コスモス寺花だより
12・31
大晦日となりました。久しぶりの雨模様です。
草木にとっては恵みの雨、庭のお世話をしている私たちにとっても久々のお休みです。
年末は、来夏もやってくるであろう猛暑に備えて花壇の土づくりに精を出しました。様々な土壌改良資材を加えて何度も耕しましたので、来年のコスモスも暑さに負けないで立派な花を咲かせてくれるでしょう。
〔今、咲いている花〕
◎ スイセン(水仙):≪咲きはじめ≫
「風を聞きをり水仙の香ほのかなる」種田山頭火
2万本。2種類(単弁花の日本水仙と複弁花のチャフルネス)
日本水仙は雪中花、寒水仙とも呼ばれ、
チャフルネスは匂い水仙とも
暖冬で開花が遅れていましたが、ようやくスイセンの花が咲いてきました。これからお正月に向けて花数が増えていき、1月半ばには満開になると思われます。
スイセンの原産地は地中海沿岸。
原名の「ナルキッソス」はギリシャ神話に残る、美青年ナルキッソスの話に由来します。
ナルキッソスは泉に映る自分の顔に魅せられ恋をします。
毎日、泉の水面に映る己が美貌に恋焦がれ、とうとう泉に身を投じて死んでしまったそうです。
そのあと泉の畔には真っ白な美しい花が咲きましたが、花はみなうつむいて咲き、水面に映る己が姿を愛でているようでした。まるでナルキッソスの精霊が花になったように。
〇サザンカ(山茶花):≪見ごろ≫
〇チャ(茶);≪見ごろ≫
〔来年の紫陽花・コスモス開花予想〕
〇あじさい
・5月下旬~6月下旬
・1000本。20種類。
〇初夏咲きコスモス
・5月下旬~6月下旬。
・3万本。5種類。
〇秋咲きコスモス
・10月上旬~11月中旬。
・15万本。8種類。
*秋咲きは夏の猛暑の影響で開花が遅れるかもしれません。
〔般若寺の花暦〕
・春:梅(2~3月)、椿・桜・桃(3~4月)、
山吹(4月)、梅花うつぎ(5月)
・夏:初夏のコスモス・紫陽花(5月~6月)
未草・百日紅・秋海棠(6月~8月)
・秋:萩・紫苑・彼岸花(9月)
コスモス(10月~11月)
お茶(10月~12月)
・冬:水仙(12月~2月)
〔駐車場ご利用について〕
《駐車料金》:乗用車・大型バイク
*当寺の参拝専用駐車場は「般若寺護持会」によって運営されています。護持会の取り決めにより、
◎ 1時間500円
を申し受けることになりました。
(バスは1時間2000円)
*般若寺駐車場は一般駐車場ではございません。
あくまで般若寺参拝のために設けられた駐車場なので、
本駐車場に駐車して刑務所、牧場、奈良公園等、外へ出かけることは固くお断りいたします。
(この駐車場用地は明治維新で国に没収された旧境内地3万6千坪の一部737坪を、ほかの全てを犠牲にして、2度にわたり2億円を投じて失地回復したものです)
〔お茶の名産地復興をめざして〕
茶の産地を記した日本最古の文献『異制庭訓往来』(いせいていきんおうらい)によると、般若寺は鎌倉時代、お茶栽培の七名山(栂尾、仁和寺、醍醐、宇治、葉室、般若寺、神尾寺)の一つに数えられていました。この由緒ある「般若寺の茶」を今によみがえらせようと茶樹を増やしています。境内に自生する、忍性さん(鎌倉時代に病者救済の活動をされた高僧)以来の「般若寺茶」、そして現代の品種、「やぶきた」、「さやまかおり」、「べにふうき」、「おくみどり」、「せいめい」、「さえあかり」、「はると34」です。