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2013年5月27日 (月)

般若寺 季節の花だより 5・27

 

《いま咲いている花》

○初夏咲コスモス:≪三分咲き≫5月下旬~7月上旬。15種類、3万本。

今、70㎝ほどになっています。花が咲きそろう頃には1mをこえる高さになります。秋に比べて花数は少ないですが花は大きく葉は青々しています。

 センセーション、ピコティ、シーシェル、ソナタ、サイケ、など種類も多種多彩です。

○春咲コスモス:≪盛りを過ぎました≫ 千本程。

   ソナタ、ビッキーという種類が咲いています。

低い背丈に赤白ピンクの大きな花が鮮やかです。

・梅花うつ木、定家カズラ、スイカズラ:≪満開≫ 純白の甘い香りのする花です。

・花菱草、矢車草:≪満開≫ 黄色と青色が調和しています。

・睡蓮、ヒツジ草:≪咲きはじめ≫初夏らしい花です。

○山アジサイ:≪咲きはじめ≫小さな手毬花が色づいてきました。額花も開花。

 

《これから咲く花》

・アジサイ:6月上旬~6月下旬

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」52

 笠置寺城:本性房の活躍

『太平記』巻第三 「六波羅勢笠置を責むる事」

〈 南都般若寺より巻数の使(くわんじゅ、祈祷で読誦した経の巻名や度数を書いた目録を祈祷の施主に届ける使者)に参りたるける本性房(ほんじやうばう)といふ大力の律僧(りつそう)

(律宗の僧。律宗は奈良時代鑑真が日本に伝えた、南都六宗の一つ。鎌倉時代、叡尊らによって復興され、般若寺は西大寺末の真言律宗である。)

これを見て、「折伏(しゃくぶく、煩悩や迷妄をおさえ、悪人や悪法をくじき伏せること)の利は大悲の方便なれば、などかこれを助けざるべき」とて、

(悪人折伏の効用は、仏が慈悲をもって衆生を救う手段であるから、敗軍[まけいくさ]の官軍をどうして助けずにいてよいことがあろう、と言って)

褊衫(へんざん、律宗の法衣。)の袖を結んで肩に懸け、木戸より外に進み出でて、大磐石(だいばんじゃく、大きな岩)のありけるを、鞠の勢(せい、大きさ)に引き欠き引き欠き、二、三十連打(つづけうち)にぞ投げたりける。

(そこにあった大岩を鞠の大きさに砕きながら、二、三十続けざまに投げつけた。)数万の寄手ども、楯の板を微塵に打ち砕いて、些(すこ)しもこの石に当る者は、死傷せずといふ事なし。されば、東西の坂には馬・人いやが上に落ち重なッて、深き谷も埋もれて、尸(しかばね)は路溪(ろけい)に漂へり。

(数万の寄せ手は楯の板を粉々に打ち砕かれ、少しでもこの石に当った者は、皆死んだり怪我をしたのである。そのため、東西の坂には馬も人も次から次へと落ち重なり、深い谷もそのために埋まって、道という道は屍であふれたのである。)

 されば、古津川の流れ血になって、紅葉の影を行く水も紅深きに異ならず。これより後は、寄手雲霞の如しといへども、城をせめんといふ物独りもなし。ただ城の四方の山々に、谷を隔て尾を超えて、遠攻めにこそしたりけれ。

(そこで、木津川の流れは血に染まって、まるで岸辺の木々の紅葉の影が川面に色濃く映っているようである。この後は、寄せ手は雲霞のような大軍でありながら、城を攻めようとする者は一人もいない。もっぱら城を囲む四方の山々に、谷を隔て尾根を越えた遠い場所にいて、城を取り囲むのだった。)〉

 (つづく)

 

*「携帯基地局と電磁波問題」53

2.携帯電話基地局から身を守る

 「電磁波から身を守る」ために必要な対策の「基本中の基本」は、「電磁波を浴びない(被曝時間をできるだけ少なくする)」「電磁波の発生源から離れる(距離をとる)」の二点だ。ところが、それができにくいのが、家の近くに基地局が建ったときだ。一日の疲れを癒し、体力の回復をはかるために睡眠をとる場所、そのもっとも安全であるべき住宅が、24時間、365日、電磁波にされされ続けることになるからだ。基地局の電磁波から命を守るための対策は、大きく分けて、次の四つの場合があるだろう。

 基地局建設の「情報を入手」したとき、「稼働していない」とき。

 知らない間に基地局が建設され、すでに稼働しているとき。

 反対運動をしたが、建設されてしまったとき。

 まだ基地局は建設されていないとき。

 

〔短歌〕

「路のべゆ 木深く飛びし 山の鳥

         しばらくきけど 音もこそせね」

      木下利玄・一路

〔俳句〕

「枇杷熟れて 古き五月の あしたかな」加藤楸邨

〔和歌〕

「暮れかかる そとものを田の 村雨に

         すずしさそへて とる早苗かな」

           前大納言公泰・風雅349

「暮れかかる頃、家の裏手の稲田に村雨が降りかかる、その涼しさに更に涼しさを加えるように、取り植えて行くさわやかな緑の早苗よ。」

 

*『平家物語』を読む。

巻第十一 「弓流」(ゆみながし)の段、

「 舟の上では与一の妙技に感心した男が舞を舞ったところ、与一はこれをも射殺した。平家の景清らが浜にあがったので、源氏は応戦したが、三穂屋十郎が甲のしころをちぎられてしまった。」

「 平家は舟の上、源氏は馬を海中に乗り入れて戦っているうちに、義経は弓を落としたが、その弓の弱いことを恥じて危険を冒してとって帰った。源氏は三日間不眠不休、そんな時に夜討ちをかけられれば大変だった。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈畝傍山をのぞみて〉

「ちはやぶる うねびかみやま あかあかと

         つちのはだみゆ まつのこのまに」

〈奈良坂にて〉

「ならさかの いしのほとけの おとかひに

         こさめなかるる はるはきにけり」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*今、若草山の北麓、浄瑠璃寺の近く、正倉院、東大寺、春日山にも近い「中ノ川・東鳴川」の地に、奈良市のごみ焼却場を建設するというとんでもない計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺まで数百メートルという真近の距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、奈良側からの古都の歴史景観は台無しです。若草山が噴火したように見えます。山上は風向きによっては煙の中です。

そして当尾の里、浄瑠璃寺は日本の、世界の至宝であるのに、平安時代の神聖な浄土庭園と国宝の堂塔、仏像文化財が排煙にまみれることになります。

このような事態は、考えるのもおぞましい最悪無謀な、日本文化の破壊です。奈良市の策定委員会と市長は計画を即刻撤回すべきです。

この地域は、いにしえの平城山丘陵でもあります。歴史ゆたかな青垣の山々に心が癒され愛惜する人がどれだけ大勢いることか、為政者は思いを致すべきです。

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

全国の日本文化を愛し、国を思う人々に訴えます。

奈良市当局へ手紙や電子メール、電話などで反対、抗議の声を届けてください。今ならまだ間に合います。

そして当尾の里の浄瑠璃寺様、岩船寺様を支援してあげて下さい。

 

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

 

この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクされています。

 

*「泉川 川波しろく 吹く風に

      夕べ涼しき 鹿背山の松」

これは新古今集を編纂し承久の乱で隠岐の島へ配流された後鳥羽上皇の御製歌です。

京都に造られた「最勝四天王院」において催された歌会を撰集した「障子和歌」の261番に出ています。「夏の夕方、鹿背山の松林の下に立つと、すぐそばを流れる木津川の川面に白波がたって、涼しい川風が吹いて来るよ」と、風趣豊かな泉川と鹿背山を詠んでおられます。この鹿背山を壊さないでください、木津川市のみなさんにお願いします。

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投稿: belinda2: verpasst Sich selbst lieber christian louboutin outlet Ein Makeover | 2013年5月29日 (水) 19時42分

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