« 2013年7月 | トップページ | 2013年9月 »

2013年8月

2013年8月31日 (土)

般若寺 コスモス花だより 8・31

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪満開≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

コスモスの背丈は高いのは1メートルになっています。ことしは開花が早まるかもしれません。

 

《秘仏公開》 「白鳳金銅仏阿弥陀如来と胎内仏、水晶舎利塔、勅額、文殊脇侍の太刀手首などの寺宝が特別御開帳」

期間921日~1111日。(午前9時から午後4時まで)。

 

〔短歌〕

「まろやは手に さやりたれども 母の背に

        乳児の熟睡(うまい)は さめざりしかも」

            木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「朝露は よごれて涼し 瓜の土」松尾芭蕉

〔和歌〕

「けさよりは 吹きくる風も をく露も

         袖にはじめて秋ぞしらるる」

           前参議為相・玉葉452

「立秋の今朝からは、吹いて来る風も置く露も、袖に切実に感じられて、はじめてああ秋だなあと思い知られる。」

 

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈雁来紅 昭和十五年九月

  葉鶏頭また雁来紅といひまた老少年と〈

いふ一種雁来黄といふものは稀品なり

カマヅカは倭名にして夙に清原氏の枕

草紙に出でたるも古今万葉には見ると

ころなし以て伝来を考ふべし我が家赤

貧洗ふが如く一物の出して人に示すべ

きなきもただ秋草堂の号あるに因みて

庭上多く秋卉を植うことにその爛斑蹌

踉の癡態を愛するがために此の物を植

うることすでに二十年に及びやうやく

培養の要を得来りしが如くこれに対し

て幽賞また尽くるところなし時に行人

の歩を停めて感歎の声を揚ぐるを聞く

ひそかに之を以て貧居の一勝となさん

とす〉

「すゐせんを ほりたるあとに かまづかを

         わがまきしひは とほからなくに」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」130

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈楠かねて用意やしたりけん、なげ続松(たいまつ)の先に火を付けて、橋の上に薪を積むが如くに投げ集めて、水はじきを以て、油を滝の流るが如くに懸けたりける間、火橋桁(はしげた)に燃え付きて、渓風炎を吹き布(し)いたり。なまじひに渡り懸けたる兵ども、前へ進まんとすれば、猛火(みやうか盛んに身を焦し、跡へ帰らんとすれば、後陣の大勢先の難儀をも言はず支へたり。下へ飛び下りんとすれば、谷深く岩聳えて肝冷やす。いかんがと身を揉うで、押し合ふ程に、橋桁中より燃え折りて、倒(さかしま)に同(どつ)と落ちければ、数千の兵同時に猛火の中へ落ち重なつて、一人も残らず焼け死にけり。その有様を見れば、ただ八大地獄の罪人が、刀山・剣樹(刀剣を植え並べた山と枝などが刀でできている樹木、十六小地獄の一つ)に貫かれ、猛火・鉄湯(高熱で溶けた鉄の湯)に身を焦がすらんも、かくこそと思ひ知られて、恐ろしといふも疎(おろ)かなり。)

 

・訳:(楠木正成は前もって用意をしておいたのか、投げ松明の先に火をつけて、橋の上にまるで薪を積むように投げ集め。水弾きを使って滝の水が流れるように油を注いだので、火は橋桁に燃えついて、谷から吹きあげる風にあおられ、炎は広がった。なまじ橋を渡りかけた兵たちは、先へ進もうとすると猛烈な火に体が焼かれ、後へ戻ろうとすると後陣の大勢が前の災難も知らずに押して来る。また下へ飛び下りようとすると、谷は深く岸壁はそびえ立っていて、肝が冷え、どうしようかとあわてふためいて押し合っているうちに、橋桁が中ほどから燃え崩れて、谷底へさかさまにどっと落ちたので、数千の兵が一時に燃えさかる火の中へ落ち重なって、一人残らず焼け死んでしまった。その有様を見ると、まるで八大地獄の罪人が刀の山、剣の樹に刺し貫かれ、猛火や鉄の湯に身を焦すというのも、このようであろうかと思われて、恐ろしいという言葉すらないのである。)  (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を守るため

奈良市のごみ焼却場建設計画に反対しましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」でした。

そして『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文で抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

 仲川げん」という文章になっています。

「ことば」はご立派です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」と高いこころざしが窺われ、古都奈良の市長としては心強い限りです。

仲川市長には「言行一致」という言葉を進呈致します。このモラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

しかし歴史や文化・自然環境ゆたかな奈良の「魅力や資源」である観光拠点、当尾の里に軒を並べることになるごみ焼却場建設は「世界から尊敬される」「奈良の価値向上」になるのでしょうか。自らの言葉をしっかりかみしめていただきたいです。

 

*市長は、奈良観光拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」人たちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないのでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

Img_3923

Img_7378

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月30日 (金)

般若寺 コスモス花だより 8・30

 

八月もあと二日となって来ました。週末は台風15号が近づくようで雨風が強まりそうです。月が替われば台風一過の秋空となることを願います。

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪満開≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

コスモスの背丈は高いのは1メートルになっています。ことしは開花が早まるかもしれません。

 

《秘仏公開》 「白鳳金銅仏阿弥陀如来と胎内仏、水晶舎利塔、勅額、文殊脇侍の太刀手首などの寺宝が特別御開帳」

期間921日~1111日。(午前9時から午後4時まで)。

 

〔短歌〕

「大木の 幹によりそひ あふむけば

       枝葉のすゑを 風わたりをり」

         木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「涼しさの 肌に手を置き 夜の秋」高濱虚子

〔和歌〕

「松にふく 風もすずしき 山陰に

        秋おぼえたる 日ぐらしの声」

          前左大臣(洞院公賢)・風雅441

「松に吹いて来る風もいかにも涼しい、この山かげに、ああ、秋だ、と自然に感じられるような蜩(ひぐらし)の声が聞こえる。」

・おぼえたる=「おぼゆ」はおのずから心に浮かぶ意。

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』『山光集』より。

〈雁来紅 昭和十五年九月

  葉鶏頭また雁来紅といひまた老少年と〈

いふ一種雁来黄といふものは稀品なり

カマヅカは倭名にして夙に清原氏の枕

草紙に出でたるも古今万葉には見ると

ころなし以て伝来を考ふべし我が家赤

貧洗ふが如く一物の出して人に示すべ

きなきもただ秋草堂の号あるに因みて

庭上多く秋卉を植うことにその爛斑蹌

踉の癡態を愛するがために此の物を植

うることすでに二十年に及びやうやく

培養の要を得来りしが如くこれに対し

て幽賞また尽くるところなし時に行人

の歩を停めて感歎の声を揚ぐるを聞く

ひそかに之を以て貧居の一勝となさん

とす〉

「かまづかは たけにあまれり わがまきて

         きのふのごとく おもほゆるまに」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」129

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 同じき三月四日、関東より飛脚到来して、「軍(いくさ)を止めていたづらに火を送る事、しかるべからず」と下知しければ、宗徒(むねと)の大将軍達評定あつて、御方の向ひ陣と敵の城の交(あはひ)に、高く切り立つたる堀に端を渡して、城へ打つて入らんとぞ巧まれける。これがために、京都より番匠を五百余人召し下し、五六、八九寸の材木を集めて、広さ一丈五尺、長さ二十余丈に梯(かけはし、木の梯子)をぞ作らせける。梯すでに作り出でければ、大綱を二、三千継ぎて、くる巻(重いものを引いたり揚げたりするときに用いる滑車)を以て巻き立て、城の切岸の上へぞ倒し懸けたりける。その巧み高大にして、魯般が雲梯もかくやと覚えておびただし。やがて早勇(はやりを、血気にはやる)の兵ども五、六千人、橋の上を渡り、我先にと進んだり。あはやこの城ただ今攻め落されぬと見えけるところに、

 

・訳:( 同じ年の三月四日、鎌倉から飛脚が到着し、「合戦を中止して、何もせずに日を送るのは、よろしくない」と命令があったので、主だった大将たちが軍議を開いて、味方の陣と敵の城との間にある、深く切り立った堀に端を和足て、千早城へ討ち入ろうと計画した。そのために京都から大工を五百余人呼び寄せ、五六寸・八九寸の角材を集めて、幅一丈五尺、長さ二十余丈の梯子を作らせた。梯子がすっかり出来上がったので、大縄を二、三千本つないで、滑車で巻き揚げ、城の崖の上へ倒しかけた。その計画は壮大で、昔、魯の名工公輸班(こうしゅはん)が作った梯子もこうであったかと思われるほど素晴らしかった。さっそく、勇み立つ兵たち五、六千人がこの橋をの上を渡って、我先に進んで行った。あわやこの城も今まさに攻め落とされてしまうと見えたところ、) (つづく)

 

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を守るため

奈良市のごみ焼却場建設計画に反対しましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」でした。

そして『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文で抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

 仲川げん」という文章になっています。

「ことば」はご立派です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」と高いこころざしが窺われ、古都奈良の市長としては心強い限りです。

仲川市長には「言行一致」という言葉を進呈致します。このモラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

しかし歴史や文化・自然環境ゆたかな奈良の「魅力や資源」である観光拠点、当尾の里に軒を並べることになるごみ焼却場建設は「世界から尊敬される」「奈良の価値向上」になるのでしょうか。自らの言葉をしっかりかみしめていただきたいです。

 

*市長は、奈良観光拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」人たちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないのでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

Img_4208

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月29日 (木)

般若寺 コスモス花だより 8・29

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「すすき葉の さ青長葉の しげり葉の

         するどに垂れて 風あらずけり」

           木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「秋口の こんにゃく畑の 峠かな」阿波野青畝

〔和歌〕

「いづくにも 秋はきぬれど 山郷の

         松ふく風は ことにぞありける」

           前大納言公任・玉葉450

「どこにも同じように秋は来たのだけれど、この山里の松に吹く風は、特別に好もしく思われるよ。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』『山光集』より。

〈雁来紅 昭和十五年九月

  葉鶏頭また雁来紅といひまた老少年と〈

いふ一種雁来黄といふものは稀品なり

カマヅカは倭名にして夙に清原氏の枕

草紙に出でたるも古今万葉には見ると

ころなし以て伝来を考ふべし我が家赤

貧洗ふが如く一物の出して人に示すべ

きなきもただ秋草堂の号あるに因みて

庭上多く秋卉を植うことにその爛斑蹌

踉の癡態を愛するがために此の物を植

うることすでに二十年に及びやうやく

培養の要を得来りしが如くこれに対し

て幽賞また尽くるところなし時に行人

の歩を停めて感歎の声を揚ぐるを聞く

ひそかに之を以て貧居の一勝となさん

とす〉

「かまづかの あけのたりはの しげりはを

いはひかくろひ いなごすむみゆ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」128

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 かかりし程に、名超遠江(なごえとほたふみ)入道と、同じき甥の兵庫助とは、一方の大将にて、攻め口近く陣を取り、役所を並べて御座(ましま)しけるが、ある時遊君(いうくん)の前にて双六(しごろく)を打たれけるが、賽の目を論じて、いささか言(ことば)ちがひけるにや、伯父・甥二人突き違えてぞ死なれける。両人の郎従どもこれを見て、何の意趣もなきに,さし替へさし替へ、片時が間に、死者二百余人に及べり。城の中よりこれを見て、「十善の君(じふぜんのきみ、天子、前世の十善行によりこの世で天子の位を受けた)に敵し奉る天罰によって、自滅する有様見よ」とぞ咲(わら)ひける。誠にこれただ事にあらず。天魔(欲界第六天にいる魔王とその眷属。常に正法を害し、仏道を修める者を悩まし、智恵・善根を妨げる。)波洵(はじゅん、悪者)の所行かと覚えて、あさましかりし不思議なり。〉

 

・訳:( こうしたときに、名越遠江入道と甥の名越兵庫助とは、一方の大将であって、攻め口の近くに陣を取り、陣屋を並べていらっしゃったが、あるときに遊女の前で双六をしていたのであるが、賽の目のことで議論となり、少々言葉の行き違いもあったのか、伯父・甥二人が刺し違えて死んでしまった。二人の家来たちはこの様子を見て、何の遺恨もないのに刺し違え刺し違えして、ちょっとの間に死んだ者が二百余人に及んだ。

城の中からこの様子を眺めて、「帝に敵対し奉った天罰で、自ら滅んでゆく人々の有様を見るがよい」と言って笑った。まことにこの出来事は尋常なことではなく、天魔のしわざかと思われ、あきれはてた奇怪なことであった。)

 (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を守るため

奈良市のごみ焼却場建設計画に反対しましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」でした。

そして『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文で抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

 仲川げん」という文章が出ています。

「ことば」はご立派です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」と高いこころざしが窺われ、奈良の市長として心強い限りです。

仲川市長には「言行一致」という言葉を進呈致します。このモラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史や文化・自然環境ゆたかな奈良の「魅力や資源」である観光拠点、当尾の里に軒を並べることになるごみ焼却場建設は「世界から尊敬される」「奈良の価値向上」になるのでしょうか。自らの言葉をしっかりかみしめていただきたいです。

 

*市長は、奈良観光拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」人たちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないのでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

Img_3948

Img_4073

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月28日 (水)

般若寺 コスモス花だより 8・28

 

けさは秋を感じさせる涼しさです。

ここ数日の雨で草花は背を伸ばしました。コスモスは1メートル近くなったのもあります。花が咲く頃は人の背丈ほどになります。

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

《秘仏公開》 「白鳳金銅仏阿弥陀如来と胎内仏、水晶舎利塔、勅額、文殊脇侍の太刀手首などの寺宝が特別御開帳」

期間921日~1111日。午前9時から午後4時まで。

 

〔短歌〕

「すすき葉の 垂葉するどに 真西日を

         はじきかへして きらめけるかも」

           木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「跼(うずくま)り ゐたれば秋意 多かりき」相生垣瓜人

〔和歌〕

「草のすゑに 花こそみえね 雲風も

         野分ににたる 夕暮のあめ」

           永福門院・風雅439

「草の茎の先に花こそ咲いてはいないが、(まだ夏であって、秋草の花をつける季節ではないのだけれど)雲の様子、風の吹き方も野分に似て、秋近いことを思わせる、夕暮の雨よ。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈雁来紅 昭和十五年九月

  葉鶏頭また雁来紅といひまた老少年と

いふ一種雁来黄といふものは稀品なり

カマヅカは倭名にして夙に清原氏の枕

草紙に出でたるも古今万葉には見ると

ころなし以て伝来を考ふべし我が家赤

貧洗ふが如く一物の出して人に示すべ

きなきもただ秋草堂の号あるに因みて

庭上多く秋卉を植うことにその爛斑蹌

踉の癡態を愛するがために此の物を植

うることすでに二十年に及びやうやく

培養の要を得来りしが如くこれに対し

て幽賞また尽くるところなし時に行人

の歩を停めて感歎の声を揚ぐるを聞く

ひそかに之を以て貧居の一勝となさん

とす〉

「おちあひの しづけきあさを かまづかの

         したてるまどに ものくらひをり」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」127

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 これより後は、いよいよ合戦を止めたる間、諸国の軍勢ただいたづらに城を守りあげて居たるばかりにて、為態(しわざ)一つもなかりけり。いかなる物か読みたりけん、一首の古歌を翻案して、大将の前にぞ立てたりける。

 よそにのみ見てややみなん葛木の髙間の山の峯の楠

(新古今集の「よそにのみ見てややみなん葛城や髙間の山の峰の白雲」による。「白雲」を「楠」に置き換え、北条方がいつまでも千早城を包囲して、楠木軍をよそに見て終るわけにはゆくまい、と皮肉る。髙間の山は金剛山のこと)

 軍もなくて、そぞろに向ひ居たる徒然(つれづれ)さに、諸大将の陣には、江口・神崎(ともに水運で繁華な地、遊女で名高い)の傾城(けいせい)どもを呼び寄せて、様々の遊びをぞしける。〉

 

・訳:( この出来事の後は、ますます合戦をやめてしまったので、諸国の軍勢はただただひたすら城を見上げてじっとしているだけで、できることは何一つなかった。すると、どのような者が詠んだのか、一首の古歌を詠みかえて、大将の陣の前に立てたのである。

 よそにのみ・・・(よそよそしく見ているだけで済むのでしょうか、葛城連山の金剛山に城を構える楠木勢を)

 合戦もなく、ただ漫然と千早城と向き合っている退屈さに、あちらこちらの大将の陣では江口や神崎の遊女たちを呼び寄せて、さまざまの遊宴を催した。)

 (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

有名な観光地とごみ焼却場が軒を並べる状態は「世界から尊敬される」ことになるのか、公約に矛盾していませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」ひとたちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月27日 (火)

般若寺 コスモス花だより 8・27

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「萱山の 大き斜面に 西日てれり

       まつたくわれは ささやけきかも」

         木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「秋めくと すぐ咲く花に 山の風」飯田龍太

〔和歌〕

「しののめの 空きりわたり いつしかと

         秋のけしきに 世はなりにけり」

           紫式部・玉葉449

「夜明け方の空に霧が立ちわたり、早くも秋の風情に、世間の有様はなって来たことだなあ。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』『山光集』より。

〈雁来紅 昭和十五年九月

  葉鶏頭また雁来紅といひまた老少年と

いふ一種雁来黄といふものは稀品なり

カマヅカは倭名にして夙に清原氏の枕

草紙に出でたるも古今万葉には見ると

ころなし以て伝来を考ふべし我が家赤

貧洗ふが如く一物の出して人に示すべ

きなきもただ秋草堂の号あるに因みて

庭上多く秋卉を植うことにその爛斑蹌

踉の癡態を愛するがために此の物を植

うることすでに二十年に及びやうやく

培養の要を得来りしが如くこれに対し

て幽賞また尽くるところなし時に行人

の歩を停めて感歎の声を揚ぐるを聞く

ひそかに之を以て貧居の一勝となさん

とす〉

「しょくだうの あしたのまどに ひとむらの

          あけのかまづか ぬれたてるかも」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」126

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 少し程を経て、楠木正成、「いでさらば、また寄手ども打謀(たばか)り、居眠(ゐねむり)覚さん」と云ひて、芥(あくた、ワラ)を以て人形を二、三十作つて甲冑を着せ、兵杖を持たせて、夜中に城の麓に立て置きて、前に畳楯(でふだて、面の広い突楯[ついだて])を突き双(なら)べたり。その後に、勝(すぐ)りたる兵五百人相交へて、夜のほのぼのと明ける霞の交(あはひ)より、同時に時を同(どう)と作る。四方の寄手時の声を聞きて、「すはや城中より打ち出でたるは。これこそ敵の運の尽くるところの死狂ひ(死を覚悟して荒れ狂うこと)よ」とて、我先にとぞ攻め合はせける。城の兵は、かねて巧みたる事なれば、矢軍(やいくさ)ちとする様にして、大勢なほ近付けば、人形ばかりを残し置いて、兵は次第次第に城へ引きあがる。寄手ども追つて懸かりけるが、人形を、実(まこと)の兵ぞと心得て、これを打たんと相集まる。楠所存の如くに敵を打謀(たばか)り寄せて、大石四、五十、一度に放ちければ、一所に集まりたる兵三百余人、やにはに打ち殺されて、半死半生の者五百余人に及べり。軍終(は)ててこれを見れば、哀れ大剛の者かなと覚えて、一足も引かざりつる兵どもは、人にはあらで藁(わら)にて作りたる人形なり。これを打つとて相集まりたるが、石に打たれて死にけるも高名ならず、またこれを危ぶみて進み得ざりつるも、臆病の程露(あらは)れて、云ふ甲斐なし。ただとにもかくにも、万人の物咲(ものわら)ひとぞなりにける。〉

 

・訳:(幾日か過ぎてから、楠木正成は、「さあ、それでは、また寄せ手の連中にいっぱい食わせて、居眠りを覚ましてやろう」と言って、藁くずで人形を二、三十体作って鎧・兜を着せ、武器を持たせて、夜中に城の麓に立てておき、人形の前には面の広い盾を立て並べた。そしてその後ろに、選りすぐった兵五百人を紛れこませ、夜がほのぼのと明けるころ、霞の中から一度に鬨の声をどっとあげた。四方の寄せ手は鬨の声を聞いて、「さあ、城中から打って出たぞ。今度こそ敵の運命も尽きて、死物狂いだぞ」と、我先に応戦した。城兵はあらかじめ計画しておいたことなので、矢戦をほんの少しするふりをして、敵の大勢がさらに近づくと、人形だけをその場に残しておいて、兵たちは徐々に城中に引きあげた。寄せ手の兵たちが城兵を追いかけたが、彼らは人形を本物の兵だと思い込み、これを討とうと集まって来た。楠木正成は思いのままに敵兵を欺き集めて、大石を四、五十個一度に勢いよく落したので、一所に集まっていた兵三百余人は。あっというまに打ち殺され、半死半生の負傷者は五百余人に達した。一戦終ってこれを見ると、ああすばらしい剛の者よと思われて、一足も引かなかった兵たちは、人間ではなくて藁で作った人形であった。この人形を討とうとして集まった者が、石に打たれて死んだことも手柄にはならず、またこれを恐れて進むことができなかったことも、臆病さが露見して話にもならない。どちらにしても万人の物笑いの種になったのである。)

 (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

有名な観光地とごみ焼却場が軒を並べる状態は「世界から尊敬される」ことになるのか、公約に矛盾していませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」ひとたちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

 

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月26日 (月)

般若寺 コスモス花だより 8・26

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「遠渚 よる波しろく 夕日てり

      この巌(いわ)かげの 冷えそめしかも」

        木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「新涼の 山々にふれ 雲走る」今井つる女

〔和歌〕

「あさぢふに 秋まつほどや 忍ぶらん

         ききもわかれぬ 虫のこゑごゑ」

           寂蓮法師・風雅438

「朝茅の生えた庭で、秋が来るのを待つ間はじっとかくれているのだろうか。種類も聞きわけられないような虫の声々が、かすかに聞えて来る。」

・あさぢふ=浅茅生。短いチガヤが一面に生えている所。荒廃した場所の象徴。

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈旅愁 軽井沢にて〉

「からまつの はらのそきへの とほやまの

         あをきをみれば ふるさとおもほゆ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」125

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 長崎四郎左衛門、「この城の有様を了簡(れうけん)するに、力責めにする事は、人のみ打たれてその功なりがたし。ただ取り巻きて食責め(じきぜめ、兵糧攻め)にせよ」と下知して、軍を止めければ、徒然(つれづれ、することがなく退屈)に皆堪へかねて花の下の連歌士どもを呼び下し、一万句の連歌(百韻を百巻詠み重ねた連歌)をぞ始めたりける。その初日の発句をば、長崎九郎左衛門高定(たかさだ)、

 さきかけて かつ色みせよ 山桜

(「咲き懸けて」に「先駆ける」、「且つ色」に「勝つ色」をかける)

としたりけるを、脇の句(第二句)に工藤二郎左衛門尉、

  嵐や花の 敵となるらん

とぞ付けたりける。誠に両句ともに詞の縁あって、句体巧みに優なれども、御方を花になし敵を嵐に比(たと)へければ、「禁忌なりける表事(へうじ、兆し、前兆)かな」と云はぬ者こそなかりけれ。大将の下知に随つて軍勢皆軍(いくさ)を止(とど)めてければ、慰む方やなかりけん、あるいは囲碁・双六(しごろく)打つて日を送り、あるいは百服の茶・褒貶(ほうへん)の歌合なんどをして夜を明かす。これぞ城中の兵どもは、なかなか悩まされたる心治(ここち)して、遣る方もなかりけり。〉

 

・訳:(軍奉行の長崎四郎左衛門は、「この城の有様を考えてみるに、力で攻め落とそうとするのは、兵ばかり討たれて、成功しそうにない。ひたすら城を包囲して、兵糧攻めにせよ」と命を下して、合戦を中止したので、兵たちは皆手持ちぶさたに堪えかねて、専門の連歌師たちを京都から呼び寄せて、一万句の連歌会を開始した。翌日の発句は、長崎九郎左衛門尉高定が、

  さきかけて・・・(他の花に先がけて咲く山桜よ、どうかいち早く咲いておくれ))

と詠んだのに対して、脇の句を工藤二郎左衛門尉が、

  嵐や花の・・・(山桜がせっかく咲いたとしても、嵐が花の敵となって散らしてしまうことだろう)

と付けた。たしかに両句とも言葉の寄り合いがうまく、句の姿は優美であるが、味方を花とし、敵を嵐に例えたわけであるから、「詠んではならない不吉の詠みようだ」と言わない者はなかった。大将の命令に従って、すべての軍勢が合戦を中止したので、気を紛らす手段がなくなってしまったのか、ある者は囲碁・双六を打って一日を過し、またある者は百服の闘茶や褒貶の歌合を開いたりして夜を過ごした。これには城中の兵たちもすこぶる困惑し、どうにも手の打ちようがなかった。)

 (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

有名な観光地とごみ焼却場が軒を並べる状態は「世界から尊敬される」ことになるのか、公約に矛盾していませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」ひとたちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

Img_3220

 

Img_62701

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月25日 (日)

般若寺 コスモス花だより 8・25

 

雨が降り涼しくなりました。季節は秋に向かっています。今日は文殊菩薩様の御縁日。午後からお勤めします。

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

コスモスの植え付けはほぼ完了しました。今年は苗の数が多くて通路部分が狭くなりました。花が両肩にふりかかってくるような昔のコスモス寺が再現されるでしょう。これからは台風対策に取り掛かります。

 

〔短歌〕

「秋づけば 露深小野(つゆふかをの)のせせらぎの

        こもらふ水に 揺るる草の穂」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「竹林の 深きところに 施餓鬼かな」松瀬青々

〔和歌〕

「夕されば あさのはながる みよしのの

        たぎつかはうちに みそぎすらしも」

          如願法師・玉葉448

「夕方になると、切った麻の葉が吉野川を流れて来る。川上の滝つ河内でみそぎをしているらしいな。」

・あさのは=夏祓の神具として、麻の葉を切って撫で物とし、穢れを負わせて川に流す。切麻。

・かぎつかはうち=滝つ川内。水のたぎり流れる河渕。吉野川上流の宮滝をいうか。

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈嵐山〉

「だいひかく うつらうつらに のぼりきて

         をかのかなたの みやこをぞみる」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」124

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 名越一家の人々この事を聞いて、安からぬ事に思われければ、「当手(たうて、自軍の)軍勢ども、一人も残らず、城の木戸を枕にして打死にせよ」とぞ下知せられける。これによつて、かの手の兵五千余人、思ひ切つて、打てども射れども用ひず、乗り越え乗り越え、城の逆木(さかもぎ)一重(ひとへ)引き破って、切岸の下までぞ攻めたりける。されども岸高いうして切り立つたれば、矢武(やたけ、いよいよ激しくはやり立つ、勇み立って焦ること)に思へども登り得ず、ただいたづらに城を睨み、怒りを押へて息づき居たり。この時、城の中より、切岸の上に横たへて置きたる大木どもを、十、二十切つて落し懸けたりける間、将棋倒しをする如く、寄手四、五百人推しに打たれて死にけり。これにちがはんと、しどろに(秩序なく乱れているさま)なつて騒ぐところを、十方の櫓よりさし落して思ふ様に射ける間、五千人余の兵ども、残り少なに打ちなされて、その日の軍(いくさ)は果てにける。誠に志の程は猛(たけ)けれども、功をなす事一つもなし。若干(そこばく)兵打たれぬれば、「恥の上の損かな」と、諸人の口遊(くちずさみ)とぞなりにける。数箇度の合戦の体(てい)を見て、寄手も侮(あなど)り悪(にく)くや思ひけん、今は始めの様に勇み進んで責めんとする者もなかりけり。〉

 

・訳:( 名越家一門の人々は諸国の武士たちに嘲笑されていることを聞いて、無念に思ったので、「我が方の軍勢は、一人残らず、城の入口を枕に討死せよ」と命令を下した。そこで名越勢五千余人は死を覚悟して、討たれても射られてもものともせず、屍を乗り越え乗り越えして、城の逆茂木一重を打ち破って、城の険しい崖下まで攻撃した。けれども、崖は高く切り立っているので、心ははやっても登ることができず、ただむなしく城を睨み、怒りを抑えてため息をついていた。その時城中から、崖の上に横たえておいた大木を十本、二十本と縄を切って落しはじめたので、まるで将棋倒しをするように、寄せ手の四、五百人が圧しつぶされて死んでしまった。落ちて来る大木を避けようと、右往左往してあわてふためくところを、ありとある櫓の上から下へ向かって思いのままに狙って矢を射たので、五千余人の兵たちは残り少なに討たれてしまい、その日の合戦は終わった。たしかに寄せ手の兵たちの志は勇猛であったが、効果は何一つなかった。多くの兵たちが討たれたので、「恥をかいたうえに損をしたことだ」と、世間の人々の話の種になったのである。数か度の合戦の有様を見て、寄せ手もこの城を侮りがたいものと思ったのか、もうはじめのように、血気にはやって攻めかかろうとする者はなくなった。)

 (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

有名な観光地とごみ焼却場が軒を並べる状態は「世界から尊敬される」ことになるのか、公約に矛盾していませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」ひとたちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

Img_3638

Img_3905

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月24日 (土)

般若寺 コスモス花だより 8・24

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「道あらぬ 草しげり山の 急斜面

        てりさかる西日に きらめけるかも」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「北山へ 遁げゆく雨や 地蔵盆」成瀬櫻桃子

〔和歌〕

「こけあをき 山の岩根の 松かげに

         すずしくすめる 水の色かな」

           従二位兼行・風雅436

「青々と苔むした、山の大岩、そのほとりの末の木陰に、涼しげにすんでいる清水の色よ。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈太秦の広隆寺の宝庫にて〉

「あさひさす しろきみかげの きだはしを

         さきてうづむる けいとうのはな」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」123

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈数万の軍勢これを見て、渡り合はんとひしめけども、谷を隔てたる道なれば、輒(たやす)く馳せ合はする兵もなし。その間に、捨て置きたる旗、幕など取り持たせて、楠はしずしずと城の中へぞ引き入りける。

その翌日、城の大手に三本唐笠の紋書いたる旗と同紋の幕とを引いて、「これこそ昨日名越殿より給ひける御旗にて候ふ。一つの御紋付いて候ふ間、食(め)され候へかし」と云ひて、同とぞ咲(わら)ひける。天下の武士どもこれを見て、「あはれ、名越殿の御不覚(不名誉な過ち)や」と、口々に云はぬ者こそなかりけれ。〉

・訳:(数万の寄せ手の軍勢はこの様子を見て、城兵と戦おうと騒ぎ立てたけれども、戦場への道は谷を隔てている道なので、たやすく馳せ加わる兵もいなかった。そうこうしている間に、名越側が捨てていった旗や幕などを分捕らせて、楠木勢は静かにゆっくりと城へ引き返した。その翌日、城の正面に三本唐笠の家紋を描いた旗と同じ紋の揚げ幕を引いて、「これが昨日名越殿から頂戴いたした旗でござる。大事なご紋がついておりますので、他人にとっては無用でござる。名越殿の御内の方々はここまでお入りなさって、お持ち帰りくだされ」と言って、声をそろえて笑うのであった。並みいる諸国の武士たちはこの様子を見て、「ああ、名越殿のご不覚よ」と、口々に言わぬ者とていなかった。)

 (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

有名な観光地とごみ焼却場が軒を並べる状態は「世界から尊敬される」ことになるのか、公約に矛盾していませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」ひとたちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

Img_62701

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月23日 (金)

般若寺 コスモス花だより 8・23

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「牛小屋に 急雨よけ入り 山桑の

        立木のしぶき 見ぬる一時」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「わが燭の 遅れ加はる 地蔵盆」橋本多佳子

〔和歌〕

「露わけむ 秋の朝けは とをからで

        みやこやいくか まののかやはら」

          前中納言定家・玉葉445

「草原の露を分けて行くことになるだろう秋の朝は、遠からぬ時期の事と思われて、都を出てからは何日になったことだろうか、ここ、真野の萱原まで、遥かにも来たものよ。」

・まの=陸奥の草枕、真野。福島県相馬郡鹿島町、古くは行方郡真野郷。笠郎女の歌により、萱原で知られる。

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈高円山をのぞみて〉

「あきはぎは そでにはすらじ ふるさとに

         ゆきてしめさむ いももあらなくに」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」122

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 城より強(あなが)ちこの水汲まんともせざりけるを、水禦(ふせ)ぎける兵ども、夜ごとに気をつめて(精神を集中して)、今や今やと待ち懸けけるが、初めの程ぞありける、後には次第に心懈(おこた)りき。機緩くなりければ、この水をば汲まざりけるぞとて、用心の体(てい)少し無沙汰にぞなりにける。楠これを見澄まして、究竟(くつきやう)の射手(いて)の兵を汰(そろ)へて、三百余人夜に交(まぎ)れて城より下(おろ)し、まだ曙明(しののめ)の明けはてぬ霧の交(まぎ)れに押し寄せて、水辺につめたりける者ども、二十余人切り伏せて、一度に時を同(どう)と揚げて、大将に透間(すきま)もなく切つて懸かりける。名越越前守、思ひも懸けぬ事にてはあり、こらへかねて本陣へ引き退かる。〉

 

・訳:( 城中からあえてこの谷川の水を汲もうとしなかったのだが、水辺を警固していた寄せ手の兵たちは、毎夜緊張して城兵を今か今かと待ち受けていたが、はじめのうちこそ緊張していたものの、後にはしだいに警戒心もたるみ、油断するようになったので、兵たちは、「城兵はこの水は汲まなかったのだ」と言って、用心する構えも少々おろそかになったのである。楠木はこの様子を見計らって、選りすぐりの射手をそろえて、三百余人を夜陰に紛れて城中から麓へ送り、まだ夜の明けきらぬ霧の中から押し寄せて、水辺に控えていた寄せ手の兵たち二十余人を斬り伏せて、いっせいに鬨の声をどっとあげて、大将の陣へ激しく斬りかかった。大将名越越前守は、思ってもみなかった楠木軍の攻撃ではあり、防ぎかねて、本陣へ退却した。)

 (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

有名な観光地とごみ焼却場が軒を並べる状態は「世界から尊敬される」ことになるのか、公約に矛盾していませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」ひとたちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

 

20130820_162407

20130820_162540_2

20130820_162756_5

※画像は古寺巡礼より引用

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月22日 (木)

般若寺 コスモス花だより 8・22

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「萱(かや)山に 這ひはびこれる 葛の葉の

          そよろともせず 西日のさかり」

           木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「法師蝉 しみじみ耳の うしろかな」川端茅舎

〔和歌〕

「やまもとや 木の下めぐる 小車の

         すだれうごかす 風ぞ涼しき」

           権大納言公蔭

「山裾の小道にそって、木々の下をめぐり行く牛車の簾を動かして、吹き入る風が一入涼しい。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈この日また修学院離宮を拝す林泉は後水尾法皇の親ら意匠して築かしめたまふところといふ〉

「ばんじょうの そんもてむねに ゑがかしし

          みそののもみぢ もえいでむとす」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」121

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 楠は元来知謀を以てこの軍を起す事なれば、始めよりこの城を拵へける時、用水の便を見るに、五所の秘水とて、大峰を通る山伏の、秘して汲む水この峰にあつて、滴(したた)る事一夜に五斛(こく)ばかりなり。この水いかなる旱(ひでり)にも乾く事なければ、形の如く人の口中を潤す事は相違あるまじけれども、合戦の最中は、あるいは火矢を消さんがため、あるいは喉(のんど)の乾く事繁ければ、この水ばかりにては叶ふまじとて、大きなる木を以て水舟(みずふね、水を貯えておく大きな水槽)を二、三百打たせて、水を湛へたり。その外数百箇所の役所(武将の本拠とする詰所)どもに、継樋(つぎひ、樋を長くつぎ合わせ、水を引くようにしたもの)を懸けて、雨降れば滴(あまだり)を少しも余さず舟に請け入れて、水の性の損ぜぬ様に、舟底に赤土を沈めて拵へ置きたれば、たとひ五、六十日雨降らずともこらへつべし。そのうち、またなどか雨降らぬ事なからんとぞ、了簡(れうけん)したりける知慮の程こそ浅からね。〉

 

・訳:( 楠木正成はもともと知恵のある謀を用いてこの合戦を起したことなので、この城を基礎から築くにあたって、用水の便を調べてみると、五カ所の秘水といって、大峰山を通る山伏が秘密にしていて汲む水がこの峰にあって、その水が滴る量は一晩で五石ほどであった。この水はどんな日照りにも涸れることがないので、普通に人々の口をうるおすことには問題はないだろうが、合戦の最中には、ある場合には火矢を消すために、またある場合には喉の渇きが激しいので、この水だけでは不十分であろうというわけで、大木で水槽を二、三百個作らせて、それに水を湛えておいた。さらにまた、数百か所の陣屋陣屋に継樋をかけ渡して、雨が降ったら雨だれを少しも残さず水槽に入るようにし、水の質を損ねないように、底に赤土を入れて水槽を作っておいたので、たとえ五、六十日の間雨が降らなくとも、持ちこたえられるであろう。そのうちには雨が降らぬはずはない、と考えた楠木の知恵の深さは並々ならぬものであった。)

 (つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守るために》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

有名な観光地とごみ焼却場が軒を並べる状態は「世界から尊敬される」ことになるのか、公約に矛盾していませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに、今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのに、決めてから来るなんて無礼、人を馬鹿にしていますね。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのだろうか。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解しているのかな。おそらく「念頭に無い」ひとたちでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、地元へも説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに京都府側へ行くなんて、おかしいでしょう。まず地元奈良市民の同意を得ることが肝要でしょう。誠意を見せてくださいよ、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治会連合協議会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

Dsc03848

Dsc03847

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月21日 (水)

般若寺 コスモス花だより 8・21

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「滑らなる 巌の腹を 波のうね

      ゆれとほりゆれとほり すすゆくかも

      木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「草花を 画く日課や 秋に入る」正岡子規

〔和歌〕

「秋ちかき しづがかきねの 草村に

        なにともしらぬ 虫のこゑごえ」

          後鳥羽院御製・玉葉444

「秋も近い頃の民家の草むらの中に、何の虫ともわからない虫の声々が、早くも聞こえて来る。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈大原に三千院寂光院を訪う〉

「おほはらの ちやみせにたちて かきはめど

         かきもちはめど バスはみえこず」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」120

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵知和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈さてこそ「今より後は、大将の御許しなくて合戦したらん輩(ともがら)をば、かへつて罪科すべし」と触れられけれ。されば、軍勢軍(いくさ)を止(や)めて、己が陣々の構へ、しばらくは外絶(とだ)えてぞ見えたりける。

 かかるところに、赤坂の大将に向はれたる金沢右馬介、大仏奥州に向つて云ひけるは、「前日赤坂の城を責め落しつる事、全く士卒の高名にあらず。城中の構へを推量して、水を止めたりしによつて、敵程なく降参仕り候ひき。これを以てこの城を見候ふに、これ程のわづかなる山の巓(いただき)に、用水あるべしとも覚えず。また揚水(あげみず、高い所へ揚げる仕掛けで揚げた水)なんどを、外(よそ)の山より懸くべき便りも候はず。城中に水のたくさんにありげに見え候ふは、いかさま東の山の麓に流れたる谷の水を、夜々(よなよな汲むと覚え候ふ。哀れ、宗徒(むねと)の人々一両人に仰せ付けられて、この水を汲ませぬ様に御計らひ候へかし」と申されたりければ、両大将ならびに長崎四郎左衛門尉も、「この義もつともしかるべくと覚え候ふ」とて、名越越前守を大将として、その勢三千余騎を指し分けて、かの用水の辺りに陣をとらせ、城より人の下りたる道にも、逆木(さかもぎ)を引いてぞ待ち懸けける。〉

 

・訳:(そこで、「今より後は、大将のご許可なしに合戦するような者は、かえって処罰を行う」と発表されたのである。そういう次第で、軍勢は合戦をやめて、それぞれの陣を構えたので、しばらくの間は合戦が中止されたように見えた。

こうしたときに、赤坂城攻撃の大将であった金沢右馬介が大仏陸奥守に向かって言うことには、「過日、赤坂城を攻め落としたのは、決して武士・雑兵の手柄ではないのです。城中の構えを推察して、水を止めたので、それで敵はまもなく降参いたしたのです。そういうことからこの城を見ますと、これほど小さな山の頂上に、用水があろうとは思われませぬ。そうかといって、揚げ水などをよその山から引く方法もありません。城中に水がたくさんありそうに見えますのは、きっと東の山の麓を流れている谷水を、夜な夜な汲むのだろうと思います。ぜひとも、主だった武将一人二人に仰せつけられて、この水を汲ませぬようにご配慮願いたい」と言われたので、両大将と長崎四郎左衛門尉も、「この意見はまことにもっともだと思います」と同意して、名越越前守を大将として、軍勢三千余騎を分け与えて、その谷水のあたりに陣を設営させ、城中から人が下りてくる道にも逆茂木を仕掛けて待ち受けた。)

(つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

これとごみ焼却場現計画は矛盾しませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。決定してから来るなんて人を馬鹿にしていると思いませんか。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのかな。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解できるのかな。おそらく「念頭に無かった」のでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、後から説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに。まず地元奈良市民の同意を得てからでしょう。誠意を見せてください、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

Img_6268

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月20日 (火)

般若寺 コスモス花だより 8・20

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

 

〔短歌〕

「日ざかりの 草しげり山 気のつかぬ

         高みのところに 風ひそかなり」

           木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「秋海棠 西瓜の色に 咲きにけり」松尾芭蕉

〔和歌〕

「日の影は 竹よりにしに へだたりて

        ゆふ風涼し 庭の草むら」

          祝子内親王・風雅432

「強かった日ざしは、真垣の竹群より西に傾き隔たって、夕方の風が涼しいよ、庭の草むらに。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈大原に三千院寂光院を訪う〉

「まかりきて ちやみせにたてど もんゐんを

         かたりしこゑの みみにこもれる」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」119

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵地和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 およそこの城の有様は、東西谷深くして切れて、人の登るべき様ない。南北は(東西のまちがい)金剛山に連(つづ)いて、峰絶えたり。されども高さ二町ばかりにて、廻り一里に足らぬ小城なれば、何程(いかほど)の事かあるべきと、寄手これを見侮(みあなど)り、初め一両日の程は、向ひ陣(敵陣に相対して構築した攻撃のための陣)をも取らず、責め支度をも用意せず、我先にと城の木戸口まで、かづき連れてぞ上つたる。城中の者ども少しも驚かず、しづまりかへつて、高櫓の上より大石を投げ懸け投げ懸け、楯の板を微塵に打ち砕いて、漂ふ所を指し攻(つ)め指し攻め散々に射ける間、四方の坂よりころび落ち、重なつて、手負死(ておひじに)する者、一日の中(うち)に五、六百人に及べり。長崎四郎左衛門尉、軍奉行(いくさぶぎやう)にてありけるが、手負・死人の実検をするに、執筆(しゅひつ、合戦時における書記役)十二人、夜昼五日の間、筆をも閣(さしお)かず注(しる)しけり。〉

・訳:( そもそも、この城の様子は、東西は谷が深く切れこんでいて、人が登れそうにもない、南北は金剛山に連なっていて、峰は孤立している。けれども高さは二町ほどであって、周囲一里に足りぬ小城なので、落すにどれほどのことがあろうと、寄せ手はこの城を見くびり、はじめの一両日の間は、敵陣に対して構える陣も作らず、攻撃準備も整えず、我先にと城の入口まで、盾をかざして攻めのぼったのである。城中の兵たちは少しも騒がず、じっと沈黙を守っていて、それから高櫓の上から大石を次から次へと投げおろし、盾の板をこっぱ微塵に打ち砕いて、寄せ手の兵が逃げまどうところを矢つぎばやに射かけたので、寄せ手は四方の坂から転げ落ち、重なって、傷をまた死ぬ者は一日のうちに五、六百人に及んだ。長崎四郎左衛門尉は千早城攻撃の軍奉行であったが、怪我人・死者の調査をしたところ、書記役十二人が夜昼五日間、筆を休めずに記録しつづけた。)

(つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

これとごみ焼却場現計画は矛盾しませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。決定してから来るなんて人を馬鹿にしていると思いませんか。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのかな。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解できるのかな。おそらく「念頭に無かった」のでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、後から説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに。まず地元奈良市民の同意を得てからでしょう。誠意を見せてください、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月19日 (月)

般若寺 季節の花だより 8・19

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、コスミックイエローなど8種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種、11時から14時ごろまで(未の刻に)咲きます。

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ アジアのベゴニア。別名、瓔珞草(ようらくそう)。大きなハート形の葉にピンク色の可憐な花。

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「朝凪ぎの 磯の日おもて 巌が根に

        よれるさざ波 きららかに見ゆ」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「朝夕が どかとよろしき 残暑かな」阿波野青畝

〔和歌〕

「さ夜ふけて いはもる水の 音きけば

         涼しくなりぬ うたたねの床」

           式子内親王・玉葉442 

「夜が更けて、岩をつたってひそやかにしたたる水の音を聞くと、ああ本当に涼しくなったなあ、夏を過ごしたうたたねの床も」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈東寺の塔頭観智院にて〉

「むかしきて やどりしひとを はりまぜの

         ふるきびやうぶに かぞへみるかな」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」118

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵地和屋(ちはや)へ発向の事」

・本文:〈 地和屋の寄手は、前に百八十万騎と聞えしが、また赤坂・吉野の勢加はつて、二百万騎に余りければ、城の四方四、五里の間は、見物相撲場なんどの如く打ち囲んで、尺寸(せきすん、わずかの土地)の地をも余さず充満(みちみち)たり。旌旗(せいき)の風に翻って靡く気色は、秋の野の尾花が末よりも繁く、剣戟の日に映じてかかやける有様は、暁の霜の枯草に布けるが如くなり。大軍の近づくところ、山勢これがために動き、時の声震(おびただ)しき事、坤軸(こんじく、大地の中心を貫いていると想像された地軸)須臾に摧(くだ)けたり。この勢にも恐れずして、わづかに千人に足らざる小勢にて、誰を慿みいつを待つとしもなく、城中に怺(こら)へて防ぎ戦ひける、楠が心の程こそいかめしけれ。〉

・訳:( 千早城の寄せ手は、すでに到着していた勢が百八十万騎といわれていたが、さらに赤坂・吉野の攻撃軍が加わって、その数は二百万騎を超えたので、城の周囲四、五里の間は、まるで見物衆が工業の相撲場か何かのごとくまわりを囲んで、一寸の余地もなく軍兵が満ち満ちた。軍旗が風を受けてなびきひるがえる様は、秋の野原に揺れ動くすすきの穂先よりもおびただしく、軍勢の手にする刀剣が陽を反射して輝く有様は、まるで明け方に枯草の上におりてきらめく霜のようである。大軍勢が千早城に近づくと、そのために山々が揺れ動いて見え、鬨の声がおびただしく響くと、地軸もたちまちに砕けるかと思われた。この大軍勢にも恐れることなく、わずか千人に足りない小勢で、誰の来援を期待することもなく、いつ援軍が来るあてもなく、城中にじっと我慢して防戦する楠木正成の心は、まことに厳粛なものであった。)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

これとごみ焼却場現計画は矛盾しませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。決定してから来るなんて人を馬鹿にしていると思いませんか。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのかな。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解できるのかな。おそらく「念頭に無かった」のでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、後から説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに。まず地元奈良市民の同意を得てからでしょう。誠意を見せてください、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月18日 (日)

般若寺 季節の花だより 8・18

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、サニー、ドワーフイエロー、コスミックレッド、コスミックイエローの八種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ 先日、奈良新聞と奈良テレビで紹介されたので訪ねる方がふえました。

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「崖の縁へ 歩み近づき のぞけども

        見えぬ真下に 波はひびけり」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「そよりとも せいで秋たつ 事かいの」鬼貫

〔和歌〕

「みだれあしの 下葉なみより 行く水の

     をとせぬ波の いろぞすずしき」

       後鳥羽院御歌・風雅429 

「乱れ立つ芦の、下葉を波うつように一方になびかせていく水の、音を立てない波の様子が、本当に涼しく見える。」

・波のいろ=波の水の色合というより、静かに、しかし滞りなく流れ行く川波の姿、様子を言ったものであろう。

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。

〈この日醍醐を経て夕暮に京都に出で教王護国寺に詣づ平安の東寺にして空海に賜ふところなり講堂の諸尊神怪を極む〉

「ひかりなき みだうのふかき しづもりに

         をたけびたてる 五だいみやうわう」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」117

千早城

『太平記』巻第七 「諸国の兵地和屋へ発向の事」

・本文:〈 二階堂出羽入道は、吉野の城を責め落したるは専一の忠戦なれども、宮を打ち漏らし奉りぬれば、なほ安からず思ひて、やがて高野山へ押し寄せ、大塔(おほたふ、金剛峰寺の根本大塔である多宝塔)に陣を取り、宮の御在所を尋ね求めけれども、一山の衆徒皆心を合はせて宮を隠し奉りければ、数日の粉骨甲斐もなくて、知和屋(ちはや)の城へぞ向かひける。〉

・訳:( 二階堂出羽入道道蘊は、吉野の城を攻め落としたのは、戦功随一の忠義な合戦であったが、大塔宮を打ちもらし申しあげたので、やはり残念に思って、すぐに高野山へ押し寄せて、根本大塔に陣取って、宮のいらっしゃる所を捜し求めたけれども、高野山全体の僧徒は皆心を合わせて宮をお隠し申しあげたので、道蘊は数日に及ぶ苦労の甲斐もなく、寄せ手は千早城へと方向転換した。)

(つづく)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

 

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

これとごみ焼却場現計画は矛盾しませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。決定してから来るなんて人を馬鹿にしていると思いませんか。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのかな。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解できるのかな。おそらく「念頭に無かった」のでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、後から説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに。まず地元奈良市民の同意を得てからでしょう。誠意を見せてください、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

Img_6269

 

 

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月17日 (土)

般若寺 季節の花だより 8・17

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、サニー、ドワーフイエロー、コスミックレッド、コスミックイエローの八種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ 奈良新聞と奈良テレビで紹介されたので訪ねる方がふえました。

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

きのうの夕方まとまった雨があり水やりが助かりました。今朝の植え付けは楽です。やっとお天気も変化を見せたようです。しかし猛暑は続きそうです。

〔短歌〕

「磯曲(いそわ)あり すなはち寄れる 蒼潮に

            揺れゐる舟は 釣りせすらしも」

             木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「てのひらを かへせばすすむ 踊かな」阿波野青畝

〔和歌〕

「ほかにのみ 夏をばしるや たぎつせの

         あたりは秋の むらさめの声」

           伏見院御製・玉葉441

「ここ以外の場所では、今を夏とばかり思っていることだろうか。このたぎり流れる急流のほとりは、水音もまさに秋の村雨の声のようだよ。」

 

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈この日醍醐を経て夕暮に京都に出で教王護国寺に詣づ平安の東寺にして空海に賜ふところなり講堂の諸尊神怪を極む〉

「たちいれば くらきみだうに ぐんだりの

         しろききばより もののみえくる」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」116

吉野城陥落のことは、岡見正雄校注の角川文庫『太平記第一巻』(補注77)に当時の史料として次の文章が紹介されている。

それは唐招提寺所蔵の『梵網経述迹抄巻五』の奥書で、

「正慶二年(1333)三月廿二日唐招提寺において記し畢

              沙門照遠 通十一別八

                   俗才三十三

当に此の正慶二年閏二月一日、大塔宮群勢を率し吉野に籠り給ふ処、

出羽入道数千騎勢を相具し、彼の山に発向す、山内の坊舎悉く消失す。

仍て宮以下落ち散る、其の時百二十人の首を取り、吉野河辺に懸く。

其の後、楠合戦既に六十日に及ぶ。未だ勝負をみず、その間死人数を記さず。又赤松入道西国より乱入す、京都方相闘う、其の時の死人又数を知らず。

其の外南都並びに処々の野臥人を害する事宛も修羅道の如し。

此の幽霊悉く梵網解釈之功畢を以て苦海を出で彼岸に到ることを願うのみ。」

など大塔宮の動静、楠木正成、赤松入道の動きなどを記録している。

照遠は唐招提寺第二十九世長老覚恵の弟子で篤学で名高い。

『梵網経述迹抄』は大乗の戒経である『梵網経』の注釈書、靑丘太賢作『梵網古迹記』の末釈抄物であろうと推察される。

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守りましょう》

 

910日は中川寺成身院(なかのかわでらじょうしんいん)の開基、実範(じっぱん)上人の御命日です。中ノ川町の寺跡には五輪の墓塔があります。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であり、真言声明「南山進流」の源流地である中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山に近い「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えることになります。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

これとごみ焼却場現計画は矛盾しませんか。

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね。仲川市長さん、どうお考えですか。

信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。決定してから来るなんて人を馬鹿にしていると思いませんか。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのかな。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解できるのかな。おそらく「念頭に無かった」のでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、後から説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに。まず地元奈良市民の同意を得てからでしょう。誠意を見せてください、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

Img_2888

 

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月16日 (金)

般若寺 季節の花だより 8・16

 

きょうは京都五山の送り火。これでお盆は終わり、秋に向かって暦はすすみます。

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、サニー、ドワーフイエロー、コスミックレッド、コスミックイエローの八種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫ 奈良新聞と奈良テレビで紹介されたので訪ねる方がふえました。

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

7月半ばから苗を植えています。多い日は数千本、少ない日は数百本、休むことなく植えつづけ、今10万本を超えました。まだ7万本残っているので9月初めまでかかりそうです。作業完了すれば般若寺コスモスマンダラの完成です。

 

〔短歌〕

「峰の松 真昼の空に くひ入れる

       くろき蒼さの もつぱらなれや」

         木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「送り火の 法も消えたり 妙も消ゆ」森澄雄

〔和歌〕

「夏山の しげみがしたに 滝おちて

       ふもとすずしき 水のをとかな

         平政村朝臣・風雅427

「夏山の、木々の茂みの下に滝が流れ落ちて、山の麓がいかにも涼しく感じられるような、水の音がするよ。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈万福寺仏殿の用材は故国より筏に編みて曳き来たりしとて柱に貝殻の着きし跡あり開山の鴻図を憶はしむ〉

「ひむがしの うみにうかびて いくひにか

         このしきしまに よはしらみけむ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」(休みます)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市ごみ焼却場建設の暴挙から守りましょう》

 

910日は中川寺成身院の開基、実範上人の御命日です。当日午前中に興福寺から墓参があります。般若寺からも参ります。法相宗、真言宗、律宗、天台宗、浄土教の兼学道場であった中川寺成身院を顕彰しましょう。

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山の近く、「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えます。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思ってきた日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は国のまほろば、日本人の宝です。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

 

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね、仲川市長さん、どうお考えですか。信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しないという証明がいりますよ。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく当尾の浄瑠璃寺へ説明に行きたいと打診してきました。候補地選定作業から何年も経っているのに今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。決定してから来るなんて人を馬鹿にしていると思いませんか。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのかな。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解できるのかな。おそらく「念頭に無かった」のでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、後から説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに。まず地元奈良市民の同意を得てからでしょう。誠意を見せてください、市長さん、策定委員会の諸先生方。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

Dsc03712

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月15日 (木)

般若寺 季節の花だより 8・15

 

・終戦(敗戦)記念日。戦死者と国内外の戦争犠牲者の冥福を祈りましょう。

そして不戦の誓いを新たにしましょう。

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪満開≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、サニー、ドワーフイエロー、コスミックレッド、コスミックイエローの八種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪見ごろ≫

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。15万本。

満開は10月です。

いまも毎日植え付けをしています。コスモスマンダラ出現の日まで。

 

〔短歌〕

「崖を背に 朝なぎ海に ひたむかひ

        巌に釣する 海人(あま)の子等はも」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「棚経の 僧にくらしの こと聞かれ」関戸靖子

〔和歌〕

「風のをとに すずしき声を あはす也

         ゆふ山かげの たにのした水」

           従三位為子・玉葉440 

「風の音に、涼しげな声を合せて合奏しているようだ。夕暮の山かげの、谷底を流れる水は。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈奈良を出で宇治平等院黄檗山万福寺を礼す〉

「しやかむにを めぐる十八 だいらかん

おのもおのもに あきしづかなり」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」(休みます)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設の暴挙から守りましょう》

 

*今、奈良市のごみ焼却場を若草山の北麓、正倉院、東大寺、春日山の近く、「中ノ川・東鳴川」の地に建設するという計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺までは数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、古都奈良の歴史景観は台無しです。若草山頂上からは目の前にごみ焼きの煙が見えます。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れるでしょう。

そして浄瑠璃寺では、平安時代の特別名勝史跡の浄土式庭園、国宝の九体阿弥陀堂と三重塔、堂内の国宝九体阿弥陀佛をはじめとする貴重な仏像文化財がごみ焼きの排煙にまみれることになります。

これは最悪かつ無謀な文化破壊計画です。また宗教への冒涜です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、万葉人が愛した若草山、奈良山丘陵にあたります。歴史ゆたかな青垣の山々を心の古里として大切に思う日本人の心を傷つけることはゆるされません。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は日本人の宝、国のまほろばです。

 

*仲川げん奈良市長の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

 

*市長は、奈良観光の重要拠点であり、宗教上も南都の聖地である当尾の名刹浄瑠璃寺に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな理窟、道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、あなたの後援者である東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。奈良公園でもできますね、仲川市長さん、どうお考えですか。信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。「世界から尊敬される」観光都市と矛盾しない道理を。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」を設置し、さっそく

当尾の浄瑠璃寺へ説明のため来訪したいと打診してきたそうです。計画から何年も経っているのに今頃になって説明に来るなんてどういうことでしょう。候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。決定してから来るなんて人を馬鹿にしていると思いませんか。

策定委員会の渡辺委員長をはじめ田中、森住、佐藤委員などは当尾へ来たことはあるのかな。特別名勝史跡や国宝重要文化財の意義を理解できるのかな。おそらく「念頭に無かった」のでしょう。

その程度の文化レベルの人達が奈良の未来を決めようとしているなんて、最低。手前勝手に建設候補地を決定しておいて、後から説明に行きましたよ、と既成事実づくりをしようという魂胆が見え透いていますね、悪質。

当尾地区では白紙撤回以外選択の余地なしと、断固反対で意思統一されています。説明の余地はないでしょう。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな。きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりなのか。渡辺委員長が以前に言っていた「地元へ説明に行きたい、きっと理解してもらえる」はどう実行したのか。地元は奈良だけではないですよ。まだ奈良市民への説明もまともにできていないのに。まず地元奈良市民の同意を得てからですね。誠意があるなら見せてください。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月14日 (水)

般若寺 季節の花だより 8・14

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪咲きはじめ≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、サニー、ドワーフイエロー、コスミックレッド、コスミックイエローの八種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪五分咲き≫

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。満開は10月です。

コスモス苗の植え付けは八割がた終了しました。これからも補植するので最終15万本になりそうです。暑さにも日照りにも負けないで育っています。

 

〔短歌〕

「戦死者の 墓はもかなり 古(ふ)りにけり

        赤い夕陽に 曼珠沙華咲き」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「立ちかこむ 杉真青に 盂蘭盆会」水原秋桜子

〔和歌〕

「ゆふづくひ 梢によはく 鳴くせみの

         はやまのかげは いまぞ涼しき」

           藤原為秀朝臣・風雅424

「夕日の光が梢に弱くさし、鳴く蝉の声も弱まって、里近い山の陰は今こそ涼しくなったことだ。」

・梢によはく=「梢」を挟んで、日光と蝉と双方にかけて、「弱く」を用いていると思われる。

・はやま=端山。里近い山。「蝉の羽」とかける。

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈奈良を出で宇治平等院黄檗山万福寺を礼す〉

「みそらより みなぎるたきの しらたまの

         とどめもあへぬ ふでのあとかな」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」(休みます)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設の暴挙から守りましょう》

 

『土門拳 古寺を訪ねて 斑鳩から奈良へ』所収のエッセイより。

「浄瑠璃寺と石仏」

〈浄瑠璃寺の仏像

浄瑠璃寺は別に九体寺(くたいじ)とも、九品寺とも呼ばれている。九体寺とは西方極楽浄土の教主阿弥陀如来を意味し、現実に九体の阿弥陀像をまつっている。浄瑠璃寺の九体阿弥陀像は中尊一体だけが特に大きく像高は二・五メートルで、左右の八体は一・四メートルとわりあいに小さな寄木造で漆箔がおかれている。中尊は上品下生(じょうぼんげしょう)の印で、他の八体はすべて膝の上に両手の指を組み合わせた定印(じょういん)である。九体阿弥陀像は阿弥陀信仰の盛んであった藤原時代につくられたものである。

 浄瑠璃寺に現存する他の仏像のうち、正月と春秋二季だけ開帳する有名な吉祥天立像(建暦二年=1212)がある。木彫極彩色で藤原的であるが、奈良時代あたりの古像を手本にしてつくったとみられ、その美しい衣裳などの彩色文様は古風である。その厚化粧をした丸ポチャの麗人といった面貌は、不気味さを感じさせるほどの美しさである。

 吉祥天像の顔はうんと小さい。その顔は掌(てのひら)でつかめるほどの大きさである。

しもぶくれの頬に刻まれた切れ長の目は一番の魅力であろう。眼目広長にして顔貌静寂(がんぼうせいじゃく)。小さな唇は見るものに忘れがたい魅力を与える。仏像のうちでは、恐らく日本一の美人であろう。われわれはこの小さな仏像の魅力を永久に忘れないであろう。〉

 

*今、若草山の北麓、、正倉院、東大寺、春日山にも近く、京都府木津川市浄瑠璃寺南隣の「中ノ川・東鳴川」の地に、奈良市のごみ焼却場を建設するという古都破壊のとんでもない計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺まで数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、奈良側からの古都の歴史景観は台無しです。まるで若草山頂上から噴火したように見えます。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れます。

そして当尾の里・浄瑠璃寺は平安時代の神聖な浄土庭園と国宝の堂塔、仏像文化財が排煙にまみれることになります。

このような事態は考えるのもおぞましいことで、最悪無謀な文化破壊です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、いにしえの奈良山丘陵でもあります。歴史ゆたかな青垣の山々を愛し、心のふるさととして心癒されている日本人がどれだけ大勢いることか、為政者は思いを致すべきです。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

 

 この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクされています。

 

*奈良市長仲川氏が選挙の際、政策ビジョンに掲げた

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」って、いったい何んなんでしょう。

想像するに、まずは、「世界から尊敬される」と「国際観光」の文言はつながっていますね。そこには世界から海外からもっともっと観光客を誘致したい。そのためには奈良の良さを国際的に認めてもらい、世界から見ても、他の観光地にひけをとらない高いグレードを保持し、文化的な質を評価されたいということでしょうか。

たしかに奈良は日本の古都であり、1300年の歴史と伝統を誇る文化遺産が豊かで、周囲の自然の中に息づいている観光地であります。

 それから、「国際観光経済都市」という言葉は初めてお目にかかりました。

これまでは「国際文化観光都市」というのが奈良市の看板であったように思います。ここで文化をはずし経済という用語を加えているのは、なにか意図があるのでしょうか。たぶん奈良は工業や商業の小さい都市ですから、観光により奈良の経済を活性化したいという思いが込められているのでしょう。

しかし奈良には海はなく、大きな山や川もなく、温泉もありません。普通の観光地のように大自然を売りにはできません。あるのは信仰に裏打ちされた文化遺産とそれを取り巻く小さな自然です。古都奈良の素晴らしいところは人間の精神的営みによる歴史的文化的資産です。そして長い歴史の中で育まれた自然と文化の調和です。この調和こそ奈良が誇るべき観光資源なのです。

それゆえ国際文化観光都市と宣言されているのでしょう。

 物事の順序としては、文化あっての観光であり、観光あっての経済なのではないでしょうか。奈良では文化をはずして観光経済は成り立ちません。

 

*奈良観光の重要拠点であり、宗教上も最も神聖な地である当尾の名刹寺院に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな理窟、道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。仲川市長さん、どうお考えですか。信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」が設置され、さっそく

当尾の浄瑠璃寺へ説明のため来訪を打診してきたそうです。今頃説明に来るなんてどういうことでしょう。建設候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。策定委員会の渡辺委員長、副の田中氏、委員の森住氏、佐藤氏をはじめとする面々は当尾へ来たことがなく、国宝の意義を理解できない程度の文化レベルの人々なのかもね。候補地を決定しておいて、説明に行きましたよと既成事実を作りに来るのかな。地元では白紙撤回、断固反対で意思統一しておられます。説明の余地はありません。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁、環境省にも打診しているのかな、きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりですか。奈良市民にこそ説明しに来なさいよ、口先ばかりの誠意でなしに。

Dsc03842

Dsc03841

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月13日 (火)

般若寺 季節の花だより 8・13

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪咲きはじめ≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、サニー、ドワーフイエロー、コスミックレッド、コスミックイエローの八種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪五分咲き≫

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。10万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「浦波の 巌(いは)かろくうつ 朝の凪

        底の藻くづに 日は徹りたり」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「御仏は さびしき盆と おぼすらん」小林一茶

〔和歌〕

「松風も すずしき程に 吹きかへて

       さよふけにけり たに川のをと」

         法印覚守・玉葉438

「松風も、実に涼しいと感じられる程に吹き方を変えて、夜更けた風情に聞こえるよ、谷川の音が。」

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈奈良を出で宇治平等院黄檗山万福寺を礼す〉

「わうばくに のぼりいたれば まづうれし

         もくあんのれん いんげんのがく」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」(休みます)

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守るために》

 

『土門拳 古寺を訪ねて 斑鳩から奈良へ』所収のエッセイより。

「浄瑠璃寺と石仏」

〈浄瑠璃寺の仏像

浄瑠璃寺は別に九体寺(くたいじ)とも、九品寺とも呼ばれている。九体寺とは西方極楽浄土の教主阿弥陀如来を意味し、現実に九体の阿弥陀像をまつっている。浄瑠璃寺の九体阿弥陀像は中尊一体だけが特に大きく像高は二・五メートルで、左右の八体は一・四メートルとわりあいに小さな寄木造で漆箔がおかれている。中尊は上品下生(じょうぼんげしょう)の印で、他の八体はすべて膝の上に両手の指を組み合わせた定印(じょういん)である。九体阿弥陀像は阿弥陀信仰の盛んであった藤原時代につくられたものである。

 浄瑠璃寺に現存する他の仏像のうち、正月と春秋二季だけ開帳する有名な吉祥天立像(建暦二年=1212)がある。木彫極彩色で藤原的であるが、奈良時代あたりの古像を手本にしてつくったとみられ、その美しい衣裳などの彩色文様は古風である。その厚化粧をした丸ポチャの麗人といった面貌は、不気味さを感じさせるほどの美しさである。

 吉祥天像の顔はうんと小さい。その顔は掌(てのひら)でつかめるほどの大きさである。

しもぶくれの頬に刻まれた切れ長の目は一番の魅力であろう。眼目広長にして顔貌静寂(がんぼうせいじゃく)。小さな唇は見るものに忘れがたい魅力を与える。仏像のうちでは、恐らく日本一の美人であろう。われわれはこの小さな仏像の魅力を永久に忘れないであろう。〉

 

*今、若草山の北麓、、正倉院、東大寺、春日山にも近く、京都府木津川市浄瑠璃寺南隣の「中ノ川・東鳴川」の地に、奈良市のごみ焼却場を建設するという古都破壊のとんでもない計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺まで数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、奈良側でも古都の歴史景観は台無しです。まるで若草山頂上から噴火したように見えます。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れます。

そして当尾の里・浄瑠璃寺では平安時代の浄土庭園と国宝の堂塔、仏像文化財が排煙にまみれ、清浄な聖域が冒涜されることになります。

このような事態は想像するだにおぞましいことで、最悪無謀な精神文化の破壊行為です。古都奈良へのテロ行為といえるでしょう。

奈良市の建設策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域はいにしえの奈良山でもあります。歴史ゆたかな青垣の山々を愛し、心のふるさととして心癒されてきた日本人がどれだけ大勢いることか、為政者は思いを致すべきです。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。汚すことは許されません。

 

 この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクされています。

 

*奈良市長仲川氏が選挙の際、政策ビジョンに掲げた

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」って、いったい何んなんでしょう。

想像するに、まずは、「世界から尊敬される」と「国際観光」の文言はつながっていますね。そこには世界から海外からもっともっと観光客を誘致したい。そのためには奈良の良さを国際的に認めてもらい、世界から見ても、他の観光地にひけをとらない高いグレードを保持し、文化的な質を評価されたいということでしょうか。

たしかに奈良は日本の古都であり、1300年の歴史と伝統を誇る文化遺産が豊かで、周囲の自然の中に息づいている観光地であります。

 それから、「国際観光経済都市」という言葉は初めてお目にかかりました。

これまでは「国際文化観光都市」というのが奈良市の看板であったように思います。ここで文化をはずし経済という用語を加えているのは、なにか意図があるのでしょうか。たぶん奈良は工業や商業の小さい都市ですから、観光により奈良の経済を活性化したいという思いが込められているのでしょう。

しかし奈良には海はなく、大きな山や川もなく、温泉もありません。普通の観光地のように大自然を売りにはできません。あるのは信仰に裏打ちされた文化遺産とそれを取り巻く小さな自然です。古都奈良の素晴らしいところは人間の精神的営みによる歴史的文化的資産です。そして長い歴史の中で育まれた自然と文化の調和です。この調和こそ奈良が誇るべき観光資源なのです。

それゆえ国際文化観光都市と宣言されているのでしょう。

 物事の順序としては、文化あっての観光であり、観光あっての経済なのではないでしょうか。奈良では文化をはずして観光経済は成り立ちません。

 

*奈良観光の重要拠点であり、宗教上も最も神聖な地である当尾の名刹寺院に隣接してごみ焼却場をつくろうとするにはどんな理窟、道理を用意しておられるのか。浄瑠璃寺の隣にゴミ工場を造っても良いということであれば、当然、東大寺さんのすぐ隣でも立地可能だという理窟になりますよね。仲川市長さん、どうお考えですか。信仰上の聖域や重要観光地とごみ焼却場が両立できるという理窟があるなら、ぜひお示し願いたいものです。

 

*奈良市では環境部に「クリーンセンター建設準備室」が設置され、さっそく

当尾の浄瑠璃寺へ説明のため来訪を打診してきたそうです。今頃説明に来るなんてどういうことでしょう。建設候補地さがしの段階ではまったく無視していたのにですよ。策定委員会の渡辺委員長、副の田中氏、委員の森住氏、佐藤氏をはじめとする面々は当尾へ来たことがなく、国宝の意義を理解できない程度の文化レベルの人々なのかもね。候補地を決定しておいて、説明に行きましたよと既成事実を作りに来るのかな。だとしたら悪質ですね。地元では白紙撤回、断固反対で意思統一しておられます。説明の余地はありません。奈良市は木津川市、京都府、さらには文化庁にも打診しているのかな、きっと気が付いていないでしょう。事の重大さを知らずに、日本全国を敵にまわして奈良市のエゴを押しつけるつもりですか。奈良市民にこそ説明しに来なさいよ、口先ばかりの誠意でなしに。

Img_3837

 

Img_3814

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年8月12日 (月)

般若寺 季節の花だより 8・12

 

《いま咲いている花》

○百日紅(サルスベリ):≪満開≫

○黄花コスモス(サルフレアス種):≪咲きはじめ≫スカーレット、サンライズ、マンダリン、サンセット、サニー、ドワーフイエロー、コスミックレッド、コスミックイエローの八種類。黄・赤・橙色。

○ヒツジ草・姫睡蓮:≪見ごろ≫ スイレンの原種

○秋海棠(しゅうかいどう): ≪五分咲き≫

 

《秋に咲く花》

○紫苑(シオン):9月中旬

○彼岸花:9月中旬

◎秋コスモス:9月中旬~11月中旬。35種類。10万本。

満開は10月です。

 

〔短歌〕

「朝なぎの 蒼き潮は 涯もなし

        水平線の たかきことかも」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「万緑や わが額(ぬか)にある 鉄格子」橋本多佳子

〔和歌〕

「なく蝉の こゑやむもりに 吹く風の

        すずしきなへに 日も暮れぬなり」

          伏見院新宰相・風雅423

「鳴いていた蝉の声も今は止んだ森に、吹く風も涼しく感じるにつれ、日も暮れたようだよ。」

・なへに=…と同時に。

 

*秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より。

〈比叡山 下山の途中に〉

「あきやまの みちにすがりて しのだけの

         うぐひすぶえを しふるこらかも」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

 

*「南朝御聖蹟を顕彰する」102

『太平記』巻第七 「出羽入道道蘊(どううん)芳野を攻むる事

 

《当尾の里 浄瑠璃寺・岩船寺の淨域を

奈良市のごみ焼却場建設から守るために》

 

『土門拳 古寺を訪ねて 斑鳩から奈良へ』所収のエッセイより。

「浄瑠璃寺と石仏」

〈浄瑠璃寺の仏像

浄瑠璃寺は別に九体寺(くたいじ)とも、九品寺とも呼ばれている。九体寺とは西方極楽浄土の教主阿弥陀如来を意味し、現実に九体の阿弥陀像をまつっている。浄瑠璃寺の九体阿弥陀像は中尊一体だけが特に大きく像高は二・五メートルで、左右の八体は一・四メートルとわりあいに小さな寄木造で漆箔がおかれている。中尊は上品下生(じょうぼんげしょう)の印で、他の八体はすべて膝の上に両手の指を組み合わせた定印(じょういん)である。九体阿弥陀像は阿弥陀信仰の盛んであった藤原時代につくられたものである。

 浄瑠璃寺に現存する他の仏像のうち、正月と春秋二季だけ開帳する有名な吉祥天立像(建暦二年=1212)がある。木彫極彩色で藤原的であるが、奈良時代あたりの古像を手本にしてつくったとみられ、その美しい衣裳などの彩色文様は古風である。その厚化粧をした丸ポチャの麗人といった面貌は、不気味さを感じさせるほどの美しさである。

 吉祥天像の顔はうんと小さい。その顔は掌(てのひら)でつかめるほどの大きさである。

しもぶくれの頬に刻まれた切れ長の目は一番の魅力であろう。眼目広長にして顔貌静寂(がんぼうせいじゃく)。小さな唇は見るものに忘れがたい魅力を与える。仏像のうちでは、恐らく日本一の美人であろう。われわれはこの小さな仏像の魅力を永久に忘れないであろう。〉

 

*今、若草山の北麓、、正倉院、東大寺、春日山にも近く、京都府木津川市浄瑠璃寺南隣の「中ノ川・東鳴川」の地に、奈良市のごみ焼却場を建設するという古都破壊のとんでもない計画があります。          

 建設候補地は奈良市側ではありますが、京都府の浄瑠璃寺まで数百メートルの至近距離です。ここに焼却場ができ、高い煙突(計画の高さ80m)から煙が吐き出されることになれば、奈良側からの古都の歴史景観は台無しです。まるで若草山頂上から噴火したように見えます。また風向きによっては正倉院、東大寺にも煙が流れます。

そして当尾の里・浄瑠璃寺は平安時代の神聖な浄土庭園と国宝の堂塔、仏像文化財が排煙にまみれることになります。

このような事態は考えるのもおぞましいことで、最悪無謀な文化破壊です。

奈良市の策定委員会と奈良市長は計画を即刻白紙撤回すべきです。

この地域は、いにしえの奈良山丘陵でもあります。歴史ゆたかな青垣の山々を愛し、心のふるさととして心癒されている日本人がどれだけ大勢いることか、為政者は思いを致すべきです。

「やまとは 国のまほろば たたなづく

青垣やまごもれる やまとしうるはし」

  日本武尊(やまとたけるのみこと)・古事記

悠久の大和、奈良の山々は日本人の心のふるさと、国のまほろばです。

 

 この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンター建設計画に関する課題について』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクされています。

 

*奈良市長仲川氏が選挙の際、政策ビジョンに掲げた

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」って、いったい何んなんでしょう。

想像するに、まずは、「世界から尊敬される」と「国際観光」の文言はつながっていますね。そこには世界から海外からもっともっと観光客を誘致したい。そのためには奈良の良さを国際的に認めてもらい、世界から見ても、他の観光地にひけをとらない高いグレードを保持し、文化的な質を評価されたいということでしょうか。

たしかに奈良は日本の古都であり、1300年の歴史と伝統を誇る文化遺産が豊かで、周囲の自然の中に息づいている観光地であります。

 それから、「国際観光経済都市」という言葉は初めてお目にかかりました。

これまでは「国際文化観光都市」というのが奈良市の看板であったように思います。ここで文化をはずし経済という用語を加えているのは、なにか意図があるのでしょうか。たぶん奈良は工業や商業の小さい都市ですから、観光により奈良の経済を活性化したいという思いが込められているのでしょう。

しかし奈良には海はなく、大きな山や川もなく、温泉もありません。普通の観光地のように大自然を売りにはできません。あるのは信仰に裏打ちされた文化遺産とそれを取り巻く小さな自然です。古都奈良の素晴らしいところは人間の精神的営みによる歴史的文化的資産です。そして長い歴史の中で育まれた自然と文化の調和です。この調和こそ奈良が誇るべき観光資源なのです。

それゆえ国際文化観光都市と宣言されているのでしょう。

 物事の順序としては、