コスモス寺花だより 10・31
〔コスモス開花情報〕
≪満開≫:
今日は無風快晴の朝を迎えました。この秋では初めての秋らしい青空が見られます。雨にも風にも耐えてきたコスモスの花は空に向かって大きな花を咲かせています。
20種類、15万本
・花期:9月下旬~11月上旬。
(水仙:12月~2月)
(初夏咲コスモス:6月~7月)
≪ニュース≫
◇般若寺は「石の寺」でもあります。十三重石宝塔(重文)、笠卒塔婆(重文)、般若寺型石燈籠、三十三カ所観音石像、文殊の蓮華石などの日本を代表する石造文化財がある一方で、「おもしろいし(石)」と言ってもよいのが、お腹や背中を押しあてて健康を願う「カンマン石」、手でなでて運気上昇をかなえてもらう「マカバラ石」、もてる女石・もてる男石・もてない男石の「ちから石」です。自然界にある生命力を象徴するのが石です。石にはこの星の霊力、パワーが宿っています。どうぞご利益をお受けください。
◇当寺の入口は「東口」だけになりました。旧道の西口は閉じられています。新駐車場が完成してから通り抜けの暴走車があったり、寺に御用なき車の無断駐車があるため閉じざるを得なくなりました。参詣の皆さまにはご不便をおかけしますが、東口からのご参詣をお願いします。東口は幹線道路の県道754号線に面しており、またバス停「般若寺」からも近いです(50mほど)。
旧京街道から来られる方は100メートル東の「東口」までお越しください。
◇参詣駐車場ご利用について。
*駐車は一時間までは無料。
時間をこえる場合は維持協力金500円を申し受けます。
*駐車場はあくまで参詣者専用です。無断駐車はご遠慮願います。
◇【秘仏公開】 9月20日~11月11日 白鳳秘仏の金銅製阿弥陀如来立像、その体内仏三尊などの宝物の特別公開が始まりました。場所は本堂うしろの宝蔵堂です。9:00~16:00、拝観料は別途200円申受けます。
〔俳句〕
「里犬の 尿(ばり)をかけけり 菊の花」一茶
訳:里の犬が小便をかけたぞ。菊の花に。
〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕
〈東大寺〉
「おほてらの ひるのおまへに あぶらつきて
ひかりかそけき ともしびのかず」
(大寺の昼の御前に油尽きて 光幽けき灯火の数)
・かそけき=幽けき。かすか、ほのかなさま。
《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》945
『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』巻の上
(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)
如意輪精舎後裔苾芻慈光 編録
『宇治孤嶋石塔供養式』
(うじことうせきとうくようしき)
*康応元年(一三八九)三月廿五日に、宇治橋寺放生院住持の深泉大徳が勧化して行った、興正菩薩一百年忌追賁(追善供養)と十三重石塔修復落慶を兼ねた石塔供養式の式次第と法会記録。衆僧六百人の舞楽大法会である。
◆【次堂逹返取諷誦文。到呪願師高座前。乞呪願。
次呪願師取香呂。唱呪願。
次堂逹向仏前披読。少揖退去。
次導師説法。〈置香炉。取如意。〉
次六種廻向。〈置如意。取香炉。〉
次発楽。〈千秋楽盤〉】
〔次 堂達、諷誦文を返し取る。呪願師(じゅがんし①)高座の前へ到り、呪願を乞う。
次 呪願師、香炉を取り、呪願を唱える。
次 堂達、仏前に向かい読を披(ひら)き、少揖(しょうゆう②)して退去す。
次 導師説法す。〈香炉を置き、如意(にょい③)を取る。〉
次 六種廻向。〈如意を置き、香炉を取る。〉
次 楽を発す。〈千秋楽(せんしゅうらく④)、盤(ばん⑤)。〉〕
① 呪願師=呪願(祈願の法語)を唱える役の僧。
② 少揖=小さくおじぎする。会釈。
③ 如意=説法・読経の時、導師が手に持つ仏具。先端が巻き曲がって蕨の形をしている。
④ 千秋楽=唐楽、新楽黄鐘調と盤渉調の小曲。舞はない。後三条天皇の大嘗会に監物頼吉が作ったという。千歳楽、せんじゅらく。
⑤ 盤=盤渉調。
(つづく)
《古都奈良の文化遺産とそれを取り巻く環境を守るために》
奈良市クリーンセンター問題については新しい動きがあれば掲載しますので
しばらくは長い文章を省略します。