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2023年11月11日 (土)

コスモス寺花だより

11・11

〔コスモスの開花情報〕

◇コスモス(秋桜):≪満開≫ 

昨日は「時雨」(しぐれ)というのでしょうか、しとしとと一日中降りました。
「しぐれのあめ いたくなふりそこんどうの
はしらのまそほかべにながれむ」
会津八一さんの海龍王寺を詠んだ有名な歌を思い出しました。一雨ごとに秋は深まっていきます。

コスモスはまだ満開を保っています。
十三重大石塔に彫られた四面の如来様、三十三番札所の石の観音様の御前では、慈愛に満ちた仏さまのお顔を飾るように、赤、白、ピンク、色とりどりの可憐な花が咲いています
今年は開花がおそかったので、11月中頃まで満開の状態がつづき、きれいな花が見られるでしょう。

境内全域で咲いている「秋咲き巨大輪」(タキイ特選)は花が大きく色あざやかで、遠くからでも花の形がよく分かる存在感のあるコスモスです。

「コスモスの花揺れて来て唇に」星野立子
「コスモスのよく動きゐる花の数」高濱虚子
「コスモスの夜の花びらの冷えわたり」中村汀女

◎白鳳秘仏御開帳のご案内
59年前に重要文化財・十三重石宝塔の大修理の際、五重目軸石(四重目笠石と一体)から発見された白鳳仏・金銅製阿弥陀如来立像とその体内仏の特別公開をいたします。
本像は聖武天皇が平城京の鬼門鎮護のため御奉納された「閻浮檀金(エンブダゴン)の阿弥陀」と伝わり、曾祖母にあたられる持統天皇の時代に造顕されました。
如来様が立たれる二重框座、蓮華座や衣文には鏨(たがね)による複連点文を施すという非常に精緻かつ優美な尊像です。そして施無畏与願の大きな御手を持たれ、お顔には口元眼もとに白鳳仏特有の微笑をたたえておられます。
また体内仏三尊は、大日如来の法量2、6㎝をはじめ10㎝足らずの小ささですが、彩色、截金(きりがね)などにすぐれた造形を見せています。
これらは平安時代に宮廷に仕えられた女房方が自身の護り本尊として信仰された仏尊を石塔本尊の白鳳仏の体内に込められたものです。
秘仏は本堂裏の講堂跡に建つ寶蔵堂に安置されます。
・日程:11月12日まで
・時間:10:00~16:00
・会場:般若寺宝蔵堂
・特別拝観料:300円
(堂内が狭いですので念のためにマスクをご持参くださいませ)

〔四季の花暦〕
・春:梅(2~3月)、椿・桜・桃(3~4月)、
山吹(4月)、梅花うつぎ(5月)
・夏:初夏のコスモス・紫陽花(5月~6月)
   未草・百日紅・秋海棠(6月~8月) 
・秋:萩・紫苑・彼岸花(9月)
コスモス(10月~11月)
   お茶(10月~12月)
・冬:水仙(12月~2月)

〔拝観志納金改定のお知らせ〕
本年度(令和5年・西暦2023年)の入山拝観料は
「平常期」と「花期特別」の二期制、2種類となります。
*団体割引はありません。
◆「花期特別拝観料」
期間:(1)アジサイ花期(6月1日~30日)
(2)コスモス花期(10月10日~11月20日)
*気象異変のため開花が遅れましたので、当初決めていた花期を10日間先送りします。(来年は未定)

〇 大人    700円
〇 中・高生 300円
〇 小学生    200円
〈各種優遇割引〉
〇 奈良交通「ワンデイチケット」等割引券提示  600円
〇 身障者手帳・奈良市「ナナマルカード」提示  400円

〔駐車場ご利用について〕
《駐車料金》:乗用車・大型バイク
*当寺の参拝専用駐車場は「般若寺護持会」によって運営されています。護持会の取り決めにより、
◎ 1時間500円
を申し受けることになりました。
(バスは1時間2000円)
*般若寺駐車場は一般駐車場ではございません。
あくまで般若寺参拝のために設けられた駐車場なので、
本駐車場に駐車して刑務所、牧場、奈良公園等、外へ出かけることは固くお断りいたします。
(この駐車場用地は明治維新で国に没収された旧境内地3万6千坪の一部737坪を、ほかの全てを犠牲にして、2度にわたり2億円を投じて失地回復したものです)

〔お茶の名産地復興をめざして〕
茶の産地を記した日本最古の文献『異制庭訓往来』(いせいていきんおうらい)によると、般若寺は鎌倉時代、お茶栽培の七名山(栂尾、仁和寺、醍醐、宇治、葉室、般若寺、神尾寺)の一つに数えられていました。この由緒ある「般若寺の茶」を今によみがえらせようと茶樹を増やしています。境内に自生する、忍性さん(鎌倉時代に病者救済の活動をされた高僧)以来の「般若寺茶」、そして現代の品種、「やぶきた」、「さやまかおり」、「べにふうき」、「おくみどり」、「せいめい」、「さえあかり」、「はると34」です。

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