コスモス寺花だより
2019年 般若寺コスモス開花情報
「コスモスなんぼでも高うなる小さい家で」尾崎放哉
気節の移り変わりを感じて、早咲きのコスモスがちらほらと咲き出しました。
ディアボロのあざやかな赤色や橙色がとくに目を引きます。
ほかに美色混合種、ハッピーリング、ソナタなどです。
梅雨のようなお天気が続きますが、今日も雨でしょうか。
〔コスモス〕
コスモス:≪ちらほら咲き≫
〇花の見ごろ;9月下旬~11月上旬
昨年は雨が長引き、10月になって見ごろとなりましたが、今年は秋が早まりそうで9月半ばには見ごろとなるかもしれません。
〇種類と本数;25種類。15万本。
⑪ サイケ;花芯から小さな複弁を出すコラレット咲きで、赤・白・ピンクの3色。草丈は高い。
⑫ ソナタプレミアム混合;草丈は60㎝と低いが大輪の花を咲かせる。色は赤紫・白・ピンクの3色。
⑬ ディアボロ;黄花コスモス(サルフレアス種)から改良された品種。草丈は60㎝程度であるが、目のさめるような赤色、橙色の花を多くつける。
⑭ 日の丸;白に近い薄ピンクの花びらの中心部が赤くなるので日の丸のように見える。花は小さめであるが花数が多い。
⑮ レッドイリュージョン;花の色はピンクを基調にして濃淡の変化があり、ワインレッドの覆輪を見せる。花芯から複弁を出すコラレット咲き。
*参詣駐車場のご利用について
ふだんは参詣者には無料でご利用いただいておりますが、
秋のコスモスシーズンには、安全確保とスムーズな運用を図るため、
多数の運営スタッフを雇用しなければなりません。
つきましては、ご利用の皆様に「御利用協力金」(奉賽料)を
ご負担していただきたくお願い申し上げます。
・時期は9月後半から11月中頃まで。
・協力金は、平日は基本料金、土曜・日曜・祝日は特別料金となります。
(門前の県道754号線は交通量が多く、危険ですから並ぶことができません。最混雑の日は入場を制限させていただきます。ピーク時を避けるなど運営スタッフの指示に従ってください。)
〔いま咲いている他の花〕
◇ひつじ草、姫スイレン:≪見ごろ≫
睡蓮の原生種。未の刻(午後1~3時)に咲くのでこの名がついた、クリームがかった白色の小さな花です。
「すはと立つ睡蓮に風とびうつり」阿波野青畝
◇秋海棠(しゅうかいどう):≪見ごろ≫
「手拭に紅のつきてや秋海棠」各務支考
◇サルスベリ(百日紅):≪見ごろ≫
「古寺の片隅占めて百日紅」渡部美峰
〔四季の花暦〕
・春:山吹(4月)
・夏:初夏咲きコスモス(6月)
紫陽花(6月)
・秋:コスモス(9月~11月)
・冬:水仙(12月~2月)
《真言律宗の祖、叡尊興正菩薩(えいそんこうしょうぼさつ)
一代記を読む》1139
『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』巻の下
(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)
京都葉室浄住寺沙門 慧日房慈光 編録
『西大寺毎年七日七夜不断光明真言勤行式』
(さいだいじまいねんなぬかななよふだんこうみょうしんごんごんぎょうしき)
◆【一 定時節事
右以九月初四日。可為開白之日。是則当冬分長斎之月。迎本願御忌之日之故也。諸寺之僧衆。不待催促。不嬾長途。斯(期)日以前可会合。若臨時有延促者。当年行事。兼日可相觸其由於諸寺者也。】
〔一 時節(じせつ①)を定む事
右、九月初四日を以って開白の日となすべし。是れ則ち冬分(とうぶん②)長斎月(ちょうさいがつ③)に当たる。本願御忌(ほんがんぎょき④)の日を迎えるの故也。諸寺の僧衆、催促を待たず。長途を嬾(ものう)くせず、期日以前に会合すべし。若し臨時に延捉あらば当年行事は兼日(けんじつ⑤)、その由を諸寺の者に相触れるべきべき也。〕
① 時節=時間。時期。物事を行うのにふさわしい機会。
② 冬分=陰暦では十月から十二月までをいう。九月は秋に入るのに何故かここでは冬としている。
③ 長斎月=長斎は長く持斎を続けることで、正月と五月と九月をいう。
④ 本願御忌=西大寺を創建した本願称徳天皇の御忌日(御命日)。
⑤ 兼日=かねての日。あらかじめ。日頃。
(続く)