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2017年2月 6日 (月)

コスモス寺花だより   2・6

 

〔花ごよみ〕

○ロウバイ:≪見ごろ≫

○わびすけ:≪見ごろ≫

水仙:≪名残りの花≫

    満開は過ぎましたが花はまだ十分に咲いています。

種類:一重咲「日本水仙」、「寒水仙」とも言います。

        八重咲「チヤフルネス」

    株数:2万本

 

「風を聞きをり 水仙の香ほのかなる」山頭火

 

○今年のコスモスは初夏(6~7月)と秋(9~11月)に咲きます。

栽培計画:12月 土づくり  3月 種まき  

45月 苗植え付け  67月 開花 

 

〔俳句〕

「明ぼのの 春早々に 借着(かりぎ)哉」一茶

訳: 明るい春早々に借り着をしているよ。

 

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂にて〉

「ならさかの いしのほとけの おとがひに

       こさめながるる はるはきにけり」

(奈良坂の石の仏の頤に 小雨流るる春は来にけり)

*おとがい=下あご。

 

〈奈良を去る時大泉生へ〉

「ならさかを じやうるりでらに こえむひは

       みちのまはにに あしあやまちそ」

(奈良坂を浄瑠璃寺に越えむ日は 道の真埴に足過ちそ)

*まはに=埴の美称。粘土質の黄赤色の土。奈良山一帯に多い。

 

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》848  

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』巻の上

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

如意輪精舎後裔苾芻慈光 編録

 

『興正菩薩行状畧頌』

(こうしょうぼさつぎょうじょうりゃくじゅ)

附 影像瞻礼頌文

(ふ えいぞうせんれいじゅぶん)

 

〔興正菩薩行状の略頌(①)

附 影像(えいぞう②)瞻礼(せんれい③)頌文〕

 

 頌=ショウとも。梵・ガーターの意訳、音訳は偈。仏徳や教理を賛嘆する文体の一つ。詩。

 影像=御影像。興正菩薩八十歳の寿像。

 瞻礼=仰ぎ見てうやまい礼する。

*この行状畧頌は西大寺に所蔵され、原題は「興正菩薩成徳年記(せいとくねんき)略頌」となっている。建武四年(一三三七)七月、菩薩の法孫信尊(西大寺第十三代長老)の作。西大寺に現存の国宝・興正菩薩御影像の御前法要にて読頌されたものであろう。なお、西大寺刊行(平成二十七年)の『祖師のおすがた』(佐伯俊源編)に掛軸装の『興正菩薩成徳年記略頌』現物の写真と解説、活字化された本文が紹介されている。 

 

●【雲外天楽降化(花)等 奇瑞叵言誰可量 道俗號慟亡慈父 哀哉迷倫其奈何】

 

〔雲外(うんがい①)より天の楽あり花を降す等。奇瑞(きずい②)は言うこと叵(は③)にして、誰か量(はか)る可し。道俗、慈父を亡くすがごとく号慟(こうどう④)す。哀れなるかな、倫(りん④)に迷えること、其れ奈何(いかん)せん。〕

 

 雲外=雲の上。はるかかなたの空。

 奇瑞=めでたいことの予兆に現れる不思議な現象。

 叵=可の字を反対にしてできた字。不可、できない。

 號慟=悲しくて泣き叫ぶ。

 倫=人のふみ守るべき道。人倫。

(つづく)

 

《古都奈良と浄瑠璃寺・岩船寺の文化財、歴史的自然環境を守るために》

 

瀬戸内寂聴さんは〈浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会〉に次のような賛同のことばを寄せられました。

「はじめて、歩いて浄瑠璃寺を訪れた時の感激を忘れません。寺を包みこむように静かに息づいていた美しい環境にも感動したものです。それらを守り続けるのは日本人としてのつとめです。」

 

日本中の、世界中の古都奈良を愛する人たちは、奈良市ごみ焼却場(クリーンセンター)を浄瑠璃寺南隣の「中ノ川・東鳴川」地区に移設することに怒りをもって反対しています。奈良市は非常識だと。

*奈良市クリーンセンター建設計画の問題点

1.奈良市クリーンセンター建設計画について、現環境清美工場からの排ガス等による科学的に立証される健康影響がなかったこと、公害調停に至る経過と公害調停自体に問題があること、候補地選定過程において歴史的・文化的遺産の保全等についての重要な議論がいっさいなされていないこと。

2.平安期の高僧、中ノ川実範(じつはん)上人開基の中川寺成身院跡など中ノ川地域の歴史的文化的、及び宗教的観点からの重要性を認識せず、その保全を全く考慮していないこと。

3.石仏の里として有名な当尾、平安時代の浄土式庭園(特別名勝及び史跡)、九体阿弥陀仏堂(本尊九体仏と本堂ともに国宝)、三重塔(国宝)など多数の国宝重要文化財を有する浄瑠璃寺、平安時代の丈六阿弥陀仏(重文)、木造三重塔(重文)、石造十三重塔(重文)、石龕不動明王(重文)など豊富な文化財を残す岩船寺を保存し後世に伝えるためには、周辺の自然生態系を含め、焼却施設からの有害ガス等による影響からこれらを保全する必要があること。

❍奈良市クリーンセンター建設予定地に隣接する当尾地区、数百メートルの距離にある浄瑠璃寺・岩船寺は、京都府の条例で「歴史的自然環境保全地域」に指定され、大切に保護されています。かつてこの地は南都仏教の奥ノ院的な聖地で山間修行の場でした。今も自然豊かな野山に巡礼者が歩いた石仏の道が残っています。

〇中ノ川町の山林には、平安時代の高僧実範(じっぱん)上人開基の「中川寺成身院」(なかがわじじょうしんいん)址があります。この寺は奈良における最古の本格的な密教寺院でありました。最近の研究では「灌頂堂」の指図(図面)が発見され高野山に匹敵するものであったことが判明。

またここは仏教音楽、声明(しょうみょう)の発祥の寺です。現在、高野山をはじめとする全国の真言寺院で唱えられる「南山進流」(なんざんしんりゅう)声明の流祖、大進(だいしん、宗観)上人は実範の弟子でした。さらに中世を通じて宗派を超えた総合的な仏教研究機関の役割を担っていました。浄土真宗の学僧、存覚上人(親鸞聖人のひ孫、覚如の長男)もここで修学されています。日本文化史上有数の、重要なお寺があったのです。

このような貴重な日本の歴史遺産を消滅させる権利が奈良市民(一部の)に許されているのでしょうか。

〇予定候補地の地元、東鳴川町には浄土真宗大谷派の「応現寺」があり、平安時代の重要文化財・木造不空羂索観音菩薩座像が安置されています。奈良県企画「巡る奈良 祈りの回廊」によると、興福寺南円堂御本尊の摸刻といわれ、地元観音講の方々により大切に守られてきたもので日本最古の尊像です。毎月第1日曜日(9時~16時)に特別公開されています。奈良はどんな山の中にも宝物が残されています。

中ノ川寺址、応現寺、浄瑠璃寺、岩船寺。ごみ焼却施設の移転推進者たちはこれだけの歴史文化遺産があっても「なにもないところ」と言い張るのでしょうか。策定委員会の先生方の見識が疑われます。応現寺は奈良市のHPでも、奈良市トップページ>観光>文化財>お知らせ>東鳴川町「木造不空羂索観音坐像」の公開、として出ています。

○膠着状態にある奈良市のゴミ焼却工場建て替えについて、最近よく聞く市民の声は、「今あるゴミ工場で建て替えるのがベストです。便利のいい場所だし、安上がりですよ、全市民の利益になるのでは。」という意見です。

もともと現工場には建て替え用地(4.5ha.)も確保されているそうです。

またこんな声も聞こえてきます。「工場周辺の土地はたいへん安く売りだされていたんですよ。工場があることを承知で後から来た人が立ち退きを求めるのは住民エゴではないのか、公害もないのに。」という、辛辣な意見を述べる人も多

数あります。

いずれにしても浄瑠璃寺の文化財と歴史的自然環境、中川寺跡の遺構を破壊するような開発行為を公共の名においてすることは許されないことです。

中川市長さん、移転を求める一部住民の皆さん、奈良市は歴史観光都市、古都奈良であることを忘れておられませんか。

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