« 2015年8月 | トップページ | 2015年10月 »

2015年9月

2015年9月30日 (水)

コスモス寺花だより 9・30

〇コスモス:≪5分咲き≫ 般若寺コスモスドラマは第二幕に入りました

秋の庭を飾ってくれるコスモス「センセーション」が人の背丈をこえる高さで810センチの大きな花を咲かせています。連日の秋晴れのおかげで花数が増えました。いま珍しい品種の花が咲いています。花の中心から複弁を出す「サイケ」、ピンク色の花びらに白や赤で縁取りを付ける「ピコティ」、菊かダリアのような豪華な複弁花である「ダブルクリック ローズボンボン」、花弁が筒状になる「シーシェル」、まだ莟の「イエローガーデン」、「キャンパスシリーズ」などです。満開は1010日頃からになると思われますが、台風が来ると倒れますから早めにお越しくださいませ。

《秘仏公開》では白鳳阿弥陀仏と一時里帰りの天平薬師仏が仲良く並んでお出迎えしておられます。

そして《ぼさつの寺めぐり》など御朱印が大人気です。

「コスモスを コスモスらしく するは風」蔦三郎

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月中旬から下旬ごろ。(少し遅れています)

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開過ぎ≫

〔俳句〕

「秋霧や 河原なでしこ りんとして」一茶

・訳:河原いちめんを覆っている秋霧よ。そこになでしこがりんと咲く。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈東大寺三月堂〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

        おにのもだえも ちとせへにけむ」

(毘沙門の重き踵にまろび伏す 鬼の悶えも千年経にけむ)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「学問は韻(いん)に入るべき事。

修行(しゅぎょう)せずして学問するをば学匠(がくしょう)という。少しも修行のために学問するを智者(ちしゃ)というなり。」

・修行=仏道修行。菩薩行。

・韻=ひびき。音の調子。

・学匠=学問にすぐれた人。学者。

・智者=智慧のすぐれた人。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》551

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●図画曼荼授灌頂 五十八歳正嘉二 後七修法満六十 亀山天皇文応元

〔曼荼(まんだ①)を図画し灌頂を授く。五十八歳、正嘉二。後七(日)の(御)修法する。亀山天皇の文応元。〕

 

 曼荼=曼荼羅。『感身学正記』建治二年(一二七六)の記事によれば、高野の賢宥が親父の性仏房に勧め、九幅の両界曼荼羅の絹布と砂金十五両を寄進させた。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので日本最古の不空羂索観音さまです。毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員会の先生方の見識が疑われます。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた小嶋一郎先生(京都感動案内社代表役員、仏像ソムリエ)のメッセージ

「〈守るは難く、壊すは易し。〉千年の保全を、数十年の開発の犠牲にしてしまうのは、誠にもって忍び難いことです。先人の守り伝えてきた日本の原風景を、開発という名の津波にさらすことは出来ません。」

 

| | コメント (0)

2015年9月29日 (火)

コスモス寺花だより 9・29

〇コスモス:≪3~5分咲き≫ 般若寺コスモスドラマは第二幕に入りました

秋の庭を飾る「センセーション」が人の背丈をこえる頂上で810センチの大きな花を咲かせています。連日の秋晴れのおかげで花数も増えてきました。いま珍しい品種の花が咲いています。花の中心から複弁を出す「サイケ」、ピンク色の花びらに白や赤で縁取りを付ける「ピコティ」、菊かダリアのような豪華な複弁花である「ダブルクリック ローズボンボン」、花弁が筒状になる「シーシェル」、まだ莟の「イエローガーデン」、「キャンパスシリーズ」などです。満開は1010日頃からになると思われますが、台風が来ると倒れますから早めにお越しくださいませ。また「秘仏公開」では白鳳阿弥陀仏と一時里帰りの天平薬師仏が仲良く並んでお出迎えしてくださいます。そして今年は「ぼさつの寺めぐり」を始め御朱印が大人気です。

「コスモスを コスモスらしく するは風」蔦三郎

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月中旬から下旬ごろ。(少し遅れています)

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開過ぎ≫

〇彼岸花:≪終りました≫

〔俳句〕

「淋しさに 飯をくふ也 秋の風」一茶

・訳:淋しさを感じて飯を食っているのだよ。吹き抜けて行く秋の風。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈東大寺三月堂〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

        おにのもだえも ちとせへにけむ」

(毘沙門の重き踵にまろび伏す 鬼の悶えも千年経にけむ)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「学問は韻(いん)に入るべき事。

修行(しゅぎょう)せずして学問するをば学匠(がくしょう)という。少しも修行のために学問するを智者(ちしゃ)というなり。」

・修行=仏道修行。菩薩行。

・韻=ひびき。音の調子。

・学匠=学問にすぐれた人。学者。

・智者=智慧のすぐれた人。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》550

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●模写釈像仏骨現 授大尼等式沙弥 七衆成満四十九 後深草帝建長元

〔釈像(しゃくぞう①)を模写するに仏骨(ぶっこつ②)現る。大尼(だいに③)等、式沙弥(しきしゃみ④)に授け、七衆(しちしゅう⑤)成満す、四十九。後深草帝の建長元。〕

 

 釈像=釈迦如来像。京都嵯峨の清凉寺の三国伝来の本尊を摸刻して西大寺本尊とされた。

 仏骨=仏舎利。摸刻の釈迦像を西大寺四王堂に安置し供養した夜、僧坊二室において仏舎利が湧出したという。

 大尼=比丘尼。法華寺において十二人に大比丘尼戒(具足戒、四分律の三百四十八戒)を授けられる。

 式沙弥=式沙摩那(しきしゃまな)。比丘尼戒を受ける準備の修行をしている十八歳から二十歳までの沙弥尼。六法戒を守らねばならない。(不婬、不偸盗、不殺、不妄語、不非時食、不飲酒)。

 七衆=『学正記』に「日本国如法修行の七衆円満の始まりなり」とある。七衆は比丘(大僧)、比丘尼(大尼)、沙弥、沙弥尼、式叉摩那、優婆塞(居士)、優婆夷(大姉)。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた小嶋一郎先生(京都感動案内社代表役員、仏像ソムリエ)のメッセージ

「〈守るは難く、壊すは易し。〉千年の保全を、数十年の開発の犠牲にしてしまうのは、誠にもって忍び難いことです。先人の守り伝えてきた日本の原風景を、開発という名の津波にさらすことは出来ません。」

Dsc04229

Dsc04227

Dsc04226

| | コメント (0)

2015年9月28日 (月)

コスモス寺花だより 9・28

〇コスモス:≪三分咲き≫ 般若寺コスモスドラマは第二幕に入りました

8月中旬から秋の序幕を彩ってくれた「美色混合」という種類は終りました。次はセンセーションなど秋本番を飾る秋桜が咲いています。ここ数日の晴れ間のおかげで花数が増えてきました。いま珍しい品種の花が咲いています。花の中心から複弁を出す「サイケ」、ピンク色の花びらに白や赤で縁取りを付ける「ピコティ」、菊かダリアのような豪華な複弁花である「ダブルクリック ローズボンボン」、そのほか黄色や朱色の花もあります。全体では大輪で存在感のある「センセーション」が主力です。赤白ピンクの三色の中に花芯にぼかしのある変化種も見られます。満開は1010日頃からになると思われますが、台風が来ると倒れますから早めにお越しくださいませ。

「コスモスを コスモスらしく するは風」蔦三郎

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月中旬から下旬ごろ。(少し遅れています)

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開過ぎ≫

〇彼岸花:≪終り近し≫

〔俳句〕

「姨捨(をばすて)は あれに候と かがし哉」一茶

・訳:姨捨はあちらでございますと案山子が立っているよ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈東大寺三月堂〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

        おにのもだえも ちとせへにけむ」

(毘沙門の重き踵にまろび伏す 鬼の悶えも千年経にけむ)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「学問は韻(いん)に入るべき事。

修行(しゅぎょう)せずして学問するをば学匠(がくしょう)という。少しも修行のために学問するを智者(ちしゃ)というなり。」

・修行=仏道修行。菩薩行。

・韻=ひびき。音の調子。

・学匠=学問にすぐれた人。学者。

・智者=智慧のすぐれた人。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》549

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●聖迹家原興別受 四十五歳寛元三 最勝講讃建尼法 二衆双行亦同年

〔聖迹家原(せいしゃくえばら①)にて別受(べつじゅ②)を興す。四十五歳、寛元三。最勝講讃(さいしょうこうさん③)し、尼法(にほう④)を建つ。二衆(にしゅう⑤)の双行も亦同年。〕

 

 聖迹家原=聖迹(聖人の遺跡)、家原寺(えばらじ、現大阪府堺市)は奈良時代に行基が生家を寺にあらためたもの。叡尊師は行基菩薩を菩薩行実践の先達として敬慕していた。

 別受=菩薩戒(三聚浄戒)の摂律儀戒(四分律に基づく具足戒)のみを別して受ける受戒。

 最勝講讃=国家安泰を祈念するため『金光明最勝王経』転読講讃する法会。「最勝会」は薬師寺で行われた国家的法会で「南京三会」の一つ。叡尊師は西大寺が「金光明最勝王護国の寺」である法灯を重んじ私的に法会を行われたのであろう。

 尼法=法華寺において慈善など八人の尼僧に沙弥尼戒を授けた。正式の比丘尼と成るための前段の受戒。

 二衆=比丘衆と沙弥尼衆。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた小嶋一郎先生(京都感動案内社代表役員、仏像ソムリエ)のメッセージ

「〈守るは難く、壊すは易し。〉千年の保全を、数十年の開発の犠牲にしてしまうのは、誠にもって忍び難いことです。先人の守り伝えてきた日本の原風景を、開発という名の津波にさらすことは出来ません。」

 

| | コメント (0)

2015年9月27日 (日)

コスモス寺花だより 9・27

〇コスモス:≪三分咲き≫ 般若寺コスモスドラマは第二幕に入りました

今日は晴の予報、秋らしい青空が見えるでしょう。8月の中頃から咲いていた「美色混合」という早咲きの種類は終りに近づきました。次はセンセーションなど秋本番を飾る種類です。いま珍しい品種の花が咲いています。花の中心から複弁を出す「サイケ」、ピンク色の花びらに白や赤で縁取りを付ける「ピコティ」、菊かダリアのような豪華な複弁花である「ダブルクリック ローズボンボン」、そのほか黄色や朱色の花もあります。全体では大輪で存在感のある「センセーション」が主力です。赤白ピンクの三色の中に花芯にぼかしのある変化種も見られます。今年は天候異変(日照不足)のため開花は遅れ気味ですから満開は10月中旬になると思われます。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月中旬から下旬ごろ。(少し遅れています)

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開過ぎ≫

〇彼岸花:≪満開過ぎ≫

〔俳句〕

「とがもない 草つみ切るや 負角力」一茶

・訳:咎められるような罪もない草まですべて摘んでしまうよ。負けた力士は。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈東大寺三月堂〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

        おにのもだえも ちとせへにけむ」

(毘沙門の重き踵にまろび伏す 鬼の悶えも千年経にけむ)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「学問は韻(いん)に入るべき事。

修行(しゅぎょう)せずして学問するをば学匠(がくしょう)という。少しも修行のために学問するを智者(ちしゃ)というなり。」

・修行=仏道修行。菩薩行。

・韻=ひびき。音の調子。

・学匠=学問にすぐれた人。学者。

・智者=智慧のすぐれた人。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》548

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●宝塔年始薫瑜伽 三十九歳延応元 初授印可四十三 後嵯峨院寛元初

〔宝塔(ほうとう①)の年始に瑜伽(ゆが②)を薫ず、三十九歳延応元。初めて印可(いんか③)を授く、四十三。後嵯峨院寛元初。〕

 

 宝塔=西大寺東塔を中心とする宝塔院が叡尊師ら律宗僧団の活動拠点であった。

 瑜伽=瑜伽宗。真言密教のこと。『行実年譜』には「東の壇には金剛界の法を修し、西の壇には胎蔵界の法を修し、中壇には五大虚空蔵の法幷に駄都の秘法を修す。以って国家安全、宝祚長久、令法久住、利益無尽を祈る」とある。

 印可=印信許可(いんじんこか)の略。師僧が弟子の悟りの熟達を証明すること。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた小嶋一郎先生(京都感動案内社代表役員、仏像ソムリエ)のメッセージ

「〈守るは難く、壊すは易し。〉千年の保全を、数十年の開発の犠牲にしてしまうのは、誠にもって忍び難いことです。先人の守り伝えてきた日本の原風景を、開発という名の津波にさらすことは出来ません。」

Img_0238

Img_0236

Img_0237_2

| | コメント (0)

2015年9月26日 (土)

コスモス寺花だより 9・26

〇コスモス:≪三分咲き≫ 般若寺コスモスドラマは第二幕に入りました

9月の初めから咲いていた「美色混合」という種類は終りに近づきました。次はセンセーションなど秋本番を飾る種類です。しかし今年は天候異変(日照不足)が続き開花がおくれています。頂上花は咲いてきましたがまだ見頃にはなっていません。おそらく満開は10月中頃になるでしょう。

昨日は残していた「秋咲大輪美色」の苗を庭に植えつけました。この種類は11月まで咲きつづけます。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月中旬から下旬ごろ。(少し遅れています)

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開過ぎ≫

〇彼岸花:≪満開過ぎ≫

〔俳句〕

「負角力 むりにげたげた 笑けり」一茶

・訳:負けた角力取り、むりやりげたげた笑っていたよ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈東大寺三月堂〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

        おにのもだえも ちとせへにけむ」

(毘沙門の重き踵にまろび伏す 鬼の悶えも千年経にけむ)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》547

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●安自通食三十七 嘉禎三年海龍王 結界布薩三十八 暦仁元年初冬季

〔自ら通食(つうじき①)に安んず、三十七。嘉禎三年、海龍王(かいりゅうおう②)における。結界布薩(けっかいふさつ③)す、三十八。暦仁元年初冬(しょとう④)の季。〕

 

 通食=僧伽(僧団)における食事の仕方。叡尊師が海龍王寺へ入った当時、泉涌寺(俊芿)の方式で個々に食事する別食(べつじき)をしていたのを批判して、一同に会食する通食にすべきだと主張された。

 海龍王=海龍王寺。隅寺(すみでら)とも。現奈良市法華寺町にある真言律宗末寺。

 結界布薩=布薩は戒本(戒の条文)を読み上げ犯ずることが無かったかを反省する会合。西大寺に還住して初めての布薩。『学正記』によれば、「十月二十八日、酉時、結界す。(羯磨覚盛、唱相叡尊、維那厳貞、教玄、信忍、五人の比丘)二十九日、四分布薩(如説の布薩の再興なり)。覚盛律師、説戒す。始めより終りに至るまで落涙す。」この日は「四分布薩」、翌三十日は「梵網布薩」。他に十四、十五日にも行うので月に四回の布薩がある。

 初冬=陰暦十月。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた小嶋一郎先生(京都感動案内社代表役員、仏像ソムリエ)のメッセージ

「〈守るは難く、壊すは易し。〉千年の保全を、数十年の開発の犠牲にしてしまうのは、誠にもって忍び難いことです。先人の守り伝えてきた日本の原風景を、開発という名の津波にさらすことは出来ません。」

 

| | コメント (0)

2015年9月25日 (金)

コスモス寺花だより 9・25

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

台風は沖縄の近くで停滞しています。予報では西へ向かいそうですが、今日は雨模様です。コスモスにとって雨は成長を促してくれます。しかし風は困りものです。昨年は満開の直前に台風二個が上陸し、せっかくの花が傷められました。この台風の影響が出ないことを念願します。秋咲きの花が日に日に丈をのばしています。花は10月が本番です。それに間に合うよう、今日は苗床に残っている「秋咲大輪美色」(10月後半から11月開花予定)の苗を庭に植えつけます。雨が降っていてもやります、さらなるコスモス・ドラマをめざして。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月に入ってから10月中頃まで。

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開過ぎ≫

〇彼岸花:≪満開過ぎ≫

〔俳句〕

「梟(ふくろふ)が 笑ふ目つきや 辻角力(つじずまふ)」一茶

・訳:梟が笑っているような目つきをしているよ。辻角力を見て。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈東大寺三月堂〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

        おにのもだえも ちとせへにけむ」

(毘沙門の重き踵にまろび伏す 鬼の悶えも千年経にけむ)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》546

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●授菩薩戒良範初 同年中冬西大寺 十戒初度授玄忍 具足受戒教玄初

〔菩薩戒(ぼさつかい①)を授くるは良範(りょうはん②)が初、同年中冬西大寺にて。十戒(じっかい③)の初度は玄忍(げんにん④)に授く。具足受戒(ぐそくじゅかい⑤)は教玄(きょうげん⑥)が始めてなり。〕

 

 菩薩戒=三聚浄戒(摂律儀戒、摂善法戒、摂衆生戒)

 良範=禅恩房。『感身学正記』に「千人に満たしめんと欲するの始まりとして、これを記す。」とある。

 十戒=沙弥、沙弥尼になるための戒。

 玄忍=証覚房。証学房とも。海龍王寺住僧。(121247

 具足受戒=菩薩戒の後かさねて四分律の二百五十戒を受ける。

 教玄=願意房。暦仁元年(1238)西大寺結界に際し維那をつとめている。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた小嶋一郎先生(京都感動案内社代表役員、仏像ソムリエ)のメッセージ

「〈守るは難く、壊すは易し。〉千年の保全を、数十年の開発の犠牲にしてしまうのは、誠にもって忍び難いことです。先人の守り伝えてきた日本の原風景を、開発という名の津波にさらすことは出来ません。」

 

 

| | コメント (0)

2015年9月24日 (木)

コスモス寺花だより 9・24

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

南海上に台風21号があり北上して日本列島に近づいています。秋雨前線をともない大雨を降らせそうです。今週末は影響がありそうで心配です。

コスモスの早咲き種は満開に近くなっていますが、遅咲きの花は咲きはじめの状態で、全体としては半分ていどの咲き具合です。大輪のセンセーションは背が高くなり人の背丈を越すほどのもあります。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月に入ってから10月中頃まで。

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開過ぎ≫

〇彼岸花:≪満開過ぎ≫

〔俳句〕

「親ありて 大木戸(おおきど)越(こゆ)る 角力哉」一茶

・訳:親がいるから堂々と相撲取りが大木戸を越えて行くのだなあ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈東大寺三月堂〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

        おにのもだえも ちとせへにけむ」

(毘沙門の重き踵にまろび伏す 鬼の悶えも千年経にけむ)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》545

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●雨華瑞光仏便現 授戒法凾等奇相 円晴有厳覚盛等 正法興行曩願遂

(花)       (遂)

〔花を雨降らし瑞光(ずいこう①)の仏すなわち現る。戒法を授け等しく奇相(きそう②)を遂ぐ。円晴、有厳、覚盛等、正法興行の曩願(のうがん③)を遂ぐ。〕

 

 瑞光=めでたい兆しを表す光。

 奇相=珍しくすぐれた様相。

 曩願=昔からの願い。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

 

| | コメント (0)

2015年9月23日 (水)

コスモス寺花だより 9・23

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

今日は秋分の日、お彼岸の中日です。お日さまが真東から真西へと動き、昼と夜が二等分されます。この日は西方浄土への近道なので「ハラミッタ=彼の岸に到る」の日とされたのです。仏様に御縁を結び、ご先祖様に感謝をしましょう。

コスモスの早咲き種は満開に近くなっていますが、遅咲きの花は咲きはじめの状態で、全体としては半分ていどの咲き具合です。大輪のセンセーションは背が高くなり人の背丈を越すほどのもあります。これまでのところ台風の影響もなく真っすぐに育っています。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月に入ってから10月中頃まで。

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開≫

〇彼岸花:≪満開≫

〔俳句〕

「角力場(すまふば)や けさはいつもの 細念仏(ほそねんぶつ)」一茶

・訳:しらじらと見える角力の土俵よ。今朝はいつも通りの小声の念仏。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈東大寺三月堂〉

「びしやもんの おもきかかとに まろびふす

        おにのもだえも ちとせへにけむ」

(毘沙門の重き踵にまろび伏す 鬼の悶えも千年経にけむ)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》544

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●移住西大三十五 嘉禎元年尊円請 自誓受戒三十六 嘉禎二年九月四

〔西大(寺)へ移住す、三十五。嘉禎元年、尊円(そんえん①)の請うところなり。嘉禎二年九月四。〕

 

 尊円=松春房。興福寺僧、のち東大寺戒禅院(のちの知足院)に住す。『西大寺有恩過去帳』に「当寺僧法興行本願上人尊円」とある。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

 

| | コメント (0)

2015年9月22日 (火)

コスモス寺花だより 9・22

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

この連休はお天気に恵まれ、さわやかな青空の下、秋桜・コスモスの花は順調に咲き出しています。もう一つはヒガンバナが近年になく見事に咲きました。球根を増植した訳ではないのに花数が急に増えて草丈も高いです。コスモスの早咲き種は満開に近くなっていますが、遅咲きの花は咲きはじめの状態で、全体としては半分ていどの咲き具合です。大輪のセンセーションは背が高くなり人の背丈を越すほどのもあります。これまでのところ台風の影響もなく真っすぐに育っています。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月に入ってから10月中頃まで。

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開≫

〇彼岸花:≪満開≫

〔俳句〕

「投られし 土俵の見ゆる ゆふべ哉」一茶

・訳:投げつけられた土俵が見えて来る。さびしい秋の夕暮れ時だなあ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》543

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●入壇同師二十八 安貞二年同処亦 中宗鑚仰三十四 四條皇帝文暦初

   (亦同処)

〔入壇す同じき師。二十八、安貞二年。亦同処にて中宗(ちゅうしゅう①)を鑚仰す。三十四、四條天皇文暦の初め。〕

 

 中宗=中道の宗旨。法相宗を云う。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

Img_0169

Img_0174

Img_0182

| | コメント (0)

2015年9月21日 (月)

コスモス寺花だより 9・21

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

今咲いているコスモスはサルフレアス種と呼ばれる黄花系とビピンナタス種という赤白ピンクに咲く普通のコスモスです。早咲き種は満開に近くなっていますが、遅咲きの花はまだ咲きはじめの状態です。全体としては半分位の咲き具合です。大輪のセンセーションは人の背丈を越すほどになっています。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月に入ってから10月中頃まで。

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開≫

〇彼岸花:≪満開≫

〔俳句〕

「石仏(いしぼとけ) 誰(たれ)が持たせし 艸(くさ)の花 」一茶

・訳:石仏様よ、誰が持たせてくれた草の花ですか。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》542

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●高野修学二十四 後堀河帝元仁初 静師印可二十五 霊山壇場嘉禄元

〔高野(山)に修学す。二十四、後堀河帝元仁の初め。静師(①)印可す、二十五。霊山壇場にて、嘉禄元。〕

 静師=静慶。長岳寺霊山院阿闍梨。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

Img_0142

Img_0152

Img_0167

| | コメント (0)

2015年9月20日 (日)

コスモス寺花だより 9・20

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

今咲いているコスモスはサルフレアス種と呼ばれる黄花系とビピンナタス種という赤白ピンクに咲く普通のコスモスです。早咲き種は満開に近くなっていますが、遅咲きの花はまだ咲きはじめの状態です。全体としては半分位の咲き具合です。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は10月に入ってから10月中頃まで。

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪満開≫

〇彼岸花:≪満開≫

〔俳句〕

「蟷螂や 五分の魄(たましひ) 見よ見よと」一茶

・訳:蟷螂が斧をふりあげているよ。五分の魂を見よ見よと。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》540

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●登壇神夢入密教 皆十七歳建保五 初習密教恵操(けいそう①)師 十八歳時建保六

〔壇に登るに神夢ありて密教に入る。皆十七歳、建保五。初めて密教を恵操師に習う。十八歳の時、建保六。〕

 恵操=上醍醐西谷にあった円明院の僧。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

Img_0164

Img_0150

Img_0158

| | コメント (0)

2015年9月19日 (土)

コスモス寺花だより 9・19

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

今、サルフレアス種コスモスの黄色と朱色の花が咲いています。スカーレット、ドワーフ・イエロー、サンライズ、コスミック・レッドなどの名が付いていますが見分けはむつかしいです。普通のコスモスはビピンナタス種といい、早咲きは満開に近くなり、遅咲きの花はまだ咲きはじめの状態です。全体としては半分の咲き具合です。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪見ごろ≫

〇彼岸花:≪見ごろ≫

〔俳句〕

「歯ぎしみの 拍子とる也 きりきりす」一茶

・訳:歯ぎしりの拍子をとって鳴いているよ。きりぎりす。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》540

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●醍醐登山年十一 順徳天皇建暦初 夢成日月照世間 興正法願並剃髪

〔醍醐登山す、年十一。順徳天皇の建暦の初め。夢みるは、日月と成り世間を照らし、正法を興すの願。並びに剃髪す。〕

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

Img_9987

Img_9983

Img_9985

| | コメント (0)

2015年9月18日 (金)

コスモス寺花だより 9・18

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

今、サルフレアス種コスモスの黄色と朱色の花が咲いています。スカーレット、ドワーフ・イエロー、サンライズ、コスミック・レッドなどの名が付いていますが見分けはむつかしいです。普通のコスモスはビピンナタス種といい、早咲きは満開に近くなり、遅咲きの花はまだ咲きはじめの状態です。全体としては半分の咲き具合です。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪見ごろ≫

〇彼岸花:≪見ごろ≫

*秋の秘仏公開(9/1911/11):白鳳阿弥陀仏(重要文化財)と50年ぶりに還ってこられた薬師如来(重要文化財)さまを拝んでいただけます。どちらも十三重石宝塔の内部に安置されていましたが、上部に納められていた薬師様は、慶長大地震(1605)で上三重が壊れたとき御出現され、以来石塔の外で祀られ、明治になって奈良帝室博物館に寄託されています。顕著な新羅様式を持つ奈良時代の作。お顔は少しふっくらとした天平仏です。

〔俳句〕

「寝返りを するぞそこのけ 蛬(きりぎりす)」一茶

・訳:寝返りをするぞ、そこをどきなよ。きりぎりす。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》539

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

●菩薩誕生正治三 和州箕田源家姓 離本郷里移醍辺 年八歳時承元二

  (誕生土門)                  (将)

〔菩薩の誕生は正治三(誕生は土御門天皇の御宇①)、和州箕田(に誕す②)。源家(げんけ③)を姓とす。本の郷里を離れ醍(醐)辺へ移る。年八歳の時承元二(年)、〕

 

 正治三年=土御門天皇朝の年号。正治三年二月十三日(1201319日)に建仁に改元。

 箕田=みたの郷。現大和郡山市白土町。

 源家=源(木曽)義仲の末裔と伝える。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

 

| | コメント (0)

2015年9月17日 (木)

コスモス寺花だより 9・17

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

今、サルフレアス種コスモスの黄色と朱色の花が咲いています。スカーレット、ドワーフ・イエロー、サンライズ、コスミック・レッドなどの名が付いていますが見分けはむつかしいです。

「透きとほる 日ざしの中の 秋ざくら」木村享史

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇紫苑(しおん):≪見ごろ≫

〇彼岸花:≪見ごろ≫

*秋の秘仏公開(9/1911/11):白鳳阿弥陀仏(重要文化財)と50年ぶりに還ってこられた薬師如来(重要文化財)さまを拝んでいただけます。どちらも十三重石宝塔の内部に安置されていましたが、上部に納められていた薬師様は、慶長大地震(1605)で上三重が壊れたとき御出現され、以来石塔の外で祀られ、明治になって奈良帝室博物館に寄託されています。顕著な新羅様式を持つ奈良時代の作。

〔俳句〕

「苦の娑婆や 虫も鈴ふる はたをおる」一茶

・訳:苦しい世の中だなあ。虫さえも鈴をふり、機をおるのだから。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》538

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

曩謨釈迦素多覧 梅咀曼殊大心者 我師興正菩薩行 今当讃揚令帰依

〔釈迦と素多覧(すたらん①)、梅咀(ばいしょ②)、曼殊(まんじゅ③)に曩謨(のうぼう④)す。我が師興正菩薩の行を、今まさに讃揚してして帰依せしむべし。〕

 

 素多覧=梵・スートラ。経。

 梅咀=梵・マイトレーヤ。弥勒菩薩。

 曼殊=梵・マンジュシュリー。文殊菩薩。

 曩謨=梵・ナマス。ノウマクとも。帰命。心から信じ敬う意。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

Img_0004

Img_9988

Img_9996

| | コメント (0)

2015年9月16日 (水)

コスモス寺花だより 9・16

今日は第二室戸台風が上陸した日。室戸岬で最大瞬間風速84.5mを記録した後、風力計が振りきれ測定不能になったそうです。史上最速の風でした。奈良でも70mで測候所の計器が壊れています。今振り返ってみても恐ろしい台風でした。当寺でも本堂などに大きな被害があり、この3年後に十三重石宝塔の解体修理が行われました。

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

「コスモスの まだ触れ合はぬ 花の数」石田勝彦

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪終り近し≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪見ごろ≫

〇彼岸花:≪咲きはじめ≫白いヒガンバナは見ごろです

*秋の秘仏公開(9/1911/11):白鳳阿弥陀仏(重要文化財)と50年ぶりに還ってこられた薬師如来(重要文化財)さまを拝んでいただけます。どちらも十三重石宝塔の内部に安置されていましたが、上部に納められていた薬師様は、慶長大地震(1605)で上三重が壊れたとき御出現され、以来塔の外で祀られ、明治からは奈良国立博物館に寄託されています。顕著な新羅様式を持つ奈良時代の作。一時返還なので1111日が過ぎればまた博物館へ戻られます。

〔俳句〕

「野ばくちや 銭の中なる きりぎりす」一茶

・訳:野原で博打しているよ。銭が飛び交う中に逃げまわるきりぎりす。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》537

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

今日から興正菩薩の事績を詩文体で編纂された「略頌」を読みます。

『興正菩薩行状畧頌』(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

 頌=ショウとも。文体の一つ。梵・ガーターの音訳。偈。仏徳や教理を賛美する詩。

 影像=御影像。興正菩薩八十歳の寿像のこと。

 瞻礼=仰ぎ見てうやまい礼する。

この行状畧頌は西大寺に所蔵され、原題は「興正菩薩成徳年記略頌」となっている。 

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

Img_9868

Img_9871

Img_9877

| | コメント (0)

2015年9月15日 (火)

コスモス寺花だより 9・15

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

「コスモスの まだ触れ合はぬ 花の数」石田勝彦

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪終り近し≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪見ごろ≫

〇彼岸花:≪咲きはじめ≫白いヒガンバナは見ごろです

*秋の秘仏公開(9/1911/11):白鳳阿弥陀仏(重要文化財)と50年ぶりに還ってこられた薬師如来(重要文化財)さまを拝んでいただけます。どちらも十三重石宝塔の内部に安置されていましたが、上部に納められていた薬師様は、慶長大地震(1605)で上三重が壊れたとき御出現され、以来塔の外で祀られていたものです。新羅様式の奈良時代作。

〔俳句〕

「猫の飯 打ちくらひけり きりぎりす」一茶

・訳:猫の飯をくっているよ。きりぎりすが。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

  時に元亨二年(げんこうにねん①)八月日   教興寺遺弟比丘阿一(あいち②) 謹んで之を草す

 

 斯の式文、星霜歴(ふ)ること久しくして、展転流伝(てんてんるでん③)す。写誤尤も多からん。句読も正しからず。故に今、讎閲(しゅうえつ④)校正し、添削繕写(てんさくぜんしゃ⑤)す。以って茲を録す。後の覧者、疑議すること莫れ。

 

 遠孫(えんそん⑥)頭陀(ずだ⑦)慈光日(じこうじつ⑧)謹誌

 

 元亨二年=後醍醐天皇朝の年号。西暦一三二二年。興正菩薩の滅後三十三回忌に当たる。

 阿一=如縁房。叡尊興正菩薩の弟子。

 展転流伝=ころがるように広がり伝わること。

 讎閲=比べよく調べる。

 添削繕写=書き加えたり削ったりして改め、写し直すこと。

 遠孫=遠く間をおいた子孫。興正菩薩の法孫であることを言う。

 頭陀=梵・ドゥータ。訳は斗藪(とそう)、修治、棄除。衣食住に対する貪着を棄てて身心を修練すること。生活規律に十二の頭陀行がある。

 慈光日=慧日房慈光。

(興正菩薩講式終わり)

 

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

| | コメント (0)

2015年9月14日 (月)

コスモス寺花だより 9・14

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

「コスモスの まだ触れ合はぬ 花の数」石田勝彦

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪終り近し≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪見ごろ≫

〇彼岸花:≪咲きはじめ≫白いヒガンバナは見ごろです

*秋の秘仏公開(9/19~11/11):白鳳阿弥陀仏(重要文化財)と50年ぶりに還ってこられた薬師如来(重要文化財)さまを拝んでいただけます。どちらも十三重石宝塔の内部に安置されていましたが、上部に納められていた薬師様は、慶長大地震(1605)で上三重が壊れたとき御出現され、以来塔の外で祀られていたものです。新羅様式の奈良時代作。

《俳句》

「蛬(きりぎりす) せんきの虫も 鳴にけり」一茶

・訳:きりぎりすが鳴くと疝気の虫も一緒に鳴いているよ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》535

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆興正菩薩の因円果満(いんねんかまん①)、遺法の苾蒭は令法久住して、三千大千の戒光を耀かす。天上天下に法雨を潤す。乃至法界平等利益。

 

先ず尸羅(しら②)大梵(だいぼん③)の願文を頌し、発願の伽陀を廻向すべし。次に礼拝を行ずべし。

願以此功徳 普及於一切 我等與衆生 皆共成仏道(がんにしくどく、ふぎゅうをいっさい、がとうよしゅじょう、かいぐじょうぶつどう)

 

 因円果満=因果円満。因円かにして果満ず。

 尸羅=梵・シーラ。正訳、清涼。傍訳、戒。身口意三業の罪悪能く行人を梵焼し、熱悩せしむ。戒は能く其の熱悩を消息すれば清涼と名く。旧訳、性善。

 大梵=天神の名。また観音の名。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

| | コメント (0)

2015年9月13日 (日)

コスモス寺花だより 9・13

〇来る919日(土)からの「秘仏公開」ご案内

奈良国立博物館の「白鳳」展に御出座されている重要文化財・白鳳阿弥陀仏像が帰ってこられます。それと、明治以来博物館に寄託中の重要文化財・金銅製薬師如来像もご一緒に帰座されます。この薬師如来は慶長大地震の際、十三重石塔の上層部に納入されていたため、笠石の墜落で地上に落下されました。台座と光背は傷んだようで木造で補修されています。しかし幸いなことに御尊像はまったく無傷で完形を保っています。奈良時代作と推定され、朝鮮の新羅様式が顕著であり、数年前にはソウルとニューヨークの美術館の特別展へ出張されました。世界でも定評のある新羅仏です。ただ白鳳阿弥陀仏が聖武天皇奉納とされるのに対し、誰が奉納したかは分っていません。二体はまったく作風も違うのでその対比をご覧いただくことができるのではないでしょうか。お楽しみに。

〇コスモス:≪見ごろ・五分咲き≫

「コスモスの まだ触れ合はぬ 花の数」石田勝彦

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪終り近し≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪見ごろ≫

〇彼岸花:≪咲きはじめ≫白いヒガンバナは見ごろです

〔俳句〕

「蛬(きりぎりす) さがし歩くや 庵の棚」一茶

・訳:きりぎりすが探しまわるよ。庵の棚の間を。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》534

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆願わくは先師恋慕の詞を廻らし、当時興法の運びを全うす。三聚戒場(さんじゅうかいじょう①)は三災(さんさい②)を経ても動(みだれ)ること無し。両部(りょうぶ③)の密壇は四劫(しごう④)を送りても壊れること無し。中宗(ちゅうしゅう⑤)の戒儀、羅漢(らかん⑥)を超え神通を摂するの時。南天(なんてん⑦)の法流、慈氏(じし⑧)に至り仏化(ぶっけ⑨)の暁を施す。

 

 三聚戒場=菩薩戒である三聚浄戒を授ける戒壇。

 三災=三つのわざわい。水災、火災、兵災。

 両部=金剛界と胎蔵界。

 四劫=一つの世界が成立し、継続し、破壊し、次の世界が成立するまでの経過を4期に分類したもの。成劫(じょうごう)、住劫、壊劫(えごう)、空劫。

 中宗=中道の宗、法相宗のこと。

 羅漢=阿羅漢。声聞乗で

 南天=南天竺。龍樹のこと。南天の鉄塔

 慈氏=弥勒菩薩。

 仏化=仏の教化。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

Img_9853

Img_9852

 

 

| | コメント (0)

2015年9月12日 (土)

コスモス寺花だより 9・12

≪見ごろ・五分咲き≫

「コスモスの まだ触れ合はぬ 花の数」石田勝彦

・花の時期:9月~11月上旬 

・花数:15万本

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪終り近し≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪見ごろ≫

〇彼岸花:≪咲きはじめ≫白いヒガンバナは見ごろです

〔俳句〕

「涼風や 力一ぱい きりきりす」一茶

・訳:涼しい風が吹いているよ。力いっぱい鳴くきりぎりす。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》533

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

 

◆先ず能所不二(のうしょふに)の経文(①)を頌し、諸衆一同の伽陀に当たる。次に礼拝を行ずべし。

 

能礼所礼性空寂(のうらいしょらいしょうくうじゃく) 

感応道交難思儀(かんのうどうこうなんしいぎ) 

我此道場如帝珠(がしどうじょうにょたいしゅ)

十方三宝影現中(じっぽうさんぼうようげんちゅう)

  我身影現三宝前(がしんようげんさんぼうぜん)

  頭面摂足帰命礼(ずめんせっそくきみょうらい)

 

 南無戒法弘通興正菩薩(なむかいほうぐつうこうしょうぼさつ)

 

 能礼所礼・・・=この「礼拝偈」は天台の荊溪湛然の『法華三昧行事運想補助儀』に出る偈文。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた臨済宗僧侶・薩摩琵琶奏者の関川鶴祐師のメッセージ。

20世紀を通じて、人間中心の開発、町づくりが行なわれ、貴重な自然や文化が失われて参りました。自然-里山-都市空間が一体となった社会の構築が求められ、かつ人類が誇る精神文化を正しく伝えてゆくことは、今日に生きる私たちの仕事です。」

Img_9827

Img_9830

Img_9836

| | コメント (0)

2015年9月11日 (金)

コスモス寺花だより 9・11

≪見ごろ・五分咲き≫

今日は秋晴れが期待できそうです。関東東北では思わぬ大雨で被害が広がっています。早く天気の回復を念じて已みません。それにしても異常気象はどこまで続くのでしょうか。

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

〇紫苑(しおん):≪咲きはじめ≫

〇彼岸花:≪咲きはじめ≫白いヒガンバナは見ごろです。

〔俳句〕

「蛬(きりぎりす) きりきり死も せざりけり」一茶

・訳:きりぎりすよ。きりきりまいして死ぬこともなかったなあ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》532

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆天平年中、行基菩薩の亀鏡(きけい①)に任せ、降って正安二年、興正菩薩の鳳詔(ほうしょう②)。蓋し此れ等の謂、而已(のみ)。外に護るは木叉尸羅(ぼくしゃしら③)。持するは通受別受の戒。内に水月の禅那(ぜんな④)を凝らし、瑜伽瑜祇(ゆがゆぎ⑤)の観を証す。是れ乃ち感応道交(かんのうどうこう⑥)の妙徳、入我我入(にゅうががにゅう⑦)の作用也。

 

 亀鏡=キキョウとも。よりどころとなる模範。証拠、亀鑑。

 鳳詔=天皇の詔。

 木叉尸羅=波羅提木叉(戒本)と戒。

 禅那=梵・ダーナ。禅定。

 瑜伽瑜祇=梵・ヨーガ。男声が瑜伽、女声が瑜祇。相応の意。相応に五義あり、境・行・理・果・機と相応。相応渉入。

 感応道交=仏と衆生の心が通じ合うこと。衆生の機感と仏の応化とが相通じて融合すること。

 入我我入=真言密教の観法で、如来の三密(身口意の三密)が我に入り、我の三業(身口意の三業)が如来に入って、如来の三密と衆生の三業とが互いに観応し、摂入して、無二平等(衆生即仏)であると観ずる。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

 

Img_9821


Img_9835


Img_9824

 

| | コメント (0)

2015年9月10日 (木)

コスモス寺花だより 9・10

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

昨日は台風が通り過ぎてやっと晴れ間が見えました。長い秋雨も一休みです。今日も曇りがちではありますがさわやかな秋空となりそうです。

コスモスの花は雨の中でも咲き続け、透き通るような青空の下での満開を待っています。

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〇彼岸花:≪咲きはじめ≫白いヒガンバナは見ごろです。

〔俳句〕

「小便の 身ぶるいを笑え、きりきりす」一茶

・訳:小便したあとの身ぶるいを笑え、きりぎりすよ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》531

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆弘安四年後七月一日、異国の億兆(おくちょう①)九州に襲来の時、同法(どうほう②)〔諸衆〕八百群衆、八幡(やはた③)に群集の剋(こく④)、軍衆数万西方を指して発向す。神火、百千、子の時(ねのとき⑤)を以って飛び去る。境内の神官、未曽有を歎く。山上の社司、不思議と称す。即ち其の夜に於いて、速やかに彼の船を壊す。

 

 億兆=限りなく大きな数。人民、万民。

 同法=行法を同じくするもの。

 八幡=石清水八幡宮。

 剋=刻と通用。時刻。

 子の時=午後十二時。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

*本日910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です(西暦1144示寂)。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも午前中に墓参があります。奈良仏教史上の碩徳であり、戒律復興の魁であった実範師の遺徳を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。仏敵退散の祈念を籠めて。

 

| | コメント (0)

2015年9月 9日 (水)

コスモス寺花だより 9・9

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

台風18号は紀伊半島に近づき、東海地方に上陸するようです。勢力は大きくはありませんが、秋雨前線を刺激して大雨を降らせるそうです。「救急の日」要注意です。

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪終り近し≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〔俳句〕

「蛼(こほろぎ)の ふいと乗(のり)けり 茄子(なすび)馬」一茶

・訳:こおろぎがふっと飛び乗ったよ、茄子馬に。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》530

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆弘安六年八十五歳。仏舎利、天王寺に神変し、貫首(かんじゅ①)の勅を承り戒律儀を行ず。太神宮に詣し三たび法味を捧ぐ。毎度(まいたび)神威を神路山(かみちやま②)の梢に顕わし、毎席(まいせき)冥感を御裳河(みもすそがわ③)の水に浮かべる。

 

 貫首=大寺の管主。四天王寺の別当職。

 神路山=伊勢内宮の南方の山、天照山(あまてるやま)とも言う。

 御裳河=御裳濯川。内宮神域内を流れる五十鈴川(いすずがわ)のこと。皇統をさすことも。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも墓参があります。奈良仏教史上の碩徳である実範師の業績を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。

 

| | コメント (0)

2015年9月 8日 (火)

コスモス寺花だより 9・8

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

今朝がたは少し寒さを覚えるほどでした。これは10月の気候と間違うような早い秋冷ですね。南海上には台風が来ています。大きな影響がなければいいんですが。雨でもコスモスはきれいに咲いています。

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〔俳句〕

「遠山が 目玉にうつる とんぼ哉」一茶

・訳:遠くの山が目玉に映っている、とんぼの姿よ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》529

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆第四.仏神感応(ぶっしんかんのう①)の徳とは。一の月高く晴れ、万水影を宿す。爰に先師興正菩薩、名利の心を捨て、興法(こうぼう②)の思に住す。憍嫉(きょうしつ③)の失を離れ、利生の徳を専らとす。是の故に神明(しんめい④)は一陰一陽の応(おう⑤)を垂れる。仏陀は大慈大悲の瑞(ずい⑥)を顕わす。所謂、建長元年四十九歳、仏舎利、西大寺に顕現す。

 

 仏神感応=仏の応化と神祇の霊威が相通じて融合すること。

 興法=釈尊の正法(戒定慧の三学)を興隆すること。

 憍嫉=おごりとねたみ。

 神明=神、神祇。天照大神の特称。

 応=応現、応化、応護。

 瑞=めでたいしるし。瑞兆。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも墓参があります。奈良仏教史上の碩徳である実範師の業績を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。

 

| | コメント (0)

2015年9月 7日 (月)

コスモス寺花だより 9・7

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〔俳句〕

「蜻蛉(かげろふ)も 起てはたらく 夜川哉」一茶

・訳:蜻蛉さえも起きていて働いているよ夜中の川だよ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》528

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆二十七日、寺の西に葬す。徒衆号慟(こうとう①)すること考妣(こうひ②)を喪えるが若し。異香(いこう③)風に薫り、妙音天に満つ。奇花忽ち零(お)ち、在火萎えず。翌日遺骨を拾うに、香気猶芬馥(ふんふく④)たり。一朝の勅使、最後の戒を撿挍(けんこう⑤)す。七寺の高僧、臨終の体を随喜す。本より生死無く、妙徳忽ちに顕わる。元は是れ、菩提大用速現者か。先ず万行不二の経文を頌し、一会称揚の伽陀に当たり、次に礼拝を行ず可し。

 

仏は一音演説法を以って、衆生隨類は各(おのおの)解を得。皆、世尊と其語を同じくすと謂う。斯れ則ち神力不共の位。

 

南無戒法弘通興正菩薩

 

 号慟=歎き泣き叫ぶ。

 考妣=父と母。

 異香=よいかおり。

 芬馥=かんばしい良い香り。

 撿挍=ひきしめて報いる。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも墓参があります。奈良仏教史上の碩徳である実範師の業績を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。

Img_9573


Img_9566


Img_9567

| | コメント (0)

2015年9月 6日 (日)

コスモス寺花だより 9・6

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

花が見ごろになって参詣の方も徐々に増えてきました。今日はお天気が下り坂、残念ですね。今月から始まった真言律宗4か寺巡りの御朱印も順調な滑り出し、各寺院の御朱印紙が人気を呼んでいます。朱印紙の片側に、奈良では珍しい仏様にちなんだ特徴ある絵が描かれています。約五キロの巡拝コースは古都奈良の真ん中を歩く道です。歩くと車中からでは見られない風景に出会えます。

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〔俳句〕

「蜻蛉(とんぼう)の 尻でなぶるや 角田川」一茶

・訳:トンボの尻でからかっているのだろうか。角田川。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》527

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆即ち和上の已証也。之に依りて正応第三天八月二十五、俗年満九十、僧﨟(そうろう①)五十四。心は無所不住に住し、口に秘明(ひみょう)を誦す。身に僧伽梨衣(そうぎゃりえ②)を着し、手には秘印を結ぶ。身心不動、禅定に入るが如し。奄然(えんぜん③)として遷化す。忽爾(こつじ)として円寂。時に彩雲垂覆し、夜に及んでも移らず。三日床に安んずれども五体色鮮(あざ)やかなり。

 

 僧﨟=法﨟、夏﨟ともいう。具足戒を受戒してから参加した夏安居の回数を夏数と数え僧としての年齢とする。

 僧伽梨衣=三衣の一つ。説法や托鉢のために、王宮や集落に入る時には、必ずこれを付ける。重衣、大衣、雑砕衣ともいう。

 奄然=にわかに。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも墓参があります。奈良仏教史上の碩徳である実範師の業績を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。

| | コメント (0)

2015年9月 5日 (土)

コスモス寺花だより 9・5

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

昨日に続いて今日も晴れています。秋晴れのもと秋桜をお楽しみください。今年はもう見ごろです。今の花は小ぶりで花数が多い、昔からおなじみのコスモスです。

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〔俳句〕

「そば所と 人はいふ也 赤蜻蛉」一茶

・訳:信濃は蕎麦の名産地ですねと人は言うのだなあ。赤蜻蛉よ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》526

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆将又(はたまた)心源を覚了(かくりょう①)するが故に、因果隔歴を為さず。終南山の高祖釈道行の云う。一切無染着は是也。雲雲万行は皆な五篇七聚(ごひんしちじゅ②)の大海に入る。万善は悉く二転四徳の高嶽と成る。不動心際、諸法を建立す。是れ菩薩の用心也。応に所住無くして其の心を生ずべし。

 

 覚了=事理を覚悟了知すること。

 五篇七聚=比丘比丘尼が受持すべき具足戒を罪の軽重により分類。篇門(ひんもん)と聚門(じゅもん)に分ける。細かな戒条を波羅夷(はらい)、僧残(そうざん)、波逸提(はいつだい)、波羅提提舎尼(はらだいだいしゃに)、突吉羅(ときら)の五つに分けたのが五篇、その五篇に偸蘭遮(ちゅうらんじゃ)と悪説(あくせつ)を加えて七聚となる。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも墓参があります。奈良仏教史上の碩徳である実範師の業績を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。

Dsc04152

Dsc04145

Dsc04139

| | コメント (0)

2015年9月 4日 (金)

コスモス寺花だより 9・4

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

今日は久しぶりに晴れ間が見えそうです。秋雨のおかげで一気に秋になったようです。花は満開状態のところもあります。花が終わったところは新苗に植え替えて、本番を9月下旬から10月中旬に持って行くための作業を行っていますので今は未完成のコスモス寺です。

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〔俳句〕

「日短かは 蜻蛉(とんぼ)の身にも 有にけり」一茶

・訳:日が短いのは、蜻蛉のようにすぐ帰る身にも同じようにあるものだなあ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》525

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆或る時、道照(どうしょう)道賀(どうが)の轍を踏み、宇治橋を造立す。或る時は、聖武聖后(しょうむせいこう)の昔を追い、法華寺を再興す。東大興福の造営には門弟を遣り之を佐助(さじょ)す。西海の宇佐(うさ)の破壊には宿老に語りて之を修理す。闘諍軍陳(とうじょうぐんちん)の庭には、衆僧を率いて之を誘う。酒肉濫吹(らんすい)の処、諸経を引いて之を誡める。図知朗然(ずちろうぜん)大悟の故、事理差別を分かたず。

 

 道照=道昭とも。法相宗の僧で元興寺(飛鳥寺)に住した。『続日本紀』には宇治橋を造営したとする。しかし橋寺放生院の現存の「宇治橋断碑」には道登の名を記す。そして興正菩薩建立の石塔基台の銘文には「最初元興寺僧侶道登、道昭建立」と刻されるという。

 道賀=不詳。

 聖武聖后=光明皇后。

 佐助=たすける。補佐する。

 闘諍軍陳=闘諍はあらそい。軍陳は軍勢の陣立て。ここでは蒙古襲来のこと。

 濫吹=乱暴。

 図知朗然=はかり知ることがあきらかである。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも墓参があります。奈良仏教史上の碩徳である実範師の業績を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。

| | コメント (0)

2015年9月 3日 (木)

コスモス寺花だより 9・3

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

秋の長雨とはいえよく降ります。大雨ではありませんが梅雨のようです。この調子では背丈が伸びすぎて困ります。止まない雨はありませんけども。

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〔俳句〕

「うろたへな 寒くなる迚(とて) 赤蜻蛉」一茶

・訳:うろたえるなよ寒くなっても燃えるような赤い衣の赤蜻蛉。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》524

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆寺を造り塔を起てることは、自ら作ると他に教えると、之を数うべからず。経を書し仏を図して隨喜讃歎すること、之を量るべからず。寛元三年、毎年三十日の最勝講(さいしょうこう①)を始むるは、以って四海泰平国土安穏を祈る。文永元年、毎歳七箇日光明会(こうみょうえ②)を創(つく)るは、以って一切衆生法界群類を訪(とぶら)う。建治三年、仁王会(にんのうえ③)を啓く。毎歳正五九月(しょうごくがつ)に百僧の群を成ず。

 

 最勝講=護国経典とされる金光明最勝王経を講説する法会。菩薩は西大寺の正式名称「金光明最勝王護国之寺」にちなみ最勝講を復興された。

 光明会=西大寺で現在も続けられている「光明真言土砂加持法会」。

 仁王会=天下泰平鎮護国家を祈願するため仁王般若経を講讃する法会。国土が乱れたり災害や賊の難があったとき、この経を受持読誦すると五穀が豊かにみのり、人民が栄えると説かれる。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも墓参があります。奈良仏教史上の碩徳である実範師の業績を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。

| | コメント (0)

2015年9月 2日 (水)

コスモス寺花だより 9・2

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫

・花の時期:9月~11月上旬 

・種類:センセーション、シーシェル、サイケ、ベルサイユなど30品種。秋咲き種と四季咲き種があります。

・花数:15万~20万本(今年は例年に比べ多く植えました)

・花のピーク、満開は9月下旬から10月中旬ごろ

・花と灯りと音の祭典「コスモス花あかり」は1017日(土)と18日(日)午後5時から7時まで。

〇ヒツジ草:≪見ごろ≫

〇秋海棠(しゅうかいどう):≪満開≫

〇百日紅(さるすべり):≪満開≫

〇紫苑(しおん):≪つぼみ≫

〔俳句〕

「夕日影 町一ぱいの とんぼ哉」一茶

・訳:夕日が赤々と町を照らし、町中いっぱいに飛んでいる赤とんぼたちよ。

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂から浄瑠璃寺へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えん日は 道の真埴に足過ちそ)

・まはに=真埴。赤土。

〈夢殿の救世観音〉

「あめつちに われひとりゐて たつごとき

       このさびしさを きみはほほゑむ」

(天地に吾一人居て立つ如き この寂しさを君は微笑む)

*来年(西暦2016年平成28年)は真言律宗の祖師、忍性菩薩(にんしょうぼさつ)の生誕800年、信空慈眞和尚(しんくうじしんわじょう)の没後700年に当たります。お二人は叡尊師の高弟。忍性さんは鎌倉極楽寺に、慈真信空さんは西大寺奥ノ院に御廟塔があります。どちらも菩薩行に生涯をささげられた高僧です。

*興正菩薩の御教誡

「たとい我をころし打つものありとも、痛きばかりを忍んでにくむ心あるべからず。たとえば幼き子の手をのべて、母を打つにこれを喜ぶがごとし。菩提心もまたしかるべし。愚癡無慙のものありて打ち罵るとも、かえりてこれをいとおしくすべし。」

・菩提心=悟りを求めて修行し、自己を高めようとする心。無上道心。発菩提心。

・愚癡=愚かで道理が判らないこと。

・無慙=残酷なこと。

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》523

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『興正菩薩講式』(こうしょうぼさつこうしき)

教興寺比丘阿一 謹んで之を草す

◆一千三百七箇所に放生の白業(はくぎょう①)を成ず。密行の薫修、四万一千三百八座。顕教の開講、一万七百二十一座。南都般若寺に於いて、際(かぎり)を盡(つく)し無遮会(むしゃえ②)を始む。山城宇治河に於いて永代に有命の鱗(りん③)を救い、五(吾ヵ)朝第一石塔台(せきとうだい④)を河上に構え、四身無三(ししんむさん⑤)の金剛益(こんごうえき⑥)を水中に施す。

 

 白業=きよらかな行い。浄業。

 無遮会=さえぎりなく大勢の人々に布施をする法会。印度以来、国王の所業とされてきた。西大寺一門による文永四年の無遮大会。

 鱗=うろこ。魚のこと。

 石塔台=十三重石塔のこと。

 四身無三=四身は法身、報身、応身、化身。または自性身、他受用身、自受用身。無三は不詳。

 金剛益=十三重塔は金剛界十三大院を顕わすとされ、五智如来をはじめとする金剛界曼荼羅の諸尊がもたらす御利益。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

日本全国の古都奈良を愛する人たちは、奈良市クリーンセンター(ごみ焼却場)を「中ノ川・東鳴川」地区に建設することに反対しています。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので、毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員の先生方の見識が疑われますね。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

*〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉へ賛同を寄せられた京都大学名誉教授加藤尚武先生(哲学・応用倫理学)のメッセージ。

「毎日歩きつづけているだけで美しい想い出となるような里を残して下さい。」

910日は中川寺成身院を開基した実範上人の御命日です。般若寺からは午前11時に中ノ川の御廟塔へお参りします。興福寺からも墓参があります。奈良仏教史上の碩徳である実範師の業績を偲び「南山進流」の声明をお唱えしたいと思います。

Img_9563

Img_9560

Img_9558

| | コメント (0)

2015年9月 1日 (火)

コスモス寺花だより 9・1

秋のコスモス:

≪見ごろ・五分咲き≫