コスモス寺花だより
1・31
◇ 水仙 ≪満開≫
「得わすれぬ霜一とせの水仙花」服部土芳
静かな冬の境内にそっと立たれる三十三体の観音石仏、その足下に清楚な白い水仙の花が咲いています。そしてあたりに花の香りがただよいます。冬の般若寺は参詣者が少なくて、いつおいでになられても花の庭を一人じめ出来そうです。
野生化した水仙は寒水仙ともいわれ、寒さに負けないで凛と咲く花です。
・種類:日本水仙(一重咲き、白色)
チャフルネス(八重咲、白色、匂い水仙)
・本数:3万本
・花の期間:12月~2月
◇ ロウバイ(蠟梅):≪見ごろ≫
◇ フクジュソウ(福寿草):≪見ごろ≫
◇ ワビスケ(侘助):≪見ごろ≫
◇ ウメ(梅):≪咲きはじめ≫白梅
〔お茶の名産地般若寺の復活をめざして〕
茶の産地を記した日本最古の文献『異制庭訓往来』(いせいていきんおうらい)によると、般若寺は鎌倉時代、お茶栽培の七名山の一つ(栂尾、仁和寺、醍醐、宇治、葉室、般若寺、神尾寺)に数えられていました。この由緒ある「般若寺の茶」を今によみがえらせようと茶樹を増やしています。
〔四季の花暦〕
・春:山吹(4月)
・夏:初夏のコスモス(6月)
紫陽花(6月)
・秋:コスモス(10月~11月)
お茶(10月~12月)
・冬:水仙(12月~2月)
〔西大寺のこと〕
① 真言律宗総本山西大寺では《秘仏愛染明王の特別拝観とご真言を学びおつとめする》という新春の珍しい企画があります。
日時は1月16日から31日までの土曜日、日曜日、祝日の午後2時から30分程度。講師僧は西大寺の僧衆6人が当たられます。
愛染明王は人の心の基礎である愛を清め高めて下される仏。宇宙の根本仏、大日如来の化身のようなお方で霊験あらたかな仏さまです。
本邦随一と評価される愛染明王様をまじかに拝み勤行する宗教体験にご参加を。
本日の講師僧は足立真傳師です。
(お問い合わせは:西大寺 ℡0742-45-4700)
②西大寺では 愛染明王の御開帳にあわせて収蔵庫(聚宝館)で寺宝の特別公開もあります。国宝の舎利壇塔、国宝の天平写経である『大日経』、平安時代の吉祥天像始め数々の古びた仏像がずらりと並んでおられます。注目は昨年、八尾の顕彰団体から新しく奉納された道鏡さんの座像です。道鏡さんは後世悪者にされたのでお姿は全く残っていません。そこでモデルにはあの海老蔵さんが選ばれたとのうわさがあります。
(聚宝館は2月4日までの公開です)
③西大寺では2月にも本堂に舞台を移して、「お坊さんの案内で巡る西大寺のみ仏たち」の企画があります。毎週の休日に6回の予定です。
*西大寺は大きな駅のすぐ近くにありながら、いつ行っても人が少なく静かな環境が保たれています。コロナ感染の心配がない寺と言えるでしょう。
《真言律宗の祖、叡尊興正菩薩(えいそんこうしょうぼさつ)
一代記を読む》1185
『西大勅謚興正菩薩行実年譜附録』巻の下いちょくしこうしょうぼさつぎょうじつねんぷふろく)
京都葉室浄住寺沙門 慧日房慈光 編録
(休止中)