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2014年9月

2014年9月30日 (火)

コスモス寺 花だより  9・30

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「コスモスに 一日人の 来ぬ日かな」小倉恵都子

古都奈良の秋の名物、コスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。黄色いコスモス、イエローキャンパスが咲きだしました。この花は普通のコスモス(ビピンナタス種)で、レモンイエローという色の花を咲かせる新しい種類。遅咲きですからこれからの花です。今赤白ピンクの大きな花を咲かせているセンセーション各種、背が高く2メートルを超えるのもあります。そして満開を越えた状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背は低く茎がか細い可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。これから最後に咲くのは、「秋咲大輪美色」という種類で今はまだつぼみ、8センチから11センチの大輪が咲けば満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇萩:≪満開≫当寺には2本あるだけ。奈良では高円山の白毫寺、奈良町の元興寺などが名所です。

〇ひつじぐさ:≪終り近し≫ 同じ鉢に「タヌキ藻」という珍しい黄色い花が咲いています。花径は1センチ足らず。

〔短歌〕

〈帰省〉

「朝づく日 谿とほ埋む 青葉の群れ

        ひえびえと動き 白みを覚ゆ」

          島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「秋霧や 河原なでしこ りんとして」一茶

〔和歌〕

「身をかくす やどにはうへじ 花すすき

         まねくたよりに 人もこそとへ」

           二品法親王慈道・風雅490

「世間から身をかくす住まいには植えまいよ、花薄を。その穂が風のままに人を招くようにそよぐ、それを手蔓にして人が尋ねて来たりしては困るもの。」

・身をかくす=自らが出家者である故にいう。軽い諧謔の一首。

・まねくたよりに=花薄の招くのをわたしが招くと誤解して。

・もこそ=ひょっとして・・・するといけない。

〔秋艸道人会津八一、奈良愛惜の歌・『鹿鳴集』より〕

〈法隆寺福生院に雨やどりして〉

「そうばうの くらきにのみを うちならし

         じおんだいしを きざむひとかな」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(休止中)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。



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2014年9月29日 (月)

コスモス寺 花だより  9・29

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「コスモスや 旅の空なる 誕生日」金子里美

古都奈良の秋の名物、コスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。黄色いコスモス、イエローキャンパスが咲きだしました。この花は普通のコスモス(ビピンナタス種)で、レモンイエローという色の花を咲かせる新しい種類。遅咲きですからこれからの花です。今赤白ピンクの大きな花を咲かせているセンセーション各種、背が高く2メートルを超えるのもあります。そして満開を越えた状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背は低く茎がか細い可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。これから最後に咲くのは、「秋咲大輪美色」という種類で今はまだつぼみ、8センチから11センチの大輪が咲けば満開、圧巻の花園です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇萩:≪満開≫当寺には2本あるだけ。奈良では高円山の白毫寺、奈良町の元興寺などが名所です。

〇ひつじぐさ:≪終り近し≫ 同じ鉢に「タヌキ藻」という珍しい黄色い花が咲いています。花径は1センチ足らず。

*ここ数日、国宝楼門入口を開き、門をくぐって御参詣いただきました。結果は大変好評で、お寺の雰囲気が味わえるとのことです。青々とした木立を背景の十三重大石塔を目の前に拝し、コスモスの小道を進んで本堂に至るという般若寺本来の拝観順路の復活です。これからコスモスがピークを迎える十月前半は平日もできる限り楼門を開く予定です。

〔短歌〕

〈帰省〉

「紅の 芒の穂波 くもり日の

     静かさふかく 動く時かも」

      島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「朝寒や 蟾(ひき)も眼(まなこ)を 皿にして」一茶

〔和歌〕

「袖たれて いざ見にゆかん から衣

        すそののまはぎ ほころびぬらし」

          前大僧正道玄・玉葉490

「垂れた袖を連ねて、さあ見に行こうよ。山の裾野の美しい萩は、咲きはじめたようだよ。」

・袖たれて=袖を長く垂らして。くつろいださま。萩の花に袖を触れて色を染めつける動作をも連想させる。

・から衣=「裾野」の枕詞。「袖」「ほころび」と「衣」に縁のある言葉を連ねる。

〔秋艸道人会津八一の奈良愛惜の歌・『鹿鳴集』より〕

〈奈良の諸刹をめぐる〉

「いかでかく ふりつぐあめぞ わがともがら

         わせだのこらの ものいはぬまで」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》260

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆一日(あるひ)一(ひと)りの老翁有りて西大寺に来たり、菩薩戒を求受し竟(おわ)て、即ち薬方を授けて曰く、此の方甚だ神妙にして能く沈痾(ちんあ①)を治す。向後、これを用いて宜(よろし)く自他の病苦を救うべし。菩薩問いて曰く、翁は是れ何れの人ぞ。老翁答えて曰く、我は是れ、少彦名命(すくなひこなのみこと②)石落神(しゃくらくじん③)なりと。言ひ訖(おわ)って忽爾(こつじ④)として見えず。菩薩、奇異の思いを為し、之を調合して以て病者に与ふるに、平癒せずと云ふことなし。遂に施薬院を構えて広く病僧及び医療に便り無き者に施し、服用せしむ。又、東門の辺に地を択び、社を建てて以て彼の神を祭る。盖(けだ)し、此の神は天上高皇産霊尊(たかみむすびみこと⑤)に一千五百の神子あり、其の中に於いて、此の神尤も最小也。父の尊(みこと)怪しみ、掌(たなごころ)の上に居(すえ)て之を寵愛したまふ。其の指の間より此界に洩れ落ち、石上に在り。故に石落神(しゃくらくじん)と名づく。三輪の別宮に鎮座して、薬草を齅分(かぎわ)け、蒼生(そうせい⑥)の病を治さる。今に豊心丹(ほうしんたん⑦)の妙方を伝う。誠にゆえ有るかな。今時に臻(いた)るも、年始に西大寺に於いて呪薬の法会を啓建して、秘法を勤修す。以て之を加持すること断絶せず。十二月、勇猛心を発して、広大の願を立つ。

 

 沈痾=久しくなおらない重い病気。

 少彦名命=身体は小さいが、敏捷で、オオクニヌシノミコトとともに国土を経営し、医薬・禁厭の法を伝えた。

 石落神=西大寺東門の前にあるお社。少彦名命が落ちてきたと伝える石と小さな祠がある。

 忽爾=にわかなさま。忽然。

 高皇産霊尊=天地開闢のとき、高天原に出現した神。アメノミナカヌシノカミ、カミムスビノミコトとともに造化三神として知られる。

 蒼生=(民を青く茂る草にたとえていう)あおひとくさ。人民。

 豊心丹=日本最古の売薬とされる。西大寺で昭和二十年ごろまで製造販売していた漢方売薬。寺の大きな収入源となっていた。製薬道具一式、関連文書は奈良県立民俗博物館に寄贈保存されている。

(秋のコスモスシーズンに入り大変忙しくなりました。第一稿を修正しながら連載して来ましたが、この作業は時間をかけて注意深く進めることが要求されます。今の慌ただしい環境では難しいです。ずさんな改訂版をお目にかけたくないのでこの際中断させていただきます。中途半端な区切りで恐縮ですが時間のゆとりが持てるようになれば再開します。あしからず。)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月28日 (日)

コスモス寺 花だより  9・28

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「コスモスの どの色も訪う 蝶と虻」白鳥武子

古都奈良の秋の名物、コスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。黄色いコスモス、イエローキャンパスが咲きだしました。この花は普通のコスモス(ビピンナタス種)で、レモンイエローという色の花を咲かせる新しい種類。遅咲きですからこれからの花です。今赤白ピンクの大きな花を咲かせているセンセーション各種、背が高く2メートルを超えるのもあります。そして満開を越えた状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背は低く茎がか細い可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。これから最後に咲くのは、「秋咲大輪美色」という種類で今はまだつぼみ、8センチから11センチの大輪が咲けば満開、圧巻の花園です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇萩:≪満開≫当寺には2本あるだけ。奈良では高円山の白毫寺、奈良町の元興寺などが名所です。

〇ひつじぐさ:≪終り近し≫ 同じ鉢に「タヌキ藻」という珍しい黄色い花が咲いています。花径は1センチ足らず。

〔短歌〕

〈帰省〉

「芒の穂 白き水噴くと 見るまでに

       夕日に光り 並びたるかも」

         島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「白露の かた袖に入(いる) 朝日哉」一茶

〔和歌〕

「吹きうつり なびくすすきの すゑずゑを

のどかにわたる 野べの夕風」

           院御歌(花園院)・風雅488

「それからそれへと吹き移って、なびいて行く薄の穂末々々を、のんびりと渡って行く、野原の秋風よ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈奈良の諸刹をめぐる〉

「ゆくとして けごん三ろん ほつさうの

         あめのいとまを せうだいにいる」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》259

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆(仁治)三年壬寅(みずのえとら)

菩薩、四十二歳。正月十八日、額安寺学春等、迎えて菩薩戒を受け、因みに(ちなみに①)懇請あって、梵網古迹記(ぼんもうこしゃくき②)を講ず。二月十二日、戒法を受くる者、五十四人。翌日、西大寺に回る。一(ひと)りの信士(しんじ③)あり、路に迎えて奉請し、家に帰って供養す。童子、菩薩を見て、忻然(きんぜん④)として旧識(きゅうしき⑤)の如し。即ち父母に白(もう)して弟子と為(な)らんことを願う。父母、夙縁(しゅくえん⑥)あることを知って、敢えて之を禁ぜず。遂に同十六日を以て西大寺に届かる。菩薩、度して以て僧と為し、授るに五戒を以てす。時に年十有二、菩薩、法器を以て之を期し、慈憐(じれん⑦)提誨(ていかい⑧)す、慈真和尚(じしんわじょう⑨)是れ也。四月三日、長谷寺に於いて、菩薩戒を一百余人に授く。同十日、南法華寺に於いて七十六人に授け、同十二日、新井口に於いて二十九人に授く。八月十二日、森屋郷に於いて、五十四人に授く。九月、戒慧律師に命じて、南京東西の囹圍(れいい⑩)に於いて、病者に薬を与え、饑者(きしゃ⑪)に食を給い、其れをして沐浴せしめ、授るに八関斎戒(はちかんさいかい⑫)を以てす。其の仁慈(にんじ⑬)かくの如し。

 

 因みに=機縁として。

 梵網古迹記=梵網経の注釈書、新羅の青丘太賢の作。興正菩薩はさらに注釈を加え『梵網経古迹記輔行文集』を著す。

 信士=在俗の信者。

 忻然=にっこりよろこぶさま。

 旧識=旧知。以前からの知り合い。

 夙縁=むかしからの縁。

 慈憐=いつくしみあわれむ。

 提誨=さとしおしえる。

 慈真和尚=慈道房信空(12311316)。般若寺中興第一世長老、菩薩没後西大寺長老を継ぐ、第二世。後宇多天皇、談天門院五辻忠子に戒を授ける。諸国国分寺を復興し西大寺末寺とする。後醍醐天皇により「慈真和尚」を諡号される。

 囹圍=牢屋

 饑者=飢えたる人

 八関斎戒=八斎戒。在家信者に授ける戒。

 仁慈=他者に対する思いやり、いつくしみ。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月27日 (土)

コスモス寺 花だより  9・27

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「われ老いて コスモス園に 呆然と」久保田一豊

古都奈良の秋の名物となっているコスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年のコスモスは背が高く、大きな花を咲かせているセンセーションの品種では2メートルを超えるのもあります。赤白ピンクと色とりどりです。そして今満開状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背はそんなに高くなく茎が細くてちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇ひがんばな:≪満開を過ぎました≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。奈良では白毫寺、元興寺などが名所です。

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

*お知らせ:秘仏公開の仏様で初公開があります。それは白檀製木造四天王像です。昭和39年の大修理の際、十三重石塔の十重目で発見されたとき、惜しいことに上層の石が破損して雨水が入っていたため腐蝕していたのです。今はガラスケースで防腐液につけた状態で保存しています。四体ともに腐って黒くなっていますが、壇木製であるため四天王と邪鬼四体はまだ元の姿をとどめ、かろうじてお顔の表情も見てとれます。いつごろの作かは判りませんがおそらく石塔建立時の鎌倉時代ではないかと思われます。ちょっと珍しい状態の仏像ではないかと思いご紹介しました。法量は10センチ余りです。

〔短歌〕

〈栗〉

「瀬をなして 水は流るれ 然れども

         白き家鴨(あひる)の 動かす水見ゆ」

           島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「よし切や ことりともせぬ ちくま川」一茶

〔和歌〕

「苔ふかき ほらの秋風 ふきすぎて

        ふるきひばらの をとぞかなしき」

          土御門院御製・玉葉488

「苔むした深い洞穴のあたりを秋風が吹きすぎて、古い檜の茂った林のざわめく音が悲しく聞える。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈浄瑠璃寺〉

「みだうなる 九ぼんのひざに ひとつづつ

         かきたてまつれ ははのみために」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》258

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆(仁治)二年辛丑(かのとうし)

菩薩、四十一歳。春二月、具戒を慈寂空公(慈富房見空)に授く。三月、成圓、証禅等の請に依りて律教を講演す。七月十六日、始めて衆法の自恣(じし①)を行ず。是の如く律苑の清規(しんぎ②)、次に依って挙行し、缾錫(へいしゃく③)翩翩(へんぺん④)として、龍象来たり萃(あつま)り、徳香﨟著(ろうちょ⑤)して、三尺の孺子(じゅし⑥)も皆、能く其の名を知る。又一夕夢みらく、春日明神来現し、隨喜し親しく冥護を告ぐ。継いで神祠に詣で、経典を几上に繙(ひもと)く。一心に之を読誦すれば、舎利忽(たちま)ち経巻の上に現る。数百粒の光明、煜々(いくいく⑦)として心目を照耀す。号して春日相伝の舎利と曰う也。

 

 自恣=夏安居の最後の日に、参集の僧が罪過を指摘し、懺悔すること。

 清規=清衆の規準の意。唐の百丈懐古海が禅宗の寺院生活の規則として初めて制定した。禅宗、浄土宗、日蓮宗にそれぞれの清規がある。

 缾錫=水甕と錫杖

 翩翩=ひるがえるさま。才気のすぐれているさま。

 﨟著=歳を重ねること著しい。

 孺子=こども。わらべ。

 煜煜=光り輝くさま。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月26日 (金)

コスモス寺 花だより  9・26

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「われ老いて コスモス園に 呆然と」久保田一豊

古都奈良の秋の名物となっているコスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年のコスモスは背が高く、大きな花を咲かせているセンセーションの品種では2メートルを超えるのもあります。赤白ピンクと色とりどりです。そして今満開状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背はそんなに高くなく茎が細くてちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇ひがんばな:≪満開を過ぎました≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。奈良では白毫寺、元興寺などが名所です。

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

*お知らせ:秘仏公開の仏様で初公開があります。それは白檀製木造四天王像です。昭和39年の大修理の際、十三重石塔の十重目で発見されたとき、惜しいことに上層の石が破損して雨水が入っていたため腐蝕していたのです。今はガラスケースで防腐液につけた状態で保存しています。四体ともに腐って黒くなっていますが、壇木製であるため四天王と邪鬼四体はまだ元の姿をとどめ、かろうじてお顔の表情も見てとれます。いつごろの作かは判りませんがおそらく石塔建立時の鎌倉時代ではないかと思われます。ちょっと珍しい状態の仏像ではないかと思いご紹介しました。法量は10センチ余りです。

〔短歌〕

〈栗〉

「よく聴けば 四五人栗を おとす声

谿のはざまに ひびきてきこゆ」

           島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「日ぐらしや 急に明(あかる)き 湖(うみ)の方」一茶

〔和歌〕

「まねきやむ おばながすゑも しづかにて

         風吹きとまる 暮れぞさびしき」

           従三位親子

「人を招くようにしきりに動いていた尾花の穂先も静かになって、風が吹きやんだ夕暮こそ、本当に淋しいことだ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈浄瑠璃寺〉

「やまでらの はふしがむすめ ひとりゐて

         かきうるにはも いろづきにけり」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》257

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆仁治元年庚子(かのえね) 改元七月十六日

菩薩、四十歳。三月六日、額安寺に届かる。菩薩戒を受ける者三十余人。八齊戒(はっさいかい①)を禀(うけ)る者四百余人。四月三日、忍性、沙弥戒(しゃみかい②)を受く。十一日具足戒(ぐそくかい③)に進む。

 八斎戒=在家信者(優婆塞、優婆夷)が守るべき戒。不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不飲酒の五戒に六斎日に守るべき三戒(大きくゆったりした寝床で寝ない、装身具を身につけたり歌舞音曲になじまない、正午を過ぎて食事をしない)を加えたもの。

 沙弥戒=沙弥(出家して二十歳未満の僧)になるための十戒。

 具足戒=正式の大僧(比丘)になるために受ける二百五十戒。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月25日 (木)

コスモス寺 花だより  9・25

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「コスモスの 声にならない 会話かな」野口香葉

古都奈良の秋の名物となっているコスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年のコスモスは背が高く、大きな花を咲かせているセンセーションの品種では2メートルを超えるのもあります。赤白ピンクと色とりどりです。そして今満開状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背はそんなに高くなく茎が細くてちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇ひがんばな:≪満開≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。奈良では白毫寺、元興寺などが名所です。

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

*お知らせ:秘仏公開の仏様で初公開があります。それは白檀製木造四天王像です。昭和39年の大修理の際、十三重石塔の十重目で発見されたとき、惜しいことに上層の石が破損して雨水が入っていたため腐蝕していたのです。今はガラスケースで防腐液につけた状態で保存しています。四体ともに腐って黒くなっていますが、壇木製であるため四天王と邪鬼四体はまだ元の姿をとどめ、かろうじてお顔の表情も見てとれます。いつごろの作かは判りませんがおそらく石塔建立時の鎌倉時代ではないかと思われます。ちょっと珍しい状態の仏像ではないかと思いご紹介しました。法量は10センチ余りです。

〔短歌〕

〈栗〉

「谿の橋 をりをり馬行き 見ゆれども

       栗落すほかの 物音もなし」

         島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「そば所と 人はいふ也 赤蜻蛉」一茶

〔和歌〕

「たそがれに もの思ひをれば 我が宿の

         荻のはそよぎ 秋風ぞ吹く」

           鎌倉右大臣(源実朝)・玉葉486

「夕暮時、物思いに沈んでいると、私の家の軒端の荻の葉をそよがせて、秋風が吹くよ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈浄瑠璃寺〉

「あしびきの やまのみてらの いとなみに

         おりけむはたと みるがかなしさ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》256

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆延応元年 己亥(つちのとい) 改元二月七日

菩薩三十九歳。年の始め七日、三密の壇を宝塔に構へ、東壇には金剛界の法を修し、西壇には胎蔵界の法を修す中壇に就いて五大虚空蔵の法、幷に駄都(だと①)の秘法を修す。以て國家安全、宝祚長久、令法久住、利益無盡を祈る。此れより以後、毎歳之を修すを永く寺軌と為す。三月、章服儀応法記(しょうふくぎおうほうき②)を講ず。深く誡む、人の蠶衣(さんえ③)を服すことを。鴻音(こうおん④)一々震ひ、聴く者警寤(けいご⑤)す。

 

 駄都=仏舎利、卒塔婆。

 章服儀応法記=唐の南山道宣作の『釈門章服記』を宋の元照が注釈を加えた『釈門章服儀応法記』。律にもとづいた袈裟など衣服の解説。

 蠶衣=絹の衣。

 鴻音=おおとりの声。

 警寤=のみこみの早いこと。さといこと。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月24日 (水)

コスモス寺 花だより  9・24

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「コスモスに 大空かぎり なく青し」松永唯道

古都奈良の秋の名物となっているコスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年は葉が青々と茂り背が高いです。花の大きいセンセーションなどは2メートルを超えるのもあります。赤白ピンクと色とりどりです。今、満開状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背はそんなに高くなく茎が細くてちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇ひがんばな:≪満開≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。奈良では白毫寺、元興寺などが名所です。

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

*お知らせ:秘仏公開での初公開があります。それは白檀製木造四天王像です。昭和39年の大修理の際、十三重石塔の十重目で発見されたとき、惜しいことに上層の石が破損して雨水が入っていたため腐蝕していたのです。今はガラスケースで防腐液につけた状態で保存しています。四体ともに腐って黒くなっていますが、四天王と邪鬼の像はまだ元の姿をとどめ、かろうじてお顔の表情も見てとれます。いつごろの作かは判りませんがおそらく石塔建立の鎌倉時代ではないかと思われます。ちょっと珍しい状態の仏像ではないかと思いご紹介しました。法量は10センチ余りです。

〔短歌〕

〈栗〉

「谿の村に ひびきて栗を おとす声

        子どもの声の 満つ心地すれ」

          島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「石仏(いしぼとけ) 誰(たれ)が持たせし

 艸(くさ)の花」一茶

〔和歌〕

「みわたせば すそののおばな 吹きしきて

         夕暮はげし 山おろしのかぜ」

           伏見院御歌・風雅484

「見渡すと、裾野の尾花を一面に吹きなびかせて、夕暮、ことにはげしく吹くよ、山おろしの風は。」

・吹きしきて=隅々まで余す所なく吹いて。「しき」は「領き」。

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈浄瑠璃寺〉

「やまでらの みどうのゆかに かげろひて

         ふりたるはたよ おるひとなしに」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》255

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆暦仁元年戊戌(つちのえいぬ) 改元十一月十四日

菩薩、三十八歳。春二月、徒僧の為に、南山(なんざん①)の教誡律儀(きょうかいりつぎ)、霊芝(れいし②)の六物図(ろくもつず)、青丘(せいきゅう③)の戒本宗要(かいほんしゅうよう④)等を講ず。秋七月、正法寺に於いて、梵網古迹記(ぼんもうこしゃくき⑤)の講筵を開く。木叉(もくしゃ⑥)を挙揚し、辭河(じか⑦)を下り、辯(べん⑧)を傾け海横(かいおう⑨)に注ぐ。一時の聴く者、倶に驩心(かんしん⑩)を得たり。講演既に訖(おわ)って道俗幾許(いくばく)人、従って菩薩戒を受く。九月、八角五重の石塔婆を西大寺に建立して、以て佛舎利を安んず。十月八日、叡性、髪を薙(そ)り戒を禀(う)け、誠を傾け奉事す。廿八日、西大寺に結界して、弘律の場と為し、覚盛律師を請いて羯磨(こんま⑪)を秉(へい⑫)せしめ、菩薩は唱相(しょうそう⑬)す。[記録は別に有り]。翌日、始めて四分衆法(しぶんしゅうほう⑭)の布薩(ふさつ⑮)を行ず。[説戒は覚盛、維那(いな⑰)は厳貞。行事(ぎょうじ⑱)は教玄、信忍等の四人也]

 

 南山=唐の道宣。四分律宗(南山律宗)の祖。

 霊芝=宋の元照。杭州の霊芝寺に住した。

 青丘=新羅の太賢。

 戒本宗要=太賢著『菩薩戒本宗要』(大正蔵経四十五)。『梵網戒本』の宗要解説書。

 梵網古迹記=太賢著『梵網経古迹記』(大正蔵経四十)。梵網経の注釈書。

 木叉=波羅提木叉(はらだいもくしゃ)、梵語・プラーティモクシャの音写。別解脱律儀と訳す。戒本とも、戒を列記したもの。

 辭河=言葉の河。

 辯=議論。

 海横=海に満ち溢れる。

 驩心=よろこぶ心。

 羯磨=南都ではコンマ、天台ではカツマ。受戒、懺悔、結界などの際、言葉などによる作法を意味する。白四羯磨(一白三羯磨、僧衆に一度告知して三度可否を問う)の作法を為すものを羯磨師という。具足戒を受ける時用いられる。

 秉=とる、もつ。

 唱相=戒和上ヵ。具足戒受戒には戒和上、教授師、羯磨師の三師と七人の証明師を要す。

 四分衆法=四分律の戒法。

 布薩=梵でウポーシャダ。浄住、近住と訳す。半月ごとに自己の行為を反省し、罪があれば告白懺悔する行事。四分布薩と梵網布薩がある。

 説戒=説戒師。戒本を説く。

 維那=都維那。知事。綱維。行事を総括し先導する役。

 行事=布薩の進行をつかさどり、受者を浄める所作をする役。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月23日 (火)

コスモス寺 花だより  9・23

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「コスモスに 大空かぎり なく青し」松永唯道

古都奈良の秋の名物となっているコスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年は葉が青々と茂り背が高いです。花の大きいセンセーションなどは2メートルを超えるのもあります。赤白ピンクと色とりどりです。今、満開状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背はそんなに高くなく茎が細くてちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇ひがんばな:≪満開≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。奈良では白毫寺、元興寺などが名所です。

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪終り近し≫

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

〔短歌〕

〈縁日〉

「山門ゆ 真通りなる 高台の

      家並の月夜 明らかにあり」

        島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「涼風や 力一ぱい きりきりす」一茶

〔和歌〕

「霧にふす まがきのはぎは 色くれて

        おばなぞ白き 秋風の庭」

          前大納言尊氏・風雅483

「一面に置いた露の重みにたわみ伏した垣根の萩は、その色も暮色の中に沈み、尾花だけが白々とそよいでいる、秋風の吹く庭よ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈聖林寺〉

「さくはなの とはににほへる みほとけを

         まもりてひとの おいにけらしも」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》254

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆(嘉禎)三年丁酉(ひのととり)

菩薩、三十七歳。春正月、天川に詣参し、弁天宮に於いて諷経誦呪(ふうきんじゅじゅ①)し、既に終て帰る時、童子有り、菩薩を招いて曰く、師、何ぞ式文を作らざるや。菩薩問うて曰く、你(なんじ)は是れ何人ぞ、童子応(こた)へて曰く、我は是れ天女の眷属なりと言ひ已(おわ)って見えず。菩薩即ち還りて式文を製(つく)り為し、以て神殿に納む。其の式、今に天川に伝ふ。是を立還式(りっかんしき)と謂ふ。又見玉帰式(けんぎょくきしき②)と曰ふ。云ふに継(つい)で釈迦嶽に登り、山上に水無くして来往に皆、遠く谷泉を汲むに労す。菩薩、地を鑿(うが)ち加持するに、清泉洴出(ほうしゅつ③)して凛冽(りんれつ④)たり。之を言うべからざるや。今の世に之を伝えて、興正水と謂う。菩薩慈力の感ずる所也と云う。二月、玄忍、教玄、願西、厳貞、賢真の五人を度し、慈息戒(じそくかい⑤)を授く。継いで具戒(具足戒)に進ぜしむ。世尊(釈尊)初めて五比丘を度するに相似たる也。三月、修蓮允公、塵寰(じんかん⑥)を跳出し、剃髪して僧となり、沙弥戒を受く。四月、海龍王寺に結夏す。重ねて、行事鈔釈相篇(ぎょうじしょうしゃくそうへん⑦)を講論して、持犯(じぼん⑧)を精究す。七月、西大寺に於いて表無表章(ひょうむひょうしょう⑨)を講ず。諸方の龍象(りゅうぞう⑩)騰踏(とうとう⑪)として赴き来たって、講席に雲集す。

 

 諷経誦呪=経をとなえ陀羅尼を誦すること。

 立還式、見玉帰式=弁才天講式のことか。

 洴出=洴は迸ヵ。ほとばしり出ずる。

 凛冽=寒気のきびしいさま。冷涼。

 慈息戒=沙弥の戒、息慈とも。沙弥の十戒。

 塵寰=けがれた世界。俗世間。

 行事鈔=唐の道宣著、『四分律刪繁補闕行事鈔(しぶんりつさんはんほけつぎょうじしょう)』の略称。釈相篇は三十篇の一つ。

 持犯=持戒と犯戒。

 表無表章=唐の法相唯識の学匠、窺基著『大乗法苑義林鈔(だいじょうほうおんぎりんしょう)』の一章。

 龍象=聖者・高僧を威力ある龍や象にたとえていう。

 騰踏=雲などが飛んで進んで行くさま。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。

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2014年9月22日 (月)

コスモス寺 花だより  9・22

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪見ごろ(五分咲き)≫

「コスモスの 色つなぐ風 乱す風」松永唯道

古都奈良の秋の名物となっているコスモスの花が見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年は葉が青々と茂り背が高いです。花の大きいセンセーションなどは2メートルを超えるのもあります。赤白ピンクと色とりどりです。今、満開状態の「秋咲美色」という品種は、花は小ぶりですが花数が多く、背はそんなに高くなく茎が細くてちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイト、花がかっちりとしたベルサイユという種類も咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪満開≫

〇ひがんばな:≪満開≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪終り近し≫

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

〔短歌〕

〈縁日〉

「山門の 大扉の下に 立つ我の

       息こそ見ゆれ 更(ふ)くる月夜に」

         島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「故郷や 貧乏馴れし 女郎花(おみなへし)」一茶

〔和歌〕

「たれにかは 秋の心も うれへまし

        ともなきやどの 夕ぐれの空」

          従三位為実・玉葉484

「一体誰に、この秋の淋しい心をもしみじみと打明けようか。そのような友もない閑居の、夕暮の空のわびしさよ。」

・「秋」と「心」で「愁」の字となる事をふまえる。

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈三月堂にて〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

         おにのもだえも ちとせへにけむ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》253

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆嘉禎二年丙申(ひのえさる)

菩薩、三十六歳。受具(じゅぐ①)の志願、日を逐って堅猛(けんもう②)にして、秋八月、遂に東大舍那殿(東大寺大仏殿)に於いて、懺摩(さんま③)の法を修し、得戒の相を祈る。同二十八日巳の刻、霊瑞(れいずい④)の応(おう⑤)有り。〔天華墜(てんけつい⑥)等の好相(こうぞう⑦)の記、別に之れ有り〕。九月朔日、羂索院(法華堂、三月堂)に於いて、自ら誓って形同沙弥(けいどうしゃみ⑧)戒を受け、二日、法同沙弥(ほうどうしゃみ⑨)戒を受け、四日、午前上分、満分戒(まんぶんかい⑩)を納むる時、不空院尊性房圓晴(えんせい)、西方院慈禅房有厳(ゆうげん、うごん)、招提寺学律房覚盛(かくじょう)の三大徳、自誓して同じく受く。是れ則ち本朝菩薩通受自誓受具(ぼさつつうじゅじせいじゅぐ⑪)の元始なり。後、常喜院に於いて、四分律行事鈔(しぶんりつぎょうじしょう⑫)を講論し、開遮持犯(かいしゃじぼん⑬)を一々精究して余蘊(ようん⑭)無し。次に、嵩嶽(すうがく)の四分戒本の疏を東大寺に講ず。四律五論三大五部、次第に之を熟爛(じゅくらん)し、大いに紵麻(ちょま)の圓律宗を簸起(はき)す。冬十二月、戒慧貞公(戒慧房厳貞)、海龍王(海龍王寺)を以て延べて之に居らしむ。菩薩、欣然として往日(おうじつ)に絳(糸+夆)紗(こうしゃ)を闢(ひら)き、宗の教を講演す。学ぶ者悦び隨ふこと、群流の大川に趣くが如し。

 

 受具=具足戒を受けること。

 堅猛=つよくたけくなる。

 懺摩=梵語・クシャマの音写。忍の意。懺悔(さんげ)のこと。

 霊瑞=不思議なめでたいしるし。

 応=感応。冥応。

 天華墜=天から瑞祥の花が降ること。

 好相=禅定の中で仏の姿を見、頭頂を摩するなど瑞兆を観想すること。

 形同沙弥=剃髪はしたがまだ十戒を受けていない沙弥(比丘戒を受ける前の二十歳未満の僧)。優婆塞の八斎戒を受ける。

 法同沙弥=剃髪(出家)して十戒を受けた沙弥。

 満分戒=比丘の具足戒。四分律の二百五十戒。

 菩薩通受自誓受具=菩薩僧が自ら仏に誓って、三聚浄戒(摂律儀戒、摂善法戒、摂衆生戒)を一度に通じて受け、具足戒の受戒が成立して菩薩比丘と成ることが出来た。『占察経』による。

 四分律行事鈔=唐の道宣編、『四分律』の要義書。

 開遮持犯=開は為すをゆるすこと、遮は為すを禁じること。持戒と犯戒。

 余蘊=あますところ。のこるところ。

 四律五論=十誦律、四分律、五分律、摩訶僧祇律の四種の律。毘尼母論など律の注釈書五部。

 熟爛=きわめる。熟知習得。

 紵麻=からむし。麻の衣。

 園律宗=道宣の南山律宗。

 簸起=波があおるように起る。

 絳紗=赤色の紗。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。

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2014年9月21日 (日)

コスモス寺 花だより  9・21

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「コスモスや 髪ふさふさと 少女ゆく」田口泡水

古都奈良の秋の名物、コスモスの花は見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年は葉が青々と茂り背が高いです。今満開状態に咲いているコスモスは、「秋咲美色」という種類で今年の新顔です(サカタで購入)。花は小ぶりで花数が多く、背もそんなに高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪見ごろ≫

〇ひがんばな:≪見ごろ≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪終り近し≫

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

〔短歌〕

〈縁日〉

「久方の 月の夜にして 縁日の

       灯のいろうつる 雲は低しも」

        島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「蜻蛉(とんぼう)の 尻でなぶるや 角田川」一茶

〔和歌〕

「山風に もろきひと葉は かつおちて

       梢秋なる 日ぐらしの声」

         院御製(伏見院)・玉葉480

「山から吹く風に、生気の衰えた一葉の木の葉は早くも落ちて、梢にはいかにも秋を思わせる蝉の声が聞える。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈春日野にて〉

「ふるてらの みだうのやみに こもりゐて

         もだせるこころ ひとなとひそね」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》252

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆嘉禎元年乙未(きのとひつじ) 改元九月十九日

菩薩、三十五歳。正月十六日、尊圓上人、請じて西大寺に居らしむ。一夕夢みらく、天女一物を持ち来って之を授く。菩薩問う、是れ何物ぞ。天女の曰く、如意珠なりと。覚めて後、喜びて曰く、我れ向後(こうご)戒珠(かいしゅ①)を拈出(ねんしゅつ②)して人天を照燭(しょうしょく③)せんと。出でて東大(東大寺)に遊び、知足(知足院)の如尊、性晴の二大老に依り、南山(南山大師)の宗教を聴く。已にして、復た嘆じて曰く、大比丘の戒は衆縁会聚(しゅうえんかいしゅう④)して作業、方(まさ)に成(じょう)ず。師承(ししょう)無きを奈何(いかん)せんと。覚盛(かくじょう)律師と表無表章(ひょうむひょうしょう)を討論に及び、瑜伽等の説に依り、自ら誓って戒を受け、則ち七衆各(おのおの)其の体を得、而も其の性を成ずることを知る。茲に於いてや、金翅(きんし)の毛(はね)の如く、麒麟の角を方(ならべ)てぞ、戒律再興の願、此に旧発(⑨)す。

 

 戒珠=珠玉のような佛戒。

 拈出=苦労してひねり出す。考え出す。

 照燭=仏戒の灯火で照らし出す。

 衆縁会聚=多くの縁が集まること。

 師承=師から受け伝えること。師伝。

 覚盛=唐招提寺中興第一世長老。

 表無表章=唐の窺基撰『大乗法苑義林章』七巻の巻第三、その中で別受による比丘戒を除いた自誓受戒を認めている。

 金翅=金の翼をもった鳥。

 旧発=正しくは奮発(西大寺本により)。気力をふるいおこすこと。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月20日 (土)

コスモス寺 花だより  9・20

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「コスモスの 揺らげば揺るる 里ごころ」田中呑舟

古都奈良の秋の名物、コスモスの花は見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年は夏に雨が多かったためか、葉が青々と茂り背が高いです。今満開状態に咲いているコスモスは、「秋咲美色」という種類で今年の新顔です(サカタで購入)。花は小ぶりで花数が多く、背もそんなに高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪見ごろ≫

〇ひがんばな:≪見ごろ≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪終り近し≫

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を申し受けます(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈縁日〉

「瀬戸物売 手をたたき値を 頻りに負く

        月は明(あか)くて あはれに聞ゆ」

          島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「雁よ雁 いくつのとしから 旅をした」一茶

〔和歌〕

「真萩ちる 庭の秋かぜ 身にしみて

        夕日の影ぞ かべにきえ行く」

          永福門院・風雅478

「美しい萩の花の散る庭を吹く秋風が、しみじみと冷たく身にしみて、先程まで壁にさしていた夕日の光が、あたかもその壁に吸いこまれるように消えて行くよ。」

・真萩=萩の美称。

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈春日野にて〉

「うつくしき ひとこもれりと むさしのの

         おくかもしらず あらしふくらし」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》251

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆四條院文暦元年甲午(きのえうま) 改元十一月六日

菩薩、三十四歳。興福角院の定真春公に従って、中宗(ちゅうしゅう①)を学ぶに依って、一日几(き②)を抵(う)ち嘆じて曰く、法門の三学は戒を以て首と為し、戒に非んば禅あらず。禅に非ざれば慧あらず。苟も戒根浄からずんば、所修の禅慧(ぜんね③)那(なん)ぞ浄(きよき)ことを得ん。去りて、松春圓公(松春房尊圓)に宝塔院(ほうとういん④)において見(まみ)ゆ。備(つぶさ)に求律の切なることを陳ぶ。圓、其の志を嘉(よみ⑤)し、之を款(かん⑥)せむこと甚だ渥(あつ)し。

 

 中宗=法相宗。非有非空の中道の宗旨。

 几=机、つくえ。

 禅慧=禅定と智慧。

 宝塔院=西大寺宝塔院。

 嘉=ほめたたえる。

 款=のぞむ。ねがう。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月19日 (金)

コスモス寺 花だより  9・19

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「何となく さっぱりうれし コスモスは」小池文子

古都奈良の秋の名物、コスモスの花は見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年は夏に雨が多かったためか、葉が青々と茂り背が高いです。今満開状態に咲いているコスモスは、「秋咲美色」という種類で今年の新顔です(サカタで購入)。花は小ぶりで花数が多く、背もそんなに高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪見ごろ≫

〇ひがんばな:≪見ごろ≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪終り近し≫

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を申し受けます(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈縁日〉

「灯のむれに 大群衆の 動きゆき

         北の星低し 山門のうへに」

           島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「夕日影 町一ぱいの とんぼ哉」一茶

〔和歌〕

「この比の うらふく風に そなれ松

        かはらぬ色も 秋は見えけり」

          従二位家隆・玉葉479

「この季節の、海岸を吹く風の様子で、磯に生える松の四季を通じて変わらない色にも、ああ秋だな、という感じがするよ。」

・そなれ松=磯馴れ松。海岸に風波に順応して傾くように生えている松。

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈春日野にて〉

「をとめらが ものがたりゆく ののはてに

みるによろしき てらのしろかべ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》250

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆天福元年癸巳(みずのとみ) 改元四月十五日

菩薩、三十三歳。年を彌(わた①)り、蔬食(そしょく②)布衣(ほい③)して、閑房(かんぼう④)に独居して、明(めい⑤)に鞠(きわ)め、曛(くん⑥)に究(きわ)む。唯だ観誦(かんじゅ⑦)を以て務めと為す。音吐遒亮(おんとしゅうりょう⑧)にして文字分明(ぶんめい⑨)なり。幽顕(ゆうけん⑩)をして忻躍(きんやく⑪)せしめ、精神をして暢悦(ちょうえつ⑫)せしむるに足れり。鳥獣其の左右に集り、皆な馴(な)れて家禽の如し。

 

 彌=わたる。経る、月日を重ねる。

 蔬食=野菜食。

 布衣=質素な麻の衣。

 閑房=清閑な房舎。

 明=夜明け方。

 曛=たそがれ。

 観誦=観想と念誦。

 音吐遒亮=音吐は声の出し方、こわね。遒亮は力づよく明るい、明亮。

 分明=フンミョウ、ブンミョウとも。はっきりしていること。

 幽顕=隠れているものと顕れたもの。

 忻躍=欣躍。よろこんでこおどりする。欣喜雀躍。

 暢悦=のびのびして悦ぶ。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。


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2014年9月18日 (木)

コスモス寺 花だより  9・18

古都の秋 コスモスなら般若寺

~日本最古のコスモス名所~

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「コスモスと 背丈きそいし 子らの笑み」朝日千尺

古都奈良の秋の名物、コスモスの花は見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年は夏に雨が多かったためか、葉が青々と茂り背が高いです。今満開状態に咲いているコスモスは、「秋咲美色」という種類で今年の新顔です(サカタで購入)。花は小ぶりで花数が多く、背もそんなに高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪見ごろ≫

〇ひがんばな:≪見ごろ≫

〇萩:≪五分咲き≫2本だけです。

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪終り近し≫

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪終り近し≫ 

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を申し受けます(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈縁日〉

「赤あかと 月は虧(か)けたり 縁日の

        灯のなかにして 尺八聞ゆ」

          島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「野歌舞伎や 秋の夕の 真中に」一茶

〔和歌〕

「さこそわれ 萩のふるえの 秋ならめ

         もとの心を 人のとへかし」

           安嘉門院四条・風雅477

「それはもう、私は萩の古い枝に咲く乏しい秋の花のような、取るに足らぬ物でもありましょうが、それでも失わず持っている本来の志を、世の人よ、尋ねてください。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈帝室博物館にて〉

「をとめらは かかるさびしき あきののを

         ゑみかたまけて ものがたりゆく」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》249

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆貞永元年壬辰(みずのえたつ) 改元四月二日

菩薩、三十二歳。三教(さんこう①)を研究し、百家(ひゃっか②)を討論す。内外(ないげ③)経書の差別、奥義の洞(とう④)、犀(せい⑤)を然(も)やすがごとし。徳は内に成り、文は外に見ゆ。而して栄耀を芥屣(かいし⑥)とし、跡を幽谷に晦(くら)まし、光を林巒(りんらん⑦)に韜(かく)す。盡日(ひねもす)妙法蓮華経を読誦し、終夜(よもすから)神(しん⑧)を一念三千の観境(いちねんさんぜんのかんきょう⑨)に凝らす。かかる間、又一字三礼して、妙典八軸開結二経(みょうでんはちじくかいけつにきょう⑩)を書写す。其の高邁(こうまい⑪)なること、猶し雪鴻(せっこう⑫)の天に戻るを仰ぎても及ぶべからざるがごとし。

 

①三教=仏教、儒教、道教。

②百家=多数の学者、思想家。

③内外=仏典と外典。

④洞=ほら。奥深いこと。

⑤犀=サイの角。角のように固いもの。

⑥芥屣=ささいなつまらないもの。

⑦林巒=森林の山々。

⑧神=こころ、精神。

⑨一念三千の観境=一念(心)に全宇宙の事象(三千世界)が具わっていると体得する天台の観法。『摩訶止観』には悟りに達するために行う対象の観察法として十種の観法、「止観十乗」が説かれる。迷悟一如の境界。

⑩妙典八軸開結二経=法華経八巻と法華経の開経「無量義経」と結経「観普賢経」。

⑪高邁=けだかくすぐれていること。

⑫雪鴻=雪のように白い大鳥。大きな白鳥。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。

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2014年9月17日 (水)

コスモス寺 花だより  9・17

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「コスモスの 向うぽつんと 籠り堂」岩谷昭三

古都の秋を彩るコスモスの花は見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いています。今年は雨が多かったせいか葉が青々と茂り背も高いです。今満開状態に咲いているコスモスは「秋咲美色」という種類で、花は小ぶりで花数が多く、背もそんなに高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・開花時期:9月下旬~11

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪五分咲き≫

〇ひがんばな:≪五分咲き≫

〇萩:≪咲きはじめ≫2本だけです。

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪終り近し≫

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を申し受けます(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈縁日〉

「ふり仰ぎ 秋の月見れば 縁日の

        灯のうへの空の 雲は早しも」

          島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「人並に 畳の上の 月み哉」一茶

〔和歌〕

「またれつる あまのかはらに 秋立ちて

         紅葉をわたす 波の浮橋」

           安嘉門院四条・玉葉466

「古今集に詠まれた天の河原に秋が来て、紅葉を浮べて流す波が、歌にいう通り、浮橋を渡すよ。」

・参考:「天の川 紅葉を橋に わたせばや

七夕つ女の 秋をしも待つ」(古今175、読人しらず)

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈帝室博物館にて〉

「いかでわれ これらのめんに たぐひゐて

         ちとせののちの よをあざけらむ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》248

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆(寛喜)二年庚寅(かのえとら)

菩薩、三十歳。興福寺に届き、広く相宗(そうしゅう①)を学す。唯識(ゆいしき②)因明(いんみょう③)等の教籍(きょうせき④)、幽極(ゆうきょく⑤)を鈎探(こうたん⑥)し、洞暁(どうぎょう⑦)せざることなし。

 

 相宗=法相宗。南都六宗の一つ。興福寺を本寺とする。「解深密経(げじんみっきょう)」「成唯識論」などを典拠とし、唯識説をとる。

 唯識=一切存在は識(心)の作り出した仮の存在で、阿頼耶識(あらやしき)以外に何物も実在しないと説く。

 因明=仏教の学問、五明の一つ。論理学。

 教籍=典籍。

 幽極=奥深い真髄。

 鈎探=たぐりよせ探る。

 洞曉=知りぬく。通暁。

 

◆(寛喜)三年辛卯(かのとう)

菩薩、三十一歳。阿毘達磨倶舍(あびだつまくしゃ①)等の論を東大寺に学び、去て南詢(なんじゅん②)し、諸宗の学、歴渉(れきしょう③)せざるなし。凡そ碩師淵匠(せきしえんしょう④)と称する者には参叩(さんこう⑤)し、殆ど徧く幽旨を窮討し、奥義を研究す。

 

 阿毘達磨倶舎=『阿毘達磨倶舎論』世親作。説一切有部の教学を批判的に扱った部派仏教に関する百科全書的著作。「倶舎論」と略称される。45世紀ごろ成立。奈良時代には倶舎宗という宗派があった。

 南詢=詢は「問う」。南の方へたずねあるく。

 歴渉=渉歴。どちらも「へる」「わたる」の意。へめぐる。広く書物をあさり読む。

 碩師淵匠=すぐれた師匠、学問を深く広く修めた先生。

 参叩=参じて門をたたく。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。

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2014年9月16日 (火)

コスモス寺 花だより  9・16

《コスモスなら般若寺 花だより》

三連休はお天気に恵まれ参詣者も多く来られました。昨日は国宝楼門を開いてよかったです。年配の方が前に来た時もここから入れてもらいました、やっぱりいいですね、俗から聖なる浄域に入れる気がしますとおっしゃっていただき、石段や大きな敷居をまたぐのも苦にせず花の浄刹を満喫しておられました。この秋は人員がそろえばできるだけ楼門を開けることにいたします。

また今年は団体さんが少なく、皆さんゆっくりとお詣りされています。やっぱり静寂が般若寺の魅力でもありますね。

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「般若寺の 宵のコスモス 花あかり」橋本幹夫

古都の秋を彩るコスモスは見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いてきました。今年は雨が多かったので葉が青々と茂り背も高いです。今満開状態に咲いているコスモスは「秋咲美色」という種類で、花は小ぶりで花数が多く、背もそんなに高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪五分咲き≫

〇ひがんばな:≪咲きはじめ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を申し受けます(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈縁日〉

「伝通院 大山門を 鎖したり

       秋の縁日の 灯の群れのまへに 」

         島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「灯籠や 消る事のみ 先に立」一茶

〔和歌〕

「秋くれば 萩もふるえに さくものを

        人こそかはれ もとの心は」

          前左兵衛督惟方・風雅474

「秋が来れば、萩だって去年の古い枝に咲き、「もとの心は忘れざりけり」と古歌にも詠まれのに、(一向音信もないとは、萩とは違い)人間こそはもとの心も変ってしまうものなのですね。」

・参考:「秋萩の 古枝に咲ける 花みれば

      もとの心は 忘れざりけり」(古今219、凡河内躬恒)

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈帝室博物館にて〉

「かべにゐて ゆかゆくひとに たかぶれる

         ぎがくのめんの はなふりにけり」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》247

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆(安貞)二年戊子(つちのえね)

菩薩、二十八歳。四月十二日乙卯(きのとう)、危宿(きしゅく①)水曜、靜慶阿闍梨に従って、具支灌頂(ぐしかんじょう②)を霊山道場(れいざんどうじょう③)に於いて受く。而して后(の)ち、慶公宗門有する所の秘璽(ひじ④)密訣(みっけつ⑤)、伝授せざるは莫し。且つ告げて曰く、吾れ人を度すること多し、真言蔵を開き、灯を伝え、明を継ぎ、瓶を写し、流れを分つがごときに至りては、、汝に先だつ者なし。其れ大いに之を美(び)とすること、亦是くの如し。

 

 危宿=鬼宿ヵ。二十八宿の一つ。鬼星。たまほめぼし。

 具支灌頂=(事業灌頂・法事灌頂とも)支分(支は幹に対する枝で、身体の一部分の手足や、修法・灌頂に用いる支具や印明など)を具足した灌頂の意で、小野流では秘伝とする。

③霊山道場=長岳寺霊山院。

④秘璽=秘密の印章。

⑤密訣=秘伝、奥義。

 

◆寛喜元年己丑(つちのとうし) 改元三月五日

菩薩、二十九歳。南北に周旋(しゅうせん①)して、秘典を捜索し、諸流の奥義を研覈(けんかく②)して微に入らずと云うことなし。其の血脉(けちみゃく③)の譜を按ずるに、曰く、松橋の法流を靜慶阿闍梨に受け、又広く訪ひ、普く礼し、三宝院如実、金剛王院空観、遍智院成賢、遍智院道教、報恩院憲深、地蔵院深賢等、諸の阿闍梨に従いてか、各(おのおの)其の伝を禀く。

 

①周旋=たちめぐること。ぐるぐるめぐること。

②研覈=(覈は調べる意)事実をくわしく調べること。研究。

 脉=血脈。師から弟子に法灯がうけつがれていくこと。法脉、戒脉。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については「弥勒の道プロジェクト」が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。

 

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2014年9月15日 (月)

コスモス寺 花だより  9・15

《コスモスなら般若寺 花だより》

本日、国宝楼門の入口を臨時に開きます。御前10時―午後4時。

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「コスモスの 庭に平和の 灯の点る」梅田澄子

古都の秋を彩るコスモスは見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いてきました。今年は雨が多かったので葉が青々と茂り背も高いです。今満開状態に咲いているコスモスは「秋咲美色」という種類で、花は小ぶりで花数が多く、背もそんなに高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪三分咲き≫

〇ひがんばな:≪咲きはじめ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を申し受けます(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈百日紅〉

「夕日照る さるすべりの花 よわりたれど

        土に落ちたるは 一つもあらず」

          島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「秋風に あなた任せの 小蝶哉」一茶

〔和歌〕

「人よりも わきて露けき 袂かな

        わがためにくる 秋にはあらねど」

          前大僧正道玄・玉葉460

「他の人よりもとりわけ涙でぬれている私の袂だなあ。何も私のためにやって来る秋というわけではないのだけれど。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈帝室博物館にて〉

「あきのひは ぎえんがふかき まなぶたに

         さしかたむけり ひとのたえまを」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》246

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆嘉禄二年丙戌(ひのえいぬ)

菩薩、二十六歳。神彩(しんさい①)灑落(さいらく②)として、凡態(ぼんたい③)を超抜(ちょうばつ④)す。慶公、深く之を褒称(ほうしょう⑤)し、意を用いて提誨(ていかい⑥)す。

 

 神彩=精神と風采

 灑落=さっぱりとして物にこだわらないさま。

 凡態=なみのありさま。

 超抜=こえてぬきんでる

 褒称=ほめたたえる。

 提誨=教えをかかげしめす。

 

◆安貞元年丁亥(ひのとい) 改元十二月十日

菩薩、二十七歳。錫(しゃく①)を霊山に懸け、心を密乗(みつじょう②)に潜(ひそ)め、寒暑三たび更(あらた)む。而して秘密の玄途(げんと③)、其の英(えい④)を挟(はさ⑤)み、其の粹(すい⑥)を挹(く⑦)まずと云ふこと無し。慶公、竊(ひそか)に写瓶(しゃびょう⑧)の人を得ることを喜ぶ。

 

 錫=つえ、錫杖。

 密乗=密教。

 玄途=奥深い道。

 英=はな、はなぶさ。

 挟む=もつ、所有する。

 粹=まじりけがない、純粋。かけるところがない、完全。精粋。

 挹む=くみとる。

 写瓶=(瓶の水を他の瓶に移し入れるのにたとえる)仏法の奥義を遺漏なく師から弟子に皆伝すること。写瓶相承(そうじょう)。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月14日 (日)

コスモス寺 花だより  9・14

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「咲きみだれ コスモス道を せまくする」岩間れい子

古都の秋を彩るコスモスは見ごろとなってきました。ほかにヒガンバナ、紫苑、萩も咲いてきました。今年は雨が多かったので葉が青々と茂り背も高いです。今満開状態に咲いているコスモスは「秋咲美色」という種類で、花は小ぶりで花数が多く、背もそんなに高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪三分咲き≫

〇ひがんばな:≪咲きはじめ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を頂だいします(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈百日紅〉

「野分すぎて 虫の鳴かざる 草の庭に

         真昼明るき 百日紅の花」

           島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「今迄は 踏れて居たに 花野かな」一茶

〔和歌〕

「むらすずめ 声する竹に うつる日の

         影こそ秋の 色になりぬれ」

           永福門院・風雅459

「むらがった雀が賑やかに鳴きかわす竹林にさし入る日の光。ああそれが、いかにも秋らしい色になってしまったなあ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈帝室博物館にて〉

「ゆゐまこじ むねもあらはに くむあしの

         ややにゆるびし すがたこそよけれ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》245

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆元仁元年甲申(きのえさる) 改元十一月廿日

菩薩、二十四歳。正月三日、家兄源盛影(みなもとのかげもり)逝去す。広く仏事を修し、懇(ねんご)ろに之を追賁(ついひ①)す。二月、策(さく②)を杖(つえつ)き、高野山に蹬(のぼ)る。真経闍梨と云ふ人有り。密教に粹(くは)し。菩薩輪下(りんか③)に入り、親炙(しんしゃ④)して其の説を受く。九月、醍醐山に回り、胎蔵の秘法を安養院に修す。

 

 追賁=死後に供養して功徳をかざる。追善。

 策=むち。つえ。

 輪下=門下。

 親炙=親しくその人に接して感化を受ける。

 胎蔵の秘法=四度加行の胎蔵界法。

 

◆嘉禄元年乙酉(きのととり) 改元四月廿日

菩薩、二十五歳。春二月、護摩の秘法(ごまのひほう①)を南京東大寺に修す。修法已に訖(おわ)って、邐迤(りい②)として江州峰寺に抵(いた)り、三

日三夜を卜し、十二時の行法を修す。是れ灌頂密壇の悉地を祈ればなり。而し

て、復た和(大和)の生駒谷釜口長嶽(岳)寺〔釜口長岳寺は生駒谷に在るに

あらず、式下郡に在り〕霊山院に届(いた)り、靜慶大阿闍梨に面(まみ)ゆ。

慶は醍醐松橋(まつはし③)の一海已講(いこう④)に入室の弟子也。慶、其

の奇偉(きい⑤)を眉睫(びしょう⑥)の間に識り、而も之に謂ひて曰く、子

は大法器(だいほうき⑦)なり、厚く自らに保愛(ほあい)せよ。九月廿四日

壬午、翼宿(よくしゅく⑨)月曜申時、親しく許可(こか⑩)を禀く。即ち之

に依止(えじ⑪)して、宗部(宗部⑫)を受学し、幽致(ゆうち⑬)を窮討(き

ゅうとう⑭)す。

 

 護摩の秘法=四度加行の護摩法。

 邐迤=邐はつづく、つらなる意。迤はななめに行く、くねって行く。(原文の字は「色+しんにゅう」、辞典に出ず。)

 松橋=密教の系譜、松橋流。三宝院元海の資、一海が祖。

 已講=三会已講師の略。南京、北京の三会講師を勤め終えた者の称。

 奇偉=すぐれて抜きんでること。

 眉睫の間=まゆとまつげの間。きわめて接近している。目睫。瞬時に。

 大法器=仏法を受けるに足る大きな素質を持つ人。

 保愛=自愛をたもつ。

 翼宿=二十八宿の一つ。、南方の宿、たすきぼし。

 許可=許は聴許、可は印可の意、阿闍梨が弟子に相伝修学を許すこと。小野流では四度加行の後、許可加行を修して許可灌頂を受けて諸尊法の伝授を終わってから伝法灌頂檀に入り、深秘の諸尊法を受けるのを本義とす。

 依止=たよって止まる。

 宗部=宗学、密教の部門。

 幽致=深遠な意趣。

 窮討=討議をきわめる。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月13日 (土)

コスモス寺 花だより  9・13

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「コスモスを 離れし蝶に 谿(たに)深し」水原秋桜子

今日からの三連休はお天気も上々、秋の行楽シーズンの始まりに天の恵みとなったようです。古都の秋を彩るコスモスは見ごろとなってきました。今咲いているコスモスで満開になっているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボン、スノーホワイトなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪三分咲き≫

〇ひがんばな:≪咲きはじめ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで 

赤白2種類 200株

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を頂だいします(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈百日紅〉

「子どもらが 鬼ごっこをして 去りしより

         日ぐれに遠し さるすべりの花」

           島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「蛼(こほろぎ)の ふいと乗けり 茄子(なすび)馬」一茶

〔和歌〕

「身にしみて 吹きこそまされ 日ぐらしの

         なく夕暮の 秋のはつかぜ」

           前大納言為氏・玉葉456

「身にしみて吹きまさることだ。蜩の鳴く夕暮に吹く、秋の初めを知らせる風は」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈東大寺の戒壇院にて〉

「かいだんの まひるのやみに たちつれて

         ふるきみかどの ゆめをこそまもれ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》244

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆後堀河院貞応元年壬午(みずのえうま) 改元四月十二日

菩薩、二十二歳。操公、秘蔵寶鑰(ひぞうほうやく①)を講ず。学者駿奔(しゅんぽん②)す。菩薩往いて其の席に預かり、隠遠(いんえん③)を諮決(しけつ④)す。言、肯綮(こうけい⑤)に中(あた)る。一時の席、驚嘆せずと云ふこと莫し。密学に老(た)けたる者、其の往復を聞いて、甚だ之を器重(きじゅう⑥)す。菩薩の智解、秀抜なること、一(いつ)を以て想(おも)ひ見るべし。

 

 秘蔵寶鑰=空海作。『秘密曼荼羅十住心論』を要約した「略論」。

 駿奔=駿馬のように走る。

 隠遠=かくれたる奥義。

 諮決=といかけ答えを出す。

 肯綮=肯は骨につく肉、綮は筋と肉の結合する所。かんじんな所。

 器重=有用の人材として重んずる。

 

◆(貞応)二年癸未(みずのとひつじ)

菩薩、二十三歳。操公相継いで二教論(にきょうろん①)即身義(そくしんぎ②)等を講演す。菩薩また之を聴聞す。精究(せいきゅう③)詳覈(しょうかく④)して寸陰(すんいん⑤)を釈(おか)ず。

 

 二教論=空海作。『弁顕密二教論』。

 即身義=空海作。『即身成仏義』

 精究=くわしく研究すること。

 詳覈=詳細にしらべる。

 寸陰=一寸の光陰。ほんのわずかな時間。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月12日 (金)

コスモス寺 花だより  9・12

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

「コスモスの 花あそびをる 虚空かな」高濱虚子

今咲いているコスモスで満開になっているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボンなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪咲きはじめ≫

〇ひがんばな:≪咲きはじめ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を頂だいします(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈百日紅〉

「草庭は 荒れたるゆゑに 土の肌

       明るくし照る 百日紅の花」

         島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「秋風や あれも昔の 美少年」一茶

〔和歌〕

「色うすき 夕日の山に 秋見えて

        梢によはる ひぐらしの声」

          従三位客子・風雅457

「光も夏の力を失って色薄く見える夕日を受けて、山に秋の風情が感じられ、梢に聞えるのも弱々しくなって来た、蝉の声よ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈東大寺の戒壇院にて〉

「うつろひし みだうにたちて ぬばたまの

         いしのひとみの なにをかもみる」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》243

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆(承久)二年庚辰(かのえたつ)

菩薩、二十歳。機弁(きべん①)敏捷(びんしょう②)にして、至る所の議論の場、敢えて其の鋒(ほこさき)に嬰(ふれ)ることなし。儕輩(せいはい③)咸(ここごと)く之を推重(すいちょう④)し、以て醐峯(ごほう⑤)人を得たりとす。

 

 機弁=機転のきく、機敏な弁舌。

 敏捷=すばやい。

 儕輩=なかま、同輩。

 推重=重んじてすすめる。

 醐鋒=醍醐寺(上醍醐)

 

◆(承久)三年辛巳(かのとみ)

菩薩、二十一歳。春二月、金剛界九会曼荼の秘法(こんごうかいくえまんだのひほう①)を圓明阿闍梨に禀く。精進の鎧、躬(み)に介(かい②)し、睡眠の魔、跡を退く。初中後夜(しょちゅうごや③)思いを観門(かんもん④)に凝らし、一心に念誦す。

 

 金剛界九会曼荼の秘法=四度加行の金剛界法。

 介=よろいをつける。

③初中後夜=昼夜六時の夜三時(初夜、中夜、後夜)。昼三時(晨朝、日中、日

没)

④観門=実践面の修行方法。観心門。理論面の教(相)門と対。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月11日 (木)

コスモス寺 花だより  9・11

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三~五分咲き≫

今咲いているコスモスで満開になっているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく、茎が細くちょっと弱々しさを感じさせる可憐な花です。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボンなども咲いています。黄花コスモスも満開です。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪咲きだしました≫

〇ひがんばな:≪咲きだしました≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を頂だいします(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈百日紅〉

「嵐すぎて 垣の破れも つくろはね

        隣の庭の 百日紅あらは」

          島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「稲妻や 一もくさんに 善光寺」一茶

〔和歌〕

「秋あさき 日かげに夏は のこれども

        くるるまがきに 荻のうは風」

          前大僧正慈鎮・玉葉455

「秋もまだ浅い日ざしに、夏の気配は残っているものの、暮れて行く籬には荻の上を風が渡って行く。(やはり秋だなあ)」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈菩薩戒会の夜唐招提寺にて〉

「のきひくき さかのみどうに ひとむれて

         にはのまさごに もるるともしび」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》242

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆菩薩之を甞(な)むるに甚だ美なり。既に寤(さめ)ても口中猶ほ香(かんば)し。意為(おもへ)らく、金剛王院〔上醍醐に在り〕は是れ、瑜伽(ゆが①)の霊場、夢みる所に拠らば、其れ密教かと。乃ち西谷に走り、大法師恵操公に謁(えつ)す。操、其の志を審らかにし、告げて曰く、真言門は、譬へば醍醐(だいご②)の妙薬の如し、能く衆生三障(さんしょう③)の病を治す。子、須らく此を以て宅心(たくしん④)の地と為すべし。菩薩、操公の言、前の夢と符(ふ⑤)するを以て、心を密乗に傾け、遂に金剛王院に届いて、圓明阿闍梨に従て、薙髪(ていはつ)し、瑜伽の法を稟(う)け、晨(つ)とに修し、夜はに勤めて、敢えて少しも懈(おこた)らず、寝食を忘るるに至る。西谷の操公、菩提心論(ぼだいしんろん⑥)、悉曇字記(しったんじき⑦)等を講ず。学徒輻輳(ふくそう⑧)す。菩薩、特(ひと)り往きて之を聽く。疑いあれば必ず決し、義として通ぜずと云ふこと無し。

 

 瑜伽=瑜伽宗。密教。

 醍醐=もっとも美味なる乳製品。仏教の最高真理にたとえる。

 三障=正道を害する三つのさわり。煩悩障、業障、報障。

 宅心=心の居るべき所、家。

 符=符合。

 菩提心論=伝、竜樹作。『発菩提心論』とも。心を統一する禅定にによる即身成仏を説き、発菩提心を密教的に基礎づける真言宗必須の論書。

 悉曇字記=唐の智広作。サンスクリットを表記する字体。

 輻輳=輻(や)が轂(こしき)に輳(あつ)まる意。方々から集まること。一か所に集る。

 

◆(建保)六年戊寅(つちのえとら)

菩薩、十八歳。冬十二月、如意輪観音十八契印(にょいりんかんのんじゅうはちけいいん①)を圓明阿闍梨に禀く。

 

 如意輪観音十八契印=四度加行の最初に行う「十八道念誦次第法」(如意輪観

音法)で修する印相(いんぞう)。十八契印は六種に分類される。1.護身法(荘

厳行者法)2.結界法 3.道場法 4.勧請法 5.結護法 6.供養法

 

◆承久元年己卯(つちのとう) 改元四月十二日

菩薩、十九歳。密軌(みっき①)を研精して、胸襟に蘊匱(うんき②)す。若し疑滞(ぎたい③)あれば、之を西谷の操公(そうこう④)に質(ただ)す。洞徹(とうてつ⑤)して疑い無きに至り、乃ち已む。

 

 密軌=密教儀軌。供養法。

 蘊匱=匱は櫃(ひつ)。櫃にたくわえる。

 疑滞=疑いがあってとどこおること。

 操公=上醍醐西谷の円明房の恵操大法師。。

 洞徹=はっきりと知りつくすこと。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月10日 (水)

コスモス寺 花だより  9・10

《コスモスなら般若寺 花だより》

本日は平安時代末期の高僧、実範上人の御命日にあたり、中ノ川寺成身院跡(般若寺の東2キロにある)の御廟塔へ墓参します。上人は南都へ本格的な真言密教を導入され、戒律復興の先がけ、進流声明の元祖でもあります。また浄土教の研究を進めるなど多彩な活動をし、多くの著作を残されています。私たち南都仏教、真言宗の教えを受け継ぐ者は上人の法恩に報いるべきです。般若寺からは午前十時すぎに中ノ川町へ向います。

秋のコスモス:≪三分咲き≫

今咲いているコスモスで満開になっているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく、どちらかというとちょっとひ弱さを感じさせる可憐なコスモスです。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボンなども咲いています。黄花コスモスも満開です。これから秋晴が続くようですから日に日に花数は増えます。今週末は三連休になりますから人出は多くなるでしょう。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪つぼみ≫

〇ひがんばな:≪つぼみ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は「駐車場整理協力金」を頂だいします(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈百日紅〉

「地(つち)の上に 明るく円き 幹一ぽん

       立ちのさびしき さるすべりの花」

         島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「仇し野の 火の片脇に をどり哉」一茶

〔和歌〕

「やま里は せみのもろ声 秋かけて

        そとものきりの 下葉おつなり」

          前中納言定家・風雅456

「山里では、(夏の名残の)蝉の合唱も秋を告げる声になって、家の裏手の桐の下葉が枯れ落ちる音が聞える。」

・かけて=告げて。

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈菩薩戒会の夜唐招提寺にて〉

「よもすがら かいゑのかねの ひびきよる

         ふるきみやこの はたのくさむら」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》241

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆(建保)四年丙子(ひのえね)

菩薩、十六歳。苦学して形(けい①)を労(ろう)すれども、未だ嘗て少しも情(せい②)あらず。神(しん③)を陶(とう④)して性を練る。聴釆(ていはん⑤)未だ幾ばくならずして奥義に了逹す。聲光(せいこう⑥)振発(しんぱつ⑦)して、之とともに京(けい⑧)なることなし。義圍(ぎい⑨)を勇撃(ゆうげき⑩)し、文陣(ぶんじん⑪)を雄横(ゆうおう⑫)せり。仡仡然(きつきつぜん⑬)として、進んで却(しりぞ)くことなし。

 

 形=からだ。

 情=私情、欲望。

 神=こころ。

 陶=かたちをつくる。教化する。

 聴釆=ききわける。

 聲光=声の威勢。声のつや。

 振発=ふるいおこす。

 京=おおきい、さかん。

 義圍=正義の囲み。

 勇撃=勇ましくせめる。

 文陣=学問の陣地。論陣。

 雄横=雄々しくよこぎる。

 仡仡然=いさましい。勇壮なさま。

 

◆(建保)五年丁丑(ひのとうし)

菩薩、十七歳。私(ひそ)かに自ら念じて曰く、夫れ萬類(ばんるい①)の中、人身(にんじん②)を得るを難しとす。幸ひに人間に生まるとも、仏の正法を聞くこと又難し。既に法を聞くを得れども、又之を修証すること甚だ難し。我今、人身を獲、復た仏の正法に値へり。当(まさ)に説の如く修行して、群生(ぐんじょう③)を利済(りさい④)すべし。但だ何(いず)れの法に帰すべきことかを知らず。乃ち清瀧宮(せいりょうぐう⑤)に詣で、神の指教を乞う。満七日夢みらく、神女、麗服靚妝(れいふくせいそう⑥)して、威儀粛如(いぎしゅくじょ⑦)として、甘饌(かんせん⑧)を持ち来りて、之を与えて曰く、你(なんぢ)之を食し訖(おわ)って、金剛王院(こんごうおういん⑨)に往き、沐浴し、真言乗(しんごんじょう⑩)を以て燈明と為し、凡夫の体を以て日月と成ずべし。

 

 萬類=よろずの生きもの。

 人身=人間のからだ。人の身体。

 群生=衆生。生きとし生けるもの。

 利済=利益し済度する。救済。

 清瀧宮=空海が唐長安の青龍寺の鎮守青龍を高雄神護寺に勧請し清瀧権現とした。のち聖宝が醍醐寺を開くとき醍醐山上にまつった。さらに勝覚が山上、山下に社殿を造り醍醐寺の鎮守とした。

 麗服靚妝=華やかな服を着てよそおい飾る。化粧する。

 威儀粛如=いかめしい立居振舞いをしておごそかである。。

 甘饌=神に供えるおいしい菓子。

 金剛王院=小野六流・醍醐三流の一つ、金剛王院流の祖である聖賢が醍醐山内に開いた院。

 真言乗=真言密教。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。

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2014年9月 9日 (火)

コスモス寺 花だより  9・9

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三分咲き≫

今年のコスモスは早く咲きだしました。今いちばん多く咲いているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく、どちらかというとちょっとひ弱さを感じさせる可憐なコスモスです。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボンなども咲いています。黄花コスモスは満開です。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪つぼみ≫

〇ひがんばな:≪つぼみ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は、ガードマン費用ねん出のため「駐車場整理協力金」を頂だいします(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈百日紅〉

「あかねさす 日の入りがたの 百日紅

         くれなゐ深く 萎れたり見ゆ」

           島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「名月や 五十七年 旅の秋」一茶

〔和歌〕

「草のうへに あさをく庭の 露みれば

         袖も涼しく 秋は来にけり」

           衣笠前内大臣・玉葉453

「草の上に朝早く置いている庭の露を見ると、自分の袖も涼しく感じられて、秋はやって来たことだ。」

《秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。》

〈唐招提寺にて〉

「あまぎらし まだきもくるる せうだいの

         にはのまさごを ひとりふむかな」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》240

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆建保元年癸酉(みずのととり) 改元十二月六日

菩薩、十三歳。故郷に往きて省覲(せいきん①)の礼を行う。又、先妣(せんぴ②)七回の忌辰(きしん③)を迎へて、懇ろに仏事を修し、深恩を酧答(しゅうとう④)す。

 

 省覲=まみえ、安否を見舞う。

 先妣=亡母。

 忌辰=命日、忌日。

 酧答=酧は酬。むくいこたえる。

 

◆(建保)二年甲戌(きのえいぬ)

菩薩、十四歳。仏教を安養院榮實(えいじつ①)闍梨(阿闍梨)に学ぶ。聡叡(そうえい②)天啓(てんけい③)にして、指授(しじゅ④)に労せずして、粗(ほぼ)精要(せいよう⑤)を捜(=探、さぐ)り、頗る梗概(こうがい⑥)を得。榮公、是れ千里の騃(し⑦)なるを知りて、学ぶに時を失ふを恐れ、教えて倦まず。

 

 安養院榮實=安養院は下醍醐の栢森(かやのもり)にあり、三宝院の進止下にある子院であった。

 聡叡=さとく考え深いこと。

 天啓=天が真理を示すこと。天の導き、啓示。

 指授=指し示しておしえる。

 精要=枢要、中心的なかなめ。

 梗概=大略、あらまし。

 騃=勇ましく進む馬。

 

◆(建保)三年乙亥(きのとい)

菩薩、十五歳。天性敏利にして、耳目の歴(ふ)る所、輙(すなはち)長く記(き①)して忘れず。人皆嗟異(さい②)す。

 

 記=おぼえる、記憶。

 嗟異=感心する。感嘆してほめる。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月 8日 (月)

コスモス寺 花だより  9・8

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三分咲き≫

朝晩は涼しくもう秋です。今年はコスモスも早く咲きだしました。今いちばん多く咲いているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく、どちらかというとちょっとひ弱さを感じさせる可憐なコスモスです。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボンなども咲いています。黄花コスモスは満開です。

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪つぼみ≫

〇ひがんばな:≪つぼみ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。

*お知らせ:駐車場は普段は無料ですが、927日から1026日までの休日(土・日・祝)は、ガードマン費用ねん出のため「駐車場整理協力金」を頂だいします(有料)。平日は今まで通り無料です。御協力お願いします。

〔短歌〕

〈百日紅〉

「よべ一夜(ひとよ)の 嵐によわりし 百日紅

         夕日に垂りて うつくしきかも」

           島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「名月を とつてくれろと 泣子哉」一茶

〔和歌〕

「ながむれば 木のまうつろふ 夕づくよ

         ややけしきだつ 秋の空哉」

           式子内親王・風雅454

「眺め出せば、木の間からほのかな光を見せる夕月の姿がある。ようやくそれらしい様子になって来た、秋の空だなあ。」

・夕づくよ=夕月。

・けしきだつ=自然界の動きがはっきりと目に見える。

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈折にふれてよめる〉

「ふじのねの そこついはねに もゆるひの

         あかきこころは しるひともなし」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》239

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆順徳院建暦元年辛未(かのとひつじ) 改元三月九日

菩薩、十一歳。介然(かいぜん①)の性、雲鶴のごとく相高し。経典を聞くことを得ては、渇夫(かっぷ②)の寒漿(かんしょう③)を飲むがごとし。父之を歎じて曰く、汝は是れ般若の種なり、詎(なん)ぞ塵労(じんろう④)に纏溺(てんでき⑤)俾(せし)めんや。遂に命じて醍醐山叡賢(えいけん⑥)阿闍梨に投じて経史(けいし⑦)を習読せしむ。勤めに服し学を嗜(たしな)み、藜(れい⑧)を吹き、晷(き⑨)を継ぎ、瀾漪(らんい⑩)内に湛(たた)え、葳蕤(いずい⑪)外に発す。

 

 介然=わずかなことにも気がまわる。

 渇夫=のどがかわく人。

 寒漿=つめたい飲み物。

 塵労=煩悩のこと。世間のわずらわしいかかわりあい。

 纏溺=まとわれ、おぼれる。

 叡賢=伊賀阿闍梨。理性院流の血脈を蔵有より相承し、上醍醐に宝幢院を開創す。

 経史=経書と史書。

 藜=あかざ。草の名。

 晷=ひかげ。

 瀾漪=波、さざ波。

 葳蕤=草木のさかんなさま。あまどころ(草の名)。

 

◆(建暦)二年壬申(みずのえさる)

菩薩、十二歳。一日(あるひ)童子有り、聚(あつま)り戯れて之を招誘す。菩薩曰く、何ぞ愚騃(ぐし①)にして嬉戯(きぎ②)を好むや。且つ雪山の善財また童子なり、還(かえりみ)て是(かく)の如くなるや否や。傍らに聞く者有り、之を奇(き③)として曰く、子異日(いじつ④)に、法門の偉器(いき⑤)と成らんこと必(ひつ)せり。

 

 愚騃=おろかに勇ましくする。

 嬉戯=おもしろくあそぶ。

 奇=ぬきんでて、すぐれている。

 異日=他日。将来の或る日。

 偉器=すぐれた大きな器量をそなえた人物。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月 7日 (日)

コスモス寺 花だより  9・7

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三分咲き≫

もう秋です、今年はコスモスも早く咲きだしました。今いちばん多く咲いているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく、どちらかというとちょっとひ弱さを感じさせる可憐なコスモスです。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花芯に小さな複弁があるサイケ、花の大きなセンセーション、花びらが筒状になるシーシェル、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボンなども咲いています。黄花コスモスは満開です。(本ブログへのアクセスも一気に増え、ふだんの4倍に)

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪つぼみ≫

〇ひがんばな:≪つぼみ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。雨天中止。

〔短歌〕

〈百日紅 其二〉

「百日紅 明かく日あたる 庭のうへの

       空ゆく雲は いたく疾(はや)しも」

         島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「秋蝉の 終(つい)の敷寝(しきね)の 一葉哉」一茶

〔和歌〕

「心あての 思ひの色ぞ たつた山

けさしもそめし 木々のしら露」

          前中納言定家・玉葉451

「期待し、待ちこがれる思いであった秋の緋の色が、龍田山に見られるようになったよ。立秋の今朝、早速にも木の葉を染めた、木々の白露よ。」

・龍田山=大和の歌枕。奈良県生駒郡斑鳩町龍田。紅葉の名所。

・思ひの色=「思ひ」に「緋」をかけ、紅葉を暗示し、「白露」と対比させる。

《秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。》

〈折にふれてよめる〉

「さきををる もものしたみち ひたすらに

         くだちもゆくか よるのをすぐに」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》238

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆(承元)二年戊辰(つちのえたつ)

菩薩、八歳。性識(せいしき①)精明(せいめい②)にして、気貌(きぼう③)躁朗(そうろう④)なり。経籍(けいせき⑤)を愛玩して、麈躅(しゅたく⑥)を猒視(えんし⑦)し、仏像を図画して、世態(せたい⑧)を脱落(だつらく⑨)す。

 

 性識=生まれつきの考える力。知恵。

 精明=くわしくあきらか。

 気貌=きだて、こころもち。つつしみの心。

 躁朗=すばやくほがらか。

 経籍=儒学の経典。仏書も含むか。

 麈躅=麈は大鹿。仏具の払子や麈尾。躅は足跡。

 猒視=猒は厭。あきる、いやになる。

 世態=世の中のありさま。

 脱落=ぬけおちる。仲間からはずれる。

 

◆(承元)三年己巳(つちのとみ)

菩薩、九歳。善く父母に事(つか)へて、頗る郷里の誉れを揚ぐ。偏親(へんしん①)を喪するに迨(およ)ぶに、弥(いよいよ)世俗を厭い、出塵(しゅつじん②)の心切にして、懇ろに請へども允(ゆる)されず。

 

 偏親=かたおや。

 出塵=世俗を離れる、出世間。

 

◆(承元)四年庚午(かのえうま)

菩薩十歳、形容温潤(おんじゅん①)にして、面(おも)満月の如し。言辞(げんじ②)清雅(せいが③)にして、慧徳(けいとく④)蘭(らん)の如く芳(かんば)し。塵中(じんちゅう⑤)に処すると雖も、曾て俗に染まらず。性として浮飾(ふしょく⑥)を悪(にく)む。人皆な異(い⑦)なりとす。

 

 温潤=温順。おだやか、すなお。

 言辞=ことばづかい。

 清雅=きよらかでみやびやか。

 慧徳=智恵ある人格、品性。

 塵中=俗世間。

 浮飾=うかれかざること。

 異=なみでない、非凡である。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月 6日 (土)

コスモス寺 花だより  9・6

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三分咲き≫

今年は早く咲きだしました。今いちばん多く咲いているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく、どちらかというとちょっとひ弱さを感じさせる可愛いコスモスです。そのほか、白とピンクの絞り咲きになったピコティ、花の大きなセンセーション、菊かダリアのような複弁をもつローズ・ボンボンなどが少しだけ咲いています。黄花コスモスは満開です

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪つぼみ≫

〇ひがんばな:≪つぼみ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。雨天中止。

〔短歌〕

〈百日紅 其二〉

「吹く風の いかなる折りぞ 百日紅

        曇りのなかに 明るく揺るるは」

          島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「どの星の 下が我家ぞ 秋の風」一茶

〔和歌〕

「秋きては けふぞ雲まに みか月の

        ひかりまちとる 萩のうは露」

          権大納言公蔭・風雅453

「秋が来た、というわけで、今日こそはじめて雲間に見える三日月の光を、待ちかねたかのように早速反映して光る、萩の上に置いた露よ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈病中法隆寺をよぎりて〉

「ほろびゆく ちとせののちの このてらに

         いづれのほとけ ありたたすらむ」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》237

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆建永元年丙寅(ひのえとら) 改元四月廿七日

菩薩六歳、聡晤(そうご①)俦(ちゅう②)を絶ち、神儀(しんぎ③)偉秀(いしゅう④)なり。諸の経文を受け、日に之を暗誦す。目に覧(み)る所、宿習(しゅくしゅう⑤)に過ぐ。吐論知見(とろんちけん⑥)すること類を出で抜萃(ばっすい⑦)なり。一日(あるひ)、悲母之を携えて寺に入る。聖僧の像を見て、欣然として跳躍する状、旧交のごとし。因って悲母に啓(もう)して出家せんとす。悲母宿因有りと知れども、其の尚(なお)幼なるを以て、抑(おさえ)て未だ許さず。

 

 聡晤=かしこく、さといこと。

 俦=ともがら、なかま。

 神儀=心のふるまい。

 偉秀=すぐれている、秀でる

 宿習=過去からの積み重ね。善悪が現世におよぶこと。

 吐論知見=思い、考えをことばで述べる。

 抜悴=多くの中で抜きんでる。

 

◆承元元年丁卯(ひのとう) 改元十月廿五日

菩薩七歳、悲母俄に沈痾(ちんあ①)に遘(あ)う。菩薩親しく湯薬を奉り、懇(ねんご)ろに安否を問ひ、誠を罄(つく)して孝養し、暫時も離れず。然りと雖も、報命(ほうめい②)限り有り、悲母自ら起たざらんことを知りて、左右を顧みて曰く、吾が報齢此に極まんぬ。乃ち粒(りゅう③)を絶し言を禁じ、一心に念仏し、安然として長逝(ちょうせい④)す。

菩薩、心悲海に没し、恋慕啼号(ていごう⑤)し、専ら香蘋(こうひん⑥)を備え、冥福を追薦(ついせん⑦)す。庸(ねぎらひ)て乳哺(にゅうほ⑧)の重恩を報ず。

 

 沈痾=重い病気。

 報命=寿命。

 粒=穀物。米つぶ。

 長逝=永久に逝(ゆ)いてかえらぬこと。死ぬこと。永眠。

 啼号=泣きさけぶ。

 香蘋=お香と水草、りんごなどの果物。

 追薦=追福、追善。

 乳哺=哺乳。乳を飲ませて幼児を育てること。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月 5日 (金)

コスモス寺 花だより  9・5

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三分咲き≫

今年は雨が多く涼しいので早く咲いています。今いちばん多く咲いているのは、「秋咲美色」という種類で花は小ぶり、背も高くなくやさしい感じのコスモスです。そのほか、ピコティ、センセーション、ローズ・ボンボンなどが少しだけ咲いています。黄花コスモスは満開です

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪つぼみ≫

〇ひがんばな:≪つぼみ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。雨天中止。

〔短歌〕

〈百日紅 其二〉

「ひたぶるに 風にすぼめゆく 傘のうへに

        逆靡(さかなび)きせり 百日紅の花」

         島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「西向て 小便もせぬ 月夜哉」一茶

〔和歌〕

「しののめの 空きりわたり いつしかと

         秋のけしきに 世はなりにけり」

           紫式部・玉葉449

「夜明け方の空に霧が立ちわたり、早くも秋の風情に、世間の有様はなって来たことだなあ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。〕

〈病中法隆寺をよぎりて〉

「うすれゆく かべゑのほとけ もろともに

         わがたまのをの たえぬともよし」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の宗祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》236

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆元久元年甲子(きのえね) 改元四月廿七日

菩薩、四歳。童艸(丱ヵ。どうかん①)邈然(ばくぜん②)として、常倫(じょうりん③)に異なる。祐(ゆう④)を稟(う)け、醇(しゅん⑤)に居し、章(しょう⑥)を含む。縦(たと)い哲(てつ⑦)なりとも、粹釆(すいさい⑧)にして奇(き⑨)多く、殊姿(しゅし⑩)は特(ひと⑪)り茂(しげ⑫)く、孝愛(こうあい⑬)の節(せつ⑭)あり、慈順(じじゅん⑮)の風(ふう)あり。

 

①童丱=丱は総角(あげまき)の意。こども、わらわ。

②邈然=はるかに遠いさま。及びがたいさま。

③常倫=普通のたぐいの人、ともがら。

 祐=天のたすけ、神のたすけ。

⑤醇=こくのある酒。人情味があつい。誠実さがある。

 章=あや、うつくしい模様。ふみ、てほん、法式。

 哲=さとい、かしこい。

 悴采=悴は混じりけがない、完全な。采はいろどり、すがたかたち。

 奇=めずらしいこと、すぐれていること。

 殊姿=ことなる、すぐれたるすがた。

 特=ひとり、ひとつ。ぬきんでる。

 茂=りっぱな、よい、さかん。

 孝愛=父母を大切にし、兄弟をいつくしむ心。

 節=みさお、こころざしを守ること。

 慈順=生き物をいつくしみ、やすらげる。

 

◆(元久)二年乙丑(きのとうし)

菩薩、五歳。、竹馬に乗ると雖も、火宅(かたく①)の門を廻るを厭う。沙堆(さたい②)を玩(もてあそ)びながら、浮図(ふと③)の制(せい④)を好む。略(およそ)竺乾(じくけん⑤)の教えを聞き、必ず慮(りょ⑥)を淡(たん⑦)じ、情を凝らす。瀟湘(しょうしょう⑧)の故人に逢へるがごとく也。是に由って、慈考(じこう⑨)其の志の如(おもむ)く所を奇なりとす。乃ち授くるに九條錫杖(くじょうしゃくじょう)等の経文を以てす。菩薩歓喜して、讒(わずか)に終(しま)うに即ち誦す。宛(あたか)も什公(じゅうこう)七歳にして数句に通ぜしの性に似たり。

 

 火宅=法華経の火宅の喩え。人が迷いの世界で苦しみに迫られているのに自覚しないことを、焼けている家の中に遊ぶ子どもにたとえる。

 沙堆=砂の山

 浮図=塔、仏寺。

 制=製。つくること。

 竺乾=竺は竺土、天竺。乾は乾坤の空、天の意。竺乾の教えは即ち仏教。

 慮=おもんぱかり。

 淡=あわい。満ちる。

 瀟湘=中国湖南省洞庭湖にそそぐ瀟水と湘水。

 慈考=父。

 什公=鳩摩羅什(くまらじゅう)。中国南北朝時代の訳経僧。4-5世紀。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。


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2014年9月 4日 (木)

コスモス寺 花だより  9・4

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三分咲き≫

今年は雨が多く涼しいので早く咲いています。今いちばん多く咲いているのは、「秋咲美色」という種類で花は小ぶり、背も高くなくやさしい感じのコスモスです。そのほか、ピコティ、センセーション、ローズ・ボンボンなどが少しだけ咲いています。黄花コスモスは満開です

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪つぼみ≫

〇ひがんばな:≪つぼみ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪見ごろ≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪見ごろ≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。雨天中止。

〔短歌〕

〈百日紅 其二〉

「暴風雨(あらし)のなか 心静かに きき居れば

           虫鳴き満てり 家をめぐりて」

            島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「秋の風 一茶心に 思ふやう」一茶

〔和歌〕

「露ならぬ 涙ももろく 成りにけり

        おぎの葉むけの 秋のはつ風」

          正二位隆教・風雅449

「もろく落ちる露ばかりではなく、涙ももろくこぼれる季節になったよ。荻の葉を一方に吹きなびかせる、秋のはじめの風のために。」

・おぎ=荻。水辺、また人家周辺に自生する草。芒に似てより大きく、そのそよぐ音に秋を感じさせる。

・葉むけ=葉向け。草木の葉を一方に向けること。

《秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌。》

〈病中法隆寺をよぎりて〉

「おほてらの かべのふるゑに うすれたる

         ほとけのまなこ われをみまもる」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》235

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

〔御生誕〕

◆土御門院建仁元年辛酉(かのととり) 改元二月廿日

菩薩、諱(いみな)は叡尊、字(あざな)は思圓、和州添上郡箕田郷(みたのさと①)の人也。父の姓は源氏木曽義仲の苗裔(びょうえい②)なり。後に僧と為(な)りて慶玄(けいげん)と号す。母は藤(藤原)氏、亦あつく三宝に帰敬す。師を孕むに曁(およ)んで体に悩み無く、葷羶俗味(くんせんぞくみ③)は眇然(びょうぜん④)として塵(じん⑤)を顧みず。身子(しんし⑥)に類す。

 五月某日、誕して悴気(すいき⑦)を鐘(あつ)め、聡悟(そうご⑧)夙(つと)に神異(しんい⑨)を発す。目光炯炯(けいけい⑩)として人を射る。識者嘆賞し、親属鞠愛(きくあい⑪)す。

 

 箕田郷=現大和郡山市白土町

 苗裔=子孫、末裔。

 葷羶俗味=葷羶はネギ、ニラ、羊肉などなまぐさいもの。生臭く俗っぽいこと。

 眇然=、小さいさま。遠いこと。

 塵=世俗的なこと。

 身子=舎利弗の漢訳

 粋気=まじりけがなく、すぐれた気性。

 聡悟=ものごとをよく理解し、かしこいこと。

 神異=人智をこえて神秘霊妙なこと。

 炯炯=きらきらと光り輝く。

 鞠愛=親しく愛育する。

 

◆(建仁)二年壬戌(みずのえいぬ)

菩薩、二歳。襁褓(むつき)にして能く言(ものい)う。口中の演(の)ぶる所、恒に讃唄(さんばい①)に鋪(ほ②)す。宛(あたか)も夙習(しゅくしゅう③)のごとし。鄰党(りんとう④)号して奇童(きどう⑤)と為す。

 

 讃唄=讃と唄、ともに声明の偈文。

 鋪=舗。

 夙習=朝の早起きのならい。

 鄰党=近隣の人々。

 奇童=並はずれて賢い子供、神童。

 

◆(建仁)三年癸亥(みずのとゐ)

菩薩、三歳。幼にして沈重(ちんじゅう①)、童遊(どうゆう②)に狎(な)れず。神性(しんせい③)俊逸(しゅんいつ④)にして、老成(ろうせい⑤)の風有り。考妣(こうひ⑥)其の気骨の凡(つね)ならざるを見て、苦(ねんご)ろに之を養育す。

 

 沈重=落ち着いていて、考え深い。

 童遊=子供の遊び。

 神性=心、精神。

 俊逸=才能がとりわけてすぐれていること。

 老成=年のわりに大人びること。

 考妣=父母。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文では抱負が述べられています。その結びには、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが披瀝され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。

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2014年9月 3日 (水)

コスモス寺 花だより  9・3

《コスモスなら般若寺 花だより》

秋のコスモス:≪三分咲き≫今年は早く咲きだしています。

今いちばん多く咲いているのは、「秋咲美色」という種類で、花は小ぶり、背も高くなく可憐さが感じられるコスモスです。そのほか、ピコティ、センセーション、ローズ・ボンボンなどが少しだけ咲いています。黄花コスモスは満開です

・見ごろは9月中旬~11月上旬 

 ・満開は9月末から10月下旬

・花数15万本、25種類

〇しおん:≪つぼみ≫

秋海棠(しゅうかいどう):≪見ごろ≫

花期・9月まで  

赤白2種類 200株 

〇ひつじぐさ、姫睡蓮:≪見ごろ≫ 9月まで

〇百日紅(さるすべり):≪見ごろ≫9月まで

*お知らせ:今年は十年ぶりに国宝楼門入口を開きます。9/27,2810/4,5,11,12,13の土・日・祝日。午前10時から午後4時の予定。雨天中止。

〔短歌〕

〈福島〉

「みちのくの 旅のをはりに いささかの

         酒に酔ひ寝ぬ 夜の雨の音」

           島木赤彦・氷魚

〔俳句〕

「秋の夜や 旅の男の 針仕事」一茶

〔和歌〕

「風わたる 川せの波の 夏はらへ

        夕ぐれかけて 袖ぞすずしき」

          従二位兼行・玉葉447

「風の吹きわたる、川瀬の波で夏祓のみそぎをしていると、夕暮になって来て、袖が涼しく感じられるよ。」

〔秋艸道人、会津八一先生の歌集『鹿鳴集』より、奈良愛惜の歌〕

〈病中法隆寺をよぎりて〉

「ひとりきて めぐるみだうの かべのゑの

         ほとけのくにも あれにけるかも」

〈東京にかへるとて〉

「あをによし ならやまこへて さかるとも

         ゆめにしみえこ わかくさのやま」

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

 「夢にまで見える若草山」「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもたいせつに残しておきたいものです。

《真言律の祖、叡尊興正菩薩一代記を読む・改訂版》234

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

〔題辞〕

◆今、苗裔(びょうえい①)と称し、遺跡(ゆいせき②)に鳩聚(きゅうしゅう③)し、壎篪(けんち④)韻を合し、水乳相資(たすく)る者は、倶に同じく歓喜雀躍せざるべけんや。更に願くは、南山の一華(教興寺本にはこの前に四字十二句あり、後に掲出)、萬邦の春色を分出し、西湖の滴水、四海の波瀾を漲り起す。通別(通受別受)の勝軌、穹壌(