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2015年3月23日 (月)

コスモス寺花だより 3・23

般若寺 春の花だより

〇黄水仙:≪見ごろ≫ 

〇豊後梅:≪見ごろ≫

○紅梅:≪見ごろ≫

「紅梅の りんりんとして 蕾かな」星野立子

〇わびすけ:≪見ごろ≫

○沈丁花、椿:≪見ごろ≫

「沈丁に はげしく降りて 降り足りぬ」中村汀女

○れんぎょう:≪見ごろ≫

〇山吹、桜:≪つぼみ≫

「雨に咲く 山吹の黄の めさむる黄」山本岬人

春咲きコスモス 

・花期:5~6月

・本数:3万本

・種類:赤白ピンクのセンセーションを主として12品種

〔短歌〕

〈春雨〉

「春雨の ゆふべ近づく 庭芝に

       おりし烏の 飛びて鳴かずも」

        岡麓・庭苔

〔俳句〕

「開帳に 遭うや雀も おや子連」一茶

・訳:善光寺のご開帳に回り逢えたなあ。雀さえも親子連れ。

〔和歌〕

「いかにして 霞のひまの 月を見ん

        さてだにくもる 習(ならひ)なりやと」

         後醍醐天皇御製・新葉和歌集48

「なんとかして、霞の隙間から月を見たいものだ。(春の月は霞がかかるから曇るのか、それとも、そうではなくて)霞がなくても曇っているものなのか知りたいから。」

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈浄瑠璃寺〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

         みちのまはにに あしあやまちそ」

・ならさか=大和と山城を隔てる東西の丘陵地、奈良山を越える坂道。

・じやうるり=浄瑠璃。薬師如来のお浄土、東方薬師瑠璃光浄土のこと。

・まはに=真埴。赤土。

〈奈良坂にて〉

「ならさかの いしのほとけの おとかひに

         こさめなかるる はるはきにけり」

・いしのほとけ=京街道の千坊坂に面して立つ夕日地蔵。

・おとかひ=頤。したあご。

〈東京にかへりて後に〉

「ならやまを さかりしひより あさにけに

         みてらみほとけ おもかげにたつ」

・さかる=離る。遠ざかる。

・あさにけに=朝に日に。け(日)は朝に対して昼間をいう。

 「面影にたつ御寺御仏」はいつまでもこのままでたいせつに残しておきたいものです。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む・改訂版》371

『西大勅謚興正菩薩行実年譜』 巻下 

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷ)

◆後宇多院建治元年乙亥(きのとい) 改元四月廿日

 菩薩、七十五歳。春三月、太神宮(だいじんぐう①)に詣して護国の法を修す。夏四月、良観性公(良観房忍性)、鎌倉自り来たり、菩薩に礼謁し、献ずるに唐本大般若経一部、仁王経十部、梵網理趣孔雀明王等の経各十部、並びに金胎曼荼羅、釈迦三尊、十六善神像等を以てす。七月廿五日、徒僧百口を率いて河(河内)の平岡明神(ひらおかみょうじん②)に詣す。三箇日を卜して大般若経を転読す。廿八日、菩薩戒を八十余人に授く。訖って天王寺に至り、四分梵網布薩(しぶんぼんもうふさつ③)を行う。八月二日、住吉明神に詣し、大般若幷びに五部大乗経を転読すること、又三日也。五日。河尻燈籠堂(かわじりとうろどう④)に届き、菩薩戒を三十六人に授く。七八両日、本宮(ほんぐう⑤)に於いて大般若仁王金剛般若等の経を転読す。又、菩薩戒を五十有七人に授く。十日、亦天王寺に還る。三日を点じて最勝王経を講讃すること百部。既に竟って西大寺に還る。

 

 大神宮=伊勢太神宮。

 平岡明神=平岡神社。東大阪市出雲井町に鎮座。河内国一宮。

 四分梵網布薩=布薩は梵語ウポーシャダ、浄住、近住、斎、説戒などと訳される。同一地域内の比丘たちが半月ごとに会合して過去半月の行為を自己反省し、罪があれば告白懺悔する行事で、毎月の満月と新月の日に行われる。梵網布薩(大乗布薩)は十四日と二十九日、四分律布薩(小乗布薩)は十五日と三十日に行われた。それぞれの波羅提木叉(戒条)を読誦する。

 河尻燈籠堂=兵庫県尼崎市の神崎川と猪名川の合流地点にあった古代からの港町、河尻の泊(とまり)。京都・奈良と瀬戸内海を結ぶ重要地点。灯台施設(燈籠堂)を維持管理した寺か。

 本宮=世に本宮といえば熊野本宮を思い浮かべるが、叡尊師の行程から見て、五日の河尻、十日の四天王寺の間の七、八日両日を費やしているので熊野は無理。住吉社には第一本宮から第四本宮あるので、八月二日に続いての再拝であろうか。

(つづく)

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。移転推進者はこれだけあっても「なにもないところ」と言うのでしょうか。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*仲川げん奈良市長の第一期目の選挙マニフェストは、「大型ハコもの公共事業をゼロベースで見直す」でした。これは窮乏逼迫した奈良市財政の立て直しを目指すものではなかったのでしょうか。何百億円もの巨費を要する「ごみ焼却場移転計画」を見直し、将来の市民負担を軽減する施策を期待させるものだったはずです。

そして二期目の選挙公約、政策ビジョンは

「世界から尊敬される国際観光経済都市NARA」です。

さらに『ならしみんだより9月号』には「二期目の就任にあたって」というあいさつ文で抱負が述べられています。その結びは、

「 新たな4年間では、歴史や文化・自然環境にも恵まれた、奈良市の素晴らしい魅力や資源を最大限に引き出し、世界の中における奈良の価値向上に取り組みたいと思いますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。

仲川げん」

という文章になっています。

立派な「お言葉」です。「世界から尊敬される」「世界の中における奈良の価値向上」、と高いこころざしが示され、古都奈良の現在と将来を託す市長にふさわしく、たのもしい限りです。仲川市長には御祝儀として「言行一致」という言葉を御進呈いたします。この政治モラルを守って市政に邁進していただきたいですね。

しかし、歴史ある名刹寺院のすぐそばにゴミ焼却場をつくって、はたして「世界から尊敬される観光都市奈良」と言えるのでしょうか。もう一度、移転が必要かどうかの出発点に戻って考えていただきたいですね。仲川市長さん、おねがいします。

*現候補地へのごみ焼却場建設反対を表明した団体

「奈良市東部地区自治連合協議会」「東里地区自治連合会」「鼓阪校区自治連合会」「青山町自治会」「木津川市当尾区五ヶ寺連合会」「真言律宗三ヶ寺連合会」「奈良市ごみ焼却場建設問題を考える会」

*この問題を詳しく知りたい方は、

ホームページ『奈良市クリーンセンターの課題と新しい奈良の創造』をご覧ください。本計画の問題点が的確にまとめられています。HP「般若寺」にリンクあり。現地の事については『弥勒の道プロジェクト』が大変参考になり、また貴重な動画が見られます。人の歩かないような道を自転車で踏破しておられます。

*『弥勒の道プロジェクト』さんが、奈良市のごみ焼却場を中ノ川地区へ移転した場合、古都の景観がいかに壊されるかをシミュレートした写真を公開されました。いちどご覧ください。

*実範上人・中川寺跡・弥勒道と焼却場問題に関する詳しく美しいチラシを作成されました。当寺で配布中。

 

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