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2018年4月12日 (木)

コスモス寺花だより   4・12

 

もみじ、楓(かえで)といえば秋の紅葉が愛でられますが、この時期、鮮やかな新緑と同時に花が咲いています。目立たない花には、咢(がく)の部分に赤色のかわいいプロペラが付いています。秋の終わりに種が実り、風に乗って竹トンボのプロペラのようにくるくる回り遠くまで飛んで行きます。初めからプロペラがあるなんて自然の不思議です。

 

「子雀に 楓の花の 降る日かな」長谷川かな女

 

〔いま咲いている花〕

 

〇八重桜:≪見ごろ≫

〇椿:≪見ごろ≫

〇山吹:≪見ごろ≫

〇射干(しゃが):≪見ごろ≫

〇蒲公英(たんぽぽ):≪見ごろ≫

〇蔓日日草(つるにちにちそう):≪咲きはじめ≫

 

〔四季の花暦〕

・春:山吹(4月)

・夏:初夏咲きコスモス(6月)

   紫陽花(6月)

・秋:コスモス(9月~11月)

・冬:水仙(12月~2月)

 

その他、山茱萸、梅、蠟梅、侘助、桜、椿、紫雲蘭、射干、金鳳花、真弓木、樒、梅花空木、烏瓜、唐種小賀玉木、枇杷、定家葛、酔葛、黄菖蒲、山紫陽花、未草、百日紅、秋海棠等が咲いて四季を彩ります。

 

〔小林一茶の俳句〕

「なの花の とつぱづれ也 ふじの山」

訳:菜の花のとっぱずれにあるのだなあ、富士の山は。

 

〔秋艸道人会津八一歌集『鹿鳴集』。奈良愛惜の名歌〕

〈奈良坂にて〉

「ならさかの いしのほとけの おとかひに

       こさめなかるる はるはきにけり」

(奈良坂の石の仏の頤に 小雨流るる春は来にけり)

 

≪ニュース≫

◇参詣入口の変更:

当寺の入口は、昨年8月までは旧道(京街道)に面して開かれた北門(裏口)でしたが、9月より県道754号線に面した東参道「東口」を入って、かつての中大門跡近くの「南表口」に変わり、本来の「四天王寺様式」の南面伽藍となりました。

なお、駐車場の場内安全管理のため従来の「西口」は閉鎖されています。旧道より来られた場合、ご足労ですが「たねや」さんの角を東へ曲がり、100メートルあまりの「東口」へお越しください。

バス停「般若寺」からはまっすぐ北へ50mです。

 

◇参詣駐車場ご利用について:ご参詣の方の駐車は1時間まで無料。

 

《真言律宗の祖、叡尊(えいそん)興正菩薩一代記を読む》1014

『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』巻の下

(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)

『西大寺光明真言会縁起』

(さいだいじこうみょうしんごんええんぎ)

 

◆【誠是木刄日新正法練行戒場。抑又慧灯既挑密教修行霊地也。爰西明寺禅閣。仰召請於鎌倉。叡尊上人。趣利生於東土。然則禅儀囲鐃恭敬帰依渇仰不斜。】

 

〔誠に是れ木刄(叉ヵ。もくしゃ①)は日(ひび)に正法練行の戒場を新たにす。抑(そもそ)も又、慧灯(けいとう②)は既に密教修行の霊地を挑げる也。爰に西明寺禅閣(さいみょうじぜんかく③)、仰いで鎌倉に召請せんとす。叡尊上人は東土に利生に趣く。然れば則ち禅儀(ぜんぎ④)圍鐃(いにょう⑤)して恭敬帰依渇仰は斜め(ななめ⑥)ならず。

 

 木叉=波羅提木叉(はらだいもくしゃ)。戒本と訳される。比丘、比丘尼が守らねばならない条項をまとめたもの。

 慧灯=智慧のともしび。

 西明寺禅閣=禅閣は禅宗の寺のこと。北条時頼を指す。

 禅儀=僧侶。

 圍鐃=とり囲む。

 斜め=ひととおり。

(つづく)

 

《古都奈良の宗教的文化遺産とそれを取り巻く環境を守るために》

 

古都奈良は1300年の歴史と仏教伝来以来の宗教的、文化的伝統があります。仏教という宗教文化抜きには奈良の歴史は語れません。しかし長い歴史の中では人間の無知と欲望のため貴重な文化遺産が壊されてきました。現在を生きる私たちには、先祖から受け継いだ人類の宝としての宗教的文化遺産を未来へつなぐ責任があります。日本の文化遺産は世界に誇れる高度な精神文化のあかしです。古きよきものを大切にしましょう。

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