コスモス寺花だより
今年は暮れようとしています。来たる年が穏やかでありますように、そしてすべての人に幸あらんことを祈念して大晦日を迎えたいと思います。
◇水仙:≪2・3分咲き≫
今年は暖冬のためか、水仙の開花がおくれていましたがようやく咲きそろってきました。
お正月ごろから見ごろになると思います。
水仙は地中海沿岸が原産地で、ギリシャ神話のナルキッソスが名前の由来です。
シルクロードを通って中国まで運ばれ、泉に住まう水の精、水の仙人と名づけられたのでしょう。日本へは遣唐使が持ちかえったと言われています。
寒水仙、日本水仙、雪中花の名もあります。
花期 12月~2月
本数 3万本。
種類は一重咲きの寒水仙と
八重咲きのチャフルネスの2種類。
「水仙や寒き都のここかしこ」与謝蕪村
(よさぶそん、1716-1783、谷口氏、中興俳諧の主導者、南画の大家)
◇山茶花:≪見ごろ≫
◇南天の実:≪見ごろ≫
〔来年のコスモス〕
・初夏のコスモス:5月下旬~6月下旬
・秋のコスモス:9月中旬~11月上旬
〔四季の花暦〕
・冬:水仙(12月~2月)
・春:山吹(4月)
・夏:初夏咲きコスモス(6月)
紫陽花(6月)
・秋:コスモス(9月~11月)
《真言律宗の祖、叡尊興正菩薩(えいそんこうしょうぼさつ)
一代記を読む》1175
『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』巻の下
(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)
京都葉室浄住寺沙門 慧日房慈光 編録
『西大寺毎年七日七夜不断光明真言勤行式』
(さいだいじまいねんなぬかななよふだんこうみょうしんごんごんぎょうしき)
◆【一 於道場内殊愼三業可防護非法事。
右此行法者。須本如説衆等各三業凝誠。一心勤修。抑勤行衆之内。初心之人。少年之輩。四儀未染法澤之間。挙動誤有招人謗歟。】
〔一つ 道場の内に於いては殊に三業(さんごう①)を慎み非法(ひほう②)を防護すべき事
右、この行法は、すべからく如説(にょせつ③)を本とすべく、衆らおのおの三業に誠を凝らして、一心に勤修せよ。そもそも勤行の衆の内に、初心の人少年の輩(ともがら)は、四儀(しぎ④)は未だ法澤(ほうたく⑤)に染まざるの間、挙動に誤れば人の謗りを招くこと有らんか。〕
① 三業=業は作用、行為の意。身・口・意の三業。すなはち身体動作、言語活動、心的活動の三つで人間のあらゆる行為。
② 非法=仏の教えに背くこと。
③ 如説=経文に説いている通りであること。
④ 四儀=四威儀。行・住・坐・臥の四つの作法にかなっているもの。戒律にかなった立ち居ふるまい。
⑤ 法澤=仏法のめぐみ。
(つづく)