垣やまごもれる やまとしうるはし」
日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記
この問題を詳しく知りたい方は、
ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクされています。
*木津川市の鹿背山は万葉の昔から和歌に詠まれていますが、平安時代には京都のみやこ人にとっては山紫水明、風光明媚な古京、ふるさとでした。
古今和歌集には読み人知らずとして次の歌が出ています。
「みやこ出でて きょう瓶の原 泉川
かは風寒し 衣かせ山」(古今408)
・瓶の原=みかのはら。木津川北岸の恭仁宮跡の辺り。「三日」をかける。
・泉川=木津川。北の狛山と南の鹿背山に挟まれた辺りは川幅が狭まり、景色は抜群に良く、日本の原風景と言って良いでしょう。
・かせ=鹿背山に「貸せ」と「重ね」をかける。
「都を出発して今日で三日目のみかの原にいると、泉川の川風が寒く身にしみる。川の向こうに聳える鹿背山よ、着物を重ねたいので貸しておくれ。」
こんな素晴らしい日本のふるさとをごみ焼却場で汚さないでほしいです。
木津川市々長さん、どうして鹿背山でなければならないのですか。全国の歴史と古典文学愛好の士は反対していますよ。
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般若寺 季節の花だより 5・23: 般若寺 季節の花だより
投稿: louboutin outlet was Stiefel und Schuhe überrumpelt werden TANKLABO | 2013年5月24日 (金) 19時37分