コスモス寺花だより
10・23
〔コスモス〕
≪満開≫
「コスモスや花おとろへずみだれそめ」水原秋櫻子
○花期:10月上旬~11月中旬
般若寺のコスモスが倒れず背が高いのは、夏から秋の初めにかけてこまめな養生、手当てをしているからです。まず花壇全体に直径2センチの鉄パイプを打ち込みます。その数600本。そして針コードというプラスティック製の針金と同程度の強度を持つコードを2000メートル張り巡らします。さらに針コードの上にフラワーネットという網をかぶせます。花き農家で使う資材です。幅1,5メートルで一束100メートルあるのを5束、500メートルほどを張り、ビニタイという紐で針コードに固定すれば出来上がりです。あとはコスモスがネットの合間をくぐって伸びてくれればもう倒れる心配はありません。この作業は九月の一か月間かかりました。これは一人ではできません。相方がいる作業です。こうすれば台風にも耐えることができるのです。コスモスの名所はこれぐらいのことはやらなければ、と老体を叱咤激励しながらの養生でした。これが花が倒れていない秘けつでした。
十三重大石塔の柵内ではうすい黄色の「イエローガーデン」が咲いています。そして背が高くて花の大きい「センセーション」や「秋咲き大輪」もいっせいに咲き出しました。ピンクの花びらに白い紋様が入る「ピコティ」や花弁が筒状の「シーシェル」、複弁の「サイケ」、黄色に赤みがさした「キャンパスオレンジ」も咲いています。
今年はこれから11月半ばまで見ごろが続きます。
○種類:10種類
○花の本数:10万本。
〔お茶の名産地般若寺の復活をめざして〕
茶の産地を記した日本最古の文献『異制庭訓往来』(いせいていきんおうらい)によると、般若寺は鎌倉時代、お茶栽培の七名山の一つ(栂尾、仁和寺、醍醐、宇治、葉室、般若寺、神尾寺)に数えられていました。この由緒ある「般若寺の茶」を今によみがえらせようと茶樹を増やしています。
今、お茶の花が咲いてます。花は椿の花を小さくしたような白い花です。
「飯移す香やはればれと茶が咲いて」岡本眸
〔白鳳秘仏御開帳〕
宝蔵堂に於いて、9月20日~11月10日。
(別途拝観料200円を申し受けています)
〔四季の花暦〕
・春:山吹(4月)
・夏:初夏のコスモス(6月)
紫陽花(6月)
・秋:コスモス(9月下旬~11月上旬)
お茶(9月~11月)
・冬:水仙(12月中旬~2月上旬)
《真言律宗の祖、叡尊興正菩薩(えいそんこうしょうぼさつ)
一代記を読む》1185
『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』巻の下
(さいだいちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)
京都葉室浄住寺沙門 慧日房慈光 編録
(休止中)
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