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2013年11月17日 (日)

般若寺 季節の花だより 11・16

《般若寺 季節の花だより》

快晴、今週末は二日続いておだやかな日和です。そろそろ紅葉の名所は行楽客であふれていることでしょう。当寺では「美咲会」のボランティア作業があります。コスモスの枯草を片付けていただく予定です。お天気は上々、仕事ははかどるでしょう。

〇水仙:≪咲きはじめ・ちらほら咲≫例年は12月下旬から見ごろとなりますが、今年は開花が早まりそうです。

・野菊:≪みごろ≫

・さざんか(山茶花):≪咲きはじめ≫

・まゆみ(檀)の実:≪色づく≫

・山吹、いちょう、くぬぎ、けやき:≪青葉≫

〔短歌〕

「遠浅の 浜に寄り来て 波ひくし

       渚の砂に 這ひひろがれる」

         木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「烏瓜 枯れなむとして 朱を深む」松本澄江

〔和歌〕

「すみのぼる たかねの月は 空はれて

         山もとしろき 夜はの秋霧」

           従三位宣子・玉葉642

「澄み切った月が昇って行く高い峰の上は、空が清らかに晴れて、対照的に山のふもとには白々と夜深い秋霧が立ちこめている。」

*《秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』『山光集』より、奈良愛惜の歌。》

〈白雪 昭和十八年十一月

   十九日高野山を下る熱ややたかければ学生の

   み河内観心寺に遣りわれひとり奈良のやどり

に戻りて閑臥す〉

「みゆきふる かうやおりきて こもりねし

         ならのやどりの よひのともしび」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

*《南朝御聖蹟を顕彰する》173

赤松勢、京都を攻める

『太平記』巻第八 「三月十二日合戦の事」

・本文:〈大敵を謀るに勢久しからざれば、郎等四騎みな処々にて打たれぬ。筑前守は懸け隔てられぬ。則祐ただ一騎になつて、七条を西へ大宮を下りに落ち行きけるところに、印具(いぐ)尾張守(伊具氏は北条義時息の有時を祖とし、陸奥国伊具荘を所領とする。)の郎等八騎追ひ懸けて、「敵ながらも、やさしく覚え候ふ物かな。誰人にておはするぞ。御名乗り候へ」と問ひければ、則祐馬を閑かに打つて、「身不肖に候へば、名乗り申すとも御存知あるべからず候ふ。ただ頸を取つて、人々に見せられ候へ」と云ふままに、敵近付けば返し合はせ、敵引けば馬を歩ませ、二十余町が間、敵八騎が中に打ちつれて、心閑かにぞ落ち行きける。西八条の寺の前を南へ打ち出でければ、信濃守範資(のりすけ)・筑前守貞範三百余騎、羅生門の前なる水のせせらぎに馬の足をひやし、敗軍の兵を集めんと、旗打ち立ててひかへたり。則祐これを見て、諸鐙を合はせ(もろあぶみ、馬を速く駆けさせるため、左右のあぶみを同時にあおること)て馳せ入りければ、追つかけつる八騎の敵ども、「よき敵とみつる物を、つひに討ち漏しぬる安からずさよ」といふ声聞えて、馬の鼻をぞ引き返しける。しばらくあれば、七条河原・西朱雀にて懸け散らされたる兵ども、ここかしこより馳せ集まつて、また三千余騎になりにけり。赤松、その兵を東西の小路よりすすませ、七条辺にてまた時の声を揚げたりければ、六波羅勢六千余騎、六条院を後にあて、追つ返しつ二時ばかりぞせめ合うたり。〉

・訳:(しかし、大敵を相手に戦っても、その勢いは長くは続かないものだから、家来四騎は皆あちこちで討たれた。則祐は筑前守とは引き離されてしまった。則祐はただ一騎になって、七条を西へ大宮通を南へ逃げて行くと、伊具尾張守の家来八騎がおいすがってきて、「敵ながらも立派だと思われるお方だ。どなたでいらっしゃるか。お名乗りください。」と尋ねたので、則祐は馬を静かに歩ませて、「つまらぬ者でござるから、名乗り申したとて、ご存知あるまい。ただ首を取って、人にお見せくだされ」と言いながら、敵が近づくと反撃し、敵が後退すると馬を進め、二十余町の距離を敵八騎に取り囲まれて、落ち着きはらって退却して行った。西八条の寺の前を南をついと出たところ、信濃守範資・筑前守貞範ら三百余騎が、羅城門の前を流れるせせらぎで馬の足を冷やしながら、敗軍の兵たちを集めようと、赤松の旗を立ててたむろしていた。則祐はこの様子を見て、両鐙を合わせて駆け込んだので、追いかけてきた八騎の敵たちの、「よい敵と見えたのに、とうとう討ち漏らしてしまった無念さよ」という声が聞えて、彼らは馬を返して行った。しばらくすると、七条河原や西朱雀で、六波羅勢に蹴散らされた兵たちが、ここかしこから馳せ集まって、再び三千余騎の軍勢となった。赤松円心はその兵たちを東西の小路から進ませ、七条あたりでまた鬨の声を揚げたので、六波羅勢六千余騎は六条院を背にして、追いつ返しつ、四時間ほど攻め合った。)

 

*《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の心ある人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

しかし歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして世界から尊敬される観光都市奈良と言えるのでしょうか、よく考えてください。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。

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