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2013年11月26日 (火)

般若寺 季節の花だより 11・26

《般若寺 季節の花だより》

快晴です。今日はボランティア会「まほろば」の作業奉仕があります。毎年この時期に境内の清掃に来てくださいます。多いときは30人を超える人数になり庭の隅々まできれいにして頂けます。外の世界が清らかになれば内面の心もすがすがしく清らになります。お掃除は尊い作業です。

〇水仙:≪咲きはじめ・ちらほら咲≫

例年は12月下旬から見ごろとなりますが、今年は開花が早まりそうです。

・野菊:≪みごろ≫

・さざんか(山茶花):≪咲きはじめ≫

・まゆみ(檀)の実:≪色づく≫

・桜、南京はぜ、栗、もみじ、けやき、山吹:≪色づく≫

〔短歌〕

「うねり浪 舟を揺りすぎ まなかひに

        たかまり行ける その真蒼さよ」

          木下利玄・紅玉

〔俳句〕

「櫨(はぜ)の実の しずかに枯れて をりにけり」日野草城

〔和歌〕

「衣うつ よその里人 なれをしぞ 

あはれとおもふ 秋の夜さむに」

        民部卿為定・風雅672 

「衣を打つ、遠くの知らぬ里の里人よ。お前をしみじみといとおしく思うことだよ、この秋の夜寒にその音を聞いて。」

*《秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。》

〈明王院 昭和十八年十一月

   十九日高野山明王院に於いて秘宝赤不動を拝す

   まことに希世の珍なりその図幽怪神異これに

   向ふものをして舌慄へ胸戦き円珍が遠く晩唐

より将来せる台密の面目を髣髴せしむるに足

る予はその後疾を得て京に還り病室の素壁に

面してその印象を追想し成すところ即ちこの

十一首なり〉

「くりからの たがみにまける たつのをの

         かぐろきひかり うつつともなし」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

*《南朝御聖蹟を顕彰する》

後南朝の歴史を知るために:

『後南朝史論集』3

昨日の続きです。

「 この嘉吉の変は、『看聞御記』を初めとして、当時の公家の日記に均しく記載されていることであって、この史実を抹殺することは不可能である。然るに水戸の『大日本史』はこれを述べず、明治の政府当路者亦皇国史観に囚われて、これを一般国民に知らしめなかったから、後南朝史は、終戦の時まで日本の秘史として専門家以外の人には知られなかった。故に「後南朝史」と銘打った書物が刊行せられたのは、本書を以て嚆矢とする。ただし、昭和十七年に、帝国学士院で編纂刊行せられた『帝室制度史』第五篇神器篇は、神器転伝史上の異変として、嘉吉の変を原史料を挙げてくわしく述べている。」

この後、文章は「熊沢天皇」問題を述べる。瀧川氏は熊沢氏を偽皇胤と断じて一蹴されているが、その根拠がもう一つ分からない。南朝末裔を伝承してきた家伝を、天皇を詐称したからと言ってすべて否定するのはどうかと思う。伝承はそれなりに尊重してもいいのではないか。特に熊沢寛道(ひろみち)氏の先代、熊沢大然(ひろしか)氏が明治天皇に熊野宮信雅王の顕彰を上奏請願したことは伝承史料に基づいたものであり、意味のあることではないのか。瀧川氏の論調は現皇室尊重のあまり感情的になっているように思える。南朝の末裔は途絶した、というのが瀧川氏の主張であるが、果たしてそうなんだろうか。川上村井光(いかり)の伊藤氏などは、又別個の末裔伝承を持っておられるようです。大虐殺による全滅でもない限り人脈血脈は続くものです。中抜きで続けます。

「 熊沢天皇問題も、今や忘却の淵に投げ入れられんとしつつあるが、一時は新聞雑誌を賑わした大きな事件であった。そのカラ騒ぎの起った原因は、後南朝の史実が一般国民に知らされていないことにあったと思う。爰に至って私は「臭い物には蓋をしろ」という明治の文教政治家の愚をさとった。私が川上村の記念事業を輒(たやす)く引受けたのは、後南朝史を一般国民に知らしめたいという念願があったからである。しかし『後南朝史論集』は発行部数が少ない上に、もともと自天王五百年忌の記念事業として川上村で刊行したものであるから、川上村の人々に行き渡っただけで、一般読書人の手に渡らなかった。故に爾来二十五年、本書が古本屋の目録に載ったことは一回もない。故に私は本書の再刊を望んでいたが、この度各方面の諒解を取りつけて原書房から之を再刊することが出来たのは、私の大いなる喜びとするところである。

 昭和五十六年一月吉日

          瀧川政次郎識す」

 

*《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の心ある人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

しかし歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして世界から尊敬される観光都市奈良と言えるのでしょうか、よく考えてください。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。

 

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